好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ドヴォルザーク 交響曲第8番 ヤルヴィ/スコティッシュ・ナショナル管

2017-08-20 11:43:28 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…ヤルヴィ(ネーメ)
演奏…スコティッシュ・ナショナル管ヤルヴィ
好み度…4.5(5点満点)

ヤルヴィ(お父ちゃん)は特に情感を込めて聴かせたり特別な深みを感じさせたりといったタイプではないようだけど、弦も金管もしっかり鳴らしてオーケストレーションの妙なんかもしっかり出しつつ重厚ではないが、厚い音をしっかりコントロールさせてどちらかといえば明るめに聴かせてくる。
旋律もオーソドックスな展開の中でちょっと気の効いたタメをつくってみたり、平坦にならずに聴かせてくる。そんな演奏なので、この曲とは結構相性よく、この曲の明るさ、軽快さと豪快さの妙、爽快に吹かれる心地よい旋律等、軽すぎず重すぎず、心地よく聴かせている。
叙情楽章は特に感銘を受けるものでもないが終楽章の主題の裏のホルンなども力強かったり、この曲らしさも随所によく出ていると思う。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 プレヴィン/ロサンゼルスフィル

2017-08-07 09:06:49 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…プレヴィン
演奏…ロサンゼルスフィル
好み度…3.5(5点満点)

ごく普通の演奏との印象。上手い人達が楽譜通りにちゃんとやるとこういう演奏になるのかな、といった感。
明るさも艶も深みも活力も民族色といったものも特に感じない。楽器の出し入れにも特に新鮮味はないように思える。
別に悪いというわけではないが、ごく普通の演奏、といった感。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 ドホナーニ/クリーヴランド管

2017-06-10 10:36:56 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…ドホナーニ
演奏…クリーヴランド管
好み度…5(5点満点)

このコンビは特に思い入れを露にしたり仰々しい表現をすることはないが、非常にクリアな音で縦の線を揃えて各パートを明快に響かせ、ときにティンパニも効果的に効かせたりして活力のある響きを繰り広げる。
録音も概してクリアで適度な残響を伴って優秀である。
フィナーレなど思い入れを込めて重厚に鳴らしたり、といったタイプではないが単調だったりつまらない演奏にならずに明晰で活力ある演奏になっているところが両者優秀なところだろうと感じる。明るさを帯びているところも特長かと思う。
そんな両者の明るさと快活でクリアな厚い響きはこの曲によく合っていて、内声もクリアに聴かせながら、明るい民族色漂うこの曲特有の雰囲気と、無邪気で透明で明るいドヴォルザークらしい響きもよく引き出して、この曲の名盤と思う。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 小澤/ウィーンフィル

2017-01-15 15:57:07 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…小澤
演奏…ウィーンフィル
好み度…3.5(5点満点)

どちらかといえば繊細なくらいに丁寧に、美しくしっかりまとめられている。
ただ、この曲の持つ明るさだったり無邪気な活気だったり、あるいは響きの太さだったり厚さといったものは感じない。
第3楽章の出だしの主題のヴァイオリンに少し哀愁を帯びた美しさを感じたりするが、全体的にはバランスよくまとめられた良演、といったところか。
もう少し活力か、清清しい明るさか、民族色か、何かを感じさせてほしいところ。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 フィッシャー/ブダペスト祝祭管

2016-12-30 23:58:38 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…フィッシャー
演奏…ブダペスト祝祭管
好み度…4(5点満点)

ちょっと気になっていたコンビだったし、ご近所さんの音楽ということになるんだろうし、どんな響きかと思って聴いてみたが、よく整ってアンサンブルとかリズム感とか、そういう面でも洗練された感は感じるが、ちょっと線の細さにもつながるような整い方のような印象で、活力とか茶目っ気にも似た明るさとか郷土色とか、そういったものはあまり感じられない印象。ときに気の利いた処理を散りばめながら、小気味よく綺麗にまとめられた感じかな。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 ビエロフラーヴェク/チェコフィル

2016-10-29 23:48:10 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…ビエロフラーヴェク
演奏…チェコフィル
好み度…5(5点満点)

1992年録音。力強さや活力に満ちた華やかさには少し欠けるかもしれないが、その分しっとりした繊細さのようなものを加えて、ややおとなしめながら豊かな内声も優しく美しい、秀演と思う。
清清しく美しい叙情性が響きに感じられるあたりが何も感じない演奏とちがうところか。高揚部も華やかさや力感にやや欠けるとはいえ、不足感はない。
強奏部よりむしろ叙情部のほうが印象的な、ドヴォ8の、しっとりした郷愁の側面を聴くような演奏であり、こんなドヴォ8もよい。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 ノイマン/チェコフィル

