横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

日本再生論(その56)

2011-12-08 21:55:15 | Weblog
 さらに、酸性腐敗便とカゼとは、互に他を誘発・増悪化するという因果で密接に結ばれた関係にあると私どもは結論しています。この相互に他を誘発・増悪化する因果関係に関しても、その科学的メカニズムを詳細に解明した研究成果を私どもは得ています(このことに強く関心を持たれた方は、『医療革命』というタイトルの私著の第6章をご参照下さい)。
 そして酸性腐敗便とカゼとは、病死の直接的な原因としてダントツの二大因子であり、数多くのケースで両者が重複して存在すると私どもは結論しています。それどころか、この2者の何れかが原因として関わっていない病死の事例を探すのは難かしいというのが実態であると考えています。

 この両者は互いに他を誘発・増悪化し、さらに両者の間で悪循環を形成し、謂わば“病気の死の罠”と呼びうるものを形作っていると私どもは結論しております。
 人間が最期を迎える際の大半もこの“病気の死の罠”が関係しているのは言うまでもありませんが、この罠は年若い者たちの平時に於いてもちょっとしたきっかけで我々をその罠に陥れ、思いがけぬ死を生ずる原因になっていると私どもは考えています。
 そのようなケースでは、最初は大したこと無いと侮っていて、自らの判断にしたがった良かれと思った行動を取るうちに段々とこじらせ、あれよあれよという間に深みに嵌り込むことになっています。
 まるで蟻がのんびり歩いていて、ちょっとした油断で蟻地獄の作ったすり鉢状の罠の中に足をすべらせて入り込んでしまうというような形で突然、死が瞬く間に身近なものとなってしまっているのです(もちろん、このようなケースを良く調べて見ますと、無知からの大きな過ちを犯すなど、悪いことが幾つか重なったりしている場合がほとんどです)。
 このようなケースでは、もがけばもがくほど深みに嵌り込み、そこから抜け出すことが困難となります。

 病気は結果であって、その結果をもたらす原因が当然存在します。病気を治療してそれから抜け出すのには、その状態になったのと逆向きの行動をとる必要があります。
 逆向きとはどういう意味かと言いますと、病気発症のメカニズムの上での病気になるのとは反対方向の意味です。したがって、どの方向への治療の努力が治癒をもたらすかについて、病気の原因と発症するメカニズムとが判らないでは、その治療の努力が治癒成果に結びつくか否かを予測することができないのです。
 病気は、その原因と発症のメカニズムとを知ることで、治療に際して押さえておくべきポイントが判り、そのポイントを押さえておけば安全に治療を行うことができ、また、治癒する確率を飛躍的に上昇させることが可能となるのです。そして当然、このようなポイントを押さえた治療の方が、経済的にも遥かに安価で済むこととなるわけです。