香取章子女史への手紙⑤

　心筋梗塞を含む循環器系疾患発作で、毎年全世界では一千万人をかなり上回るほどの人々が貴重な生命を落とすほどの状態が続いております。
　何故芳しい治癒成果を上げることができずにいるのでしょうか?

　その元凶は、極めて信じがたいことですが、医学界にこの病気のリスクファクターに対する極めて大きな盲点が存在するからこそであるのです（その原因を解明しえたと確信する私どもにとっては、何故私どもの研究成果を採り上げて頂けないのか? 全く理解不能なことで、不思議だ ? 理不尽だ !・・・と、長年啓蒙の努力をしながら思い続けてきているのです）。

　これだけ科学が発達した時代に、しかも頭脳明晰な人々が数多く揃っている分野でありながら、そのような状態をほとんどなす術無く放置しているのではと私には感ぜられてなりません。
　このような病気で人が亡くなるということに対して、余りにそれが繰り返されていると、それは当然のことだという風に捉えてしまうほどになってしまっているのではなかろうか? などと、時折変なことを私は想像したりしています。
　それにしても、とにかく実におかしな事だと私は感じているのです。