４月５日（土） 芦屋川でお花見

　
お花見に行った。うちのお花見は毎年、芦屋川に行く。少し東、西宮の夙川も関西のお花見スポットとして有名で、新駅「さくら夙川」もできて、便利になったのだが、人出が多くさわがしい。その点、芦屋川も花見客は多いが、夙川ほど多くない。それに土地柄か、上品な花見客が多く、放火高吟している、はた迷惑な輩は少ない。
　これは人から聞いた話で、定かではないが、花見の時期になると、夙川にこんなおじさんが現れるらしい。
　まず、南の方のお花見スポットに出現。片手にはコップを持っている。アルコールがちょうど良い具合に行き渡って、盛り上がっているグループに近づく。
「よっよ、よ。盛り上がってますなあ」いかにも、そのグループに知り合いがいるような顔して、混ざりこんでくる。百年の知己のようなに、じつになれなれしく、話しかけてくる。
「あなたは誰ですか」といわれると「あ、グループを間違ってました。酔ってますもんで、お呼びじゃない。こりゃまた失礼しました」といって、去って行く。おじさんの話術が効いて、「まま、いっぱい」と酒を勧められると、コップを出して注いでもらう。
　こういう具合に、川に沿って、南から北上。阪神電車の下、2号線の下、ＪＲの下、阪急の下、と、目に留まったグループに声をかけていって、一杯づついただく。そして、今度は北から川に沿って南下。これを繰り返しているそうな。