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●中村敦夫さん、《経済的に弱い地域が犠牲になって危険を引き受ける構図は、原発も基地も同じだ》

2019年08月15日 00時00分07秒 | Weblog


東京新聞の記事【厚労相、東電に「慎重に」 福島第一 廃炉作業に外国人】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201905/CK2019052102000259.html)。
沖縄タイムスの記事【原発と基地「同じ構図」 俳優の中村敦夫さん、国の姿勢批判 朗読劇で危険性を告知】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/423195)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>切り捨てられる「端っこ」】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-923709.html)。

 《厚生労働省は二十一日、福島第一原発の廃炉作業に、新たな在留資格「特定技能」の外国人を受け入れる方針を表明した東京電力に対し、慎重な検討と検討結果の報告をするよう要請する通達を出した。根本匠厚労相は、廃炉作業の従事者には長期の健康管理が必要であるのに対し特定技能の外国人の大半が五年で帰国することに懸念を示した》。
 《朗読劇「線量計が鳴る-元原発技師のモノローグ」が23日から県内3カ所で開催…。中村さんは「経済的に弱い地域が犠牲になって危険を引き受ける構図は、原発も基地も同じだ」と訴えた》。
 《「宮古島は何かがあれば切り捨てられる『端っこ』なんだ」。宮古島市で自衛隊配備に反対する「てぃだぬふぁ 島の子の平和な未来をつくる会」の楚南有香子共同代表の言葉だ…▼楚南さんはその経緯から沖縄戦、現在の自衛隊配備までの流れを挙げて「ミサイルが配備され、標的になれば住民に逃げ場はない沖縄本島も同じだ」と訴えた》。

 東電核発電人災の尻拭い…《まさしく“奴隷労働”》。「親」会社の意向としては、廃炉作業には携わらせないらいしい…でも、「子」や「孫」、「ひ孫」…はネェ?

   『●東京電力の下請け、孫請け、ひ孫請け…
      核発電人災の後始末や廃炉作業に《特定技能の外国人の雇用》か?

 《権力にへたへた》しない中村敦夫さん、「経済的に弱い地域が犠牲になって危険を引き受ける構図は、原発も基地も同じだ」と訴えたそうだ。《経済的に弱い地域》、そして、外国人労働者のような弱い立場の人々への押し付け。

   『●浅野健一ゼミ企画シンポジウム: 報道と福島原発人災
   『●3.11東京電力原発人災から4年: 
     虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
   『●自公議員や原子力「推進」「寄生」委員会委員らは
                     「闘うみんな」ではないようだ
   『●「植民地気分」な日米共犯・両政府から
      「犠牲だけを強いられる沖縄」…両国に「真の文明」はあるのか?
   『●成田三樹夫さん、《権力にへたへたする役者じゃ意味がない。
                  …バカがどんどん図にのるんだよ、ハハハ》

   『●安仁屋眞昭さん《沖縄では民意よりも米軍が優先。
         沖縄の戦後は終わっていない》…何度事故・事件が起きようとも

 核発電所を《経済的に弱い地域》に押し付け、《標的の島》を沖縄本島与那国島石垣島宮古島などに押し付けて…。《誰かの犠牲の上でしか成り立たない社会》でいいのでしょうか?

 沖縄タイムスの記事【沖縄の中高生ら不戦の誓い 平和引き継ぐメッセージ朗読 「命どぅ宝」語り継ぐ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/426114)から:
   《…語り継いでいこう
    「命どぅ宝」
    あの日と同じ過ちを
    もう二度と
    くり返さない為に-》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201905/CK2019052102000259.html

厚労相、東電に「慎重に」 福島第一 廃炉作業に外国人
2019年5月21日 夕刊

 厚生労働省は二十一日、福島第一原発の廃炉作業に、新たな在留資格特定技能」の外国人を受け入れる方針を表明した東京電力に対し、慎重な検討と検討結果の報告をするよう要請する通達を出した。根本匠厚労相は、廃炉作業の従事者には長期の健康管理が必要であるのに対し特定技能の外国人の大半が五年で帰国することに懸念を示した。

