Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●東京電力核発電人災から10年経って、この有様…アンダーコントロールどころか人災は継続中、しかも、まだ核発電を続けたいという…

2021年03月21日 00時00分18秒 | Weblog

[※↑ 双葉町で牧場経営していた鵜沼さんがキクハナと再会希望の牧場にて報道特集 2021年03月06日[土])]


(20210307[])
東京新聞の【<社説>老朽原発 新しい未来図描く時】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/87794?rct=editorial)と、
東京新聞の二つの記事【福島発「再生可能エネルギー発電」へ、草の根からの挑戦の記録「魂の発電所」出版】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/88892)、
【本紙の片山夏子・福島特別支局長「ふくしま原発作業員日誌」が早稲田ジャーナリズム奨励賞】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/86372)。

 《長年の酷使で劣化の危険が指摘される「老朽原発」の延命が、なし崩しに進む。再生可能エネルギーへの追い風が、国内でもようやく吹き始めた今、原発依存に立地地域の未来はあるのだろうか。福井県高浜町美浜町が、二月に入って相次いで、町内に立地する高浜原発1、2号機美浜原発3号機の再稼働に同意した。いずれも運転開始から四十年を超える関西電力の「老朽原発」だ。原子炉等規制法が改正され、原発の運転寿命が四十年と定められたのは、東日本大震災の翌年のことだった。ただし、原子力規制委員会の審査に通れば、一度限り二十年までの延命を認めるという例外規定が設けてある》。
 《放射能汚染で牛が飼えなくなった飯舘村では和牛農家が社長になり「飯舘電力」を設立、会津の喜多方市では酒造店当主が「会津電力」を設立した。本書は電力の「素人」たちが再エネ拡大に後ろ向きな行政や大手電力と厳しい交渉を繰り広げながら、発電所を実現させる苦難の道のりを描いた。飯舘では出力1000キロワットの大規模発電所をつくる予定が東北電に「送電線に余裕がない」と拒否され頓挫。小規模発電所を多数つくる戦略に転換。会津では「豪雪で太陽光発電は不可能」といわれる中、実証設備を手作り。一冬、毎日観察し、発電できて雪も滑り落ちるパネルの最適角度を突き止めた》。
 《「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」の授賞作が16日発表され、公共奉仕部門の奨励賞に本紙の片山夏子・福島特別支局長の著書「ふくしま原発作業員日誌 イチエフの真実、9年間の記録」=写真=が選ばれた。東京電力福島第一原発事故で働く作業員に粘り強く取材し、本紙で131回掲載している「ふくしま作業員日誌」に加筆。廃炉現場の過酷さ、作業員の家族への思いなどを伝えている》。

 東京電力核発電人災から、10年が過ぎ、未だにこの有様だ。《例外》が通例に…核発電「麻薬」中毒者が暴走し、「老朽原発」さえも再稼働させたいらしい。狂っている。関西電力だけでなく、九州電力、さらには、東京電力、マトモではない。

   『●原子力「促進」委員会の危険なメンツの危険な判断
   『●60年間稼働させたい高浜原発:
     「電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない」
   『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発: 
      「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです
   『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」:
     「麻薬」患者の関電がプルサーマルに続いて「寿命核発電所」…
   『●熊本大分大地震の最中、「狂ったゴジラ」
      =関西電力高浜原発1、2号機を野に放つ原子力「規制」委員会
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より
      経済優先の時代へと逆戻り」…「規制緩和」委員会(©東新)
   『●熊本大分大地震の最中、
      伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ
   『●寿命核発電所再稼働:「世界は既に廃炉時代…
      時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い」
   『●「あとの祭り」:
      核発電「麻薬」中毒患者、増殖中…どんどん壊れ行くニッポン
   『●2014年5月大飯原発運転差し止め判決…樋口英明さんは《基準地震動を
         超える地震が来ないと言えるかどうか…他の原発と共通の問題》

 内橋克人さんのFEC

   『●『不安社会を生きる』読了(2/2)
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(4/4)
   『●原発絶対断固反対!
   『●FECにつながる「地給率」
   『●SLAPPと祝島
   『●まさに、FEC自給圏を目指せ
   『●内橋克人さんインタビュー: 
      〝貧困マジョリティー〟の形成と『FEC自給圏』への志向
   『●衆院選の惨敗と参院選という正念場:
       FEC自給圏・「浪費なき成長」と「暗闇の思想」
   『●原子力ムラに対して、開き直ろう!: 
       こういう挑発や脅し、騙しに乗ってはならない
   『●居直ろう!: 〈毒食わば皿まで〉?  
       「一度認めた以上、どこまでも認めるという論理の一貫性」?
   『●電源構成(エネルギーミックス)案という貧相な「未来図」:
                     泥棒やその子分に縄をなわせる愚
    「ニッポンにとって、デンマークはとても参考になると思うのですが?
     内橋克人さんのFEC自給圏の確立を」

