チャイコフスキー
交響曲第6番「悲愴」
指揮…バシュメット
演奏…国立ノーヴァヤ・ロシア響
好み度…5(5点満点)
特別にうまいオケではないのかもしれないが、ただ、響きは少々粗削りながらそれなりの力と艶があって何かやる気が伝わってくるようなところもあってむしろ上々。
演奏のほうもかなり情も入れ込みつつ、どこか新鮮味を与えながら、聴くものを引き込み、納得させる。
冒頭からゆっくり沈むような、それでいて聴き手を引き込むようなところがあり、特に印象的なのは終楽章前半のゆっくりさだが、ただ遅いだけでなく静かな、絶望ではないが静かに切なく哀しげな、波のない水面のような独特の雰囲気をつくっているし、木管も弦も美しく、中盤のピークに向けてゆっくり高揚していく展開も美しく説得力がある。
第3楽章後半はティンパニが強く添えられてのちょっとワクワク感を誘うような力強さや、第1楽章では第2主題の情の込められた美しさや1音目もビッタシ揃えた展開部での激しい強さや濃い情感も上々に印象的だし、あちこちの謳いまわしや音の出し入れや強弱もちょっと個性的だったり、ここというところの弦の重なりは結構深みのある美しさを感じさせたり。第2楽章もワルツっぽい雰囲気も結構感じさせてなかなかいい感じ。
どこかちょっと独特な印象を感じさせる悲愴だが、奇抜というのではなく、新たな魅力を感じさせてくれる盤のように思う。これだけ演奏のあふれるこの時代のこの曲にあって、説得力をもって情感豊かに新鮮味を感じさせる、名演であり、この曲の名盤の1つと思う。
交響曲第6番「悲愴」
指揮…バシュメット
演奏…国立ノーヴァヤ・ロシア響
好み度…5(5点満点)
特別にうまいオケではないのかもしれないが、ただ、響きは少々粗削りながらそれなりの力と艶があって何かやる気が伝わってくるようなところもあってむしろ上々。
演奏のほうもかなり情も入れ込みつつ、どこか新鮮味を与えながら、聴くものを引き込み、納得させる。
冒頭からゆっくり沈むような、それでいて聴き手を引き込むようなところがあり、特に印象的なのは終楽章前半のゆっくりさだが、ただ遅いだけでなく静かな、絶望ではないが静かに切なく哀しげな、波のない水面のような独特の雰囲気をつくっているし、木管も弦も美しく、中盤のピークに向けてゆっくり高揚していく展開も美しく説得力がある。
第3楽章後半はティンパニが強く添えられてのちょっとワクワク感を誘うような力強さや、第1楽章では第2主題の情の込められた美しさや1音目もビッタシ揃えた展開部での激しい強さや濃い情感も上々に印象的だし、あちこちの謳いまわしや音の出し入れや強弱もちょっと個性的だったり、ここというところの弦の重なりは結構深みのある美しさを感じさせたり。第2楽章もワルツっぽい雰囲気も結構感じさせてなかなかいい感じ。
どこかちょっと独特な印象を感じさせる悲愴だが、奇抜というのではなく、新たな魅力を感じさせてくれる盤のように思う。これだけ演奏のあふれるこの時代のこの曲にあって、説得力をもって情感豊かに新鮮味を感じさせる、名演であり、この曲の名盤の1つと思う。
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