 根本氏は同日の閣議後の記者会見で「廃炉作業に特定技能外国人が従事するか否か、極めて慎重な検討を行う必要がある。日本人と同等以上の安全衛生管理体制の確立が必要」と述べた。

 通達は(1)除染作業の際、被ばく線量を管理できるようにすること(2)日本語や日本の習慣に不慣れな外国人に、安全教育や現場での注意喚起時は母国語を使って理解させることなどの検討を求めた。

 東電は四月、外国人の受け入れを表明。廃炉作業に関連する「建設」や「電気・電子情報関連産業」などを対象業種とするとしている。
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/423195

原発と基地「同じ構図」 俳優の中村敦夫さん、国の姿勢批判 朗読劇で危険性を告知
2019年5月23日 08:09

 元参院議員で俳優の中村敦夫さん(79)の朗読劇「線量計が鳴る-元原発技師のモノローグ」が23日から県内3カ所で開催されるのを前に、中村さんのトーク&サイン会が22日、ジュンク堂書店那覇店で開かれた。中村さんは「経済的に弱い地域が犠牲になって危険を引き受ける構図は、原発も基地も同じだ」と訴えた。

     (原発や沖縄について語る中村敦夫さん=22日、ジュンク堂書店那覇店)

 1998年に議員になって以降、チェルノブイリ原発事故が起きたウクライナを視察するなど環境や原発問題を提起し続けてきたという。「人類は生物の一種にもかかわらず、環境汚染や原発など生命を破滅するようなことをしている」と強調した。

 福島の原発事故が起きても、責任の所在や莫大(ばくだい)な事故処理費用の負担先などが明確になっていないとし、「肝心なところまでごまかす異常体質の国となっている」と指摘。問題の本質が埋没されないよう「表現者の一人として、告知する責任を感じた」と芝居を手掛けた理由を述べた。

 沖縄では、米軍が沖縄戦で上陸したまま今も続いて駐留しているのは「沖縄への差別。日本の他の地域との扱いの差があまりにも大きい」と指摘し「沖縄が独立してもおかしくない」と話した。

 福島の原発事故を語ることによって「沖縄に置かれている構図も同時に分かってもらえる」とし、沖縄県民に芝居を見てどう思うかを考えてもらいたいと来場を呼び掛けた。

 上演の日程は、23日が那覇市の桜坂劇場、24日が北谷町のちゃたんニライセンターカナイホール、25日が名護市民会館中ホール。開演時間はいずれも午後6時半。

 ……。
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-923709.html

<金口木舌>切り捨てられる「端っこ」
2019年5月24日 06:00
自衛隊 沖縄戦 金口木舌

 「宮古島は何かがあれば切り捨てられる『端っこ』なんだ」。宮古島市で自衛隊配備に反対する「てぃだぬふぁ 島の子の平和な未来をつくる会」の楚南有香子共同代表の言葉だ

▼琉球民族独立総合研究学会のシンポジウムで、楚南さんは1880年に政府が宮古、八重山を清(中国)に割譲する提案をしたことに触れた。先島が実際に分割されることはなかったが、日本が欧米諸国並みの中国内地通商権などを得るための代償にされるところだった

▼楚南さんはその経緯から沖縄戦、現在の自衛隊配備までの流れを挙げて「ミサイルが配備され、標的になれば住民に逃げ場はない沖縄本島も同じだ」と訴えた

▼沖縄戦を前に配備された日本軍(第32軍)は県民を守るためではなく、米軍を引き留めておく目的で配備された。住民保護の視点は欠落し、地上戦での犠牲者は日米合わせて20万人を超えた

▼防衛省が2012年、石垣島での戦闘を想定して島しょ奪回のため必要となる自衛隊の戦力などを検討していたことが分かっている。沖縄本島への地対艦ミサイル部隊の配備も検討されている

▼楚南さんは「『日本は戦争しないんだよねと子どもたちに聞かれても、すぐにそうだよと答えられないのがつらい」と語った。子どもたちの未来は切り捨て可能な「端っこ」ではない。県民全体で議論すべき課題だ。
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●東京電力の下請け、孫請け、ひ孫請け…核発電人災の後始末や廃炉作業に《特定技能の外国人の雇用》か?

