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SFマガジン2014年11月号


SFマガジン2,014年11月号 №704         早川書房

雫石鉄也ひとり人気カウンター

1位 水 ラメズ・ナム 中原尚哉訳
2位 パパの楽園    ウォルター・ジョン・ウィリアムズ 酒井昭伸訳
3位 About a Girl    吉上亮
4位 戦争3.01     キース・ブルック

連載

小角の城(第29回)  夢枕獏
トーマス老の回顧 怨讐星域 最終話     梶尾真治
絞首台の黙示録(第6回)          神林長平
近代日本奇想小説史 大正昭和篇 第16回  横田順彌
SFのある文学誌(第35回)        長山靖生
エンタメSF・ファンタジイの構造(第8回) 飯田一史
現代日本演劇のSF的諸相(第8回)     山崎健太  

 今月号の特集企画は「30年目のサイバーパンク」なにが30年目かというと、ウィリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」が刊行されて30年目とか。サイバーパンクはこの作品をもって嚆矢とするそうだ。
 企画の内容は、巽孝之の解説評論「サイバーパンク30周年」それに、「洋画に見るサイバーパンク」と「サイバーパンクとアニメの距離感」で映像のサイバーパンク。あと、「サイバーパンク・コンテンツガイド」小説だけでなく、映画、アニメ、ゲームのサイバーパンクを紹介している。
 そして、この特集企画で良かったのが実作を3作掲載したこと。かよな企画で解説とブックガイドだけでお茶を濁していたが、今回は良かった。
 さて、その掲載作だが、小生が1位にした「水」が面白かった。あたり一面広告だらけの世の中。なんでもデジタルで自由自在に表示される。ミネラルウォーターのラベルも同様である。で、ピュラビータ・ミネラルウォータのラベルが、突然、全部「回収対象品」と表示された。うわっ、えらいこっちゃ。あとの2作はメルヘンと思わせておいてサインバーパンク。戦争ネットネタ。
「About a Girl」は前半だけだが、異様な世界をサラッと書いている。妊娠した少女を拉致。出産させる。出産がすめば殺す。オウムを思わせる異様な団体が出てくる。後編でこれをどうする。
 で、結論。サイバーパンクってなに?これだけネットが普及した現代(そういいつつもこの一文もネットを通じてご覧になっているのだろう)なにを書いてもサイバーパンクになるのではないかな。                                  
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