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●小西洋之参院議員「…技術検討会の構成員が、受注業者からお金をもらい、かつ改良工事の設計段階から議論に関わっていた。…出来レース…」

2023年11月20日 00時00分51秒 | Weblog

[【辺野古新基地建設で防衛省が計画する地盤改良】(東京新聞2020年2月15日)↑]


(20231115[])
辺野古技術検討会」や「環境監視等委員会」が「公正」「中立」ねぇ? 「悪しき結果の黙認」委員会に過ぎない。
 《軟弱地盤の最深部に当たる「B27」地点》について、(東京新聞)《辺野古工事を検証している新潟大の立石雅昭名誉教授(地質学)は、「リスクの高い地点なのに調査しないほうが不自然意図的に避けているとしか思えない。技術検討会は、政府にお墨付きを与えるためだけにあるのか」といぶかる》。

   『●「辺野古技術検討会」が「公正」「中立」ねぇ?
     「検討」しないし、「批判」「是正」「破壊中止」することもなし
   『●直ぐに辺野古破壊の中止を! 《最悪の場合、埋め立てた
     盛り土が崩れ、護岸が崩壊する恐れ…安全な施工は保証できない》
   『●防衛省と「技術検討会」による《ずさん》な《「結論ありき」の
      出来レース》…《軟弱地盤調査せず…何のための「検討会」か》?
    《新潟大の立石雅昭名誉教授(地質学)を代表とする
     「沖縄辺野古調査団」は受注業者の実測データを基に護岸の
     安定性を調べた。国土交通省が定める港湾施設の基準を満たさず、
     巨大護岸が崩壊する恐れがあると指摘した》

   『●辺野古…《立石雅昭名誉教授…「…意図的に避けているとしか思えない。
     技術検討会は、政府にお墨付きを与えるためだけにあるのか」といぶかる》

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過去のブログ: 2019年09月14日 00時00分21秒

 「辺野古技術検討会」が、「公正」 「中立」ねぇ? アベ様らや自公お維の皆さん方から最も程遠い言葉。
 「環境監視等委員会」も機能していないし、その二の舞でしょう。「監視」してないし、「悪しき結果の追認」委員会、「悪しき結果の黙認」委員会に過ぎない。おまけに、「辺野古とカネ」の問題まである。「辺野古技術検討会」も「検討」することはないし、「批判」「是正」「破壊中止」することもありません。《建設ありきの路線にお墨付きを与えるだけ》だし、《客観的な検討ができる》訳もない。《客観的》なんて、元々あり得ないが、《主観的》過ぎやしないか? 《利害関係》が過ぎやしないか?
 《防衛省幹部の言葉はもっとあけすけだ。有識者らの技術検討会が「建設ありき」との批判があることについて「移設工事は決まっていて、意見をいただくのに、建設ありきではいけないのかと開き直っている》…って、委員会・検討会や委員が不要だと言っているようなもの。沖縄の民意はさんざん無視しておいて。《政府の新基地建設を後押しする機関》、《環境監視等委員会も本来の役割を果たさず、政府の追認機関》。《環境監視等委員会は新基地建設ありきの防衛局の追認機関である。これで環境保全ができるわけがない》。委員の問題というよりも、委員長や委員会事務局、検討会事務局の問題か…。
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過去のブログ: 2020年05月17日 00時00分20秒

 一体どこが《専門家》なのか? 何が、「技術検討会」? 不要不急な工事…いや、無駄な工事。美ら海破壊にドブガネ。工期と工費は∞。いつまでたっても新基地は完成しない。百万歩譲って、完成しても普天間は返還されない。辺野古は単なる破壊「損」
 結論ありき、「辺野古が唯一」…どこまでも無能な独裁政権。
 デタラメ防衛省…一方、着々と辺野古破壊が進む。正に破壊「損」。大浦湾で護岸が崩壊したら、辺野古も含めて元の自然に戻せるのか? 責任もって、原状回復して見せてくれんでしょうね?
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 東京新聞の記事【辺野古は「出来レース」との指摘に…国は事実確認すら拒んだ 「お墨付き委員」へ多額の資金提供【詳報】】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/289919)。《米軍普天間(ふてんま)飛行場の名護市辺野古(へのこ)移設を巡り、軟弱地盤工事に伴う設計変更にお墨付きを与えた沖縄防衛局の「技術検討会」の委員2人に、関連工事の受注業者から資金が流れていた。設計変更を巡っては、沖縄県と国との間で対立が続く。県の担当者は14日、本紙の取材に「中立性、公正性、科学的に疑問符が付くような業者と委員の関係性はいかがなものか」と指摘。設計変更の決定プロセスに疑問を投げかけた。一方で防衛省は国会で、報道の事実確認すら「逐一把握する立場にない」と拒んだ。(中沢誠谷岡聖史三輪喜人)》。

 委員会での旅費や謝金は必要だと思うんですよね。でも、委員就任後に受注業者から奨学寄付金を受け入れるというのは如何なものなのだろうか? 就任前だとしても、《設計変更に関わった設計業者》に辺野古の《設計変更》に関する《技術指南を行っていた》とすると、これまた大きな問題ではないか。(※ブログ主注: 以下の記事に《設計変更に関わった設計業者に技術指南》とあるが、辺野古に関わる《技術指南》なのかどうかが分からない。奨学寄附金の受入れ名目、実際の技術指南の内容が問われるのではないか? 《改良工事の設計段階から議論に関わってきた》という事実が無いのであれば、専門家として反論すべきだ…。) 「お礼」と受け取られても仕方ないのでは? 利益相反に抵触しないか? 《◆沖縄防衛局「公正性・中立性に影響ない》と果たして言えるか。《出来レース》と言われても仕方ない。小西洋之参院議員は「設計変更を評価した技術検討会の構成員が、受注業者からお金をもらい、かつ改良工事の設計段階から議論に関わっていた。こういうのを出来レースと言うんじゃないですか」、また、「こうした技術検討会の議論、あるいはそこで出た結論は信頼に値するのか」と。
 《近傍の地点から強度を推定するという方法は決して間違ったものではない」「近傍の地点の調査結果から推定できるので、B27で改めて調査をする必要まではないこれ以上お金と時間をかけて調査したとしても新しく得られる情報がすごく少ない》…地盤力学や土質力学を専門とする研究者がこれを是とするとは思えないのだが…。《軟弱地盤の最深部に当たる「B27」地点では、簡易的な地盤調査が行われていた》…この《簡易的》というのも疑問なんだけれど、沖縄防衛局は、詳細なデータを持っていて隠蔽したりしていないですよね。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/289919

辺野古は「出来レース」との指摘に…国は事実確認すら拒んだ 「お墨付き委員」へ多額の資金提供【詳報】
2023年11月15日 09時02分

 米軍普天間(ふてんま)飛行場の名護市辺野古(へのこ)移設を巡り、軟弱地盤工事に伴う設計変更にお墨付きを与えた沖縄防衛局の「技術検討会」の委員2人に、関連工事の受注業者から資金が流れていた

 設計変更を巡っては、沖縄県と国との間で対立が続く。

 県の担当者は14日、本紙の取材に「中立性、公正性、科学的に疑問符が付くような業者と委員の関係性はいかがなものか」と指摘。設計変更の決定プロセスに疑問を投げかけた。

 一方で防衛省は国会で、報道の事実確認すら「逐一把握する立場にない」と拒んだ。(中沢誠谷岡聖史三輪喜人)。


◆防衛大臣は「公正性に影響ない」

 この日は参院の外交防衛委員会でも、本紙が報じた技術検討会委員への資金提供問題が取り上げられた。

     (軟弱地盤が広がる沖縄県名護市辺野古の沿岸部。
      難工事が予想される地盤改良工事は、いまだ手つかずだ
      =2019年(沖縄ドローンプロジェクト提供))


あわせて読みたい
【独自】「辺野古」軟弱地盤工事にお墨付き与えた委員に230万円 受注業者から資金提供 就任前にも570万円


「設計変更を評価した技術検討会の構成員が、受注業者からお金をもらい、かつ改良工事の設計段階から議論に関わっていた。こういうのを出来レースと言うんじゃないですか」
「こうした技術検討会の議論、あるいはそこで出た結論は信頼に値するのか

 立憲民主党の小西洋之参院議員が追及した。

 これに対し、木原稔防衛相は「議事録を見たが、変な誘導はないと認識しており、特に問題があるとは考えていない」と反論。公表されている技術検討会の議事録に残された委員の発言内容を引き合いに出し、議論の公正性を繰り返し訴えた。

 その上で、「法律に基づく審議会は、審議の結果に基づいて政策に勧告等を行うもの。技術検討会は法律に基づかない、助言をいただくものという観点から、議論の公正性、中立性に影響があるとは考えていない」とした。

 本紙が、技術検討会の委員8人のうち、寄付金の受け取りの有無が確認できたのは、情報公開請求制度のある大学や研究機関に所属する6人だけ。防衛省側は「各委員の研究活動を逐一把握する立場にない」とし、全委員の寄付金の有無を調べる考えはないとした。

 2人の委員が就任の前年まで1年余りにわたって、設計変更に関わった設計業者に技術指南を行っていたことについては、防衛省側は「民間企業の自主的な取り組みには逐一コメントする立場にない」と言及を避けた。


辺野古工事に関する技術検討会 土木工学の専門家ら8人の委員で構成。設計変更に関して専門的見地から技術的な助言を得るため、防衛局が委員を選んで2019年9月に設置した。6回の会合を経て、防衛局は20年4月、専門家からも理解を得られたとして、県に設計変更を申請。防衛省によると、申請後も解散せず、県から意見を求められた際などに適宜、委員から助言を得ているという。


◆沖縄県にも「検討会の委員が言っているから」

 沖縄県は「調査が不十分」として防衛局の設計変更を不承認にし、国と法廷闘争が続いている。

     (立民の小西洋之参院議員㊧と木原稔防衛相
      =14日、参院外交防衛委員会で)

