横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

認知症の解決策の獲得は、今後の大問題

2007-09-23 09:04:23 | Weblog
 一昨日、以下のようなニュースがあり、私はこれに興味を持ちました。
 ただ、この関係のことは、実は相当後にゆっくり述べようと思っておりました。そこで、以下の文面は色々と説明を付け加えないと意味の判りにくい部分があろうかと思いますが、ご容赦下さい。


<知りたい>アルツハイマー、飲んで治す 脳の「老人斑」撃退へ、ワクチン期待
2007年9月21日(金)15:05

 <2007・チャンネルYou>
 認知症の代表的な病気であるアルツハイマー病といえば、不治の病のイメージが強い。しかしここ数年、治療法につながる有望な研究が進み、「飲むワクチン」で治る時代が目の前に迫ってきた。一体どんな治療法なのか。きょう21日は世界アルツハイマーデー――。【小島正美】
 ★免疫機能利用
 約20年間、アルツハイマー病の治療、研究に取り組んできた田平武・国立長寿医療センター研究所長は「治療法がここまで進むとは夢にも思わなかった」と、最近のワクチン療法の進歩を語る。
 アルツハイマー病患者の脳に共通して見られるのは、シミのような老人斑だ。老人斑の主成分は、神経細胞を殺すアミロイドベータ(Aβ)たんぱく。これが脳に蓄積して塊となると神経細胞が次々と死に、記憶障害などが起きる。治療の焦点は、この老人斑をいかに減らすかだ。
 約10年前、突破口を開けたのは米国の研究者だ。マウスにAβたんぱくを注射したところ、脳内に抗体ができ、老人斑が減ることを確認した。毒性のないウイルスや細菌を注射して、免疫反応を起こして抗体をつくるワクチンと同じ手法が、アルツハイマー病の治療にも通用することが明らかになった。
 99年には米国の製薬会社が、患者約300人を対象にAβたんぱくを注射する臨床試験を始めた。途中で約6%の人に脳炎の副作用が起き、試験は中止された。だが、その後の研究で多くの患者で老人斑が消え、認知機能の低下が抑えられたことが分かった。・・・以下略


 自らの体の中にできた都合の悪いもの(認知症の場合には、Aβたんぱくということになります)を退治するということは、“自己免疫”ということを逆手に取った手法が、その治療手段として利用できる可能性があります。
 高齢化社会を迎え、老人の人口に占める比率が大幅に増える時代となりますと、認知症という病気を治癒する方法の確立は、極めて大きな意味有ることだと私は思います。

 ところで、私の父は、自己免疫の代表的なものであります、ガン免疫の存在を立証する研究で博士の学位を取得した者であるのです。
 そもそもこのことに関する動物を用いた実験研究を父が行ったのは、今次大戦中のことです。戦時中、ガン免疫の存在を示すとしてしか解釈できないと判断される研究成果を得て、戦後間も無くガン免疫の存在を父は確信するに達しました(終には、このことを応用したガン免疫療法によって、ガンを治癒することも可能だという結論に達し、英文著書“Cancer Can be Cured by Immunizatio(邦題: ガンは免疫で治せる!)”を出版しております)。
 ただ、当時の医学界は、体の外側から体内に侵入しようとする異物(ウイルスなど)に対抗するためにのみ免疫という機能は存在するともっぱら考えておりました。

 ガン細胞は、確かに正常細胞とはその性質が大きく異なるものに変化したものであるとは言え、元来は自らの細胞であったものですので、自己の一部と見なされるものでした。
 このような自己に対する免疫の存在は、当時の医学界は露ほども考えていなかった時代だったのです。
 誠に皮肉なことに、父の研究者としての運命は、余りにも早すぎたガン免疫の存在を立証する研究成果を得たことから狂い始めたのです(今では、ガン免疫療法は、ガンの治療手段として最も期待されるものとなっておりますことはご承知の通りです。ガン免疫に関して私の父は、世界的に見て草分けの研究者でありました。したがって、自らの研究成果は、世界的な名誉有る医学賞を受賞できるほどの価値有るものであると本人は強く確信しておりました。しかし、社会というものの仕組みからして、組織を離脱した研究者がそのような賞の受賞の候補者となれる可能性は無いのだということを、当時の父はまったく知りませんでした)。
 自己免疫が関与する病気(認知症もこれに含まれる)の治療には、私の父が得たガン免疫に関する研究成果が役に立つ可能性があると私は思っています。

 その治癒の手法を開発する際のポイントなど、詳細に付きましては、いつの日か述べることがあるかも知れません。
 ただ、上記の記事中にありますような、“飲むワクチン”という経口的な治療手段が可能かという点につきましては、いささか疑問を私は感じております。