2019年04月29日 00時00分09秒 | Weblog


東京新聞の記事【福島第一、廃炉に特定技能外国人 東電受け入れへ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201904/CK2019041802000279.html)。
リテラの記事【東電と安倍政権が福島原発の廃炉作業を外国人労働者に押しつけ!「特定技能」制度を利用し被曝リスクと搾取の劣悪労働】(https://lite-ra.com/2019/04/post-4667.html)。

 《福島第一では、東電や協力企業の社員が一日平均で計約四千人働いている。東電の広報担当者は「特定技能の外国人の雇用は協力会社の判断であり、具体的に雇用規模などが決まっているわけではない。発注元としてしっかり管理したい」と話している》。
 《本日、驚くべきニュースが報じられた。東京電力ホールディングスが、福島第一原発の廃炉作業などに新たな在留資格である「特定技能」の外国人労働者を受け入れる方針を示したのだ。これまでの外国人技能実習制度では、廃炉作業は「一般的に海外で発生しうるものではない」として受け入れは認められていなかった》。

   『●《廃炉の時代》、そして、核燃料サイクルという閉じない「環」…
                  未来無き核発電に邁進するアベ様独裁政権

 東京新聞の記事【廃炉に特定技能外国人 東電方針、安全策に懸念】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201904/CK2019041902000145.html)によると、《東京電力ホールディングスは…四月から始まった新たな在留資格「特定技能」の外国人労働者を福島第一原発(福島県)の廃炉作業などで受け入れる方針を明らかにした。核燃料が溶け落ちた原発構内で最も懸念されるのが作業員の被ばくだ。防止策は徹底されるのか、日本語が意思疎通の壁にならないか。具体策は見えない》。

   『●政界地獄耳《入管法改正…移民法…
     お寒いほどのスカスカの内容で、つまり法案といえるものではない》

 《法務省によると、廃炉作業への技能実習生の受け入れは「習得した技術を母国で役立てる」という制度の趣旨に合致しないとして、認めていない》とは言うけどね…。東電の下請け、孫請けひ孫請け…核発電人災の後始末や廃炉のために、《お寒いほどスカスカの内容な》法の下、《特定技能の外国人の雇用》? 東電やアベ様らは正気? 《廃炉への道のりは険しく遠い。あらためてつくづく思う。この国で大変なことが起きてしまった起こしてしまったと》…そんなニッポンの核発電人災の後始末や廃炉の現場で、奴隷労働させるつもり? 《原発での作業は建設業での受け入れが主となる見通し》だそうだけれど、東電が知らぬ間に、ねぇ? 御得意の《忖度》するんじゃないの?
 まず東電上層部の人々や自公お維の議員の先生方が現場で「特定技能」を発揮すべきではないのか?

 以下は最近のつぶやきから:

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◆昔のブログ 『●「原発崩壊」樋口健二さん写真展』/「原発の安全神話に早くから批判の目を向けてきた樋口健二さん。下請け原発労働者の被爆問題にも早くから取り組んでおられた。そのような被爆労働や労働者なくして成り立たない社会や原発労働環境の異常さ」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bf3e52d6de493f4a7f7a5298cba5abbf

◆昔のブログ 『●原発を稼働させるということ=誰かの犠牲の上でしか成り立たない社会』/「こんなことをやっていても、「放射能の直接的な影響で死んだ人は一人もいない」らしい。電力会社はそう嘯いている…【線量計に鉛板、東電下請けが指示 原発作業で被曝偽装】」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/42020e767b8a0d90e5641e9a213cc15a