 防衛局は2020年4月、設計変更を県に申請した。

 県によると、申請された設計変更が妥当か判断するに当たり、4度にわたって防衛局に質問を重ねたという。

 県が質問すると、防衛局からは幾度となく技術検討会の委員が問題ないと言っているので問題ないとの回答が返ってきたという。

 その一つが、軟弱地盤が最深部の「B27」地点での調査だ。

 防衛局は、「B27」地点の地盤の強度を調べず他の調査地点のデータから推定して設計を行っていた。

 審査の過程で、県も「B27」地点で実測していないことの妥当性を防衛局に尋ねているが、そのときも「技術検討会の委員が…という返答だったという。


◆「公正性に疑い持たれること自体問題」

 県海岸防災課の与儀喜真副参事は「資金提供のような報道があると、個人的には設計変更の内容が疑わしく思えてくる。ただ、たとえ影響がなかったとしても議論の公正性、中立性に疑いを持たれること自体が問題だ」と話す。

 本紙の調査では、辺野古の埋め立てや護岸の工事を受注した業者から、委員8人のうち少なくとも3人が就任前に計570万円、就任後にも2人が計230万円の奨学寄付金を受け取っていた。また、委員2人は、就任前年まで1年余りにわたって、設計変更に関わった設計業者に技術指南していた。

 設計変更を巡っては、県が軟弱地盤の最深部で地盤強度を調べていないことなどを理由に不承認とした。その後、国との間で法廷闘争となったが、県が敗訴。現在、国は知事に代わって承認する「代執行」を求めて提訴しており、年内にも判決が出るとみられる。


辺野古の軟弱地盤問題 埋め立て予定地の海底で、軟弱地盤が確認されたとして、沖縄防衛局は2020年、沖縄県に設計変更を申請した。県は承認せず、国との間で法廷闘争になった。国は知事に代わって承認する「代執行」に向けて提訴し、既に結審している。防衛局の設計変更では、海底に約7万本の砂杭などを打ち込み、地盤を固める改良工事を計画している。総工費は2.7倍の9300億円に膨らむ。仮に代執行が認められ、国が地盤改良工事に着手しても、普天間返還2030年代半ば以降となる見通し。


【関連記事】辺野古の設計変更、お墨付き委員への資金提供「議論に影響ない」 木原防衛相「議事録を見れば分かる」
【関連記事】辺野古の設計変更は「出来レース」 受注業者から政府委員への資金提供だけではない 産官学の密接ぶりとは…


主な質疑応答

◆防衛省「把握する立場にない」

小西洋之議員 東京新聞に、辺野古工事に関する防衛省の技術検討会の委員が工事関係会社から寄付金を受け取っていた、との報道がある。事実関係は。

     (質問する立民の小西洋之参院議員=14日、参院外交防衛委員会で)

青柳肇・防衛省整備計画局長 技術検討会以外での各委員の研究活動を逐一把握する立場になく、研究活動自体にコメントすることは差し控えたい。技術検討会は、各委員の純粋に技術的、専門的見地から提言、助言を頂くもの。各委員の研究活動が技術検討会の議論の公正性、中立性に影響するとは考えていない。


◆なぜ把握しない? 2度の「答弁拒否」

小西 公正性、中立性を確保するために、なぜ、各委員の研究活動を把握する必要がないのか。合理的な根拠は。

青柳 技術検討会の議論の公正性、中立性確保の観点から、委員長、委員の発言の逐一を記載した議事録を沖縄防衛局のホームページで公表している。各委員の技術的、専門的知見をもとに客観的な議論が行われていると認識している。


小西 議論を公開することと、出席している委員が純粋に科学的な見地から公正中立な発言をすることは、まったく別問題。もう一度聞く。なぜ、委員の研究活動を把握せずに、その委員が辺野古の工事に関する技術検討会で、中立かつ公正に活動できるといえるのか。

青柳 申し上げたように、非常に細かい資料、委員長と委員の議事録をそのまま記載しているので、それをご覧になれば、話を変な方向に誘導していないか、変な議論をしていないかは分かる。その意味で、公正性、中立性は担保されている。

小西 2回にわたって答弁拒否している。委員会に資料を提出してください。なぜ、研究活動を一切把握せずに、委員として中立公正な責務がまっとうできるのか


◆防衛大臣の反論は

小西 防衛大臣に聞く。国の政策を議論する有識者会議では、委員の先生方が、事業を受ける会社と利害関係があるのかを徹底的に調査する。利害関係がある方は欠格要件として、そもそも委員はお願いしない。例外で、仮にお願いする場合でも、議論だけお願いして議決はお願いしない。
 報道によれば、少なくとも2人の方が多額の寄付金を受けている。こういう寄付金を受けながら、純粋に科学的な見地から公平公正な議論ができる、と社会常識に照らしてお考えか。

木原稔防衛相 法律に基づく審議会は、調査審議の結果に基づいて政策に勧告等を行うもの。あるいは行政庁の意思決定に審議会の議決が必要となる。一方で、有識者会議、今回のような技術検討会は法律に基づかない助言を頂くものという観点から、議論の公正性、中立性に影響があるとは考えていない

     (答弁する木原稔防衛相=14日、参院外交防衛委員会で)

 また、沖縄防衛局が公開している資料には、委員長と委員、名前は公表していないが議事録を公開している。相当ボリュームがある。客観的な議論が行われているという認識だ。


小西 多額の寄付金を関係事業者から受け取っている学者さんが、純粋に科学的な立場から公正中立な議論ができる、と考えることはできない。利害関係のある方は外れて頂く、あるいは先ほど申し上げたような特別な要件を課すのが通常だ。防衛省だけやらないのか。
 このうちの委員2人は辺野古の軟弱地盤の工事の設計業務を沖縄防衛局が発注した日本公営の社内検討会議に参加して、設計変更の議論に加わっていたのでは設計変更の議論に加わっていた方が、技術検討会のメンバーとして評価する。事実関係は。

青柳 社内検討会の設置、民間企業の自主的な取り組みについて、逐一コメントする立場にない


◆「質問妨害だ」

小西 この辺野古の工事は、世界にも例がないような非常に深いところの難工事改良工事の方法が完璧に信頼できるという客観的な科学的な評価は、技術検討会以外でありますか。

青柳 国土交通省港湾局が監修している港湾の施設の技術上の解説に準拠している。

     (答弁する防衛省の青柳肇整備計画局長。左端は
      木原稔防衛相=14日、参院外交防衛委員会で)


小西 国交省は政府なのだから、客観的な評価にならない。第三者の客観的な評価は、この技術検討会以外にあるか。YesかNoかだけで答えてください。質問妨害だ。

青柳 いま申し上げたように、国土交通省の基準も有識者からの意見で作り上げたもの。これも十分と考える。


小西 「基準に適合している」ということ(評価)も含めて、評価している主体が技術検討会以外にありますか、と聞いている。3回目です。ありますか?

青柳 技術検討会も当然のことながら審議していただいている。


◆こういうのを「出来レース」って言うんじゃないですか?

小西 つまり今の答弁の通り、改良工事のやり方が科学的に是認できるという客観的な評価をしている第三者は、技術検討会しかない。その構成員が工事事業者からお金をもらい、かつ、その改良工事の設計段階から議論に関わってきた。こういうのを「出来レース」って言うんじゃないですか?

     (辺野古工事の設計変更を不承認とした
      沖縄県の玉城デニー知事)


あわせて読みたい
辺野古の設計変更に「出来レース」との指摘 資金提供だけじゃない、産官学の密接ぶり


 設計段階に関わっていたのなら、かつ、委員になる前、委員になった後に寄付金を事業者から受け取っていたのであればその議論について公正性、中立性の確保が危ぶまれるということに常識的になるのではないか。防衛大臣の見解を。

木原 議論の公正性、中立性の観点から、議事録を見たが、変な誘導はないという認識を持っている。特に問題があるとは考えていない。


小西 全く何の説明にもなっていませんが、メンバーが1名代わった。どういう経歴か。

青柳 本年4月、青木伸一委員に代えて八木宏委員を新たに選出した。防衛大学校の教授。


小西 もともと政府関係者が8人中4人いたが、防衛大の八木先生に代わったので、8人中5人が政府関係者、防衛大の教授、あるいは元国交省の官僚だ。防衛大臣に伺う。こうした偏った技術検討会について、政府の施策である辺野古工事の技術的評価について中立公正な評価が可能だとお考えか。

木原 国または国の機関での勤務経験が議論に影響を与えるものではないと考えている。


◆議事録を公開=公正中立な会議?

小西 防衛大臣に伺うが、技術検討会には工事関係の会社から多額の寄付金をもらった方々がいる。2名は工事の設計段階からもらっていたのではないかという指摘がある。今の段階で8名中5名の方が現職、あるいは元政府関係者だというが、こういう会議体が行う改良工事の技術的な評価について、玉城デニー知事をはじめとする沖縄県民の皆さんから見て、そこで出された結論は信頼に値するのか

木原 議論の中身が大事だろうと思う。沖縄防衛局のホームページには、この議論の逐一が公表されている。中身が全て赤裸々に書いてある。特に偏った誘導をするとか、一定の結論に持っていくとか、そういう方向ではないことはご理解いただけると思う。


小西 会議の内容を全て公開すれば会議の内容が科学的、中立公正なものになる、という根拠は。

木原 まずは純粋に技術的、専門的知見から客観的に議論できる方を選考する。そして、議論の中身は公表している。それをしっかり見ることによって、偏った誘導はなかったと確認できる。


小西 関係事業者から寄付金をもらったり、設計段階から議論に加わったり、あるいは政府関係という属性がある方々は、普通は欠格条件で外すんですよ。客観的な議論がなぜできるとお考えなのか。

木原 繰り返しで恐縮ですが、技術検討会においては、各委員が有する技術的専門的な知見をもとに客観的な議論が行われているものと、私は認識しておりまして、問題ないという風には考えております。


小西 私も行政で12年間、議員として13年間やっていますけど、これほどの出来レースとしかいいようがないですね、技術検討会は見たことがないということは申し上げさせていただきたいと思います。
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●辺野古…《立石雅昭名誉教授…「…意図的に避けているとしか思えない。技術検討会は、政府にお墨付きを与えるためだけにあるのか」といぶかる》

