中国の秦剛外相が突然に解任された。秦剛氏がロシアの外交官と会談して以来、姿を消して１か月ほどたち、突然、理由も報道されずに解任された。その間、病気説や香港の女性有名司会者との不倫疑惑などが飛び出し、その女性も現在消息不明なのだ。しかもその女性にもイギリスのＭＩ６のスパイ、ないしは２重スパイなどの疑惑が取りざたされているのだ。ただ、中国では汚職や女性問題での解任はそれが最重要な問題ではない。解任の理由にされているだけである。そこには習近平主席やその他の政治権力での重要な摩擦が存在したからだろう。中国の外交と言えば、「戦狼（せんろう）」外交だが、秦剛氏も外務省の報道官時代には「戦狼（せんろう）」外交を展開していたようだが駐米大使になり、アメリカとの融和に力点を置くようになったという。それが習近平主席が外相に起用した理由だったのだが、どうも、対米関係がうまくいかず、路線対立が生じたのではないかと言うのが一般的な解釈だ。だが、３か月前には習主席の護衛を務める軍の高官が突然病死したという。中国政府の中枢で、何かが起こっている証拠だ。（くちなし亭、2023.07.27）
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