   『●「始まりの地、福島から日本を変える」:
     シェーナウ電力、会津電力、飯舘電力…内橋克人さんのFEC

 核発電「麻薬」中毒者らが政権を握っているようではニッポンに未来はない。
 AERAのコラム【浜矩子「菅首相の『グリーン成長戦略』が驚くべきトンデモ政策だと言い切れる理由」】(https://dot.asahi.com/aera/2021030200015.html)によると、《このような状況を是正するためにグリーン化が急がれるのである。それなのに、やはり所信表明演説の中で、スカノミクス親爺は「もはや、温暖化への対応は経済成長の制約ではありません」などと言っている。おいおい。経済成長をそれなりに制約することによって、温暖化を少しでも食い止める。それが筋というものだろう。さらには、施政方針演説の方に、何と、次のくだりがある。「グリーン成長戦略を実現することで、2050年には年額190兆円の経済効果と大きな雇用創出が見込まれます」 ついに、グリーン成長戦略などという表現が飛び出してきてしまった》。

   『●(筆洗)《「コブラ効果」とは問題解決のための政策や判断が
        裏目に出て、かえって状況を悪化させることをいうそうだ》
   『●《継承》《前例踏襲ばかり》の大惨事アベ様政権・スガ様…《故
     吉岡斉さん…「原発はリスクを伴う。過大な投資のつけは国民に回る」》
   『●政策スカスカオジサン《第1…日本学術会議の任命拒否問題》《第2…
      温室効果ガス排出量…実質ゼロ》《第3…新型コロナウイルス対策》

 ゴールデンラジオ (2021年03月07) のゲストは東京新聞・片山夏子記者でした。

   『●原発で働く: 「コスト優先」、「命は二の次」
    「東京電力原発人災の処理にあたる作業員の言葉はなかなか伝わって
     こない。「◇まるで戦場」「◇命は二の次」「◇コスト優先」など、
     見出しだけでも憂鬱になる言葉が並ぶ」

   『●特定秘密隠蔽法と恫喝:
      被曝労働の上に世間に「声」を発することも許されず
   『●東京都知事選: 福島からの眼……
     「反対はしないが、その前にすることがあるのではないか」
   『●核発電人災のアノ東電の柏崎刈羽核発電所に、
     「寄生」委がお墨付き!? 凄いよなぁ、ニッポン…愚かだ
   『●《「袴田事件」で死刑判決を書きながら、後に「無罪の心証だった」
        と明かした元裁判官熊本典道さん》がお亡くなりになりました

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/87794?rct=editorial

<社説>老朽原発 新しい未来図描く時
2021年2月24日 07時25分

 長年の酷使で劣化の危険が指摘される「老朽原発」の延命が、なし崩しに進む。再生可能エネルギーへの追い風が、国内でもようやく吹き始めた今、原発依存に立地地域の未来はあるのだろうか。

 福井県高浜町美浜町が、二月に入って相次いで、町内に立地する高浜原発1、2号機美浜原発3号機の再稼働に同意した。いずれも運転開始から四十年を超える関西電力の「老朽原発」だ。

 原子炉等規制法が改正され、原発の運転寿命が四十年と定められたのは、東日本大震災の翌年のことだった。ただし、原子力規制委員会の審査に通れば、一度限り二十年までの延命を認めるという例外規定が設けてある。

 原発の建設は一九九〇年代までに集中しており、二〇三〇年までに十一基が寿命を迎えることになる。これまでに延命の申請があったのは東海第二も含め三原発四基。規制委の認可を受けた後、立地自治体が再稼働に同意するのは、高浜町が全国初だ。

 電力事業者との紳士協定により、再稼働の最終同意権を持つ福井県の杉本達治知事は、原発から出る使用済み核燃料を県外へ持ち出すよう求めており、県外での一時保管先が見つかっていないことを理由に「議論の入り口には立っていない」との立場を取ってきた。

 関電の森本孝社長は今月十二日に杉本知事と面談、二三年末を最終期限として保管先を確定すると約束し、「青森県むつ市で東京電力などが運営する中間貯蔵施設を利用させてもらう」という案を提示した。