2023年11月19日 00時00分32秒 | Weblog

[【辺野古新基地建設で防衛省が計画する地盤改良】(東京新聞2020年2月15日)↑]


(2023年11月13日[月])
「悪しき結果の黙認」委員会に過ぎない。

   『●「辺野古技術検討会」が「公正」「中立」ねぇ?
     「検討」しないし、「批判」「是正」「破壊中止」することもなし
   『●直ぐに辺野古破壊の中止を! 《最悪の場合、埋め立てた
     盛り土が崩れ、護岸が崩壊する恐れ…安全な施工は保証できない》
   『●防衛省と「技術検討会」による《ずさん》な《「結論ありき」の
      出来レース》…《軟弱地盤調査せず…何のための「検討会」か》?
    《新潟大の立石雅昭名誉教授(地質学)を代表とする
     「沖縄辺野古調査団」は受注業者の実測データを基に護岸の
     安定性を調べた。国土交通省が定める港湾施設の基準を満たさず、
     巨大護岸が崩壊する恐れがあると指摘した》

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過去のブログ: 2019年09月14日 00時00分21秒

 「辺野古技術検討会」が、「公正」 「中立」ねぇ? アベ様らや自公お維の皆さん方から最も程遠い言葉。
 「環境監視等委員会」も機能していないし、その二の舞でしょう。「監視」してないし、「悪しき結果の追認」委員会、「悪しき結果の黙認」委員会に過ぎない。おまけに、「辺野古とカネ」の問題まである。「辺野古技術検討会」も「検討」することはないし、「批判」「是正」「破壊中止」することもありません。《建設ありきの路線にお墨付きを与えるだけ》だし、《客観的な検討ができる》訳もない。《客観的》なんて、元々あり得ないが、《主観的》過ぎやしないか? 《利害関係》が過ぎやしないか?
 《防衛省幹部の言葉はもっとあけすけだ。有識者らの技術検討会が「建設ありき」との批判があることについて「移設工事は決まっていて、意見をいただくのに、建設ありきではいけないのかと開き直っている》…って、委員会・検討会や委員が不要だと言っているようなもの。沖縄の民意はさんざん無視しておいて。《政府の新基地建設を後押しする機関》、《環境監視等委員会も本来の役割を果たさず、政府の追認機関》。《環境監視等委員会は新基地建設ありきの防衛局の追認機関である。これで環境保全ができるわけがない》。委員の問題というよりも、委員長や委員会事務局、検討会事務局の問題か…。
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 さて、中沢誠記者による、東京新聞の記事【【独自】「辺野古」軟弱地盤工事にお墨付き与えた委員に230万円 受注業者から資金提供 就任前にも570万円】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/289467)。《辺野古工事を検証している新潟大の立石雅昭名誉教授(地質学)は、「リスクの高い地点なのに調査しないほうが不自然意図的に避けているとしか思えない。技術検討会は、政府にお墨付きを与えるためだけにあるのか」といぶかる》。
 委員会での旅費や謝金は必要だと思うんですよね。でも、委員就任後に受注業者から奨学寄付金を受け入れるというのは如何なものなのだろうか? 「お礼」と受け取られても仕方ないのでは? 利益相反に抵触しないか? 《◆沖縄防衛局「公正性・中立性に影響ない」》と果たして言えるか。
 《「近傍の地点から強度を推定するという方法は決して間違ったものではない」「近傍の地点の調査結果から推定できるので、B27で改めて調査をする必要まではないこれ以上お金と時間をかけて調査したとしても新しく得られる情報がすごく少ない」》…地盤力学や土質力学を専門とする研究者がこれを是とするとは思えないのだが…。《軟弱地盤の最深部に当たる「B27」地点では、簡易的な地盤調査が行われていた》…この《簡易的》ていうのも疑問なんだけれど、沖縄防衛局は、詳細なデータを持っていて隠蔽したりしていないですよね。

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過去のブログ: 2020年05月17日 00時00分20秒

 一体どこが《専門家》なのか? 何が、「技術検討会」? 不要不急な工事…いや、無駄な工事。美ら海破壊にドブガネ。工期と工費は∞。いつまでたっても新基地は完成しない。百万歩譲って、完成しても普天間は返還されない。辺野古は単なる破壊「損」
 結論ありき、「辺野古が唯一」…どこまでも無能な独裁政権。
 デタラメ防衛省…一方、着々と辺野古破壊が進む。正に破壊「損」。大浦湾で護岸が崩壊したら、辺野古も含めて元の自然に戻せるのか? 責任もって、原状回復して見せてくれんでしょうね?
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/289467

【独自】「辺野古」軟弱地盤工事にお墨付き与えた委員に230万円 受注業者から資金提供 就任前にも570万円
2023年11月12日 06時00分

     (軟弱地盤が広がる沖縄県名護市辺野古の沿岸部。
      難工事が予想される地盤改良工事は、いまだ手つかずだ
      =2019年(沖縄ドローンプロジェクト提供))

 米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古へのこ移設問題。焦点となっている埋め立て予定地の軟弱地盤の対応を巡り、沖縄防衛局の設計変更にお墨付きを与えた技術検討会の委員2人が、就任した2019年9月以降に、関連工事の受注業者から計230万円の奨学寄付金を受け取っていたことが、本紙の調べで分かった。(中沢誠

奨学寄付金 研究振興のため民間から大学などに寄付される資金。使い道が限定されていないのが特徴で、大学への交付金が減少する中で貴重な研究資金となる一方、産学の癒着の温床になりやすい。原子力規制委員会は委員の選任に当たり、直近3年間の関係業者からの寄付を申告させ、公表している。国の医薬品の承認審査では、関係企業から年50万円を超える寄付を受けた委員は議決に加われない。


◆技術検討会の8委員、半数が旧運輸省OBら政府系出身者

 4年前の本紙調査では、委員3人が就任前、受注業者から計570万円の奨学寄付金を受け取っていた。

 辺野古工事を巡っては、防衛局の変更申請を不承認とした県の敗訴が確定。国は県に代わって承認する「代執行」を目指しているが、受注業者から資金提供を受けた委員が関与していたことで、改めて設計変更の妥当性が問われそうだ。

     (辺野古工事の設計変更を不承認とした玉城デニー知事)

あわせて読みたい
辺野古の設計変更は「出来レース」 受注業者から政府委員への資金提供だけではない 産官学の密接ぶりとは…


 技術検討会は、土木工学の専門家ら8人の委員で構成。設計変更に関して専門的見地から技術的な助言を得るため、防衛局が委員を選んで2019年9月に設置した。8人のうち半数が、旧運輸省OBの大学教授ら政府系出身者で、当初から審議の中立性や客観性に疑問の声が出ていた。

     (辺野古新基地建設の地盤改良工事を巡り開かれた
      技術検討会の初会合=2019年9月、防衛省で)

 技術検討会での6回の会合を経て、防衛局は2020年4月、専門家からも理解が得られたとして、県に設計変更を申請した。防衛省によると、申請後も適宜、検討会の委員から助言を得ているという。

 本紙は、委員就任後の2019年9月~23月3月、奨学寄付金の有無を調査。8人の委員うち、情報公開制度のある大学や法人に属する6人には開示請求を行った。

 開示文書によると、大谷順・熊本大教授が2019年9月に「不動テトラ」(東京)から80万円、23年3月に退任した青木伸一・大阪大学院教授(当時)が2020~22年度に「東洋建設」(東京)から計150万円を受け取っていた。


◆寄付した業者は埋め立てや護岸工事受注

 防衛局が発注した辺野古関連工事のうち、地盤改良を得意とする不動テトラは護岸工事を受注。海洋土木大手の東洋建設は埋め立て工事などを受注している。

 大谷氏と青木氏は委員就任前にも、受注業者から5年間で、それぞれ120万円と300万円の寄付金を受け取っていた。

 大谷氏と青木氏に見解を尋ねたが、11日までに回答はなかった。不動テトラは「個別事項への回答はしません」とコメント。東洋建設からは回答がなかった。

 情報公開制度のない大学に属する委員には、大学や本人に問い合わせたが、「取材はお断りしている」などとして回答はなかった。

 本紙の開示請求によると、8人の委員のうち少なくとも3人は、受注企業と共同研究をしたり、受注企業が設けた有識者会議の委員を務めたりもしていた。

【関連記事】<税を追う>辺野古技術委員に570万円 受注業者が資金提供(2020年1月3日)


◆沖縄防衛局「公正性・中立性に影響ない」

沖縄防衛局報道室の話 各委員の研究活動が、技術検討会における議論の公正性・中立性に影響があるものと考えていない。各委員が有している技術的・専門的知見を基に、客観的に議論いただいているものと認識している。


◆「軟弱地盤の調査不十分」県は不承認

 技術検討会の意見は、沖縄防衛局が辺野古工事での設計変更を正当化する根拠となっている。

 これに対し、沖縄県は「調査が不十分」として不承認にした。

 不承認の主な理由は、軟弱地盤が最も深い海面下90メートルの「B27」地点で、地盤の強度を実測していないことだ。

 90メートルにまで達する軟弱地盤の改良工事は世界でも例がない上に、「B27」地点には巨大な護岸が建つ。強度が足りなければ護岸が崩壊する恐れもある。これまで国会でも、何度も「B27」地点の再調査を求める声が上がっているが、防衛局は応じていない。

 県は、不承認通知書の中で、こう指摘している。

地盤の安定性等に係る設計に関して最も重要な地点において必要な調査が実施されておらず、地盤の安定性等が十分に検討されていないことから、災害防止に十分配慮されているとは言い難い

 防衛局は設計変更に当たって、最大で750メートル離れた他の3地点で計測したデータから類推し、「B27」地点の強度を推計している。

 この設計方法についても、県は不承認通知書で「地点周辺の性状等を適切に考慮しているとは言い難い」と疑問を呈し、「他の3地点からの類推ではなく、B27地点における力学試験等を実施し、その結果をもって設定することが最も適切」と主張している。

