医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

司馬江漢の美挙11

2007年04月16日 11時53分14秒 | Weblog
・ 独自の進化論的発想がみられる

 →「サムライ・ダ・ヴィンチ」では、江漢が人間は虫や猿から進化したということを繰り返し述べていた、というエピソードが記載されておりますが、その根拠となる出典はわかりません。

 ちなみにダーウィンは1809年生まれですから、1747生まれで1818年死亡の司馬江漢は、ウォレスやダーウィンの進化論は知る由もありません。

 ってことは誰かオランダ人からでもそのような考えを聞いたのか、それともその時代、西洋かそれとも日本に、根拠はなくともばくぜんとそういった考えがあったのか・・・。

 ここで問題。

 進化論はどうしてキリスト教社会、すなわち欧米で大問題なのか?

 それは、キリスト教では、地球は神が創ったものであり、最初から動物は動物、人間は人間として、神が創造したものとしているからです。

 宗教が科学の発展を阻む典型ですが、だからといって科学が万能であるわけでもありません。

 原爆で人を殺す愚か者が、懲りもせずにまだ人殺しを続けている現代、宗教や倫理が、科学を利用するおろかな人間を監視、統制しなければならないわけです。

 ただし現代科学では、広く認識されているこの進化論、僕個人的には(キリスト原理主義者でも何でもありませんが)まだまだ完全には解明されていない問題もあるとは思っております。



・ 教育が何より大切だと繰り返し主張した啓蒙教育者であった

 →再三申し上げているように、地球上のすべての子どもたちが、飢えることなく、等しく教育が受けられるようになんとしてでも世界の大人がしなければ、この世から戦争はなくならないでしょう。

 誤解を恐れず極論すれば、その問題に比して日本の問題なんて、言ってみりゃ小さなもんだと思います。



・ 江漢は葛飾北斎の師であった

・ 江漢は歌川(安藤)広重の「東海道五十三次」に影響を与えた

・ 写楽=江漢説

 →さあ、「サムライ・ダ・ヴィンチ」では、ここからが本題。