好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 ゲルギエフ/マリインスキー劇場管

2016-12-03 19:06:47 | チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー 
交響曲第6番「悲愴」 

指揮…ゲルギエフ
演奏…マリインスキー劇場管
好み度…4(5点満点)

ネットでのレビュー等では、荒々しいとか野性味とかという評をみかけるが、個人的な印象としてはそういう印象はなくて、むしろかなりしっかり統制の効いた完成度の高い演奏との感がある。
その上で金管はかなり鋭く、ときに咆哮している。ただ、その金管もはめを外すことはない。
第1楽章、ゲルギエフは5番でもそうだが冒頭の低弦を太く弾く傾向にあるようで、ここでも冒頭の地を這うような低弦は印象的。第2主題はゆっくりと美しく、展開部は金管がやや前面の印象で、特にクライマックスでの思い知らせるようにゆっくりと、圧するような咆哮はゲルギエフの悲愴らしい。
第2楽章はワルツらしい軽妙さも感じさせ、第3楽章も小気味よい快活さも感じさせて達者。
終楽章は出だしのちょっとこするような弦の響きがちょっと変わった印象は受けるが、その後は低弦も美しく効かせながら弦主体でしっとり感も漂わせてなかなか美しい。特に弦が美しく調べを奏するところの支えの弦の美しさなどは印象的。
全体の印象としては鋭い金管が前面の印象があって、また、特に情に訴えるタイプではないが、統制が取れた中にも艶と込められた熱も感じられるような、やっぱりよくできた演奏だと思う。

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