 逆に、技術検討会の委員らは、会合の中で、次のように発言し、防衛省の計画を支持していた。

近傍の地点から強度を推定するという方法は決して間違ったものではない
近傍の地点の調査結果から推定できるので、B27で改めて調査をする必要まではないこれ以上お金と時間をかけて調査したとしても新しく得られる情報がすごく少ない

 意見を引き取った委員長も「もう追加の必要はないのではないかと思う」と語っていた。

 防衛局は、本紙の取材に対しても、技術検討会の意見を引き合いに出し、「土の強度の設定方法は、技術検討会で適正なものだとの意見をいただいており、これまでに実施した土質調査は、護岸等の構造物の設計を行うに当たり十分なものだと考えている」と回答する。

 辺野古工事を検証している新潟大の立石雅昭名誉教授(地質学)は、「リスクの高い地点なのに調査しないほうが不自然意図的に避けているとしか思えない。技術検討会は、政府にお墨付きを与えるためだけにあるのか」といぶかる。


◆不可解な防衛局の地盤調査

 そもそも防衛局の地盤調査には、不可解な点が目立つ。

 その一つが調査の時期だ。

 防衛局から開示された地盤調査の報告書によると、軟弱地盤の最深部に当たる「B27」地点では、簡易的な地盤調査が行われていた。実施したのは2017年3月。この調査でB27地点では、軟弱地盤が海面下90メートルにまで達してることが判明した。

     (軟弱地盤が海面下90メートルまで達している
      「B27」地点のデータ。調査は2017年3月と記録されている)

 一方で、「B27」地点の強度を推定するために引用した他の3地点の調査は、いずれも「B27」地点の調査の後に行われていた。3地点のうち2地点については、「B27」地点の調査から1年も経った2017年暮れから2018年にかけて行われていた。

 2018年の追加調査は、より地盤の状態を詳細に調べるために実施したものだ。他の地点から推定するよりも、B27」地点で調べれば、より正確なデータが得られるはず。なぜ、その追加調査に「B27」地点を含めなかったのだろうか。

 防衛局に尋ねると、「準備が整ったものから実施した」という回答しか返ってこなかった。


◆他からデータ引用「つじつま合わせでは」

 ある土木技術者は「追加調査したときにB27地点も一緒に調査していれば、費用も時間もあまりかからなかったはずだ。ましてやB27地点は一番危険な場所。技術者からすると、その危険な場所を調べもせずに設計するなんて冒険でしかない」という。

 同じように軟弱地盤を改良して造成した羽田空港や関西国際空港の海底は、ほとんど起伏がない。一方、辺野古の埋め立て予定地の海底は凹凸のある複雑な地形になっている。本来なら、より慎重な調査が求められるはずだ

 土木技術者は、頑なに「B27」地点の調査を避けようとする防衛局の思惑について、こう推測してみせた。

 「おそらくB27地点で地盤強度を測ると、基地を作るために必要な地盤の安定性を確保できないからではそのため、わざわざ他の地点のデータを引用して、つじつまを合わせようとしたのではないか


辺野古の軟弱地盤問題 埋め立て予定地の海底で、軟弱地盤が確認されたとして、沖縄防衛局は2020年、沖縄県に設計変更を申請した。県は承認せず、国との間で法廷闘争になった。国は知事に代わって承認する「代執行」に向けて提訴し、既に結審している。防衛局の設計変更では、海底に約7万本の砂杭などを打ち込み、地盤を固める改良工事を計画している。総工費は2.7倍の9300億円に膨らむ。仮に代執行が認められ、国が地盤改良工事に着手しても、普天間返還は2030年代半ば以降となる見通し。


【関連記事】防衛省調査を追認 辺野古軟弱地盤で有識者会議(2019年9月7日)
【関連記事】「辺野古」工事費 底なし 埋め立て14%すでに半分近く使い切る 米軍幹部も「ドローンの時代に不要」
【関連記事】辺野古新基地推進のために最高裁が「不合理」判決 行政法学者100人が指摘するおかしな点
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●最「低」裁の《忖度判決》…<金口木舌>《自治と民主主義は今にも吹き飛ばされそう。誰も気付かないようでは、この国の行く末は危うい》

2023年09月18日 00時00分33秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(2023年09月11日[月])
軍隊は住民を守らない》…軍事費倍増・軍事国家化のいま、語られない《歴史上明らかなこの教訓》。《標的の島

   『●6月ジャーナリズム…《戦争について集中的に報道される様を指す。記念
     日までの雄弁さと、対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信》


【「軍隊は住民を守らない」スパイと言われた沖縄住民 (大城勇一さん)【うりずん通信特別号】】
 (https://www.youtube.com/watch?v=YNnRdK2Sces

 デモクラシータイムスの映像記事【「軍隊は住民を守らない」スパイと言われた沖縄住民 (大城勇一さん)【うりずん通信特別号】】(https://www.youtube.com/watch?v=YNnRdK2Sces)。《うりずん通信MC三宅千晶が1945年の沖縄戦を生き延びた大城勇一さんにききます。いざというとき、軍隊は住民を守るのか、台湾有事に東京が関与を決めた時、戦場となる沖縄で自衛隊は県民を守るのか。もやもやとある疑問に、沖縄戦の経験者は答えます。「戦場では、住民は邪魔者。軍隊は住民を守らなかった」。歴史上明らかなこの教訓は、いま意図的に無視され、国の政策決定に反映されることもありません。沖縄で地上戦が始まった1945年4月から日本軍の組織的抵抗が終わったという6月23日の後、7月初めに米軍の捕虜になるまで、わずか3か月に大城少年が目の当たりにした戦争と、その戦争の兆しであった戦陣訓と日本軍の駐留についてもうかがいました。今、沖縄では、日々の平和に見える生活に並行して、なし崩し的に軍事化が進みます。その雰囲気は、あの沖縄戦前夜に重なります。歴史の教訓を知ることで、戦わずに済む方法を模索することの重要性をあらためて確認しました》。

   『●最「低」裁の政治判断…新基地は決して完成しないし、決して普天間飛行
     場も返還されない。N値ゼロで、工期と費用は∞、血税を日々ドブガネ…

 さて、デタラメなキシダメ首相。N値はゼロで、工期と工費は∞。決して新基地は完成せず、普天間も返還されない。踏んだり蹴ったりな辺野古は、単なる破壊「損」
 山田祐一郎木原育子両記者による、東京新聞の記事【軟弱地盤の沖縄・辺野古 県が未承認でも工事契約なんて…地元で渦巻く怒りが向かう先は】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/273772?rct=tokuhou)。《マイナカード原発処理水で岸田政権の強権ぶりが際立つ中、この問題も見過ごせない。沖縄県名護市辺野古の新基地建設計画。軟弱地盤の改良工事を巡り、国は設計変更の承認を県から得ないうちに、関連工事の契約に踏み切った。29日には県が行政指導を出して強く反発。新基地反対派の間にも「建設ありきの先走り」と憤怒の渦が広まる。(山田祐一郎木原育子)》、《つじつまが合わず、自分たちの言葉を無視。…政権の姿勢を的確に表す。原発処理水も「関係者の理解なしに処分せず」と約束したのに、つじつまが合わない放出強行に踏み切るため、自分たちの約束を無視したまさに何でもあり近代国家とは到底思えない》。

 ホントに最「低」裁だな! 政治判断乱発し、マトモな判決・司法判断無し。
 沖縄タイムスの記事【沖縄の新基地建設巡る裁判 県の敗訴確定 知事に承認義務 国連までに是非判断か 最高裁が上告棄却】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1216747)。《名護市辺野古の新基地建設の防衛省の埋め立て変更申請を巡り、国土交通相が県に承認を迫った「是正指示」は違法な国の関与として県が取り消しを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は4日、是正指示を適法とした一審福岡高裁支部判決を維持し、県の上告を棄却した。裁判官5人全員一致の結論県側の主張への判断は示さず、補足意見もなかった。敗訴確定で県側は承認する義務を負った。県関係者によると、玉城デニー知事は9月中旬に出席予定の国連人権理事会までに承認に関し何らかの判断を示す考えだという。(社会部・新垣玲央、政経部・又吉俊充)》。
 沖縄タイムスの【[社説]辺野古 県敗訴確定 自治踏みにじる判決だ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1216670)。《名護市辺野古の新基地建設に伴う設計変更申請を巡る裁判で、最高裁第1小法廷は、県の上告を棄却した。県の敗訴が確定したことで、民意を背景に反対の姿勢を貫いてきた玉城デニー知事は、重大な決断を迫られることになった。軟弱地盤改良工事のための設計変更申請を不承認とした県に対し、国土交通相は不承認を取り消す「裁決」と、承認するよう求める「是正の指示」を行った。「裁決」は無効だとする訴訟は上告不受理が決定しており、今回の辺野古訴訟は「是正の指示」を違法な国の関与だとして県が取り消しを求めていたものである。最高裁の判決は、県がこれまでさまざまな場で主張し、司法の場でも問題にしてきた辺野古埋め立てを巡る重要な論点がまったくと言っていいほど取り上げられていない。取り上げているのは、本来国の業務である法定受託事務の審査請求に関する法解釈などの問題である。判決は、県の不承認を取り消す裁決が出された場合、県知事は「裁決の趣旨に従った処分をする義務を負う」と指摘する。裁決後も同じ理由で申請を認めないと「紛争の解決が困難になる」というのが最高裁の言い分だ。国の関与について地方自治法は「必要最小限度のものとし、普通地方公共団体の自主性、自立性に配慮しなければならない」と規定する。最高裁判決は、反対する地元の民意を切り捨て、地方自治の視点を著しく欠いた内容だ》。

 最「低」裁、もはや沖縄イジメ沖縄差別。司法がそれに加担してどうする。
 琉球新報の【<社説>設計変更敗訴確定 沖縄の不条理を直視せよ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1778556.html)。《2000年施行の地方分権一括法による地方分権改革の意義は失われてしまったのか。辺野古新基地建設の設計変更申請に対する玉城デニー知事の不承認に対する国交相の「是正の指示」取り消しを求めた訴訟で、最高裁は県の主張を退け、県敗訴が確定した。沖縄の基地集中を考慮しない形式的判断に終わった》。