 これに、むつ市は猛反発。「関電の選択肢になることはあり得ない」と全面否定の構えである。

 なのに知事は姿勢を一転。「三基の再稼働について議論に着手していただきたい」と開会中の県議会に促した。不可解だ

 高浜町の野瀬豊町長が再稼働同意の理由について「原発が稼働することが、町の将来に資すると考えた」と述べたのは、歳入や雇用の多くを交付金など「原発マネーに依存せざるをえない過疎地の現実の裏返しでもあるだろう。美浜町も同様だ。

 福島の事故で安全対策費がかさみ、原発は経済的に見合わなくなっている。原発に未来はない。だが一方で、依存からの脱却は簡単なことではない。

 交付金と引き換えに過疎地への立地を進めてきたのは国だ。脱原発依存の未来図をともに描く責任が国にはある。
=====================================================

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/88892

福島発「再生可能エネルギー発電」へ、草の根からの挑戦の記録「魂の発電所」出版
2021年3月2日 06時00分

 福島第一原発事故以来、本紙が報道してきた福島の人々による再生可能エネルギー発電の取り組みをノンフィクションにつづった「魂の発電所―負けねど福島 オレたちの再エネ十年物語」=写真=が1日発売された。仕事も暮らしも奪われた人々が再エネに希望を見つけ、ふるさと再生をかけ挑戦してきた記録だ。

 「原発に頼らない電気を自分たちでつくろう」―。放射能汚染で多くの人が長期避難し、風評で農作物も不振に陥った福島。太陽光や水力などを生かした発電所をつくる機運が市民から高まり本紙はその展開を継続報道してきた。池尾伸一経済部長がノンフィクションとしてまとめた。

 放射能汚染で牛が飼えなくなった飯舘村では和牛農家が社長になり「飯舘電力」を設立、会津の喜多方市では酒造店当主が「会津電力」を設立した。本書は電力の「素人」たちが再エネ拡大に後ろ向きな行政や大手電力と厳しい交渉を繰り広げながら、発電所を実現させる苦難の道のりを描いた。飯舘では出力1000キロワットの大規模発電所をつくる予定が東北電に送電線に余裕がないと拒否され頓挫。小規模発電所を多数つくる戦略に転換。会津では「豪雪で太陽光発電は不可能」といわれる中、実証設備を手作り。一冬、毎日観察し、発電できて雪も滑り落ちるパネルの最適角度を突き止めた。

 菅義偉内閣は「2050年温暖化ガスゼロ」を公約するが大手主導と原発依存は不変だ。金子勝・立教大特任教授は「本書が光を当てた地域の自然を活用した電気を地域で使う分散型発電にこそ未来への希望がある」と話す。徳間書店。1870円。280ページ。

【関連記事】<原発のない国へ 福島からの風>屋根で発電 農業ハウス 会津電力の地産地消
=====================================================

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/86372

本紙の片山夏子・福島特別支局長「ふくしま原発作業員日誌」が早稲田ジャーナリズム奨励賞
2021年2月16日 20時26分

 「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」の授賞作が16日発表され、公共奉仕部門の奨励賞に本紙の片山夏子・福島特別支局長の著書「ふくしま原発作業員日誌 イチエフの真実、9年間の記録」=写真=が選ばれた。東京電力福島第一原発事故で働く作業員に粘り強く取材し、本紙で131回掲載している「ふくしま作業員日誌」に加筆。廃炉現場の過酷さ、作業員の家族への思いなどを伝えている。連載は特報面に随時掲載中。

【関連リンク】片山記者が語る取材の裏側、音声番組はこちら
【関連記事】むのたけじジャーナリズム賞に片山夏子本紙記者の「ふくしま作業員日誌」

     (福島特別支局長 片山夏子)

 「長年にわたって作業員たちの話を聞き取った努力は並大抵ではない。作業員一人ひとりの、また著者のうめくような声が聞こえてくる」(選考委員の吉岡忍氏)と高い評価を受けた。片山支局長は「現場で実際に何が起きているのかは、箝口かんこう令下にある多くの作業員に聞かなければ、分からないことばかりでした。作業員一人一人の闘いと生き様を伝えたかった。約10年間取材し続けたことがジャーナリズムとして評価されたことをうれしく思います」とコメントした。

 公共奉仕部門の大賞は西日本新聞のかんぽ生命不正販売問題を巡るキャンペーン報道と毎日新聞の「桜を見る会」の一連の追及報道。草の根民主主義部門大賞は三上智恵さんの著書『証言 沖縄スパイ戦史』、同奨励賞はNHKBS1スペシャル「封鎖都市・武漢~76日間 市民の記録~」、文化貢献部門奨励賞は静岡新聞「サクラエビ異変」。

