好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

チャイコフスキー 交響曲第5番 ケンペ/バイエルン放送響

2021-05-22 14:46:39 | チャイコフスキー 交響曲第5番
チャイコフスキー 
交響曲第5番

指揮…ケンペ 
演奏…バイエルン放送響 
好み度…4(5点満点)

冒頭は遅めのテンポで重い弦と暗みを帯びた木管で始まり結構雰囲気をつくる。
基本的にはケンペらしい実直でしっかりした音楽。
オケがオケだしアンサンブルも安定感あり透明感と重みが同居するような響きも不足感なく、特に際立ったインパクトがあるかと言われればそういう類ではないかもしれないが、名演とする向きもあるようでそのことに異議はない。
金管はしっかり響きつつも重くなったり威圧的になることなく、しっかりした厚みの中に明るさと透明感のあるバイエルンの響きが、ライブのほのかな熱の中に明るく爽やかな気品を漂わすようでもある。
ただ、個人的にはチャイ5にしてはきれいさっぱりし過ぎているというか、この曲を聴くなら他の盤を聴く気がする。
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ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」 小澤/ウィーンフィル

2021-05-22 14:44:07 | ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より
ドヴォルザーク 
交響曲第9番「新世界より」

指揮…小澤 
演奏…ウィーンフィル
好み度…4.5(5点満点)

オーソドックスで、ややゆったりめのしっとりした響き。
ドヴォルザーク的かと言われればそうでないかもしれないが、威圧的でない大きさも備えた美しい新世界のように思う。
小澤の音楽はイメージ的に感銘とか情とかいうよりは熱のない「綺麗」を目指している印象があって、ドヴォルザークはどうかと思っていたけど、舞曲も明るさも大地の匂いもしないけど、響きがいいのかなぁ、ただうまかったり綺麗だったりだけでないよさが感じられる。
第2楽章主題の木管やこれに続く弦なんかも流石に美しく、この楽章には切実感のある望郷の情を感じる。
濃い演出などはないが、ときに新世界の演奏に聴かれる軽さもなく、ウィーンフィルの美音を引き出し、美しくまとめて全曲通して聴き応えを十分に感じさせるのだから小澤もいいのだろう。
内声なんかをちりばめて華麗に聴かせるとかというよりはむしろ弦も金管も主旋律を美しく聴く感じ。終楽章が、力強くカッコいい冒頭にはじまり堂々たる力強さと艶がそれまでの楽章に増すようでまたいい。
同じコンビの8番は明るさと活気が感じられなくて、今ひとつだったけど、こちらは落ち着いた安定感と美しさがあって、こちらのほうがいい。名盤の域かと。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 ヤンソンス/オスロフィル

2021-05-22 14:42:10 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…ヤンソンス 
演奏…オスロフィル
好み度…5(5点満点)

このコンビの、重厚だったり深みを感じさせたりというのではないが、明るい透明感と活力を感じさせる響きと繊細さも感じさせるアンサンブルはこの曲に合うように感じていながら結構長い間耳にしなかったが、聴いてみてある意味予想以上にぴったりはまってとても爽快で心地のよい盤となっている。
ある意味ヤンソンスらしく郷土色とか濃い情感とかはあまり感じられないが、小気味よい快活さや瑞々しい旋律や響き、彩り豊かなオーケストレーション等、活き活きと響いて、終楽章の特徴ある金管等も爽快に決まっている。
機能的に爽快に音を重ねながら、この曲の明るさや活力、あるいは第3楽章での独特の美しさなどの雰囲気もそれなりに出ていて心地よくドヴォ8のよさに浸れる演奏と思う。
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