横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

スクワレンでガンが治る!?(その47)

2009-03-11 15:17:40 | Weblog
 ところで、化学物質を用いてガンを人工的に作り出すことを世界で初めて実験的に成功させたのは、20世紀初頭の頃、日本人の山極(やまぎわ)勝三郎東大教授と市川厚一助手との共同研究成果であります。
 この実験に際してどのような操作を行ったのかと言いますと・・・ウサギの耳にタール(石炭を乾留した際に生ずる黒色の粘度の高い物質〔ベンツピレンなどを始め各種の発ガン性物質として知られるものを高濃度に含む〕)を毎日、針金製のトゲトゲのブラシで塗っては、翌日それを針金ブラシでこそぎ落として取り去り、また新たにブラシでタールを塗り付けるという地道なもので、すでに多くの学者が失敗していたものでありました。しかし、山極教授は、市川助手と共に、実に3年以上に渡って反復実験を行い、1915年にはついに人工癌の発生に成功したのです。
 山極教授は、長年月掛けてやっとガン細胞を作り出せたことの大きな喜びを、「癌出来つ意気昂然(こうぜん)と二歩三歩」という俳句を詠まれて表現されました。

 このように、成長したウサギを使っての実験では、気の遠くなるほどの日数、タールを塗ってははがすことを続けて、やっと初めてガンを人工的に作ることができたのです。
 ところがご承知の通り、今日では我が国の場合、“ガン(専門用語では“悪性新生物”)”が疾患別死亡率順位で第一位となったのは1981年のことで、現在では年間35万人ほどの人々がガンで亡くなられておられます。

 なお、成人の細胞を使った場合には、相当な日数を発ガンさせるのに要するのですが、胎児細胞に発ガン性物質を混ぜてガン発生実験を行なった場合には、遥か桁違いの短い日数(1/100ほどの期間)でガン細胞を作り出すことのできることがその後明らかとされております。
 このことからも、胎児細胞はガン細胞と近似したものであることを窺い知ることができます。