【関連記事】「痛いっ!」横揺れでベッドから振り落とされ、なだれのように棚から本が…窓の外からは子を呼ぶ声 震度6強が襲った福島特別支局長の現地報告
【関連リンク】原発のない国へ
=====================================================

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●《受験、就活、老後の保険、これほど生きること、社会には敵が、壁が立ちはだかる》…それを支える「1/4」と「2/4」

2019年12月29日 00時00分57秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



二つの日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/善良な国民では生きていけないのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201912230000093.html)、
【政界地獄耳/菅迷走 安倍政権に定見なし】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201912210000141.html)。

 《★受験、就活、老後の保険、これほど生きること、社会には敵が、壁が立ちはだかる善良な国民でいるだけでは生きていけないものなのか。生きにくい年の瀬だ》。
 《既に政権の矜持(きょうじ)や定見などはなくなっている。官房長官・菅義偉の会見のお粗末さへの感想だ。ついこの間まで「何の問題もない」と記者の質問をあしらっていた同一人物とは思えない迷走ぶりだ》。

 「1/4」と「2/4」の、サディスティックなアベ様のマゾヒスティックな直接・間接的支持者がいる限り《悪夢》が続きます…。
 アベ様やウルトラ差別主義者最低の官房長官というサディストによる《サディスティックな政治》。それを支持する「1/4と2/4」の皆さん。〝マゾヒスティックな信者〟達…「飼い慣らされしつけられている1/4の支持者と選挙に行きもしない2/4の眠り猫な皆さんには、《まるで戦前に回帰するように、次々と悪法を強行採決して国会を壊し、官邸圧力でメディアを萎縮させ、言論を壊している》(金子勝さん)アベ様独裁という最悪の《悪夢》に、《《要するに悪党が総理大臣をやっていたのだ》、〝「犯罪者」が総理大臣をやっている〟…それを象徴するトドメのサクラ》に気づいていないらしい。
 この「1/4と2/4」と「1/4」の構図を少しでも打ち壊さないとニッポンに未来はない。

   『●アベ様曰く「悪夢のような旧民主党政権に戻すわけ…」
         …最悪の《悪夢》なアベ様政権に言われては、ねぇ?
    「「〝マゾヒスティックな信者〟達…飼い慣らされしつけられている
     1/4の支持者2/4の眠り猫な皆さんには、
     《まるで戦前に回帰するように、次々と悪法を強行採決して国会を壊し、
     官邸圧力でメディアを萎縮させ、言論を壊している》(金子勝さん)
     アベ様独裁という最悪の《悪夢》に気づいていないらしい」

   『●アベ様の無恥・無知・鞭…(リテラ)《とりわけ安倍首相
        だけが何段も上のレベルでタブー視されている》現状…
    「アベ様の無恥・無知…を、テレビでは、ほとんど批判できない。
     《とりわけ安倍首相だけが何段も上のレベルでタブー視されている
     現状は、あまりに悲惨過ぎる。マゾヒスティックな信者が心酔する、
     こんなサディスティックな独裁政権の下、委縮した社会のままで
     いいのですか?」

   『●サディスティックな《この政権はその場しのぎの隠蔽を
          繰り返し民主主義を壊す「悪魔のような政権」》
   『●《要するに悪党が総理大臣をやっていたのだ》、〝「犯罪者」が
         総理大臣をやっている〟…それを象徴するトドメのサクラ

 「桜を見る会」税金接待というアベ様模倣犯が多数…。トンだ政府・自民党。

   『●「桜を見る会」税金接待…《稲田氏や萩生田氏、世耕氏
     といった安倍首相の側近議員たちも…招待し、もてなしていた》
   『●「桜を見る会」税金接待というアベ様模倣犯・世耕弘成
     経産相…関西電力〝濁流〟問題でも《関電受注企業から献金》

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201912230000093.html

コラム
政界地獄耳
2019年12月23日8時26分
善良な国民では生きていけないのか


★この内閣は庶民をどれだけ痛めつければ気が済むのだろうか。受験生には文科相が「身の丈に合った」と経済力や地域格差の限界の中で立ち向かえといい、のちに撤回したとはいえ東京選出の議員らしく地方のインフラ不足など気にかけずに厚顔な発言で受験生とその家族を苦しめる。すると慌てて試験自体を中止にして難を逃れようとするが、そのために準備してきた親の努力や混乱、それを横目で見る小さな子供を持つ親は、もう政府の受験環境整備を信用しないだろう。子供を持つ親すべてを文科相は敵に回したといっていい。

