部長職のお仕事
管理職としての日々と趣味についてです
 



モデサミ2に出品したザクキャノン、完成記事です。
先に作製記をアップしたザク・デザートタイプと合わせて、陸戦ザク隊という事でモデサミに参加いたしました。

ザク・デザートタイプ(砂ザク)を作製中に、電撃ホビーの記事に出てていたザクキャノンの塗装記事(第16回サクライ総統の国民総モデラー化計画)に触発されて(ほんとカッコいいザクキャノンでした!)、砂ザクと並行してザクキャノンも作製することに。

ザクⅡF2→ザクキャノン化&SD化という流れで作製するため、工作工数は結構かかりましたが、終始楽しく作製することが出来ました。

自分ではなかなか気に入った作品に仕上がりましたが、いかがでしょうか?


モデサミでは会場で沢山感想をいただき、本当にありがとうございました!


■MS-06K


























■作製記

MSVキットの箱絵です。このシリーズのBOXアートはホント芸術品ではないかと思います。素晴らしい。




作製ですが、主に使用したキットは
・頭部、スパイクアーマー:BB戦士ザクⅡ
・胸部、胴体、腰部、肩部、足:HGUCザクF2
・前腕、脚部、ランドセル、シールド:MSVザクキャノン1/144
となっています。

ボディーの基本は砂ザクと同じようにHGUCザクF2を使用しました。
胴体の工作は似通ったところがありますので(と言っても作業の進め方が同じなだけで、やっていることは異なるのですが...)、砂ザクの作製記もご参照ください。


1.頭部

 まずは頭部です。
 砂ザクの場合はものすごく簡単に言うと、BB戦士のザクの頭をリファインして、アンテナを付けたら砂ザク、という感じでしたが、ザクキャノンの場合はBB戦士ザクⅡとはまったく異なる頭部なので、工作にはかなり難儀しました。

 作業としては、まずはBB戦士のザクの頭部パーツをベースに、気に入るザクの頭を作ることから始めます。
 この辺りの作業は砂ザクの作製記をご参照ください。

 で、出来上がったところが下記画像です。向かって右がリファイン後の頭部となります。
 



 ここからザクⅡ→ザクキャノンへの改修を行います。

まずは、ザクキャノンの頭部には動力パイプがありませんので、パイプ基部を切り取って、プラ棒で埋めます。 




 続いて、作業性その他もろもろの事があり、頭部を上下にモノアイレールのところで切断。
 ザクキャノンの特徴である口(鼻か?)の歯(?)の部分の受けを作ります。
 まずは口(鼻?)の部分を切り離します。 
 そのあとで、先に動力パイプを埋めた個所に鋸を入れ、中身を切り離して凹みを作りました。
 これを頭部に再接着する時に1mmのプラ板をかませて、口(鼻?)を延長しています。
 合わせて、モノアイレール下部の正面の凹みをプラ板で埋めるように接着。

 さらに、後頭部の動力パイプ受け部をごっそり削除しています。




 歯(?)の作製です。
 エバグリの確か(たぶん)1mm厚のプラ板に、薄いプラ板を挟んでシイタケを作ります。
 これを口の角度に合わせて斜めに削り落として、歯の形状を作製しました。




 作った歯を口(鼻か?どっちでもいいのですが...汗)に仮取り付けして、取り付け具合などを調整。
 さらにここで、口横のダクトを作製しました。このダクトがザクキャノンの特徴でもあり、厄介なところ。
 パテを盛って、削り出してダクトを作るという手段もありますが、私にはそんな技術が無いので、プラ板の組み合わせでそれらしい形状を作っています。

 エバグリの凹プラ板の適当な大きさのものをチョイス(ここでは265番)し、先端を斜めにカット。
 そこに薄いプラ板を被せて、いわば筒を作ります。
 それを口横に張り付けて、あとは強引にエポパテで隙間を埋めて、なじむように後はひたすら&慎重にペーパ掛け、というなんとも技術が無いというか、芸がないというか、力技でクリアしました。

 (最初はこれを貼り付ける位置を間違えて一苦労しました。事の顛末はその部分の作製ブログを参照ください)

