横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

座して死を待つのか? それとも・・・その64

2008-06-19 15:47:10 | Weblog
 政府はこれまで、医師の数を長年抑制する施策をとってきたのですが、今後増やすことに方針転換した旨の記事が、本日の新聞朝刊の第一面に掲載されました。
 世界的に見た場合、日本では医師の数が人口比率でかなり少ないということがその方針転換の主要な根拠となっているようです。

 他国に比べ医師の数が少ないという理由説明は、一見非常に理が通っているように感ぜられます。しかし私は、このようなことでの比較は元来おかしいのではと考えるのです(業界などでは、談合などで製品価格や給料が決められる仕組みがあり、横並びの船団方式などと呼ばれ、批判の対象と長年なってきました。これとは少々意味合いが異なりますが、他国と同じ比率にしなくてはならないということは無いはずなのです)。

 日本人は世界一の長寿国であると、そのことを長年誇りとしてきておりました。
 長寿であるということは、健康状態が高く保たれているということです。すなわち、病気になど滅多にならない人が多いことを意味します。健康保険料を支払ってはいるが、長年一度も医者のご厄介になったことが無いという人が数多くおられました。
 そして、病人の数が少なければ医者の数もさほど多くなくて用が足りるわけです。

 ところが、日本の中でも長寿県として知られていた沖縄の人々でさえ、その健康状態がひどい有様となっているというニュースが最近頻繁に見聞きされております。
 かの地で何が起こって、どうしてこのような変化が起こったのか?
 その答えは、食生活を中心とする生活環境の変化にあることは自明の理です。裏付けとなる数多くのデータもあります。

 話は変わりますが、最近、牛乳・バターが足りないと大きな社会問題になっていることを皆さんご存知でしょう。
 これは、政府が、牛乳が余ってしょうがないと、乳牛を酪農家に処分させる施策をこのところ行ってきた結果だそうです。
 “今から急に乳牛を増やせと言っても、2年間はしないと乳が出る牛に育たない。増えた頃にはまた減らせと言われるかも知れない”、“世界的な穀物相場の値上がりで、経営が成り立たない”などの言葉が酪農家からは聞こえてきます。

 医師を増やすとなると、一人前の医師を養成するには、おおよそ10年ほどは掛かるでしょう。
 日本の場合、歯科医は多くなりすぎて、経営が大変な者が多く出ていると聞きます。日本人の歯科医が、景気の良くなった中国などに出かけて行って開業しているというようなニュースも目にしたことがあります。

 医師の数を増やすよりも、病人の数を減らす方が簡単で(このことが簡単でないと思い込まれている人が数多くおられるようですので、困ったものです)、極めて短期間で実現させうる方策が既にあるのです。
 高齢化社会を迎えるに当たって、医師の数をある程度増やすことは結構でしょう。
 ただ、それよりも、日本人の健康が高い状態に維持され、病気の人が少ない、長寿世界一を今後も長く続けることを目指した国づくりをする方が、今日の日本の経済的状態などをも勘案した場合、余程良いのではないのかと私は考えるのです。
 皆さんも、そのようには感ぜられませんか?