★受験で苦しめられた後、今度は就活のためTBSのワシントン支局長に相談すれば酔わされてレイプ。合意があると言い張っても、妻帯者が会社の名前を使って就職を餌に女性をホテルに連れ込む行為のどこに胸を張る部分があるのか。裁判では多くの女性の怒りを買ったが、政界では官邸や警察の関与が疑われる国家的上級国民保護裁判の様相。政治裁判だ。

★その後人生の晩年に差し掛かるころ、保険の勧誘では荒っぽいことに巻き込まれる場合がある。NHKの取材姿勢について「NHKはまるで暴力団」と発言した元総務事務次官で日本郵政上級副社長・鈴木康雄。詐欺まがいの勧誘をしていたことが第三者委員会によって確認された。問題のある契約は、過去5年間で約18万3000件。そのなかで担当者が顧客にうその説明をするなどの法令違反や、高齢者への勧誘で家族を同伴させなかったなどの社内規定違反した疑いがあったのは1万2836件。“勧誘姿勢”が問われた。これではマルチまがいのジャパンライフと同じで高齢者を食い物にしたといえ「かんぽ生命はまるで暴力団」といわれても仕方がない。それにしても事務次官経験者で政府系民間企業・日本郵政の幹部が「まるで暴力団」という言葉を使うことにも驚く。品格のない企業なのか

★受験、就活、老後の保険、これほど生きること、社会には敵が、壁が立ちはだかる善良な国民でいるだけでは生きていけないものなのか。生きにくい年の瀬だ。(K)※敬称略
=====================================================

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201912210000141.html

コラム
政界地獄耳
2019年12月21日10時3分
菅迷走 安倍政権に定見なし

★既に政権の矜持(きょうじ)や定見などはなくなっている。官房長官・菅義偉会見のお粗末さへの感想だ。ついこの間まで「何の問題もない」と記者の質問をあしらっていた同一人物とは思えない迷走ぶりだ。ことに「桜を見る会」についての質問は極端に曖昧になり過去の自身の発言をも否定しかねない混乱を続けている。今思えば「桜を見る会」の招待者名簿の電子データは「復元しない」などの理屈もなく拒否する乱暴ぶりはまだいい方だった。

★最近の傾向は反社会的勢力とは何かの問いに「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難」とか、07年の安倍内閣で反社を「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人」と定めた指針については「まったく変わっていない」といいながら、反社との関係について「お困りであれば警察にご相談いただければ」といい、政府として立脚できなくなっている。

★首相・安倍晋三夫人・昭恵の扱いについては森友・加計学園疑惑当時から、その関与を隠そうとする意図があるのか「公人ではなく私人」と政権に都合よく使い分けてきたが、夫人の公用車の使用状況について「(質問の)意味するところが明らかでないとして回答を拒んだ政府の答弁書に関し、菅は「過去の質問書でも公用車の定義はさまざまと定義が定まっていないと逃げ始めた。

★そしてついに五輪観戦の「首相枠」や「首相官邸枠」「議員枠」があるかの質問主意書には「『首相枠、官邸枠および議員枠』の意味するところが明らかではないのでお答えは困難」、昭恵の日当や交通費については「範囲が明らかではないため、お答えは困難」と公文書を全部黒く塗りつぶしたような説明を始めた。議員の質問主意書は閣議決定される。つまり各閣僚が全員同意したことと考えれば、この内閣が既に答弁能力を持ちえない内閣だということがわかる。年の瀬、政権にも寂しい空気が流れている。(K)※敬称略
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●《オーストラリア各紙は黒塗り紙面で「政府があなたから真実を遠ざけるとき、何を隠しているのか?」と読者に問い掛けた》

2019年12月08日 00時00分54秒 | Weblog

[※『新聞記者』(望月衣塑子著)…《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》↑]



豊田洋一記者による、東京新聞のコラム【【私説・論説室から】豪メディアの連帯】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019110602000160.html)。

 《オーストラリア各紙は黒塗り紙面で政府があなたから真実を遠ざけるとき、何を隠しているのか?と読者に問い掛けた。同じ民主主義社会で、知る権利を守るために、各メディアが組織を越えて連帯を示したことは、報道機関がなすべき方向性を示し、新聞社で働く私たちにも勇気を与えている。日本でも権力の暴走が起きた場合、報道機関は連帯できるだろうか》。

   『●アベ様独裁・人治主義国家…《末期症状》《もはや始末に
           負えない》となって一体何年たつのだろうか…
   『●「スモモを盗った」ことを隠すためには、あらゆる記録を
          残さないことを《徹底的に実施する》アベ様ら…

 《日本でも権力の暴走が起きた場合、報道機関は連帯できるだろうか》? 《報道機関がなすべき方向性》に進むだろうか? いや、ニッポンでは、むしろ積極的に《メディアコントロール》されたがる…。新聞社を中心に東京五輪のスポンサーとなり、金(カネ)色の五つの輪の批判さへできず。軽減税率という「お零れ」を受け取った新聞社は、最悪な税制・消費税の批判もできず。
 再び思い知らされる…アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール。そもそも、コラムも云う《民主主義社会》なのかな、ニッポンは。《知る権利》なんて、情報隠蔽国家ニッポンにあるのだろうか? 《日本でも権力の暴走が起きた場合》…というか、もうすでにアベ様ら自公政権や与党自公、癒着党お維が《暴走》して一体何年たっているでしょうか?

