横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

日本再生論(その28)

2011-07-26 00:24:04 | Weblog
 健康は血液の循環の良し悪しで大きく左右されます。すなわち、血液は体内に存在する約60兆個とも言われる細胞個々に対し、主には栄養と酸素を運び届け、また、炭酸ガスや体内で不要(あるいは、用済み)となった代謝産物や老廃物を取り除いて排出するために運ぶ手段です。
 ことに酸素は、これが欠乏した場合には、数分ほどで死をももたらします。このことからも、血液の役割にはもちろん多様なものがありますが、その数多くあるものの中で敢えて順位を付けるとすれば、酸素供給の役割が取り分け重要だと判断されます。
 健康状態が良い事を“血色が良い”と一般的に表現されますが、高い健康状態の維持された際の血液は鮮やかな綺麗な赤色で、そして、肌の色は血液の色に大きく左右されています(これは白色人種の人々の場合には、とくに顕著に判ります)。健康が大きく損なわれた際には血液の色がどす黒くなります。しかし、そのような病時に体内から注射器で抜き取ったどす黒い血液の中に空気〔酸素〕を吹き込んでやると、たちまちの中に鮮やかな赤色となります。このことからも、酸素供給が上手く維持されている状態であることが健康であることの主要な一因子であることが判ります。
 したがって、血行を良くすることは、病気治療の方法・手段として活用できると判断されるものです。
 血行障害を招く主要な因子の一つとしては動脈硬化が知られています。そこで、動脈硬化を治癒することは、病気治療の大きな手段になりうると判断されます。

 また、血行障害を招く要因として心臓の衰弱を上げる事ができます。心臓が衰弱すると全身に勢いよく多量の血液を送り出せなくなり、このことは各種組織の働きの活動を低下させ、健康維持にとって連鎖的に様々なマイナスを生じさせる原因になると判断されるのです。
 したがって、心臓を庇護することは健康の維持・増進、病気の予防・治癒にとって非常に重要な方法・手段になりうると判断されるのです。
 例えば、血管拡張剤を服用することにより、僅かに血管を拡張すれば血液の流れがスムースになります。
 血管拡張剤というと狭心症の特効薬としてのニトログリセリンが有名です。なお、血管拡張剤と一口に申しましても色々と種類があります。なお、先に薬価改定のことについて触れたことがありましたが、ニトログリセリンなど狭心症の特効薬としてとくに良く知られた血管拡張剤は別として、今から数十年前の薬価改定により多くの血管拡張剤はその薬価を大きく引き下げられ、メーカーが製造してもほとんど利益が得られない水準となったことから製造中止とされています。
 現在は医師がニトログリセリンを、狭心症の発症する可能性のある患者さんに対して、非常に勿体を付けて極めて少量処方して出しております。しかし、もっと普段の生活に於いて緩和な作用を持つ血管拡張剤を継続的に服用する必要のある人(高血圧症罹患者や肥満者)が急速度で増えてきており(その数はおそらく日本人全体の3、4割〔4~5千万人〕に及ぶと判断されます)、このような種類の薬剤の必要性が極めて増していると私は考えています。
 また、血液の質ということも重要な因子の一つです。とくに貧血は血液の役割を十分果たせなくするものですので、貧血を治癒することも病気治癒の一つの方法・手段となりえます。
 貧血と言うと鉄欠乏性貧血が良く知られていますが、これに対する鉄剤は、服用しにくいあるいは、その薬効がさほど感ぜられ無いなどの問題があります。鉄剤は安価な医薬品であります。そのため、製造メーカーにとって儲かる商品で無いことがネックとなり、もっと遥かに効くような新規の製品の開発にのみ目を向けてしまっていて、もっと有効な鉄剤の開発を怠るなどのことが存在するのではと私は推測しています。
 また、造血臓器の機能を高めるというような方法も一つの健康維持・増進(さらには、病気の予防・治癒)の有力な手段になりうると私は考えるのです(話が少しそれますが、造血は現在、骨髄に於いて行われるという判断が医学界の主流です。しかし、腸が造血臓器であるとの学説を故・千島喜久雄教授が提唱されております。私の父は同博士と非常に懇意にしており、腸造血学説を強く支持しておりました)。
 このような性質を持つ物質は幾つか(食べ物をも含めれば非常に数多く)存在すると私は考えていますが、余り稼げる製品にならないと考えているのか、あるいは、他の稼げる医薬品の方に目が向いてしまっていて、このような物質が病気治療に利用されていないことは残念なことだと私は考えています。