 川内博史さんのつぶやき:

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https://twitter.com/kawauchihiroshi/status/1698606887430914343

川内 博史@kawauchihiroshi

明かな不当判決
県が不承認の理由とした「国の地盤調査の不足」は明らかであり、最高裁の忖度判決
最高裁は後世に恥をかくことになった

【速報】辺野古訴訟、沖縄県の敗訴確定 最高裁判決 - 記事詳細|Infoseekニュース
………
午後5:00  2023年9月4日
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 琉球新報のコラム【<金口木舌>むちゃな話なのに】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1779846.html)。《暦の上では既に秋。秋と夏の空気の境目となる秋雨前線が南下する時季を迎えた。北から冷たい空気がやってくる。そんな“冷たい空気”が沖縄に向かっていきなり南下してきた ▼最高裁判所は4日、辺野古の新基地に関わる軟弱地盤の改良工事を巡る県の訴えを退けた。「マヨネーズ並み」の粘土層の上に新基地を建設するのだから危ない。工事の設計変更を県は認めなかったが、最高裁は認めろという ▼環境面を含む危うさの審査には踏み込まず、国に従えでは乱暴に過ぎよう。自治の否定だ。危険を回避できるのかも不明なのに予算を軟弱地盤に埋没させ続けるとは ▼風をまともに受けた沖縄。玉城デニー知事は「憲法が定める地方自治の本旨をもないがしろにしかねない」と語った。日本本土の人々は沖縄に吹きつける風の強さと冷たさ想像できるだろうか ▼国は相変わらず公金を散財しむちゃな工事を続ける。そんな中、おかしな風にあおられ、自治と民主主義は今にも吹き飛ばされそう誰も気付かないようでは、この国の行く末は危うい》。

 この沖縄差別、沖縄イジメ。自民県連やその会派「辺野古、人権問題に結びつけないで」!? いうに事欠いて。何故にこんな《釘を刺》されなけらばならぬのか? 「国内政治の場で議論を深めるべき」!? よく言うよなぁ。さんざん「国内法秩序をないがしろ」にしてきたのは自公お維コミじゃないのかね? 自民県連の酷い腐敗具合よ。沖縄の皆さん、こんな自民党議員に絶対に投票してはいけない。
 琉球新報の記事【「辺野古、人権問題に結びつけないで」 沖縄の自民県連が玉城知事にくぎ刺す 国連出席を前に 】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1779731.html)。《9月後半に予定される玉城デニー知事の国連人権理事会への出席を前に、自民党県連と同会派は6日、県庁で知事と面談し、人権理事会での発言について「辺野古問題を人権問題と結びつけず、冷静な発言をしてほしい」などと申し入れた。自民県連の座波一政調会長が申し入れ書を読み上げた。米軍基地から派生するさまざまな問題について「国際世論ではなく、まず国内政治の場で議論を深めるべきだ」と強調した。名護市辺野古の新基地建設で、軟弱地盤改良工事に伴う沖縄防衛局の設計変更申請を県が不承認とした処分を巡る訴訟で、県敗訴とした最高裁判決についても言及し「行政権の一翼を担う地方行政の長たる知事は(県敗訴の)確定判決に従って承認すべき」とした。その上で、人権理事会において「国内法秩序をないがしろにしかねない言動は慎んでいただきたい」などと述べ、くぎを刺し。知事は「日米安保体制の中で70%もの米軍専用施設面積を(県が)持たされていることについての考え方。人として平穏なあり方を考えて政府、国際社会とも協力していきたいということについて、一定、われわれの考えを述べたい」とした》。

 司法判断できない最「低」裁、政治判断連発の最「低」裁。(川内博史さん)《最高裁の忖度判決》。さすが、泉房穂さん《“裁判”といっても、これは“政治”そのもの》。
 沖縄タイムスの記事【辺野古判決は「裁判といっても、これは政治そのもの」 前明石市長・泉房穂さんがXに投稿】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1218150)。《沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡る最高裁判決で県敗訴が確定したことを受け、前明石市長で弁護士の泉房穂さん(60)=写真=は5日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、「“裁判”といっても、これは“政治”そのもの最高裁の裁判官を決めるのは、ときの政権」と投稿した。泉氏はさらに「政権が許容できる範囲の裁判官しか今は選ばれていない政権が許容できない判決が出ることはなく、結局は“政治”だ」と断じた。泉氏は今年4月まで兵庫県明石市長を務め、子育て政策などで注目を集めた。(社会部・榧場勇太)》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/273772?rct=tokuhou

こちら特報部
軟弱地盤の沖縄・辺野古 県が未承認でも工事契約なんて…地元で渦巻く怒りが向かう先は
2023年8月31日 12時00分

 マイナカード原発処理水で岸田政権の強権ぶりが際立つ中、この問題も見過ごせない。沖縄県名護市辺野古の新基地建設計画。軟弱地盤の改良工事を巡り、国は設計変更の承認を県から得ないうちに、関連工事の契約に踏み切った。29日には県が行政指導を出して強く反発。新基地反対派の間にも「建設ありきの先走り」と憤怒の渦が広まる。(山田祐一郎木原育子


◆「そこまでやるのか。沖縄だからか」

 「何でもあり。あきれて物が言えない」。ため息交じりに吐き出すのは名護市議の東恩納琢磨さん(61)。

 米軍普天間飛行場(宜野湾市)を移設する名目で進む新基地建設。県の承認を得ないまま国が関連工事を契約したことに「そこまでやるのかと。これも沖縄だからか」と不信を強める。

 今月上旬の台風6号の影響で護岸が壊れ、工事は一時止まっている。国の計画では、米軍キャンプ・シュワブの南側と東側の海域で埋め立てが予定される。

 南側の海域では2018年12月、土砂の搬入が開始された。浜田靖一防衛相は今年4月の衆院安全保障委員会で埋め立ての進捗(しんちょく)率に触れ、3月末時点で92%と説明。まもなく土砂投入は終了するとみられる。


◆国は100万立方メートルの土砂を仮置きへ

 一方、軟弱地盤の存在が問題視されたのが、東側の海域だ。防衛省は20年、地盤改良工事のために設計変更を申請したが、県は翌年に不承認とした。

 防衛省の不服審査請求を受けた国土交通相は22年、不承認を取り消す裁決を下し、承認を求める是正指示を出した。これに対し、県は裁決と是正指示に異を唱えて提訴。今年3月の高裁判決で県側は敗訴となったが、上告を申し立てた。

 県は是正指示に応じていないため、「未承認の状態となっている」(辺野古新基地建設問題対策課の担当者)のだという。

 それでも沖縄防衛局は4月、2件の入札を公告。既に埋め立てが進む南側の区域に土砂を仮置きする方針で、その量は100万立方メートル。今月3日には工事契約を業者と締結した。浜田防衛相はこれまでの会見で「(東側の)埋め立て工事に必要となる土砂を準備しておくもの」「現行の承認処分で可能」と認識を示した。

 県は反発を強め、29日には仮置き工事に着手しないよう、沖縄防衛局に行政指導した。県海岸防災課の与儀(よぎ)喜真副参事は「今の工事の根拠は当初の計画書。これほどの大規模な仮置きは規定されておらず、認められない」と防衛省側の主張を批判する。


◆「国は、県にも市民にも余力がないとみている」

 新基地反対派は司法判断にも懐疑的な見方を示す。

 最高裁は今月24日、設計変更の不承認を取り消した裁決を巡り、不服としていた県の上告を受理しない決定をした。冒頭の東恩納さんは「内容に踏み込まず門前払い」と憤る。

 承認を求める是正指示を巡っては9月4日に最高裁で判決が言い渡されるが、高裁判決の変更に必要な弁論は開かれていないため、県にとって厳しい結果が見込まれる。

     (本紙のインタビューに答える沖縄県の玉城デニー知事)

 「沖縄ドローンプロジェクト」の活動を続ける土木技師の奥間政則さん(57)は「最高裁の判断が全てではない。新基地建設は軟弱地盤だけではなく、耐震設計の問題もあり、徹底的に闘う必要がある」と語る一方、危惧を強める。

 「知事は毅然(きぜん)と対応しているが、土木事務所が仮置き土砂の搬送のためのベルトコンベヤーの使用を許可するなど、対応に矛盾がある。国の方は、県にも市民にも余力がないとみているのでは」


◆工事を認めたとは一言も言っていないのに

 新基地建設の埋め立て工事を巡っては他にも懸念がある。土砂の問題だ。特に重要なのが、岩石以外の砕石や砂などがどれだけ含まれるかを示す「細粒分含有率」になる。

 沖縄防衛局が2013年、県に承認を求める文書で明記していたのは「おおむね10%前後」。だが18年末から始まった南側の海域の埋め立て工事で、国は県に無断で40%以下として業者側に発注した。細粒分の割合が増すほど、土砂を投入した時に濁りが起きやすく、環境に影響を及ぼす懸念がある。

     (埋め立てが始まった当初の辺野古沿岸部
      =2018年12月14日、沖縄県名護市で)

 元土木技師で「沖縄平和市民連絡会」の北上田毅さん(77)は「とんでもない話だよ」と憤まんやる方ない。30日も県庁で工事をやめさせるよう、担当課との交渉に奔走していた。

 前出の県海岸防災課の与儀副参事は「国側は『40%以下でも護岸に囲まれているため危険性は少ない』との説明だった。県としては工事を認めたとは一言も言っていないが、勝手に進められてしまった」と話す。

 東側の海域の埋め立ての仕様規格も「10%前後」から「40%以下」に変更された。19年当時、防衛局は細かい土が増えても、護岸で外海と遮断されるため、周辺海域への影響はないと主張していた。