◆昔のブログ 『●非常時だけでない、恒常的な被爆労働・犠牲でしか成り立たない原発という特殊な発電システム』/《累積被ばく線量を偽装…ごまかし…。下請け、孫請けひ孫請け…。末端の原発労働に近づくほど、日雇いや非正規労働者が増え、危険にさらされる》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2d6cd96b0f17151029f173753e33fc0c

◆昔のブログ 『●本当に大飯原発を再稼働させて良かったのか?』/「大飯原発の幹部らがのうのうと生活し、逆に原発下請や孫請け労働者が差別的に過剰に被爆させられている。これは原発人災のような非常時だけでなく、恒常的にそういう状態にあることが想像され…」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a368a5cefc3ba72d21dadf9104bf9386

◆昔のブログ 『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である』/「非常時だけでなく、恒常的に労働者を被曝させなければ原子力発電は成り立たない。しかも、それは電力会社の幹部ではなく、下請けや孫請けの弱い労働者である。「たかが電気のために」…」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c2a811b05802d42660b96fcf4048999c

◆昔のブログ 『●東京電力の体質は変わらず』/「山岡俊介さん【加入組合をたらい回しーー未だ原発労働者の“中間搾取”を放置し続ける「東京電力」(Ⅰ)】《大手ゼネコンが元請→下請け→孫請け→ひ孫請け→現場労働者といった多重請負構造賃金の中抜きをやり易く…》」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a5407155a54f491a9397630a774bfa25
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201904/CK2019041802000279.html

福島第一、廃炉に特定技能外国人 東電受け入れへ
2019年4月18日 夕刊

 東京電力ホールディングスは十八日、四月から始まった新たな在留資格「特定技能」の外国人労働者を、福島第一原発(福島県)の廃炉作業などで受け入れる方針を明らかにした。再稼働を目指す東電の柏崎刈羽原発(新潟県)の工事でも受け入れる考え。建設業界では人手不足が深刻で、大手電力や建設会社は作業員の確保に苦労しており、全国の原発に波及する可能性がある。

 東電は協力会社数十社向けの会議で、特定技能の外国人受け入れについて既に説明した。対象業種は廃炉作業に関連する「建設」や「電気・電子情報関連産業」のほか、事務棟などでの仕事となる「ビルクリーニング」や「外食業」が該当するとした。

 廃炉作業では被ばくの防止が重要なため、線量計の携帯が必要な放射線管理区域では、放射線や作業手順に関する正しい理解が必要で、日本語での指示を正確に理解できる能力を持っていることが必要だと伝えたという。

 福島第一では、東電や協力企業の社員が一日平均で計約四千人働いている。

 東電の広報担当者は「特定技能の外国人の雇用は協力会社の判断であり、具体的に雇用規模などが決まっているわけではない。発注元としてしっかり管理したい」と話している。

 福島第一を巡っては、国際貢献が主目的の外国人技能実習生が、施設内の建設作業に従事したことが昨年発覚。東電が、福島第一の廃炉作業は特殊で国際貢献にならないとして、協力企業に対し是正を求めた問題もあった。特定技能外国人の活用が可能なことは法務省に確認済みだという。

 法務省によると、廃炉作業への技能実習生の受け入れは「習得した技術を母国で役立てる」という制度の趣旨に合致しないとして、認めていない


<特定技能> 少子高齢化などを背景とした人手不足に対処するため、国が4月1日施行の改正入管難民法で創設した外国人の新たな在留資格。建設や農業など14業種が対象。「1号」の取得には、就労分野の一定の技能と日常会話程度の日本語能力が必要。在留期限は通算5年で家族帯同は認められない。熟練技能が必要な「2号」は在留期間の更新や家族帯同が可能だが、当面は受け入れを建設業と造船・舶用工業に限る。原発での作業は建設業での受け入れが主となる見通し
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https://lite-ra.com/2019/04/post-4667.html

東電と安倍政権が福島原発の廃炉作業を外国人労働者に押しつけ!「特定技能」制度を利用し被曝リスクと搾取の劣悪労働
2019.04.18 10:58

     (東京電力ホールディングスHPより)

