ある古典の中から素敵な言葉を思い出しました。
《恋の蛍》です。
「あまひこよ
雲のまがきに
ことづてん
恋のほたるは
燃えてはてぬべし」
(平祐挙・たいらのすけたか)
「恋にこがれて
鳴く蝉よりも
鳴かぬ蛍が
身をこがす」
鳴かない蛍は光ることで想いを表し、まるで身を焦がしているようだ。
なんと素敵でロマンチックな言葉でしょう。
私なら
「燃え尽きて
夜空をこがす
遠(とお)花火
鳴かぬ蛍も
身をこがす」
遠くに見える花火は音は聞こえないが夜空を焦がしている。
暗闇を音もなく1匹の小さな蛍がほんのり照らす姿は秘めた思いで身を焦がし、みんなの願いを叶える光明蛍のようだ。
私もそんな蛍になろう。