雫石鉄也の
とつぜんブログ
とつぜんSFノート 第17回
創作研究会の会合も回を重ねてきた。代表者には、流れで、南山鳥27氏がなった。これは別に、選挙したわけでも、ご本人が自薦したわけでもない。自然とそうなってしまったわけだ。
南山鳥27氏。関西ファンダムで、ある程度キャリアを積んだ方なら、お名前ぐらいはご存知だと思う。某国立大学の理学部で理論物理を選考しておられた。だから、理科系のご仁だが、とても理科系とは見えない。それどころか、ある意味究極の文科系人間といえるかも知れない。書く作品はものすごく観念的で非常に難解。早川のSFコンテストの最終選考に、何度か残ったことがあるから、創作の実力はかなり有するご仁だ。レポート用紙に、ものすごく細いシャープペンシルで原稿を書く。虫眼鏡で見ないと判らないような、小さな小さな字がびっしりと並んでいる。
自我が強いというか、いいあいをすると絶対に引かない。小生も何度か口げんかをしたことがあったが、勝ったことがない。独特の理論で武装していて、早口でパーとたたみかけられると、どういい返したら良いか判らなくなってしまう。多分、南山鳥氏に口げんかで勝てる人はめったにいないだろう。いいあいに強いというと、と学会会長山本弘氏も強い。小生は、お二人とも、昔から存じ上げているが、このお二人がツーショットでおられる所を見た記憶がない。年代的には南山鳥氏の方が上だが。このお二人の論争というのを一度は見てみたかった。南山鳥27VS山本弘。これはもう、アリVS猪木をしのぐベストマッチとなるのではないか。
こういうご仁だから、時間の観念もわれわれ凡人とはちと違う。南山鳥27氏と待ち合わせ、なんてことは慣れない人は決してやってはいけない。ひどい目にあうことは必定。1時間2時間待たされることは序の口。小生などは5時間ぐらい待たされた記憶がある。いらちの小生がよく5時間も待っていたものだ。まあ、あの人のことだから時間どおりには来ないだろう、と覚悟して待ち合わせ場所に行った。もう少しもう少しと時間が経ってしまったというわけ。
こんな人だから、電話をかけてくる時間も普通の時間ではない。真夜中の2時か3時ごろかけてくる。軒下三寸下がる丑三つ時、電話がかかってくる。受話器を取ると、聞き取り難い小さな声が、受話器の向こうでボソボソいっている。これはもう、ちょっとしたホラーである。この南山鳥氏の電話、「涅槃の電話」といって、関西ファンダムでは都市伝説あつかいの怪談であった。いや、あれは都市伝説だ、そんなものは存在しないという説もあったが、確かに存在する。かくいう小生が「涅槃の電話」を受けたことがあったのだから。確か、巽孝之氏も受けられたことがあったはずである。
こんなご仁だから、腹の立つこともたびたびあったが、南山鳥27氏は不思議なリーダーシップを発揮して、創作研究会をまとめていた。そして、当然ながら、同人誌を出そうという話が持ち上がった。誌名は「北西航路」となった。編集は南山鳥氏があたった。もちろん小生も原稿を投稿した。
小生も長年のファンダム生活で、数多くのSFファンと知己を得てきた。個性的なファンも何人か知っている。その中で、南山鳥27氏以上に個性的なSFファンは知らない。久しく会っていないが、どうしておられるだろう。
伝説と化したSFファンだから、名のみ知っている人も多い。何かのおりに小生たち古手のファンが複数集まった時、南山鳥氏の話題が出ることがある。話題には事欠かないご仁である。あんな伝説、こんな伝説、と話していると、同席している若いSFファンが興味を持つ。こんな人やねんで、古手同士が共通の話題で盛り上がるのである。
南山鳥27氏。関西ファンダムで、ある程度キャリアを積んだ方なら、お名前ぐらいはご存知だと思う。某国立大学の理学部で理論物理を選考しておられた。だから、理科系のご仁だが、とても理科系とは見えない。それどころか、ある意味究極の文科系人間といえるかも知れない。書く作品はものすごく観念的で非常に難解。早川のSFコンテストの最終選考に、何度か残ったことがあるから、創作の実力はかなり有するご仁だ。レポート用紙に、ものすごく細いシャープペンシルで原稿を書く。虫眼鏡で見ないと判らないような、小さな小さな字がびっしりと並んでいる。