2016-07-31 22:33:31 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…ノイマン
演奏…チェコフィル
好み度…3.5(5点満点)

やや金管が強調された、音に張りが感じられる響き。
分離のよい響きの中で高めにはっきりした輪郭で聴こえる弦と鋭利な雰囲気の金管、切れ味の中にほんのり素朴さを漂わせるチェコフィル独特の響きは感じられるような印象はある。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 ロストロポーヴィチ/ロンドンフィル

2016-04-30 10:04:40 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…ロストロポーヴィチ
演奏…ロンドンフィル
好み度…4(5点満点)

この曲をこれくらい重量感をもってめいっぱい鳴らした演奏もなかなかないのではないだろうか。
この曲の持つ明るさとか快活感とかよりは、力任せなくらいの重量感と金管の豪快感などが印象的な盤。
この曲の新たな側面を聴く思いがして新鮮といえば新鮮だし、多分他にこういう演奏はそうはないのだろうと思う。
第2楽章ですら叙情性よりむしろ重量感のほうが印象的。
終楽章は、叙情部ではテンポを落として太い弦の響きで叙情的に聴かせるが、その他強奏部での鳴りっぷりは結構凄いものがある(強奏部で裏のホルンが思いっきり鳴っているのは個人的にはかなり爽快。全編通してホルンの豪快な鳴りっぷりは結構印象的)。
ボヘミア的雰囲気とか云々とかはこの演奏では吹き飛んでいるようでもあり、この曲ってこんなに重量感と豪快さをもって響かせることもできるのか、とかなり新鮮な思いを受ける、それはそれでこの盤にしかない魅力を備えた盤だと思う。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 テンシュテット/フィラデルフィア管

2015-07-31 21:25:07 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…テンシュテット
演奏…フィラデルフィア管
好み度…5(5点満点)

ベルリンフィルとの録音のの2年後のライブ録音。
オケの性質もあるかもしれないが、ベルリンと比べると、一変に近いくらい趣を異にし、
緊張感と燃焼度とが印象的なベルリン盤に対し、叙情性あるいは情感を強く感じる印象。
テンポも少しゆっくりとなっている。
この曲は、所謂ボヘミア色の濃い美しい旋律が、どちらかというと軽やかに流れていく曲という印象があったが、
第1楽章の重みの効いた力のこもったアンサンブルはそんなイメージの完全に外にあるし、
第2楽章がこんなに敬虔な深い美しさを湛えた楽章であったとはこの演奏を聴くまで気が付かなかったし、
第3楽章は哀愁を帯びてぐいと迫ってくる。
両端楽章の聴かせどころの迫力もしっかり出ているし、この曲のスケール感と叙情性に初めて気付かされ、この曲はこんなに深く、聴かせる曲であったかと気付かされた感がある。
録音は極上ではないにしても聴くに問題なく、
流暢なドヴォ8を聴き慣れた方にとってはこの曲のイメージが一変するくらいの情感と力のこもった聴き応えのある名演だと思う。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 テンシュテット/ベルリンフィル

2015-05-04 00:47:33 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…テンシュテット
演奏…ベルリンフィル
好み度…4.5(5点満点)

ドヴォ8なのに、なぜか鬼気迫るような、緊張感すら漂う、燃焼度と完成度の高い快演。
第1楽章は結構快速テンポ。煽るような快速にただ弾くだけでも大変そうだが、この快速でしっかり線を揃え、ちゃんとテンシュテットのつくりたかった音をつくるあたり、さすがベルリンフィルである。
第2楽章は情感豊かに、他の盤では聴かれないような深みと大きさもまとってしっかり聴かせるし、終楽章は特に前半の早めのテンポでの推進力と躍動感は見事。
テンシュテットも見事だが、これくらいの快速で、十分鳴らしながらも特有の厚いけど重くならない音質で見事なアンサンブルで演奏しきるあたりベルリンフィルもまたうまいなぁ、と思う。
録音は少々艶を欠くが、緊迫感みなぎるこの演奏を聴いているうちにそれほど気にならなくなる程度、かな。
牧歌的な小気味よい明るい8番ではない。ベルリンフィルもいつになく熱く感情的なように聴かれ、聴く方が知らないうちに力が入ってしまっているような、鬼気迫るような緊張感と熱さに充ちた快演である。
※2018.5/16一部改文及び好み度4から4.5に
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