雫石鉄也の
とつぜんブログ
ブリ大根
ブリ大根はブリと大根、どっちが主役だろうか。小生は大根が主役と思う。ブリのうまみをたっぷりと吸い込んだ大根はこの上もなくうまい。
大根とブリ、里と海の冬のうまいものが、鍋の中で出会い、いっしょにグツグツと煮込まれる。冬の代表的な煮物だ。
煮物は時間が作る料理だ。だから煮てすぐ食べずに、しばし寝かせておこう。このブリ大根も同じ。
ブリ大根のポイントは三つ。ブリの処理。調味料の使い方。そして時間。まず、ブリの処理。必ず熱湯をくぐらせよう。熱湯をくぐらせて水にいれる。ブリの臭みを取るわけだ。
昆布だしで大根とブリを煮るのだが、まず酒を入れる。少し多い目に入れよう。そして、砂糖、味醂と入れていく。このまま30分ほど煮る。この時アクが出れば取るわけだが、アク取りはしっかり取らなければいけない、と、いうお料理の先生もいるが、小生はあまり神経質にアク取りはしない。料亭料理じゃないんだから、すっきり澄みきった味にする必要はないだろう。アクも味のうちと小生は心得る。
醤油や塩はまだ入れない。塩分は味が素材に染み込むのを邪魔をする。まず、酒、砂糖、味醂で甘味をつけよう。30分煮て大根が軟らかくなってから、醤油を入れる。ただし味見しながら少しづつ。足らなければ足せばいい。多すぎると修正は効かない。醤油を入れ終わったら、最後に塩を入れて味付けは終わり。あとは水分が少なくなるまで煮込む。これで完成ではない。
火を止め、フタをして半日ほど置く。これが大切。さめていく段階で味がしみていく。食べる前に再加熱して、お好みで醤油を少し加えてもいい。これでブリ大根が完成。味のしみた軟らかい大根がうまい。
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ハンバーガーに入ったピクルスや松前漬け等、子供の頃は嫌いで食べたくなかったけれど、大人になって食べたら病み付きになってしまった物が幾つか在ります。ブリ大根も其の一つで、好きになったのは異常に遅く、数年前という在り様。子供の頃、そして大人になって食べたブリ大根が何とも生臭かったのが忌避する要因でしたが、臭みの全く無い美味なるブリ大根を数年前に食し、すっかり好物になりました。
ブリ大根おいしいですね。冬しか食べられません。生臭いブリ大根、きっとブリの処理をしなかったのでしょう。
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