 今月1日、外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法が施行されたが、本日、驚くべきニュースが報じられた。東京電力ホールディングスが、福島第一原発の廃炉作業などに新たな在留資格である「特定技能」の外国人労働者を受け入れる方針を示したのだ。

 これまでの外国人技能実習制度では、廃炉作業は「一般的に海外で発生しうるものではない」として受け入れは認められていなかった。だが、東電の方針を本日の朝刊でいち早くスッパ抜いた朝日新聞の記事によると、東電が特定技能について法務省に問い合わせた結果、「新資格は受け入れ可能日本人が働いている場所は分け隔てなく働いてもらうことができる」(東電広報担当)と判断したのだという。

 この決定の背景には「深刻な人手不足」があると言うが、その大きな要因のひとつとなっているのは、東京五輪開催に伴い建設業界などを中心に人手が取られているということ。復興や廃炉作業の足を引っ張っておいて復興五輪安倍首相はよく言えたものだ

 そしてもうひとつは、原発作業員に対する給与の“ピンハネ”の横行だ多重下請け構造のなかで、違法な雇用契約、複数の会社による中間搾取によって日当や危険手当がきちんと払われていないという事例は数多く、危険と隣り合わせの作業を余儀なくされるにもかかわらず劣悪な労働環境が指摘されてきた。

 こうした原発作業員をめぐる状況を改善するのではなく、外国人労働者に押し付ける──。安倍首相は外国人労働者受け入れ拡大の改正案審議の際に「外国人材のみなさんは人間として受け入れる」と明言したが、さんざん懸念が示されてきたように、結局、実態は「安く使い倒せる労働力」として扱おうというのだ。これは、まさしく“奴隷労働”ではないか。

 しかも、原発作業員として外国人労働者を受け入れることで、労働環境の劣悪さが助長させることは目に見えている。

 たとえば、昨年、外国人技能実習生に除染作業をさせていたことが判明したが、このとき監理団体は技能実習生に「仕事は簡単」「誰でも出来る」としか説明していなかったという。一方、特定技能1号では、「日本語基礎テスト」または「日本語能力試験」で5段階のうち4番目にやさしいレベルの「N4」(ややゆっくりの会話であれば、ほぼ理解できるレベル)での合格が必要となるが、廃炉という危険が伴う作業についてしっかり意思疎通をはかることが現場で徹底されるのか。技能実習生の除染作業従事問題の一例をとっても不安しかないだろう。

 何より問題なのは、被曝線量の把握だ。国外の原発で働いて被曝した場合、被曝線量は労働者が自己申告しなければならないというが、今朝の朝日新聞では、廃炉作業に従事し『福島原発作業員の記』の著者でもある池田実さんが「日本人ですら、被曝による労災申請の方法はよく分からず、ためらう。外国人ではなおさらではないか」と懸念を示している。


■国連人権理事会でも「被爆のリスクと搾取」が問題視された福島原発作業

 しかも、昨年、国連人権理事会の特別報告者は「除染などのために雇われた労働者には、移民労働者やホームレスが含まれていると伝えられている」「被ばくのリスクに加え、経済的な理由から危険な労働条件を受け入れざるを得ない状況適切な訓練や防護措置が取られているかについて非常に懸念している」と声明を公表し、日本政府に対応を求めた。しかし、外務省は「政府として真摯に対応してきた。一方的な申し立てに基づく声明は、いたずらに不安をあおり混乱を招く」と反論した(東京新聞2018年8月17日付)。

 国連から原発作業について緊急の対応を求められても逆ギレして返すだけの日本政府──労働者の安全性の確保にまったく配慮を見せないこのような姿勢のまま廃炉作業への受け入れがはじまれば、外国人労働者がどんな危険に晒されるのかは火を見るより明らかだ

 徴用工問題では歴史を無視してヒステリックに「解決済み」と叫ぶ安倍政権だが、近い将来、原発作業をめぐっても従事させられた外国人労働者からの損害賠償請求などが起こり、国際問題に発展することも考えられる。安倍首相は法案審議でも外国人労働者の人権を軽視しつづけたが、このままでは世界から軽蔑される国になることは間違いないだろう。

