好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第4番 ベーム/ウィーンフィル

2017-11-04 10:42:09 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス
交響曲第4番

指揮…ベーム
演奏…ウィーンフィル
好み度…4(5点満点)

優しさとか情感とか、というよりは石の壁を思わせるような、高い完成度の中の厳格さと格調高さが印象的な盤のように思う。弦の強さと艶、木管の潤い、金管の重量感(曲中結構力強く響いている)など、ウィーンフィルの美音も感じられる。聴きようによっては高い緊張感と厳格な響きははよくも悪くも情緒を超えて息詰まるようでもあり、堅苦しいといえば堅苦しいかもしれない。とはいえやはり堂々たる演奏には違いない。
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ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番 ポコルナ/ピンカス/ブルノ国立フィル 

2017-11-04 10:36:00 | ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番
ラフマニノフ 
ピアノ協奏曲第3番 

ピアノ…ポコルナ
指揮…ピンカス
演奏…ブルノ国立フィル
好み度…4(5点満点)

叙情部でのしっとり感や情感、あるいは全体的にスケール感には欠ける感を受けるが、ピアノは気の強さを感じさせる激しく輪郭のはっきりした音と、回転の速さと個性を感じる思い切りのよい打鍵っぷりが印象的。要所では凛とした叙情性も感じさせる。
オケも小気味よく密度の濃い響きで好感がもてる。
全体的に、特に終楽章はオケがやや控えめでピアノの印象が強い印象になっている。また、カデンツァはオリジナルのほうで、ちょっとこのコンビの大カデンツァを聴いてみたい気もするが、これはこれで高速な中に緊張感を感じさせたものになっていて、この演奏にはこちらがあっているかもしれない。
スポーツでいえば花形選手ではないが自分のスタイルで切れ味のよさをピリリと感じさせるような、ロシア的叙情性やスケール感というよりはこの曲の硬派な切れ味を感じさせる、奏者の意気をドライにコンパクトにある意味自分の好きなようにぎゅっと詰めたような演奏のように感じる。
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ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 スウィトナー/ベルリンシュターツカペレ/ベルリン放送合唱団 他

2017-11-04 10:33:07 | べートーヴェン 交響曲第9「合唱」
ベートーヴェン 
交響曲第9番「合唱」 

指揮…スウィトナー
演奏…ベルリンシュターツカペレ
合唱…ベルリン放送合唱団 他
好み度…4.5(5点満点)

冒頭から敬虔な雰囲気を漂わせて、最初の強奏はスウィトナーらしからぬ激しい響き。
第1楽章、第2楽章は躍動感のある力強さと美しさが同居した響きで、残響も敬虔に、厳かとか重厚というよりは圧倒感を伴った華やかさを感じ、このコンビから連想していたイメージとの違いにちょっと驚くくらいである。
4楽章ともタイム的には特に変わったタイムではないが、厳しさと緊張感の中で、生まれてくる音は美しく、その緊張感漲る響きは強く華やかで上質であり、録音も、教会での録音がよい方向に出て上質。
第3楽章は他楽章に比べると普通な感もあるが、明るく素朴な美しさ。
終楽章では、弦による主題の引継ぎは静かに、しかし美しく、激しい導入の後の独唱は明るい雰囲気を持って上手く、音量も程よい。また、力みかえらずに、輝くような力と澄んだ美しさを備えた合唱も見事。歓喜の歌の後からいったん音を落として再び強奏に戻るまでの間などは神聖な空気を感じるようですらある。以降、フィナーレまでオケも合唱も難なく奏し切り、ライブでの独特の熱のようなものこそ感じないが、美しい録音を得て、高い緊張感と完成度をベースに、美しく華やかな輝きと敬虔さを併せ持つような名演。名盤との誉れ高いようだが、第九の名盤と呼ばれる盤はライブが多いように思われる中で、セッションながら名盤と呼ばれるに相応しい盤である。
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