チョコハナな日々

ちょこっとした日常のさまざまなことに対する想いを書いていきます。

るーちぇ ②

2010-01-27 | 障害者問題あれこれ
この前、障害者施設建設への反対運動の話を聞きましたが、話し手はどうも時間が経って忘れていたようなのでもう少し詳しくお知らせします。

平成17年6月に知的障害者の通所施設「るーちぇ(イタリア語で輝くという意味だったと思います)」が開所されました。
本当は6月開所でなく、4月に開所予定でした。
なぜ2ヶ月遅れたかというと、市の建築課などの許可が下りるのに時間がかかりました。
なぜ許可が下りるのに時間がかかったというと、多分、地域住民の反対運動があったからでしょう。

ところで、住民はなぜ反対したのでしょうか。
実際にチョコハナへ来られるとよく分かりますが、団地の真ん中に建っていません。
どうも「知的障害者の施設が同じ自治会に入る」ことが気に入らないようで、それにより「施設が出来ると、自分たちの土地の評価が下がる」というのが第一声でした。
もっとも、地域住民の全員が反対していたわけではありません。

最初の自治会役員3役の方はとても好意的でしたし、周辺の住民もいい感じです。
住民説明会のとき、まさかあんな障害者差別発言などを聞く羽目になると思わなかったようです。
3役はつらい立場に追い込まれ、反対派が3役を務めるようになります。
「ここはエリートの住むところだ」と障害者差別のような発言をしていた方が新会長となり、施設側が市へ陳情すると反対派も市へ陳情し、自治会の全世帯を個別訪問して「あなたは反対派か、賛成派か」と聞いてまわりました。

そのころ、わたしは時々ある喫茶店へ寄っていました。
その日、オーナーに「何であそこの住民は施設に反対するのか」などと言い始めると、隣に座っていた女性が「障害者はね、街中じゃなくて山奥がいいのよ、空気もきれいでのんびりできる」などとしゃべりだしました。
えっ?何で...と思ったら、この女性は新会長の奥さんだったんです。
そして、この女性の夫がまさかあの人だったなんて....と驚きました。

わたしは、その数年前に新会長とも会っていたのです。
当時出会った彼は紳士的で、「普通学級にも介助員拡充を」という署名活動にも協力してくれました。「ボクの名前を出したらいいよ」と知り合いの市議の名刺までくれたのです。
なぜ?なぜ?...障害者に理解ある行動を示した方が実際に同じ自治体に入るというだけで、差別的行動をするのか?

ちょうどこのパターンって、ハンセン病元患者が黒川レディース旅館から拒否され、謝罪した女将に対する態度が気に入らないと、理解していたような人たちから誹謗中傷された事件とまったく同じではないでしょうか。
一見、障害のある人たちの立場に寄り添う感じですが、何かあると本人が知らない心の奥の差別心が湧き上がってくるのでしょう。









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