増殖するジキルとハイド氏

神奈川県逗子市で女性が元交際相手の男に刺殺された事件は、日本の成人男性の精神状況の不可解さを感じずにはいられない。元交際相手に振られて、さびしくていられないひ弱さである。さらに言えば、元交際相手が自分を振ったという現実を理解できない傲慢さである。このひ弱さと傲慢さという、ある意味、真逆の性格を兼ね備えたジキルとハイド氏のような男である。俳優、高嶋政伸氏と妻でモデル、美元さんの離婚裁判も９日、原告の高嶋側の主張を認める判決が言い渡された。この問題でも、ストーカー的な要素、つまり、未練がましい行動が問題となっている。だから、今の日本の老若男女を問わず、誰もがこの種の傾向を持ってしまったということだろう。しかも、逗子市の殺人を犯した男は教員だという。このような男に、教わる子供達の行く末も案じられるのである。道徳を教えなくても。先生とは、その生きる姿が子供達の手本なのである。

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