(編集部)
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●東京電力の体質は変わらず

2013年10月12日 00時00分05秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事【加入組合をたらい回しーー未だ原発労働者の“中間搾取”を放置し続ける「東京電力」(Ⅰ)】http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、9月22日)。gendai.netの二つの記事、【東電社長ノラリクラリ衆院の汚染水審査はまったくの「茶番」】(http://gendai.net/articles/view/syakai/144823)と【東電の破綻処理阻む「原子力損害賠償支援機構」のバカ高給与】(http://gendai.net/articles/view/syakai/144877)。

 東京電力原発人災の後始末に従事させられる労働者は被曝労働を強いられた挙句・・・・・・、大変な環境下で作業をしていただいているにもかかわらず、ロクな対価を得られていない。

   『●被爆労働者なくして成り立たない社会の正当性とは?
   『●「原発崩壊」樋口健二さん写真展
   『●原発で働く: 「コスト優先」、「命は二の次」

 一方、東電社長の国会閉会中審査での対応、ちらちらと見ただけだが、相変わらずの印象。

   『●「もはや犯罪というしかない」 ~東京電力汚染水流出大事故と再稼働・輸出という犯罪~
   『●東京電力原発人災対策へのお金を「ケチ」ったあげくに、致命的欠陥対策にドブ金か?
   『●東電原発人災対策がお粗末すぎる・・・・・・、そして「推進」しか出来ない原子力「規制」委員会

 また、自民党議員の無責任発言に怒りがわく・・・・・・「自民党委員は「もはや東電だけの責任ではない」「安全神話を推進してきた側(政府)にも責任がある」などと東電擁護論を展開」。「安全神話を推進してきた側」って、分かってるのかいな?? 

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、9月22日】

2013/09/22
加入組合をたらい回しーー未だ原発労働者の中間搾取を放置し続ける「東京電力」(
執筆者: Yamaoka (8:31 pm)

 本紙は今年7月、福島第一原発事故後の実に過酷な状況のなか、原発周辺のガレキ撤去などに従事したが、わずかの賃金しかもられず、また被曝などの健康被害保証もされていない原発労働者2名が加入した労働組合「全国格差撤廃推進労働組合」(東京都豊島区)が、仕事を発注した「東京電力」、元請「清水建設」などに団体交渉を申し入れたものの、「雇用関係がない」との一言で拒否されたことを報じた。(冒頭写真=事故直後の会見で謝罪する東電の勝俣恒久会長・中央人物ら。肩書きは当時)
  しかし、その際も述べたように、すでに国(厚労省)は昨年末、東電が発注→東電グループ会社「東京エネシス」(1945。東証1部)や「清水建設」を始めとする大手ゼネコンが元請→下請け→孫請け→ひ孫請け→現場労働者といった多重請負構造は、雇用責任(被曝に対する健康被害保証も)を曖昧にし、賃金の中抜きをやり易くするための「偽装請負」だと実質、認定し監視強化を要請、これに対し東電も「元請各社に再発防止を徹底させる」などと答えていた(横写真=「朝日」12年12月9日記事)
  これでは、以前と何ら変わらず、まったく是正する気などないということではないか!?
  これに対し、組合は東電などの回答につき、「下請けに責任を擦り付け卑劣な体質」として団体交渉を再度、再々度と改めて2度に渡り申し入れるも、その2度ともやはり同じ理由の繰り返しで拒否。ところが、東電はこの表向きの返事とは別に、うるさいこの組合を“懐柔”できないかと思ったのか裏で交渉を持っていたのだ。
  結果は、組合を単に“たらい回し”することになっただけなのだが、その一連の経緯をスッパ抜くーー。

・・・・・・・・・
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http://gendai.net/articles/view/syakai/144823

