映画「猿の惑星:新世紀(ライジング)」を観賞
前作「猿の惑星:創世記」の続編となる本作。ウイルスにより絶滅状態に陥った人類と急速な進化を伴なったシーザーをリーダーとする猿の集団。シーザーは、自らのテリトリを守りながら強力なリーダーシップで猿の社会を統率しています。
一方で人類は、自らが招いたウイルスを猿のせいにして、電力なしでは生きる術がなく、過去の水力発電を目当てに猿の社会に向かうところから物語がスタートしていきます。
人間との距離感をたもちながら、共存共栄を図ろうとするシーザー。過去の傷を背負って人間を憎み、絶対的指導者のシーザーを権力の座から引きずり落とそうとするナンバー2。人間社会でも、共存か征伐かで意見が二分するなか対立が激化していきます。前回では、生身の猿軍団と武装した人類の争いが展開されましたが、今回は、武装と言ううシンプルな展開に生身の迫力を感じる展開に目が離せませんでした。
新しい猿の惑星では、パフォーマンスキャプチャーと言う技術が用いられています。今回は通常スタジオ内で行われるものをCG化して映像に加えるのですが、今回はオールロケで行われている点でも、過酷な環境下で猿を見事に演じきる俳優の底力を十二分に堪能できました。リーダーとなったシーザー演じるアンディ・サーキスの名演が光る作品と言えます。
今回の作品は、危機的状況のもとで人類と猿の二つの世界を通して共存と協調、さらに対話がいかに大切かを学ぶことができる作品ともいえます。