牛しゃぶしゃぶ

　牛のしゃぶしゃぶというと、小生、イヤな思い出がある。小生をリストラしたＫ電気。そのＫ電気在籍中、一度資材部の忘年会の幹事をやらされたことがある。会場はしゃぶしゃぶ食べ放題の店だった。こやつらガサツな連中で、牛肉食べ放題なので、食べれるだけ牛肉を食べな損とばかり、大量の牛肉を鍋にぶちこみ、ぐつぐつ煮る。幹事の小生が「しゃぶしゃぶにはしゃぶしゃぶの食べ方がある。そんなみっともない食べ方はやめなさい」注意しても聞かない。
「ワシら貧乏人が腹いっぱい牛肉を食えるなんてめったにないことや。ええやんか、どう食っても」だから小生は食べ放題の店に無教養な連中と行くのはいやなのだ。
　しゃぶしゃぶというのだから、牛肉の色がさっと変るぐらいで食べるのが一番おいしい。野菜も食べるべし。今回は、えのき、春菊、くずきりを用意した。ポン酢でもゴマだれでもおいしいが、ゴマだれを作った。スリ鉢に白ゴマを入れてゴリゴリ。時間をかけてゴリゴリ。そこに練りゴマ、白みそを加える。出汁でそれをのばす。酒、醤油、砂糖で味を調える。
　アクはこまめに取ろう。最後に雑炊にするのだから、アクを残しておくと味が濁る。