横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

対健康戦略を持つ国家・人間に変身せよ!(その14)

2007-09-07 09:06:24 | Weblog
 ナチスがユダヤ人の大虐殺を行ったアウシュビッツのガス室では、分単位で一度に多数の人間の処刑が行われたわけです。それが喫煙の場合には、その有毒なガスを大幅に希釈した類のものを、何十年間も掛けて吸い続けて自殺するのとほとんど同じことだというような表現が良くされます。
 今日、喫煙の有害性に関しては世界中で周知の事実となっており、したがって、世界的規模で禁煙の運動はとみに盛んになっております。

 とくに、先進諸国と呼ばれるような国々では、喫煙の有害性が明らかとされて以降、速やかに喫煙率は顕著な減少傾向を示しています。
 その中で日本は、喫煙率が先進諸国の中ではダントツに高いままである国として有名です。国内で販売されるタバコの箱に印刷される喫煙した場合の健康に与える影響に関する注意書きも、諸外国では“喫煙は死の危険がある”と、ドクロマーク入りで直接的な表現で表記されています(英国などでは、喫煙していて亡くなられた方の臓器を映像や写真などで示す方針を決定したことがごく最近ニュースで報じられました)。
 これに対して、日本国内で売られているタバコの箱のそれは、健康に対する危険性を非常に和らげた表現で表記していることが知られています。

 明らかに健康・生命にとって有害と判って後もなお、禁煙せずに喫煙を続ける日本人が多数いることの理由は、おそらく、このことを研究テーマとしている学者もおられることでしょう。ただ、そのような研究者の見解を私は調べたことはありません。
 日本人の場合、なぜ喫煙率が高いままなのかは、日本人という民族特有の性質に根ざしたものがあると思われます。またそれは、日本の社会とも密接に関係しているものかも知れません(引き合いに出す例としては必ずしも適切なものでは無いかも知れませんが、日本では酒席に於いて酒を強要することが今だに行われていることを耳にします。西欧ではこのような習慣は無いのだそうです。“赤信号 皆で渡れば怖くない”という川柳がかなり前に流行りました。酒もタバコも、皆が止めないのだから自分もきっと大丈夫と、何の科学的根拠も無いままに気を強くするのか? あるいは、同類がたくさんいるから、死ぬときは一緒だと、心細さを打ち消すのか? なかなか理解しがたい日本人の心の中であります)。
 
 日本人には上記しましたような、他の民族とは明らかにかなり異なる特異な思考傾向の認められますことから、私が強く危惧するのは次のことです。
 すなわち、慢性諸病の根本原因を解明した私どもの研究成果が真実であると広く認められるに至っても、日本人の場合には、慢性諸病に対する予防・治癒への努力を熱心に行わない可能性があるのでは無かろうかということです。