   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール…
             「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…
   『●2019年7月参院選、またしても今回も「眠り猫」だった皆さん…
                   〝上手く行った〟メディアコントロール
   『●次の国政選挙に向けて、先ずは脱メディアコントロール
     …2019年7月参院選「あとの祭り」を繰り返さぬために
   『●金(カネ)色の五つの輪…《問題点を検証できる新聞のような
          メディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては…》
   『●《安倍晋三首相は…「まったく問題はない。汚染水の影響は、
           港湾内で完全にブロックされている」と強調した》
   『●「アンダーコントロール」な訳がない…そもそもウソにウソを
      重ねて、金(カネ)色の五つの輪をニッポン誘致しておいて
   『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
        「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」

   『●《常に弱い立場の側がより重い負担を強いられる》最悪な
     消費税制…《これほど不公平かつ不公正なイカサマ税制もない》
   『●悍ましき《大増税か安楽死の推進か…「尊厳死」の議論の
     本質が、社会保障費の削減に他ならない》(斎藤貴男さん)

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019110602000160.html

【私説・論説室から】
豪メディアの連帯
2019年11月6日

 ある朝、各新聞社が一斉に、一面記事のほとんどを黒く塗りつぶして発行したら、読者の皆さんは何ごとかと驚くに違いない。そんなことが実際、オーストラリアで起きた。

 発端は、アフガニスタンに派遣された豪特殊部隊の民間人殺害を報じた公共放送・オーストラリア放送協会(ABC)本部や、市民への監視強化を報道したニューズコープ社記者の自宅が、警察に家宅捜索されたこと。

 これに対し、日ごろ競合している豪メディアが協力し、一斉に「報道の自由が脅かされる」と抗議するキャンペーンを行ったのだ

 力を持つものが不都合な真実を隠すため、それに迫ろうとする報道機関に圧力をかけるのは、常とう手段でもある。日本でも、かんぽ生命の不適切な保険勧誘を報じた公共放送・NHKに対して、かんぽ生命側が圧力をかけたことは記憶に新しい。

 オーストラリア各紙は黒塗り紙面で「政府があなたから真実を遠ざけるとき、何を隠しているのか?」と読者に問い掛けた

 同じ民主主義社会で、知る権利を守るために、各メディアが組織を越えて連帯を示したことは、報道機関がなすべき方向性を示し、新聞社で働く私たちにも勇気を与えている。

 日本でも権力の暴走が起きた場合報道機関は連帯できるだろうか日本の公共放送が権力に切り込めるか否かによる、などというやぼは、この際言うまい。(豊田洋一
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●「日本を売る秘密交渉 TPP」 『週刊金曜日』(10月18日、964号)についてのつぶやき

2013年10月21日 00時00分33秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年10月18日、964号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、片岡健氏【和歌山カレー事件に冤罪の可能性 「ヒ素は別物」か!? 中井鑑定に疑義唱える論文の波紋】と明石昇二郎さん【特捜チーム編成で、本腰操作となるか 福島県警、告発状を正式受理】。

************************************************************************************
■①『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 「日本を売る秘密交渉 TPP」。明石昇二郎さん【特捜チーム編成で、本腰操作となるか 福島県警、告発状を正式受理】、「強制捜査も視野」「検察審査会での審査に〝追い風〟」。もはや犯罪(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/b708c5d7e03c776fc0cff5e1012bff09) 

■②『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 渡部睦美氏【帰還迫られる福島・田村市で放射線調査 除染道路の4割が効果なし】、「・・きれいな部分だけ縫って歩くように生活しろということになる」。不可能・・?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/70ea694eaba6c83b3973a0be001acbca

■③『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 【さらん日記 by さらん】、安倍首相・・「状況はコントロールされています」「作業員のいる所が非汚染地域です」。笑えない・・。その小泉純一郎氏がいまや反原発派・・複雑な心境(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/091a616455465e404a8e248e93708b77

