以前から緩和ケア病棟で働きたい気持ちはありまして。
でも、勉強嫌いだし(笑)本格的にそっち方面に取り組む訳でもなく、
ただ単純な想いだけでずっとあった訳で。
ところがどっこい。
その道のスペシャリストである医師が常勤でやって来て。
病棟自体はスタッフ不足でオープン出来ていないけど、
外来が先に始まって。
これは千載一遇⁈この機会を逃してはならぬと、
その先生の診察に入りたいなぁと思っていた。
その担当になったスタッフは、「すごいよー。話を聴きだすのが上手い」
とか、好評番で。
そして、念願の担当の日。
先生自体がやたらと貫禄があって、
どっちかと言えば、近寄り難い感じもあって、
いろんな意味でドキドキだった。
いざ、診察が始まって…。
いやいやいや。
スゴイよ、ホント。
皆(スタッフ)が言っていた通り。
率直に聴くの。
「あれから一週間、どうでした?」
「楽しい事はありました?」
とか。
んで、患者さんの何気ない言葉を拾って、それを掘り下げる。
例えば、患者さんのガンの痛みにたいして「あまり痛くない」と言ったら、
「あまり…っていう事は、痛みはあるのですよね⁈」的な。
きっとそれで、患者さんは自分を客観的に捉えられるというか、
再認識出来てるんだろうね。(わかんないけど。)
たまたま今回の患者さんは、
先生との出会いが良かったのか、
一週間前から安定しているって言ってたんだけど。
それは事実かもしれないけど、
でも実際問題、スピードは遅かれ早かれ、坂道を下って行く事には変わりないわけだから、
ちゃんと「いずれは、動けなくなりますから」って、途中で挟むの。
変な期待⁈はもたせない様に。
うまく表現できないけど、
ホントにこんな医師がいるんだなぁ。って。
患者さんも2回目の診察にして既に信頼している感じで。
自分はまだまだ勉強不足だから、
これを機にその先生から盗めるテクは盗んでいこうと(笑)思っている。
もちろん、患者さん中心だけど。
残り少ない人生であろう、貴重なひと時。
その患者さんやそれを見守るご家族が
少しでも心穏やかに過ごす事が出来るよう、
サポート出来たらと思っている。