東電社長ノラリクラリ 衆院の汚染水審査はまったくの「茶番
2013年9月28日 掲載

 まったくの「茶番劇」だった。27日、衆院の経済産業委員会が開いた福島原発の汚染水問題をめぐる閉会中審査。参考人で出席した東電の広瀬直己社長は冒頭、「本当に申し訳ない」と陳謝したものの、その後の野党の追及にはノラリクラリで、反省には程遠かった

 東京五輪招致に影響する――との政府・与党の思惑で日程が先延ばしされ、ようやく実現した閉会中審査。汚染水対策をめぐる東電の後手後手対応や、安倍首相が“国際公約”した「コントロール」発言の真偽などを追及すると期待されていた。

 だが、そもそも、安倍が外遊で不在の中で開かれている段階で、この日の委員会は緊迫感ゼロ。最初に質問に立った自民党委員は「もはや東電だけの責任ではない」「安全神話を推進してきた側(政府)にも責任がある」などと東電擁護論を展開するばかりだ。東電の対応を疑問視するどころか、逆に「国に何を期待するのか」なんてご用聞きしているから話にならない。

   「東電の汚染水対策に470億円もの国費が投じられることに批判の声が
    あるのに、さらに甘い汁を吸わせようなんてとんでもない。この先、
    一体どれだけの税金がつぎ込まれるのか分からない状況で、責任の所在を
    曖昧にしたままでいいのか」(科学ジャーナリスト)

 質問らしい質問をしたのは民主党の馬淵澄夫議員ぐらい。馬淵は首相補佐官当時に東電と地下の遮水壁設置を協議した経緯を説明。協議を前に進ませるため、遮水壁の基本設計着手をプレス発表しようとしたところ、直前になって、東電が「1000億円レベルのさらなる債務計上を余儀なくされる」「市場から債務超過に一歩近づいた(略)との厳しい評価を受ける可能性が大きい」と“抵抗”し、見送られたことを明かしつつ、広瀬社長に「国費がなくても遮水壁をやるのか」と迫った。

 だが、与党をバックに広瀬社長はシレッとしたもの。馬淵の質問には真正面から答えず、「しっかりと判断したい」とはぐらかすだけ。他の野党委員からも同様の質問が出たが、「ケチって、やること(遮水壁)をやらなかったんじゃないかという批判の声があるが、そんなことはない」と開き直る始末だった。


<凍土壁案復活の経緯も明らかにすべき>

 ジャーナリストの横田一氏がこう言う。

   「『原子力ムラ内閣』と呼ばれている安倍政権を味方につけた東電は
    記者会見でもノラリクラリです。国会の委員会では、馬淵案(凍土壁)が
    なぜ途中で立ち消えになり、なぜ、今になって再浮上したのか。
    『やっぱり遮水壁が必要』というなら、先送りした当時の判断は間違いだった
    ということ。誤った判断を誰がしたのか。東電はそういう経過をつまびらかに
    するべきなのに、ふざけています

 自公で数を握る国会では、野党の質問なんて痛くもかゆくもない――。東電のそんなナメた態度が許されるなら、委員会なんて無意味。この先も、汚染水問題はヤミの中だ。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/144877

東電の破綻処理阻む「原子力損害賠償支援機構」のバカ高給与
2013年10月1日 掲載

 東京電力に対する原子力損害賠償支援機構からの資金交付額が先月末にとうとう3兆円を突破した。原資は国債、つまり国の借金で、国民の税金ということになる。東電は「機構からの資金援助を受けながら、原子力事故の被害に遭われた方々の立場に寄り添った親身・親切な賠償を実現していく」と言っているが、総額はこの程度で終わらないだろう。賠償だけで10兆~20兆円が見込まれている上、廃炉や除染作業でさらに莫大なカネが必要になるのは必至だ。

 東電が利益を出せばカネは返済されるという。しかし、この見通しはまったく立たない。資金援助の前提となる東電の経営再建計画は破綻同然なのだ。計画に盛り込まれた柏崎刈羽原発の再稼働のメドは立たず、福島原発5、6号機の廃炉も新たに決まった。現場では汚染水漏出など問題も相次ぐ。再建計画は絵に描いたモチで、東電がカネを返済できる可能性はゼロに近い。