■④『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 藍原寛子氏【福島で松川事件無罪確定50周年集会】。国鉄三大謀略「事件が、一九四九年の七月から八月にかけて立て続けに起きた」http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e848ac49e72ce1f445810e32d40bb9b0

■⑤『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 宇都宮健児さん【風速計/国を亡ぼすカジノ解禁】、「二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向け、カジノ解禁を目指す動きは活発になっている」そうだ。他にやることあるでしょうに(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/07968cccb4abad0a01affdd3c37e0b4e

■⑥『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 【西川伸一の政治時評/消費税の逆進性は「顕微鏡的」格差で実は公平な税なのか 「望遠鏡的熟議」が必要では?】。いろんな考え方の学者がいるものである・・

■⑦『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 植草一秀氏【かんぽ生命に見る米国の日本支配の策動 安倍首相の公約違反を許してはならない】、「国民皆保険が危ない」「「六つの公約」も破棄か」。「ウソはつく。TPP交渉参加。ブレる。」「日本を壊す!? 自民党」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/4095fb5e2bf2816951de8c47e28d227b

■⑧『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 内田聖子氏【「結論ありき」で中身はボロボロ TPP「年内妥結」声明も綻びはじめた米政府と財界】。横田一さん【公約違反の〝西川発言〟に党内対立は確実 自民、突然の方針〝転換〟 やはり裏切られた「聖域五項目」】 

■⑨『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 岩月浩二氏【国民主権から外国投資家主権へ ISD条項は憲法を破壊する】、「基本的人権を蹂躙し多国籍企業の利益優先」「憲法の基本原則の侵害は許されない」。「「高度なレベルでの協定締結」が何をもたらすのか?」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ffeb37f2332f233ad4b25e13236e914d

■⑩『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 猪熊弘子氏【待機児童問題、保坂展人世田谷区長バッシングに異議あり 認可保育所の「質」の確保こそ大切】。そんな問題が起こっているとは知らなかった・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/191c9a1189110383040769a382fc976d

■⑪『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 石川文洋(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6825289b60b19442e4ab8d25aab34a58)さん【オスプレイ強行配備から一年 米軍機が飛ばない沖縄の日へ】、「米軍機のない光景」「軍隊は住民を守らない」「若い世代への期待」

■⑫『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 片岡健氏【和歌山カレー事件に冤罪の可能性 「ヒ素は別物」か!? 中井鑑定に疑義唱える論文の波紋】、「この鑑定論争は、人一人の命を左右しかねない。誇大表現や事実の歪曲がないフェアな議論が望まれる」。ようやく週金でも記事化(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2d453d51ac165ff784049f039ae886b4
************************************************************************************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●TPP: 旗振るマスコミばかりの中で・・・

2013年05月09日 00時00分07秒 | Weblog


東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013041402000144.html)とカラム「筆洗」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013041402000143.html)。

 東京新聞は本当にまともな新聞だ。読売や産経は置いといて、朝日なんて足元にも及ばない。「日本の食卓を地道に支えてきた農家が、ばっさり切り捨てられる恐れがあるTPP参加だ。「国益」という言葉は、早のみ込みするには、余りに危険なシロモノだ」、全く同感。FECこそ。

   『●「「希望はTPP。」なのか」『週刊金曜日』(2013年4月12日、939号)
   『●TPP、米韓FTAという先達に学ばないと・・・・・・

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013041402000144.html

【社説】
週のはじめに考える 攻めの農業と言う前に
2013年4月14日

 環太平洋連携協定(TPP)の不安をかき消すように“攻めの農業”が叫ばれます。だがその前に、農家と消費者が守るべきものがあるはずです。

 愛知県半田市の北村真也さん(24)は、一年間の研修期間を終えて、間もなく地元で就農します。

 サラリーマン家庭の長男。祖母が家庭菜園で育てた野菜を食べて「おいしい」と感じたのをきっかけに、市内の農業高校から東京農大へ進み、有機野菜を育てるサークル「緑の家」に所属した。四年生になる前に一年間、南ドイツの農場で働いて、「大丈夫、農業で食べていこう」と決めた。


必要とされる存在に

 研修に通うのは、同じ愛知県の江南市にある佐々木正さん(66)の農園です。

 佐々木さんは元教師。四十五歳で専業農家に転じ、十五年ほど前から新規就農希望の研修生を受け入れて、農薬や化学肥料を使わない有機農業の栽培技術を教えています。「自立すること。現場で工夫することを教わりました。もう何も不安はありません」と北村さんはこの一年を振り返る。

