横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

座して死を待つのか? それとも・・・④

2008-02-18 22:05:15 | Weblog
 僅か半世紀余前まで、人間の健康・生命を奪う最大の原因であった伝染病は、その原因が、“病原性を持つ細菌の感染・増殖にある”ことが解明されました。
 そこで、この病原となる菌の弱点が集中的に研究され、抗生物質や免疫療法が有効であると判りました。
 その結果、これらを用いた諸治療の実施により、伝染病による死亡者が劇的に減少しましたことはご承知の通りです。

 慢性病も伝染病の場合と同様に、その原因が解明されれば、当然ながら罹患者の数は大きく減少するはずです。
 しかし近年、罹患者数はズウーッと増加傾向が続いております。
 我が国は、世界一の長寿を誇る一方、病院の罹患率も世界一であるという非常に相矛盾した健康状態にあります。
 死亡率の年次推移を各国と比較したグラフを見てみますと、1980年前後を底として日本人の死亡率は上昇に転じ、その上昇の度合いも最近急角度となってきています。
 あと何年かすると、フランス辺りに死亡率の点では追い抜かれるのではと予測されます。更にはその後、アメリカなどの国々に次々と追い抜かれるのではと私は予測するのです。
 したがって、このままではやがては長寿世界一の座も他の国に譲らざるを得なくなることでしょう。
 
 ところで、日本では、医師一人が一年間に診る患者の延べ人数は八千数百人台、これに対し欧米の医師は二千数百人台と、双方の間に約3~4倍もその数に開きがあると私は聞いております。
 このデータを見ますと、“日本は医師の数は少な過ぎる”という言葉が直ぐに出てくることでしょう。
 しかし、別の見方もできるのです。

 それは、日本での病気ことに慢性病に罹患する者が、近年極めて増加してきているという見方です(ただし、診療科目の中で、小児科、産婦人科、外科などは、医師の数が少ないのは事実だと私も思っています)。
 なお、このことには、我が国の場合、健康保険制度が整備されていますので、かなり安直に医者に受診するようになってきたということも関係していると思われます(病気も軽度の中に受診した方が容易に治せるので、決して悪いことでは無いのですが、それにしても病人の数が多すぎるのではないでしょうか)。
 また、日本の医師の診察は、3分診療(最近は2分診療という言葉も聞かれます)などとも言われています〈ただしこの診察に掛ける時間の長さも、個々の医師によって大差がありますので、これも一概には比較できないことではあります〉。