ごり押し安保法制は撤回した方がいい！

　国会での政府と野党のやりとりや憲法学者、歴代法制局長官らの見解を見たり聞いたりしていると、安倍さんの周りをうろついている人々しか「安保法案」に賛成していないことに否が応でも気付かされてしまいます。

　それだけ安倍さんや中谷防衛相、菅官房長官らの説明に説得力がないということです。

　「日本が置かれている危険な事態」とは何かという質問にしっかりとした答えも出さないし、「どこに自衛隊を派遣するのか」という質問には「そんなこと言う閣僚がどこの世界にいるか」と返す誠意を欠いた答弁など、枚挙にいとまがありません。

　自民党が総選挙で勢力を拡大し、安倍さんは今しか「自分の思想」を実現できないと傲慢にも思い込んでいるだけでまったくお話になりません。

　安倍さんの周りで「今国会では撤回して、次に備えよう」という人はいないんでしょうか？

　それとも「首相大丈夫です！国民や野党が反対したって、最後には強行採決すればいいんですよ！」という人ばかりなんでしょうか？

　今回の安保法制のダメなところは「集団的自衛権の行使」につきます。

　「友好国が攻撃されたら日本も一緒になって攻撃する」とまあここまでは理解できます。

　提出されている法案では「戦闘している場所には行かないけれど、世界中どこでも後方支援はする。戦闘が拡大され危ない所からは退く」という点が？になります。

　憲法９条を普通に読めば「友好国が攻撃されても、日本に関係なけりゃ、戦闘は不可能」。

　「世界中どこでも友好国の後方支援（戦闘のバックアップ）をする」なんてのは憲法違反も甚だしいことです。

　「集団的自衛権の行使」や「戦争の後方支援」なんて「憲法改正」しなきゃ絶対にダメ！

　前から言ってるように「日本が近隣諸国から攻撃される→アメリカが応援→自衛隊がアメリカ艦隊を防御→日・米が協力して自衛戦争」という図式なら現行の安保法案の改正で何とかなるはずです。

　それより先に行くには国民投票による「憲法改正」しかありません。

　じいちゃんは、国民が納得する危機意識を政府がきちんと説明してくれるなら「憲法改正」に反対ではありませんが、今のように何だか有耶無耶な形で日本が戦争に近づいて行くのは反対です。

　政府は、もっと国民の声を聞いて真摯に防衛について思考錯誤しなきゃいけないんじゃないでしょうか。

　今のように「自民党がやりたいこと」「首相の思想的な信条」だけで突き進んで行くのは、将来に大きな不安を残してしまうようで、とても心配です。