 頭頂部のメインカメラは、FAガンダムを作製した時のBB戦士ガンダムのジャンクから拝借。
 接着面のRが合うように削り込み&形状変更して使用しています。
  



 続いて、全周囲モノアイのレール部分を作製。

 まず、後頭部の動力パイプ受けを削り落とした後の穴は、プラ板とパテの裏打ちでカバー。

 大よそのあたり線を入れた後は、ガリガリとのこぎりとナイフを入れてモノアイの窓を作製。プラ板で支柱を作ると、特に後頭部は微妙なRの再現が面倒そうだったので、キットのパーツをを残すようにプラをカットして支柱化しています。
 あまり綺麗に作業できなかったので、よく見ると支柱はガタガタ・グニャグニャです(汗) 
 



 頭頂部パーツとのすり合わせ。頭頂部の位置を少しだけ前に出しています。それにより発生するでっぱりは強引に削り込んで対処。




 後頭部の後方カメラも、先のガンダムのジャンクパーツから無理やり作製。形状が完全にオリジナル化しています(汗)。
 アンテナはプラ棒を2種類使用し、適当に作製しています。







2.胸部

 胸部は、砂ザクと同様にF2ザクの構造を利用して、分割して改造作業を行いました。
 F2ザクの構造はこういった作業がやり易いですね。

 下の画像は、F2ザクの胸部を組み上げたものです。
 



 まずは中央部の分割と幅増し作業。
 砂ザクと同じに、3分割して、前に2mm、後ろに3mmの厚み増しをしています。
 



 キャノンの胸部中央は3つの形に分かれています。上部平面部、中央R面部、下部C面部。
 これに対応するために、F2ザクの胸部中央を加工します。
 
 まずは上部を切り取って、上部平面部を作るベースをプラ板で作製。
 その上部平面部と中央R面部を仕切るプラ板に大体の形でRをつけ、あとで中央R面部を作るガイドにします。
 また下部C面部を作るために、F2ザクのコクピットハッチの凸形状は削除しています。 
 


 胸部中央の作業はここでいったん止めて、先に左右の肩ブロック部の厚み増しを行います。


 肩部分はプラ板による内側、外側それぞれ1mmの幅増しを実施しています。
  



 続いて、F2ザクの特徴である胸部肩ブロック部のR面をプラ板でフタして、キャノン風の直線に変更します。
 この時に、肩ブロック凸部前面(言葉だけだとわかりにくいですね- 汗 キャノンだと胸のダクトが付く所のこと)に1mmのプラ板を貼って、肩ブロック部のR面をカバーするために上から貼り込むプラ板の位置ゲージとしています。



 肩ブロック凸部前面に張り付けたプラ板を削り込み、胸部のダクトスリットをはめ込む場所を先に作ります。
 



 胸部中央の3層構造を作り込みます。

 まずは胸部の中央部R面を作るために、R面の癖をつけたプラ板を貼り込んで確実に固定。また上部平面部との境の部分には、先に付けたゲージ用のプラパンに沿う形状で1mm厚のプラ板を貼り込み、R面のプラパンと合わせてR形状に形状出し。
 さらに下部C面部を作るために、薄めのプラ板で形状を適当に調整して貼り込みしています。

 また、左右の肩ブロック部は分割した前後をプラ板でつないで、中央部の左右にハマるように調整しています。
 



 胸部中央の各プラパン隙間をエポパテで埋めて、全体の形状を再調整。



 このあと、左右肩ブロック部の胸部ダクトスリット位置をナイフでくり抜いて、スリットを取り付けられるように加工しています。


 左右肩ブロックの胸部ダクトスリットを作製。
 エバグリのプラ板を重ねてスリット化して、形状調整し、上記の加工部分へ裏から貼り付け。




 中央部の上部平面部に貼り込む凹凸ディテールを作製。
 エバグリのプラ板を適当に切って、ベースのプラ板へ貼り込んでいます。




 おおよそ工作の完了した胸部。
 



 続いて胸部の動力パイプ基部を作製します。

 ベースはMSVキットの胸部動力基部パーツ。




 これを幅1mm増し、下方向に1mm増し、後ろから1mmの厚み増しします。上部凸部分もそれに合わせて厚み増ししています。




 以上の改修作業で完成した胸部です。





3.肩部

肩のパーツはF2ザクを使用していますが、そのままでは幅増しした胸部に対してバランスが悪いので、各面を1mmプラ板で厚み増ししています。




 続いてシールドですが、これはMSVキットの出来が素晴らしいので、そのまま採用しています。
 肩の接続軸の受け部は、可動性を少しでも確保するために、F2ザクのシールド受け部を移植しています。