 県などによれば、今回は護岸の完成前に埋め立てに着手する。「こちら特報部」は30日、防衛省に確認を求めたが「時間がかかる」と回答するにとどまった。北上田さんは「国は自分たちの弁明のつじつまが合わなくなり、自分たちが主張してきた言葉を無視せざるをえないようになっている」とあきれる。


◆サンゴは、遺骨は…

 東側の海域は砂地や藻場、サンゴ礁など生物および地形に富んだ環境を持つ。国は埋め立て予定海域に生息していた4万群体の小型サンゴ類を既に移植し、さらに小型サンゴ類約8万4000群体などの移植に必要な特別採捕許可を申請。県が不許可とすると、農相が是正指示を出したため、県が提訴している。

 日本自然保護協会の保護・教育部主任の安部真理子さん(57)は「すでに進められている護岸工事で、海の環境は大きくダメージを受けている」と指摘する。「日本生態学会など19の学会から工事の一時停止を求める要望が出るほど、国が実施した環境アセスメントではの海域が持つ生物多様性を把握できていない

 国は埋め立ての土砂採取予定地に本島南部を加えることを計画している。沖縄戦の激戦地だった本島南部で採取した場合、遺骨の混じった土砂が使用される可能性があり、市民団体などが強く反発している。

 「地元の不信も何のそのと強引に進める岸田文雄首相。福島第1原発事故に伴う処理水を巡り、地元の漁業関係者の理解を十分に得ることなく、海洋放出に踏み切ったさまと通底しているようにも見える。


◆岸田首相はいつも結論ありき

 沖縄大の高良沙哉教授(憲法学)は「岸田首相はいつも結論ありきで進める。地元に寄り添う』『丁寧に説明する』『理解を求めていくとおっしゃるが、実現した試しがない。福島も沖縄もよく見ている。これでは信頼関係を築くことはできない。世界を見渡してみても、今の時代、環境への配慮をこれだけ気にしない国も珍しい」とする。

 翁長雄志前知事が亡くなって今夏で5年。「翁長知事だからつなぎとめられていた経済界を中心とした保守層も離れてしまっている。オール沖縄として一枚岩になれていない一面もある」と高良さん。ただ、それにしても「地元の意見を聞かず、歩み寄りさえせず、断行していく国の姿勢は、大変問題だと感じる。政治姿勢を変えなければ、問題が解決するどころか、ねじれたままだ」と指弾する。


◆デスクメモ

 つじつまが合わず、自分たちの言葉を無視。北上田さんの指摘は政権の姿勢を的確に表す。原発処理水も「関係者の理解なしに処分せずと約束したのに、つじつまが合わない放出強行に踏み切るため、自分たちの約束を無視したまさに何でもあり近代国家とは到底思えない。(榊)

【関連記事】「機動隊派遣は違法」の最高裁判決が意味すること 米軍基地問題で蹂躙されてきた「沖縄の意思」
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●無謀な辺野古破壊開始から3年…たとえ万に一つも新基地が完成しても、普天間飛行場は返還されることは無く、辺野古は単なる破壊「損」

2022年01月19日 00時00分29秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


// (2021年12月30日[木])
沖縄タイムスの記事【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)によると、《土木技術者で沖縄ドローンプロジェクトの奥間政則さん(56)=沖縄県大宜味村=は、新基地建設が進む名護市辺野古の現場を小型無人機ドローンで空から撮影し、監視し続けている。「多様な生き物がすむきれいな海が、どんどん埋められている現状を多くの人に知ってもらいたい」。専門家としての誇りを胸に、新基地建設に反対し続ける。土砂投入から14日で3年。辺野古で新基地建設反対を貫く住民、条件付きで容認する関係者も、それぞれ胸の内を語った。(北部報道部・當銘悠)》。

 《一目瞭然》、破壊され行く辺野古…無残の一言だ。2021年衆院選、自公お維を直接的・間接的に支持してしまう…、あとの祭りだ。

   『●4野党の共通政策は《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の
     新基地建設中止》…自公お維に投票=《人柱》を許容することを意味する
   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
       ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●あとの祭り…自公お維政治屋は《民を飢えさせない、安全な食べ物の
      供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目》を担い得ない
   『●沖縄タイムス《大浦湾…2015年4月…「土木的問題が多い地層が
     厚く堆積している」…「長期の沈下が考えられる」と施工上の懸念も》
   『●《日本全土を米軍の鉄砲玉として…》…【解決策ない辺野古の軟弱地盤
         できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】
   『●《沖大東島での実弾射撃、宮古島のミサイル部隊による対艦攻撃、
     電子戦部隊配備計画がある与那国島での電子戦などの各訓練が展開》
   『●《SACO合意とは、事件に対する沖縄県民の怒りをはぐらかし、沖縄の
      中で基地をたらいまわしする欺瞞でしかなかった》(目取真俊さん)
   『●本土と沖縄を一緒にするなとでも? 《…燃料タンクと数十センチの
      水筒という落下物によって事故の重大性を比較するのは無意味だ》

 2021年「今年の漢字」は「金(カネ)」。出来もしない新基地にドブガネ。9999万に一つも新基地が出来たとしても、普天間は返還されず、辺野古は単なる破壊「損」だ

 琉球新報の記事【識者51人が辺野古中止求め共同声明 知事の設計変更不承認を支持】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1439472.html?utm_source=ryukyushinpo&utm_medium=referral&utm_campaign=carousel)によると、《有識者らでつくる「普天間・辺野古問題を考える会」(代表・宮本憲一大阪市立大名誉教授)は14日、名護市辺野古の新基地建設計画を巡り、玉城デニー知事が決定した埋め立て設計変更の不承認処分を支持する共同声明を発表した》。
 行政不服審査国が「個人」になりすまし、国に救済を求め、国に判断を仰ごうというデタラメだ。

   『●目取真俊さん「裁判所が市民を守る立場にないなら、
     誰が市民を守るのか」!? 法的根拠もあいまいなまま長時間拘束
    《大久保正道裁判長…は、目取真さん側が刑事特別法による
     緊急逮捕は違憲ではないと判断した一審判決を不服とした
     控訴を棄却した…目取真さんは「裁判所が市民を守る立場に
     ないなら、誰が市民を守るのか」と批判し、上告する考えを示した》。

   『●非「地方創生」、「僕」(アベ様)が地方「僕」滅…
        沖縄の民意無視し、しかも再び八百長なその「手」で…
    「不服審査請求など論外だろう。そもそも行政不服審査法
     〈行政庁の処分その他公権力の行使にあたる行為に関する国民の
     不服申し立てについて規定する法律〉(大辞林)であり、一般国民の
     権利救済制度を使うこと自体がおかしいが「個人」になりすまし
     に救済を求めに判断を仰ごうというのだからデタラメ過ぎる
     安倍政権は3年前にも辺野古移設で同様の禁じ手を使っている

   『●辺野古破壊を行政不服審査で強行する暴挙:
     「沖縄防衛局は…「私人」を強調するための偽装工作」
   『●アベ様という「私人」の暴挙…平和の党と共に
      辺野古破壊が目的化し、「目的達成」のためには手段選ばず
    《行政の不当行為に対して国民が不服を申し立てる行政不服審査法」に
     基づく不服審査請求を石井啓一国交大臣(公明党)に行い、裁決が
     出るまで効力を一時的に失わせる執行停止も求めたのだ》

   『●《良心に従い職権を行使する独立した存在》ではない
     大久保正道裁判長である限り、アベ様忖度な「行政判断」が続く
   『●「腐臭を放つ「判決」」と臥薪嘗胆:
     「銃剣とブルドーザー」から「自衛隊と機動隊とヒラメ裁判長」へ
    「いまから、最「低」裁のコールが聞こえる。司法には何の期待
     も持てないでしょうね…。」

   『●辺野古基地サンゴ訴訟、最「低」裁上告棄却…《国が、地方自治体の
      裁量を不当に制限し、地方自治を侵害しているという事実》を無視

 琉球新報の【<社説>辺野古土砂投入3年 「唯一の解決策」ではない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1439343.html)によると、《米軍普天間飛行場の移設に絡む名護市辺野古の新基地建設問題で、政府が辺野古沿岸部への土砂投入を始めてから14日で3年となった》。
 沖縄の市民の民意を無視して3年。コロナ禍で、巨額なドブガネして土砂をぶちまけ続け、辺野古や大浦湾を破壊し続ける自公お維。

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https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1439472.html?utm_source=ryukyushinpo&utm_medium=referral&utm_campaign=carousel

識者51人が辺野古中止求め共同声明 知事の設計変更不承認を支持
2021年12月15日 05:40
辺野古 新基地建設 設計承認 不承認

 有識者らでつくる「普天間・辺野古問題を考える会」(代表・宮本憲一大阪市立大名誉教授)は14日、名護市辺野古の新基地建設計画を巡り、玉城デニー知事が決定した埋め立て設計変更の不承認処分を支持する共同声明を発表した。環境や法律の研究者らを中心に、国内の知識人51人が名を連ねている。

 声明は、軟弱地盤改良に必要な調査や災害防止の配慮が不足しているなど、公有水面埋立法に照らした設計変更の問題点を指摘し、不承認とした県の判断について法的に見た不承認理由として必要十分と支持した。

 沖縄防衛局が行政不服審査法に基づく審査を国土交通相に請求する県への対抗措置を取ったことに対しても、「きわめて不当と批判し全ての工事を直ちに中止することを求めている

 沖縄側の世話人を務める桜井国俊沖縄大名誉教授は「国内の学者が一つになって玉城知事の不承認を断固支持し、今後の国との法律議論においても専門的な観点からサポートしていく姿勢を表明した」と話した。

 声明は白藤博行専修大教授(行政法)ら各分野の専門家のほか、作家の澤地久枝氏や哲学者の西谷修氏らの連名となっている。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1439343.html

<社説>辺野古土砂投入3年 「唯一の解決策」ではない
2021年12月15日 05:00

 米軍普天間飛行場の移設に絡む名護市辺野古の新基地建設問題で、政府が辺野古沿岸部への土砂投入を始めてから14日で3年となった。

 建設予定地を巡っては軟弱地盤が広がっていることが判明している。政府は地盤に問題があることを把握しながら公にせず、埋め立てに踏み切った。行政手続き上瑕疵(かし)があり、完成も見通せない。普天間の一日も早い危険性除去という前提が崩れている以上、「唯一の解決策」とは言えない。政府は直ちに工事を中止するべきである