<理事の年収は1500万円超>

 やはり東電は一刻も早く潰すべきではないか。破綻処理した上で、現実的な再建計画を練り直さないとダメだ。

 それもやらずになぜ、支援機構は東電の言うがままにカネを払い続けるのか

   「機構は資本金140億円のうち、政府出資が70億円の三セク。
    理事には警察庁や財務省、経産省の天下りが就いていて、理事の年収は
    1500万円超あります。職員の年収も高く、平均42歳で900万円超。
    これは一般の国家公務員の平均年収の1.3倍。右から左にカネを流すだけで、
    こんなに高給の三セクは他にありません」(経済ジャーナリスト)

 機構は、職員の高給の理由として「東電の財務分析や経営合理化策の検討など高度の専門性を備えている者を採用」と説明しているが、今の東電は財務状況はボロボロ、合理化計画もメタメタだ。「高度の専門性」のある職員は東電の一体何を見て、どう分析しているのか。

 役人の天下り先を温存するためのスキームは絶対に必要ない
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●非常時だけでない、恒常的な被爆労働・犠牲でしか成り立たない原発という特殊な発電システム

2012年07月25日 00時00分42秒 | Weblog


東京新聞のコラム「洗筆」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012072302000122.html)。

 所詮、「発電機能付き湯沸し装置」であり、「たかが電力のために」、非常時だけでなく、恒常的被爆労働・犠牲でしか成り立たち得ない原子力発電という特殊な発電システムをまだ続けるという。しかも、巨大な「海暖め装置」であり、地球温暖化にも反している。大飯原発の再稼働に突っ走った関西電力や「地元」市町村首長、野田首相や枝野経産相、どんな権限があるのか知らないが仙谷由人氏などなど、東京電力 FUKUSIMA原発人災の何もが解決していない現在、再稼働の連鎖へと向けて舵を切っているけれども、正気でしょうか? 節水やごみ排出の抑制とは異なり、節電の意思は十分に続いている。関電が火力を停止してまで、原発を再稼働する意味は一体どこにあるのか? 再稼働の連鎖を恐れる。
 「経済弱者であるがゆえに被曝(ひばく)しながらでも働かざるをえない人々犠牲がなければ、平時の原発さえ成り立たないシステム」(高橋哲哉さん)、全くその通りである。特に、「経済弱者」「平時」というところが重要。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012072302000122.html

【コラム】
筆洗
2012年7月23日

 <銀の代わりに鉛を受け取ったような面(つら)>という諺(ことわざ)がある。期待していたのと似て非なるつまらぬものを受け取り、がっかりした顔つきのことをいう▼<金を化して鉛とす>は価値の高いものを低く変えてしまう例えだ。鉛という金属は、ことさら価値を低く見られているようで、少々気の毒に思える▼こんな諺もある。<鉛は刀となすべからず>。鉛では刀は造られない。そこから、物にはそれぞれ使い道があるという意味も生じた。その鉛の効用に目を付けた者がいた▼福島第一原発事故の収束作業を請け負う福島県の建設会社の役員が昨年末、作業員の身に着ける警報付き線量計を鉛板のカバーで覆うように強要していた。放射線の遮蔽(しゃへい)効果が高い鉛を利用して、累積被ばく線量を偽装しようとしたようだ▼作業員九人がこのカバーを使用させられた。被ばく線量限度を超えないようにするごまかしは、以前からあったという証言もある。下請け、孫請け、ひ孫請け…。末端の原発労働に近づくほど、日雇いや非正規労働者が増え、危険にさらされる▼「経済弱者であるがゆえに被曝(ひばく)しながらでも働かざるをえない人々の犠牲がなければ、平時の原発さえ成り立たないシステム」(東大大学院総合文化研究科の高橋哲哉教授)。作業員の犠牲で成り立つ原発の仕組みを知るほど、鉛をのみ込んだような重い気分になる。
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