 ザクキャノンのスパイクアーマーは独特の形をしているため、BB戦士ザクⅡ(F)のスパイクアーマーをベースに作り込みします。

 まずは、BB戦士のスパイクアーマーを2mm幅増し。




 これを形状変更+削り込みして、独特の形状を再現しました。



 画像にはありませんが、これに市販のスパイクパーツを取り付けて、その根元がアーマーと滑らかにつながるようにパテ、瞬着を駆使して、接着部分を追加工しています。



4.腰部

 腰部もF2ザクの構造を流用。
 左右に各1mmづつ幅増し。
 


 
 ザクキャノンは腰部の動力パイプがないため、フンドシを上に持ち上げて、腹部の冗長な部分が出ないように細工。
 フンドシは、F2ザクのラインより急な傾きを持たせるように角度変更し、厚み増しのためにプラ板を張り付けしました。




5.スカート部

 スカートのパーツもF2ザクを流用加工。

 動力パイプ基部が無い事から、フロントスカートの基部を改修するとともに、フロントおよび左右のサイドスカートの下部を適正な長さにカット。少し短めにしてみました。




 フロントの余分な凹みや穴をエポパテで一気に埋めました。




 腰部の幅増しによって、フロントとサイドの隙間が大きくなるため、サイド側でスカートの幅を調整しています。





6.脚部

 ザクキャノン独特の脚部はF2ザクパーツからの作製は相当厳しいため、ここはMSVキットの脚部パーツを使用しました。

 まずはザクキャノンの特徴であるフレアのスリットの作製から。

 キットのままだとモールドが甘くて、そのままではとても使えないため、いったんモールドを削って、開口しました。
 



 膝アーマーもキットのままでは使用が難しいため、いったん切り離して、別パーツとして加工します。
 



 先に切り離した膝アーマーの部分をプラ板で塞ぎ、長さを適当にはかって膝下でカットしています。



 切り離した膝アーマーを加工し、膝下をカットした脚部と大きさ、形状があうようにして、再度接着。
 また先に開口したスリット用の隙間に、エバグリの細いプラ板を均等間隔で突っ込んで接着。




 接着が乾燥後に、一定の角度を持たせながら差し込んだプラ板をカット、スリットを再現しました。
 またふくらはぎの内側がディテール的に寂しかったので、プラ板で外側のディテールと類似のものを作り、貼り付けています。
 


 
 外側はキットの動力パイプ受けのパーツをそのまま利用し、市販のモビルパイプとアルミ線で脚部動力パイプを再現しました。





7.足部

 足もF2ザクのパーツを流用加工しています。
 MSVキットの足を加工して使用するのにもトライしましたが、あまりにも工数がかかりそうなので断念しています。

 まずはパテでつま先などを裏打ちした後、つま先の形状を削り込みで変更しました。
 前面部分を平らに、またC面部分も削り込みで再現。
 足の上面も出来るだけ削り込み、薄く、平らに近くなるようにしました。
 



 また、足の特徴でもある、左右のダクトは、頭部の口(鼻?)付近のダクトと同じく、エバグリの凹みプラ板を利用して作製しています。




 幅が足の高さと合ってないのですが、このあと、エポパテで自然に見えるようにラインを作り、誤魔化しています(汗)



 画像はありませんが、この他に、足の甲のパーツの下部及び足首の取り付け部分を加工し、甲の高さを低くしています。(作業は砂ザクの足の甲の加工作業と同じです)
 


8.腕部

 腕はF2ザクとMSVのミキシングです。

 二の腕は、F2ザクの二の腕パーツをカットして使用しています。砂ザク作製時とはこのカット位置が異なりますが、こちらが正解かな。
 合わせて肩部の二の腕接続部分も短縮しています。