 軟弱地盤の改良対応などによって工期は当初想定の5年から約9年3カ月と4年以上延び、米軍が使用するまでに少なくとも12年を要する。

 国の示す総工費は3500億円以上から約9300億円と2.7倍となった。専門家が「マヨネーズ並みの可能性」と指摘する軟弱地盤の状況によっては工費がさらに増す懸念もつきまとう。県は独自の試算で約2兆5500億円となると見込んでいる

 地盤の問題について政府が業者から報告を受けた2015年4月、前年の知事選で初当選した翁長雄志知事と当時の安倍晋三首相が初会談した。翁長氏が建設反対の県内の民意を訴えたのに対し、安倍氏は推進に向けて「丁寧な説明と理解を得る努力をしていく」と強調した。これ以降、政府は軟弱地盤について3年9カ月も隠し続けた

 計画に問題があり、見通しとずれが生じた場合、いったん作業をやめて比較衡量することは当然のことである。これまでの政府の対応にはこうした点が欠落している。もはや、辺野古新基地建設ありきでしかない。

 これをただすべき国会の論戦でこの問題が取り上げられることは減少した。軟弱地盤は海面下約90メートルに達する。政府は同70メートルまでの改良で問題ないとするが、根拠は判然としない。さらに税金が注ぎ込まれることも否定できない。沖縄だけの問題ではない

 サンゴ移植を巡る訴訟では最高裁判事2人が移植を許可しなかった県の主張を認めた。うち一人は「護岸工事という特定の工事のみに着目」して是非を判断することは「『木を見て森を見ず』の弊に陥る」と述べた。完工が見通せない工事を進めることに疑問符が付けられている。

 米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)はことし3月、「完成する可能性は低そうだと実現を困難視する報告書をまとめた

 完成しても沈下や液状化の恐れが残る辺野古新基地である。玉城デニー知事は「完成の見通しが立たず、事実上、無意味な工事と断じた

 岸田文雄首相は移設問題について新基地建設が「唯一の解決策」と従来の政府方針を繰り返すが、自ら掲げる「聞く力」を発揮してもらいたい。直ちに工事を中止し、政府の持つ全ての情報をつまびらかにするべきだ
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●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている

2019年03月16日 00時00分23秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



東京新聞の中沢誠望月衣塑子の両記者によるシリーズ記事【<税を追う 辺野古埋め立て強行>(上)軟弱地盤伏せ土砂投入 住民憤り「国、いつも問題後出し」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022102000161.html)と、
【<税を追う 辺野古埋め立て強行>(中)赤土疑惑、論点ずらす 「法的根拠示せ」立ち入り拒む政府】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022202000153.html)、
【<税を追う 辺野古埋め立て強行>(下)ルールゆがめ、まい進 建設ありき 国、全体設計示さず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022302000135.html)。

 《「都合の悪いことは、後戻りできなくなってから明らかにする国のやり方は、いつも後出しなわけさ」…政府は「沖縄の気持ちに寄り添う」と言いながら、昨秋の知事選で示された民意を置き去りに工事を強行する。論点をずらし、不都合な事実を隠そうとする権力の暴走を追う》。
 《モニターに映る土砂は、確かに赤茶けていた。「埋め立てに使う岩ズリは本来もっと黒っぽい。明らかに違いますよ」。… 県によると、そもそも埋め立て土砂の検査は、防衛局が「まだ購入先が決まっていない」と言うので「購入時に確認する」という約束で、六年前に埋め立てを承認した経緯があった。しかし、その約束は反故にされた》。
 《設計は出そろっていないし、費用はいくらかかるか分からない-そんな状態で強引に着工したのが沖縄県名護市辺野古の米軍新基地だ。既に千四百億円(契約額)もの税金が投じられている》。

   『●辺野古破壊反対の明確な《結果が出る前から、
      安倍政権は「民意などクソくらえ!」と言わんばかりだ》!
   『●辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の37.65%、 
                  43万4273票…これは、もの凄い数字だ!
   『●辺野古破壊で「対話」!? 殴り続け、背後から蹴り続けながら
                    …独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》

 ドブガネな《工期も費用も言えない》デタラメ…辺野古は破壊「損」。東京新聞の望月衣塑子記者とアベ様や最低の官房長官、一体《事実誤認》の常習犯はどちらか?

 辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の37.65%、43万4273票…明確な民意が示されたのですが?
 沖縄タイムスのコラム【木村草太の憲法の新手(99)辺野古埋め立て問う県民投票 反対43万票、伸びを評価】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/391904)によると、《例えば、国が「有権者の50%が反対票を投じた場合には、即座に工事を中止する」と宣言して、県民投票を行えば、投票率は格段に上がったはずだ。今回の投票率・反対票数は、投票しても工事が止まるかどうかは不透明という状況の中で、よく伸びたと評価できる》。

 殴り続け、背後から蹴り続けながら…壊憲な独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》。
 【安倍首相が玉城デニー知事に沖縄無視・辺野古続行をあらためて宣言! 小林節は「県民投票には憲法上の拘束力ある」と指摘】(https://lite-ra.com/2019/03/post-4578.html)によると、《「直接示された民意は何より重く、尊重されなければならない」「いままさに、日本政府の民主主義が問われている」…しかし、安倍首相の回答は、県民投票をまったく無視した冷酷なものだった。「結果を真摯に受け止め、基地負担の軽減に全力を尽くしていきたい」「(普天間飛行場の)危険な状況を置き去りにするわけにはいかない。もはや、先送りできない」 玉城知事は安倍首相との面会のあと、外国人特派員協会でおこなわれた会見において、「安倍総理からポジティブな意見はなかった」と語った》。

 沖縄タイムスの【社説[知事・首相会談]民意無視の「ゼロ回答」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/391549)によると、《工事の中止要求に、安倍首相は「世界で最も危険な飛行場を置き去りにするわけにはいかない」として新基地建設を推進する考えを示した。3者協議の場の設置については会談後の記者会見で野上浩太郎官房副長官が「普天間の危険性除去といった米政府との交渉は、政府がわが国を代表して行うべきものだ」と、否定的な考えを示した》。
 琉球新報の【<社説>知事が投票結果伝達 首相の民意黙殺許されぬ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-882924.htmlによると、《安倍首相は「(米軍普天間飛行場の)危険な状況を置き去りにするわけにはいかない」と述べ、沖縄の民意を拒絶》。
 2014年4月以来「これまで一体何をしてきたのか?」…《普天間…危険な状況を置き去り》の犯人に言われたかないね! 《政府がわが国を代表して行うべきもの》…世界最悪な危険さの普天間飛行場について、《安倍首相は…14年4月、政府として運用停止期限を「19年2月」とすることを確認》、閣議決定までしておきながら!

   『●《安倍首相は…14年4月、政府として運用停止期限を
           「19年2月」とすることを確認》、閣議決定まで…

 《法的ルールを国が自分たちに都合よく解釈する》…非法治主義国家。沖縄の民意は無視され…非民主主義国家。
 デタラメなアベ様独裁な人治主義国家の典型例が、辺野古破壊。最低の官房長官らは沖縄で一体何をしているのか?
 N値はゼロ、工期と費用は「∞」…今日もひたすらドブガネし、ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている。いまも日々続いているデタラメな《工期も費用も言えない》辺野古破壊。

   『●《工期も費用も言えない》辺野古破壊を進める 
       アベ様は息吐く様にウソを吐き続け…政権広報は訂正放送を!
   『●辺野古破壊、米側に《地盤改良「最短で5年」と日本側伝達》?  
                      沖縄に《工期も費用も言えない》のに?
   『●辺野古破壊で「対話」!? 殴り続け、背後から蹴り続けながら
                   …独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》
   『●アベ様は「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、
          基地負担の軽減に全力を尽くす」…って、はぁ?
   『●官僚への支配強めるアベ様に「愛い奴め!」と頭を撫でられる
                   …気色悪くないのか、恥ずかしくないのか?


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022102000161.html

<税を追う 辺野古埋め立て強行>(上)軟弱地盤伏せ土砂投入 住民憤り「国、いつも問題後出し」
2019年2月21日 朝刊

     (辺野古の埋め立て海域に広がる
      軟弱地盤の改良工事を検討した防衛省の報告書)

 エメラルドグリーンの美(ちゅ)ら海に、赤茶けた土砂の投入が始まって一カ月以上がたっていた。一月三十日、衆院本会議。安倍晋三首相はこう力説した。

 「地盤改良工事は必要であるものの、一般的で施工実績が豊富な工法で工事は可能だと確認された」

 沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地建設で、埋め立て海域にある軟弱地盤の存在を政府が初めて認めた瞬間だった。

 「何を今更。政府のやっていることは偽装だらけに見える。故郷がズタズタにされるようで悲しい」。名護市出身で、今は那覇市で暮らす横田真利子さん(66)は吐き捨てるように言った。「辺野古の海に厚さ四十メートルの軟弱地盤が広がっている」-一年前に地元紙が報じていた。

 暴いたのは、基地建設に反対する沖縄平和市民連絡会北上田毅(きたうえだつよし)さん(73)。昨年三月、防衛省沖縄防衛局から開示された文書を見て目を疑った。埋め立て予定地の複数の地点で、海底の地盤の固さを示す「N値」がゼロとなっていた。

 勝手に杭(くい)が地中に沈んでしまうほど軟らかい地盤。長年、役所で公共事業に関わってきた土木技術者だったからこそ見抜けた欠陥だった。「豆腐のような地盤の上に基地を造るなんてありえない」。慌てて県やマスコミに伝えた。

