医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

司馬江漢の美挙4

2007年04月09日 10時41分35秒 | Weblog
 ゴルフの最大のイベント、マスターズが終わりました。

 途中タイガーがパー5でイーグルを奪ったときには、タイガーの新たなる伝説の序章かと思いましたが、あのタイガーでも負けるものなのですね。

 グーセンとサバティーニも、途中流れがかなり来てましたけどね・・・



 さてエッチングというのは、版画のうちの凹版画(浮世絵などの木版画は凸版画)のことです。

 中学生のときに、銅板にニードルでぎーぎー描きましたでしょ?

 あれは直説法。

 エッチングは蝋などでコーティングした銅版に、ニードルなどで傷をつけ、コーティングの取れた部分を酸などの薬剤で腐食させて凹部とする、いわば間接法を指し、あの巨匠レンブラントが好んで用いたとされております。

 「銅版天狗」には、杉田玄白の解体新書についてだとか、どうして江漢が銅版画の道に没入したかが詳しく載っております。

 結局のところ、江漢は何か人がやっていないことでという、功名心からエッチングにこだわったようです。

 「銅版天狗」では、江漢は杉田玄白と前野良沢の弟子、大槻玄沢(おおつきげんたく)に手伝ってもらって、ついに桂川家の森島中良宅の蔵書からフランス語の辞典を探し、腐食銅版画を作ることに成功したと書いてあります。

 エッチングをはじめ、江漢は一般には日本における洋風画の先駆者という位置づけです。

 めがね絵っていう、西洋風の見せ方にもにこだわっていたようです。

 先駆者ではありますが、「洋風」画ということは、オリジナルではなく、しょせんモノマネです。