 前腕はMSVキットのパーツを使用しています。
 写真下のように幅を詰めて使用。
 内部にはF2ザクの関節機構を埋め込んでいます。
 長さは手首の部分を削り込むことで、MSVキットそのままの場合より少しだけ短くしています。
 (MSVはもともと前腕が短いのか、短縮加工しなくてもバランスがあいました)



 
 肘のプリンはMSVキットのものを削り落として、市販パーツに置き換えました。





9.ランドセル

 ランドセルはMSVキットをベースに、基本はそのまま使用しています。

 まずは基本取り付けの状態なのですが、正規の正中線位置では、砲身が大きい頭と干渉するので、頭とシールドの間を縫える位置にランドセルをシフトする必要があります。
 そうすると、下の画像のようにかなり向かって右に寄ってしまうので、このシフト分を解消する必要があります。




 シフトの手段はいくつかあると思いますが、今回もまた力技で構造物を切り離して左にシフトするという方法を取りました。

 まずは構造物の切り離し。中央の凸ブロックと下部のビックガン取り付け基部を切り離しました。




 左へのシフトに合わせて、正中線を出すためにランドセル本体を左へ2mm(3mm?)幅増し。




 プラ板でフタをして、切り離した構造物を再接着しています。




 MSVキットではビックガンの左右への回転機構は再現されているのですが、格納時の上下への回転機構がありません。
 今回はザクキャノンを格納状態で立たせたいため、左右への回転機構をオミットし、市販のジョイントパーツで上下の回転機構を適当に(本当に適当です...)作りました。
 (この辺りはその改造に至った経緯含め、ブログ本文のビックガンの作製部分を参照ください)




10.工作全体

 以上が主な改修工作の内容です。
 やはりF2ザクからザクキャノンを作り出す工作はかなりの作業量がありました。
 しかしながら砂ザクの時と同じように、F2ザクがきわめて改造作業しやすい構造を持っているため、個々の作業は比較的に簡単に進める事が出来ました。





11.塗装

 本体色は電撃ホビーのザクキャノン塗装方法の紹介記事をベースにしています。
 記事では凄くカッコいい塗装なのですが、なかなか同じような色合いが出せず、結果オリジナルになりました(汗)
 
 ・本体色:下地にマホガニー、上からサンディブラウンを4倍希釈でグラデーション塗装。
 ・肩、前腕、足:下地にマホガニー、上からダークイエローを4倍希釈でグラデーション塗装。
 ・フロントスカート、足甲:下地にダークグリーン、4倍希釈でオリブドラブ(2)を軽く。
 ・口、動力パイプ基部:あずき色
 ・アンテナ、動力パイプ:セールカラー
 ・ランドセル、ビックガン:ダークグレー
 
 本体はつや消しトップコート、シールドとスパイクアーマーにはそのつや消しコートに粗めつや消し材を混ぜて、少し粗めにコートしています。
 動力パイプは光沢コートを複数回塗布し、コンパウンドで磨いています。


■あとがき

 電撃ホビーに触発されて急遽作り始めたザクキャノン。
 もともとはモデサミ2には先の作例のグフカス+αで参戦、オラザクには砂ザクで行く予定でした。
 でも先の記事を見て、もうザクキャノンが作りたくて作りたくて仕方ない気分になったので、参加作品を組み換えて、オラザクにグフカス、モデサミ2に砂ザク&ザクキャノン、と参戦機体を変更した経緯があります。
 
 ザクキャノンはそれまではあんまり???で、アーケードゲームの”戦場の絆”をやっている時も気分的には絶対に選ばない、絶対NG機体だったのですが、今回の電ホの記事&この作製を通じて、「キャノン恰好良いじゃないか!!!」と大きく認識転換されました。
 マイナーMS、カッコいいです!

 次のSD作製ですが、もう少しザクシリーズをやってみようと思っています。
 候補の一番は、電ホの登竜門に掲載されていて、今回のモデサミ2でも展示のあった、平助さんのラルザクⅠです。カッコいいですよねー 電ホ掲載時からもう一目ぼれです。
 
 

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