 防衛局は当初、軟弱地盤の存在を想定していなかった。基地を造るには地盤改良が必要で、大幅な設計変更は避けられない。工費も工期も莫大(ばくだい)にかかる。

 県が昨年八月に埋め立ての承認撤回の理由に挙げたほど、軟弱地盤は基地建設の帰趨(きすう)を握る重大な問題だった。それでも防衛省は県に伝えていなかった。

 驚くのは、北上田さんが情報開示請求する二年前の二〇一六年三月、地盤を調べた業者から防衛局に調査結果が出ていたことだ。防衛局は一四年度から海底ボーリング調査をしており、県によると、以前から防衛局に調査結果を求めていたという。

 隠していたわけではない。調査結果は行政文書なので、行政手続きに則(のっと)って対応するだけ平然と答える防衛省。昨年六月になって調査結果を県に示したのは、県の開示請求を受けてのことだった。建設が危ぶまれるほどのリスクを抱えながら防衛省の態度は頑(かたく)なだった。

 「N値0が公然の事実となっても、「総合的に判断しないと分からない」「土によって強度を持つ可能性がある」と、軟弱地盤の存在を認めようとしない工事をいったん中断して計画を再検討するどころか昨年十二月に埋め立て区域への土砂投入を強行した。

 しかし、その裏で防衛省は、軟弱地盤を改良するための大掛かりな工事をひそかに検討していた。

 本紙は防衛省の委託業者が今年一月にまとめた「地盤に係る設計・施工の検討結果」という百七十四ページの内部報告書を入手した。

 そこには軟弱地盤は最深部で海面から九十メートルの深さまで達しているとあった。世界でも地盤改良の実績がない深さで、七万本以上の砂の杭を地中に打ち込む強化策を想定しているが、杭は最大で深さ七十メートル程度で完全には改良できない。

 「実績が豊富」という首相答弁を覆すような内容。報告書に関する記事が出ると、岩屋毅防衛相は「報道は臆測の域を出ない」と否定。防衛省も沈黙を貫く。

 首長や県議として辺野古問題に二十年以上かかわり、現在は県政策調整監の吉田勝廣氏(74)には、政府の狙いが透けて見える。「都合の悪いことは、後戻りできなくなってから明らかにする。国のやり方は、いつも後出しなわけさ

 二十四日に辺野古埋め立ての賛否を問う沖縄県民投票が行われる。政府は「沖縄の気持ちに寄り添う」と言いながら、昨秋の知事選で示された民意を置き去りに工事を強行する。論点をずらし、不都合な事実を隠そうとする権力の暴走を追う

 (中沢誠望月衣塑子が担当します)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022202000153.html

<税を追う 辺野古埋め立て強行>(中)赤土疑惑、論点ずらす 「法的根拠示せ」立ち入り拒む政府
2019年2月22日 朝刊

     (2月初め、ベルトコンベヤーで運搬船に積み込まれていく
      埋め立て用の土砂。その色は赤茶けていた
      =沖縄県名護市の安和桟橋で(沖縄ドローンプロジェクト提供)

 モニターに映る土砂は、確かに赤茶けていた

 「埋め立てに使う岩ズリは本来もっと黒っぽい。明らかに違いますよ」。隣でドローンを操作していた土木技術者の奥間政則さん(53)はつぶやく。

 二月初め、沖縄県名護市の安和(あわ)桟橋では、辺野古の埋め立て用土砂の積み出しが行われていた。ドローンの映像からは、ベルトコンベヤーで運搬船に土砂が積み込まれていく様子がくっきりと見える。船内の土砂は、二カ月前、辺野古(へのこ)の海に投入された土砂の色そのものだった。

 大量の「赤土(あかつち)」が混じっている疑いがあるとして、県はこれまで再三にわたり、防衛省沖縄防衛局に立ち入り検査を求めてきた。赤土は粘土性で、水に溶けるとヘドロ状になり、サンゴなどの自然環境に悪影響を及ぼすからだ。

 県によると、そもそも埋め立て土砂の検査は、防衛局が「まだ購入先が決まっていない」と言うので「購入時に確認する」という約束で、六年前に埋め立てを承認した経緯があった。

 しかし、その約束は反故(ほご)にされた。

 昨年十二月十四日朝、防衛局は県庁に、土砂投入を電話で通知してきた。県の担当者は電話口で防衛局職員に問いただした。「埋め立てに使う土砂の性状検査はしたのか」。検査結果がメールで届いたのは、その日の午後五時のことだった。

 県の担当者はあぜんとした。一年半~二年半も前の検査だったからだ。しかも届いた検査結果では、赤土を示す粘土分がほとんど計測されておらず、テレビに映っていた赤茶けた土砂とは似つかないものだった

 「投入した土砂と検査した土砂が違うのでは」。現場への立ち入り調査を求めた県に防衛局は「(立ち入りの)法的根拠を示せ居直った

 年が明け、防衛局は「投入している土砂のデータ」を県に提出した。だが、検査は土砂の粒度と有害物質の有無を調べたもの。どのくらい赤土を含むのか、県は土砂の品質を尋ねているのに、防衛局は赤土には一切触れず、「問題となるような汚濁はない」と切り返す。まるで「ご飯論法」だ。

 揚げ句の果てには土砂の検査とは異なる目的で、県が埋め立て現場に立ち入った事実を持ち出し、あたかも県の要求に応じたかのように取り繕う。県海岸防災課の永山正課長は「県には埋め立て承認権者としての監督権限がある。やましくなければ検査させればいい」と不満を漏らす。

 今月二十一日の野党議員懇談会では、はぐらかすような回答を繰り返す防衛省の担当者に、本多平直衆院議員が怒りをあらわにした。「県は、防衛局の検査が疑わしいから立ち入りを求めている。それが理由じゃだめなんですか」

 埋め立て土砂に使う「岩ズリ」の規格を巡っても、防衛省は論点をずらす。

 当初、県には粘土など細粒分の割合を「10%程度」と説明していたのが、工事を発注するときになって県に無断で「40%以下」に変更していた。この事実を本紙が報じると、岩屋毅防衛相は「護岸で囲まれた閉鎖的な水域なので問題ない」と開き直った

 「埋め立て土砂に赤土が混じっているように見えませんか」。ある夜、辺野古工事に土砂を納入している琉球セメントの社員に疑問をぶつけた。

 「どちらかと言えば、見えなくもないですけど…」

 奥歯にものが挟まったような口ぶりが印象的だった。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022302000135.html

<税を追う 辺野古埋め立て強行>(下)ルールゆがめ、まい進 建設ありき 国、全体設計示さず
2019年2月23日 朝刊

     (埋め立て工事が進む沖縄県名護市の辺野古沿岸部。
      東側には軟弱地盤が存在する=14日(ドローンから)

 設計は出そろっていないし、費用はいくらかかるか分からない-そんな状態で強引に着工したのが沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地だ。既に千四百億円(契約額)もの税金が投じられている

 県が管理する港湾などを埋め立てる場合、国であっても県の承認を得なければならない。二〇一三年十二月、県が辺野古の埋め立て工事を承認した際、国に課したのが公有水面埋立法に基づく「留意事項」というルールだ。

 留意事項では、安全性や環境に問題がないという担保を取るため、「実施設計について事前に県と協議を行うことと定めている

 一四年に着工した那覇空港の埋め立て工事でも、県は発注者である国の出先機関・沖縄総合事務局に留意事項を課した。事務局は「ほぼすべての実施設計を示し、県との協議がととのった上で工事に着手した」と説明する。

 当然、辺野古でもルールは守られるはずだった。だが、現実は違った

 一五年七月、防衛省沖縄防衛局が通知した実施設計は、二十三カ所の護岸のうち十二カ所にすぎなかった。しかも防衛局は、承認申請した時に県に示した施工手順も変更。先に着手する計画だった埋め立て区域東側の護岸の設計を後回しにしてきた。この区域は、後に軟弱地盤の存在が明らかになるところだ。

 県は「機が熟していない。一部の設計だけ出されても環境保全対策を検討できない」と事前協議の取り下げも求めたが、防衛局は聞く耳を持たない。「事前協議も一方的に打ち切られた」。県は留意事項に反するとして、工事中止を求めて防衛局に再三指導も行っていた。

 法的ルールを国が自分たちに都合よく解釈する

 「承認するのは県。国は許可を受ける側でしょ」。一月末、辺野古を巡る野党議員懇談会で、石橋通宏(みちひろ)参院議員の放った一言が、国の横暴ぶりを浮き彫りにしている。

 防衛局は辺野古側で土砂を投入しながら、いまだ軟弱地盤のある区域の護岸の設計を県に示していない。その軟弱地盤は、世界でも工事実績のない海面下九十メートルにまで達している費用のみならず、基地ができるかどうかさえも、はっきりしない

 なぜ、そこまでリスクを抱えながら、防衛局は性急に工事を進めようとするのか。防衛省は「普天間(ふてんま)飛行場から辺野古への一日も早い移設を進めるため」との一点張りだ。

 新基地建設費用について、防衛省は三千五百億円以上というあいまいな説明にとどまっている。一方、県は改良工事をした場合、完成までに十三年、工費は二兆五千億円に膨らむと見込む。県辺野古新基地建設問題対策課の多良間一弘課長は「国は『一日も早く』と言いながら返還まで十三年もかかるんですよ普天間返還が本来の目的なのに今や辺野古の基地建設が目的になっている。本末転倒ですよ」と憤る。

 琉球大学の徳田博人教授(行政法)は「事業者なら工事のリスクを最小限に抑えようとするもの。全体の設計を示せば、工費や工期の面から基地建設の妥当性が問われる。国が留意事項に反し、全体像を伏せたまま工事を強行したのは、基地建設ありきを物語っている」と説く。

 国民のあきらめを誘うように、工事が簡単な浅瀬から埋め立てを急ぐ防衛局。ただ、土砂投入が始まった区域は、埋め立て全体の4%にすぎない。

 今月十九日、キャンプ・シュワブ前で抗議行動に参加した、うるま市の石原艶子(つやこ)さん(76)は訴える。

 「今からでも遅くない。いまだに先の見通しも立たない無謀な工事は止めるべきだ。あきらめない意思を県民投票で投じます」 (中沢誠望月衣塑子が担当しました)
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