自我が強いというか、いいあいをすると絶対に引かない。小生も何度か口げんかをしたことがあったが、勝ったことがない。独特の理論で武装していて、早口でパーとたたみかけられると、どういい返したら良いか判らなくなってしまう。多分、南山鳥氏に口げんかで勝てる人はめったにいないだろう。いいあいに強いというと、と学会会長山本弘氏も強い。小生は、お二人とも、昔から存じ上げているが、このお二人がツーショットでおられる所を見た記憶がない。年代的には南山鳥氏の方が上だが。このお二人の論争というのを一度は見てみたかった。南山鳥27VS山本弘。これはもう、アリVS猪木をしのぐベストマッチとなるのではないか。
こういうご仁だから、時間の観念もわれわれ凡人とはちと違う。南山鳥27氏と待ち合わせ、なんてことは慣れない人は決してやってはいけない。ひどい目にあうことは必定。1時間2時間待たされることは序の口。小生などは5時間ぐらい待たされた記憶がある。いらちの小生がよく5時間も待っていたものだ。まあ、あの人のことだから時間どおりには来ないだろう、と覚悟して待ち合わせ場所に行った。もう少しもう少しと時間が経ってしまったというわけ。
こんな人だから、電話をかけてくる時間も普通の時間ではない。真夜中の2時か3時ごろかけてくる。軒下三寸下がる丑三つ時、電話がかかってくる。受話器を取ると、聞き取り難い小さな声が、受話器の向こうでボソボソいっている。これはもう、ちょっとしたホラーである。この南山鳥氏の電話、「涅槃の電話」といって、関西ファンダムでは都市伝説あつかいの怪談であった。いや、あれは都市伝説だ、そんなものは存在しないという説もあったが、確かに存在する。かくいう小生が「涅槃の電話」を受けたことがあったのだから。確か、巽孝之氏も受けられたことがあったはずである。
こんなご仁だから、腹の立つこともたびたびあったが、南山鳥27氏は不思議なリーダーシップを発揮して、創作研究会をまとめていた。そして、当然ながら、同人誌を出そうという話が持ち上がった。誌名は「北西航路」となった。編集は南山鳥氏があたった。もちろん小生も原稿を投稿した。
小生も長年のファンダム生活で、数多くのSFファンと知己を得てきた。個性的なファンも何人か知っている。その中で、南山鳥27氏以上に個性的なSFファンは知らない。久しく会っていないが、どうしておられるだろう。
伝説と化したSFファンだから、名のみ知っている人も多い。何かのおりに小生たち古手のファンが複数集まった時、南山鳥氏の話題が出ることがある。話題には事欠かないご仁である。あんな伝説、こんな伝説、と話していると、同席している若いSFファンが興味を持つ。こんな人やねんで、古手同士が共通の話題で盛り上がるのである。
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )
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南山鳥さんへのラブレターと受取りましたが…違うかな…
涅槃の電話は都市伝説などではないことを、ここに証言しておきます。
ひんぱんに会っている時は、うっとうしい男だったですが、久しくあっていないと、どうしてるかなあ、と思っていたりします。
2度ほど聞き返して「Mといえばおわかりでしょうか」
わかりましたとも。
別に涅槃的な電話ではなかったんですけどね。
M27の電話は、ボソボソと小さい声なので、聞き取りにくいですね。
私も何度か「涅槃の電話」を受けました。どんな用件だったのか記憶にありません。
まだ、ご存命ですか?
最近、あってないし、私のお仲間にも、あったという人もいません。でも、亡くなったというウワサも聞きませんから、まだ、ご存命だと思います。
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