 農林水産省の青年就農給付金などを元手に、近所のつてで二反(二十アール)の畑を借りられるめどがついています。一年に何度も収穫できる軟弱野菜(葉物)から始め、五年後には一町歩(一ヘクタール)に広げ、法人化をめざす。できた野菜は宅配します。

 身の丈を超えた大規模化には反対です。一人で一町歩耕して百二十世帯に売るよりも、二人で五反ずつをよく活用して、百四十世帯によいものを届けるべきだと考えます。

 日常に食べられるものを作る。地域に必要とされる存在になる。安全安心を求める地元消費者と結び付く。地域の農業者同士がネットワークを結んで支え合う-。これが、北村さんの“農業”です。

 「今農業に必要なのは、人づくり。そして、消費者との関係づくり。人のつながりを強くして地域の農業を守ること。攻めの農業? あまりピンと来ませんねえ」と、佐々木さんは苦笑します。

 畑の隅でブロッコリーが黄色い小さな花をつけ、ミツバチとモンシロチョウがとまったり、離れたり。穏やかな春の午後でした。


救世主にはなれない

 そもそも、“攻めの農業”って何だろう。まず例に挙げられるのが輸出です。農水省の資料には、こうあります。

 <今後十年で倍増が見込まれる世界の食市場に、日本の農林水産物・食品が評価される環境を整備し、日本の「食文化・食産業」の海外展開と日本の農林水産物・食品の輸出促進を同時に推進する>

 政府は、例年五千億円前後で推移している農林水産物の輸出額の倍増を考えました。もちろんそれ自体、容易ではありません。

 一昨年の輸出額四千五百十一億円のうち約半分が加工品、四分の一が盆栽や真珠といった非食料品でした。食料品の多くは、サケ、マスなどの水産物が占め、純粋な農産物は百八十億円分しかありません。農業の救世主とは言い難い。

 農地を集約し、経営の大規模化を図るにしても、地平線のかなたまで続く大農園に飛行機で種をまくような国々に、結局は太刀打ちできません。

 TPPという名の黒船は、こと農業に関して言えば、成長至上主義の終焉(しゅうえん)を告げに来たのかもしれません

 作り手は規格にあった品物を効率良く育てて淡々と送り出す。買い手の側は値段の安さをひたすら求め、消費する。その繰り返しでは農業の持続可能性が、もう保てないということを

 二月の終わり、第七十二回中日農業賞授賞式のあいさつで、審査委員長の生源寺真一・名古屋大学教授が言いました。

 「世界一鋭敏だった日本人の食べる力、味わう力が、衰えているような気がします」

 農学者が消費者の心配をしています。


持続可能性の問題だ

 食べる力、良いものを選ぶ力が弱まれば、食べ物を作る力も衰える。埼玉県の面積に等しい耕作放棄地があることは、よく知られるようになりました。それを除いても農地の利用率は約九割にとどまっています。

 手入れのよい水田や畑がつくり出す景観美は、確実に衰退しています。

 勇ましく海外へ打って出るのもいいでしょう。だがその前に守りを固める必要がありそうです。

 環境防災水循環、それにエネルギーなど食料生産以外の機能も含め、地域に不可欠な農業という価値をどうやって維持していくか。総合的には持続可能性が実現できるかどうか、に帰着するでしょう。農家、消費者それぞれに、考え直す時なのです。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013041402000143.html

【コラム】
筆洗
2013年4月14日

 ボクシングの試合になぞらえれば、こんな感じだろうか。さぁ殴り合いと思ったら、まず相手から注文が付いた。「ちょっと君の右のパンチ強すぎるから、グローブはとりあえず、もう少し重いものを使って」「…」▼「うーん、君の左のガードがある辺り、こっちが打ちたいと思っているところなんだよね。邪魔だからガード下げて…うん、いい感じだ。さて、正々堂々と殴り合おうじゃないか」▼これで、本当にまともな勝負になるのか。首を大きくかしげざるをえないのが、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加に向けた日米の事前合意だ。だが、安倍首相は、よほど前向きな人なのだろう。「合意は国益を守るもの」「本当の勝負はこれから」と言った▼米国が日本からの輸入車にかける関税は、当面維持されることになった。他国も「米国に倣え」となれば、日本の自動車産業にどんな利点が見込めるのか▼かんぽ生命保険ががん保険に参入することは、政府が当面認めないとの約束もさせられた米国系保険会社が強い分野だからだこの調子だと米国は、日本が誇る国民皆保険制度にも手を出すのではないか。そんな危惧を持った人も多かろう▼日本の食卓を地道に支えてきた農家が、ばっさり切り捨てられる恐れがあるTPP参加だ。「国益」という言葉は、早のみ込みするには、余りに危険なシロモノだ。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする