好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第2番 レーグナー/ベルリン放送響

2018-09-17 18:22:31 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…レーグナー
演奏…ベルリン放送響
好み度…3.5(5点満点)

重心の低い、力ある響きで、低弦もよく効いて、強めのティンパニ等も散りばめられて程よい重みと力感を響かせている。
同じコンビの1番ほどの感銘には至っていないようには思うが、2番らしい情感も随所に聴かせている。
全体的に深みとか緊張感とかにやや欠ける印象もあり(特に終楽章かな)、特に可でもなければ不可でもない、といったところか。
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ブラームス 交響曲第2番 サヴァリッシュ/ウィーン響

2018-07-28 16:53:44 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…サヴァリッシュ
演奏…ウィーン響
好み度…5(5点満点)

中庸の雄とでもいおうか、中庸な中にほどよい熱と力が込められた、特に終楽章なんかはある意味サヴァリッシュらしからぬ力強さが爽快な、名演と思う。
弦はずしりとするが伸びやかに響き、金管も尖ったり突出することなく力強く響き、全体の響きは重心の低い厚い響きで活力を感じさせる。
サヴァリッシュには、しっかり良質だが力や「何か」に欠ける、といった印象を受けることもあるが、そんなイメージをよい意味で裏切るがっちり良質で、厚く熱のこもったブラ2である。
サヴァリッシュのブラームスといえばロンドンフィルとのもののほうが有名なような気もするが、どちらも、しっかり厚い響きに変わりはないが、ロンドンフィル盤が丁寧でしっとりした質感の優しさを感じさせるものであるのに対し、こちらは堅固な中に、血の通った情と漲るエネルギーを感じさせるものであるように感じる。
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ブラームス 交響曲第2番 マルツゥーレ/ベルリン響

2018-06-30 12:41:49 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…マルツゥーレ
演奏…ベルリン響
好み度…4.5(5点満点)

第1楽章の反復があるとはいえ、約50分の演奏時間だからかなりゆっくり。この曲でよく言われる明るさや爽やかな田園風の雰囲気はない。
ただ、出だしからかなりゆっくりだが、まどろっこしかったり音楽が進まないような印象は感じず、まったりとしながらもしかし緩むこともなく、低弦や金管のズシリとした支えもあって鈍重なくらいの重みを持って、優しく柔らかく流れるような響きを聴いていると、こんな時間も悪くないな、と思わせる。
私が今まで聴いた中では最も遅いブラ2と思われ、ちょっと聴くとさすがに遅すぎ?とも思うが、すぐに違和感はなくなり、流れに乗ってしまえば、華やかさは感じないが、ゆったりと心地よく重いブラームスに浸れるような、あるいはこんな時間の流れ方も悪くないと思うような、特有の雰囲気を持った盤と思う。
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ブラームス 交響曲第2番 コンドラシン/モスクワ放送響

2018-06-02 18:55:31 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス
交響曲第2番

指揮…コンドラシン
演奏…モスクワ放送響
好み度…4.5(5点満点)

第1楽章~第3楽章での響きは、ときに凛とした情感をにじませながら、しかし基本的にはむしろ温かみとかを排して無機的に少し冷たいくらいな印象を受ける。
情感も冷たさもときに透明感を帯びるようで、特有の雰囲気をつくってなかなか魅力的であるが、この演奏は終楽章が特にいい。オケはそれまでの凛とした響きから表情を変え、オケ全体がメリハリと全開の活力をもって響き、独特のアクセントもツボにはまって爽快。フィナーレへ向けての盛り上げもテンポや間を効果的に操りながら高揚感を高め、フィナーレのトランペットも慌てず遠慮なしに高らかでその爽快感はちょっとなかなか聴かれない類。たまにロシアのオケで聴かれる、空洞感のあるただ音が大きい「鳴り」とはちがってしっかり活きた力の詰められた響きであり、全体的によい演奏と思うが、終楽章、中でもフィナーレは特に爽快。
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ブラームス 交響曲第2番 ムラヴィンスキー/レニングラードフィル

2018-04-22 22:55:41 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…ムラヴィンスキー
演奏…レニングラードフィル
好み度…3.5(5点満点)

冒頭からの3分半くらい(最初の弦と木管の主題提示が終わるあたりまで)は別世界のように美しい。再度の弦と続く木管による主題提示部分も美しいし、弦のかけあいの部分は弦の輝くような強さも加わって美しく、かと思うと強奏部では金管も力強くこのコンビらしい鋭さと迫力を感じる響きで、ムラヴィンのレンジを大きく使った表現もここでははまって特有の雰囲気をつくり、総じて第1楽章は秀逸。
ただ、第2楽章以降は第2楽章も思ったほどレンジの幅を大きく使った表現や弦の力強さは感じられず、終楽章も音はそれなりに出ているように思うが、思ったほどの迫力とか厳しさとかは感じられず、フィナーレも音は大きいがちょっと乗り切れない感も感じる。
このコンビに期待した何かがあんまり聴かれなかったかな、という印象はある。
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ブラームス 交響曲第2番 ヨッフム/ロンドンフィル

2018-03-10 15:28:20 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス
交響曲第2番

指揮…ヨッフム
演奏…ロンドンフィル
好み度…4(5点満点)

特に厚みや重量感を感じるものでもないが、熱を感じさせる重みのあるよい響きでしっかり奏された比較的オーソドックスなブラ2との印象。
第1楽章等は、運びや旋律の謳い方にもう少し余裕があってもよいかな、という感を受けるが、弦による2度目の主題提示部など情感も随所に感じられる。
終楽章は活気を感じる響きで、終盤の追い込みからフィナーレでは、なかなかの迫力と熱気を聴かせている。
全体的にはオーソドックスな部類と感じるが、重心低めのどちらかといえば武骨な印象の熱の込められた響きはちょっと魅力的とも思う。
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ブラームス 交響曲第2番 アバド/ベルリンフィル

2018-01-06 11:33:19 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス
交響曲第2番

指揮…アバド
演奏…ベルリンフィル
好み度…5(5点満点)

まっとうで、厚い響きと、明るく、豊かな、ベルリンフィルの特性もあろうが、この全集でのアバドらしい盤。
前回の同じコンビの盤と比べると、瑞々しく漲るような活力の代わりに、華やかな響きの中にまっとう感やどっしり感が増したかな、といった感。
覇気や活力が減じたとかいうわけではなく、何せうまくて厚くて豊かで明るく、その中に情感もほのかに漂わせて、そして爽やかである。指揮者とオケと、どちらがちがってもこういう演奏にはならないだろうと思う。
大変よくできた演奏で、名盤の誉れ高いのも頷ける。前回の録音と比べてどうかと言われれば好みの問題だろうが、どちらも豊かで明るい活力と情感を備えているとして、瑞々しい活力あふれる前回と円熟味を加えた豊かさの今回というイメージがあり、タイプはちょっと異なるがどちらも名盤と思う。
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ブラームス 交響曲第2番 ラトル/ベルリンフィル

2017-12-09 12:16:35 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…ラトル
演奏…ベルリンフィル
好み度…4.5(5点満点)

各楽器が厚くどっしりと響きながら、オーソドックスなテンポで押し通す。
ベルリンフィルらしく暗くならない重厚な響きは風格を感じさせ、ソロの上手さや各楽器群の深みや重みを自在に表現するかのような響き、低弦はじめ内声もしっかり響いた乱れぬアンサンブル、活力や力感、最後の一音まで途切れない活力と集中力、全部ひっくるめた完成度、どれをとっても一級の感を受け、ラトルの堂々たる響かせ方も見事と思うし、両者「さすがだなぁ」と思わせる貫禄の演奏と思う。
文句なしの演奏かと思うが、特別に心魅かれる盤と感じるかどうかは人それぞれかな、とも思う。
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ブラームス 交響曲第2番 ヨッフム/ウィーンフィル

2017-11-26 09:13:43 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…ヨッフム
演奏…ウィーンフィル
1981年ライブ
好み度…4(5点満点)

ウィーンフィルの気品と深みを帯びた響きが美しい。楽友協会大ホールの美しい残響もあってなかなか奥深い美しさと光沢を感じさせている。
第1楽章の弦による主題はじめ、情感も豊かに漂う。ゆっくり奏される第2、第3楽章も美しく、第3楽章をこれくらい聴かせる演奏もちょっとないと思う。
終楽章で、それまでの緊張感というか、独特の空気が少し薄らいでしまったような感を受けるのがちょっと残念ではあるが、第1楽章から第3楽章までは豊かな情感と深く清廉な美しさを湛えて秀逸。
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ブラームス 交響曲第2番 ドホナーニ/フィルハーモニア管

2017-09-30 19:52:29 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…ドホナーニ
演奏…フィルハーモニア管
好み度…3.5(5点満点)

クリーブランド管との演奏にあった溌剌とした活力あるいは瑞々しさや躍動感はこの演奏にはない。
フィルハーモニア管の響きも期待した明るい厚みのあるものが感じられない。
地味といえば大変地味な印象だし、第1楽章は少しくすんだような響きでゆっくりめのテンポにさらに反復もやるもので、聴き方によってはまどろっこしい感はあるかもしれない。
ただ、聴きようによっては、その落ち着き過ぎのように聴こえる響きは枯れた渋みのようでもあり、渋い抑制された情感を漂わせているように感じられるかもしれない。
明るさも活力も感じないが、こんな枯れた渋いブラ2も悪くないか、と思うときもあるかもしれない。
フィナーレは結構力強く〆て、拍手も盛大。
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