アメリカ民主党の公約・国民皆保険制度②

　なぜ日本の国民皆保険制度は破綻しつつあるのでしょうか?
　その理由は色々有るとは思われます。しかし、最も主なものは、病人の数が急激に増加してきていることにあると私は判断しています（日本人の病院罹患率は少し以前から世界一位となっています）。
　そして、このようなことを招いた原因は、日本人の生活環境が病気を招きやすいものに変化したからであると判断されるのです。
　それではいったい、日本人のどこがどう変化したからこのようなことが起こったのでしょうか?
　それは、昔の日本人の生活環境と近年の日本人の生活環境とを比較して、かなり大幅に変化したことが如実に判るものの中にこそ、その原因が存在するに違いないという推理が成り立つはずなのです。

　アメリカ合衆国は“栄養問題特別委員会（マクガバン委員会）”のレポートが提出されて以降とくに、統計成績の上でも心臓発作やガンによる死亡率が顕著に減少しています。
　以前にも栄養問題特別委員会のレポートの結論の概要は記しましたが、それは、“現代病増加の根本原因は、その食生活の誤りにある。したがって、この食生活内容を改善しない限り現代病は治瘉させえない。現代病に対しては、薬（化学薬品）は無力である”というものであります。

　このアメリカ議会上院の栄養問題特別委員会の結論は、日本も大いに学ぶべきものであると私は考えています（実際、厚生労働省もこの栄養問題特別委員会の結論を一部取り入れた健康維持の指針を発表するようになってきているとは私も感じております。なお、アメリカのこの改革は、日本人の伝統的食生活が根源となったマクロビオティックなどが寄与してのものでありますから、非常に皮肉なものであることを感ぜざるを得ません）。