本日、。
先週末に、自然菜園スクール・自然育苗タネ採りコースの後半【応用編】の初回が開催されました。
まずは、自然育苗講座から。
前半の基本では、育苗土の使用・活用の仕方を学んできましたが、後半の応用では、育苗土を作るところから学びます。
無農薬・無化学肥料の育苗土はとても難しいものです。
有機肥料の混ざっただけの育苗土では、発芽発根障害、病虫害が出やすく、育苗が困難だからです。
無肥料では、よく発根しますが、無養分では、野菜が持続して育たず、ポットでの生育が困難です。
そのような矛盾を矛盾なく、根を長期間育てる育苗土を自給しようとすると、なかなか大変なものです。
そこで、団粒構造や腐植について学び、根が良く発達し、しかも障害が出にくい育苗土を目指します。
このコースでは、育苗と自家採種をセットで行っております。
というのは、自家採種した種で苗を育て、育った野菜から自家採種するのが一連の流れだからです。
現在は、タネは種苗会社さんで生産し、。種苗を刈って、野菜を育てると分業体制が主流です。
壬生菜の自家採種です。他のアブラナ科と交雑しないように、防虫ネットで囲っておいたものを、
雨が降る前にタイミングよく、こぼれないように、他の草の種が入らないように、抜き取り、鳥よけをして、追熟乾燥させます。
壬生菜の母本(種採り用の株)が植わっていた場所に、準備しておいたトウモロコシの苗を植えていきます。
イチゴの苗取りも行いました。
ミニマム踏む込み温床も育苗が終わり、育苗土に再生します。
踏み込み温床は、その特徴である踏み込むことで、酸素不足で、ゆっくり発酵しますが、完全発酵できずに終わりがちです。
そこで、再度空気と水とチッソなどを加え、切り返すことで、再発酵させて、育苗土の基本培養土に熟成後します。
ハウス内の踏み込み温床は、育苗が終わったら、秋にタマネギ、翌年冷床、そして冬ネギ栽培を経て、育苗土に再生されます。
時間をかけて、水と野菜の根と、土の生き物たちによって高品質の育苗土へと再生させます。
最後に、余った苗や余った育苗土などにモミガラと米ぬかを足して、発酵させて土ボカシを作ります。
土ボカシとは、微生物などの力によって、養分に富み、しかも発芽発根障害が出にくい、状態の特殊堆肥です。
この土ボカシと基本の培養土を足すことで、腐植に富み高養分を持ちながら、長期間に育苗に耐えられる自然育苗土を自作することが簡単になりました。
育苗が終わって温かくなった頃から、育苗土づくりを行えば、来春には、早ければ育苗土が自給できるようになります。
踏み込み温床も苗もいずれも時間と手間をかけて作り育ててきたものなので、それを一手間加え、再発酵、熟成することで、見事によみがえり、次の育苗を支えてくれます。
自然界では当たり前の循環も、産業という分業化し、ゴミを出し、効率化をすることで、分断されてきております。
自分の食べ物が育つ畑位、循環を取り戻し、無理無駄なく、自然に野菜が育つような環境になれればと思っております。
※写真のトラブルがあり、いつもと違うサイズでの投稿なので、写真が小さくてもしわけございません。
2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。
今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答
新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」
7/5(水)― 梅雨の草対策、夏野菜の種まき、ニンジンの種まき
8/2(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ
先週末に、自然菜園スクール・自然育苗タネ採りコースの後半【応用編】の初回が開催されました。
まずは、自然育苗講座から。
前半の基本では、育苗土の使用・活用の仕方を学んできましたが、後半の応用では、育苗土を作るところから学びます。
無農薬・無化学肥料の育苗土はとても難しいものです。
有機肥料の混ざっただけの育苗土では、発芽発根障害、病虫害が出やすく、育苗が困難だからです。
無肥料では、よく発根しますが、無養分では、野菜が持続して育たず、ポットでの生育が困難です。
そのような矛盾を矛盾なく、根を長期間育てる育苗土を自給しようとすると、なかなか大変なものです。
そこで、団粒構造や腐植について学び、根が良く発達し、しかも障害が出にくい育苗土を目指します。
このコースでは、育苗と自家採種をセットで行っております。
というのは、自家採種した種で苗を育て、育った野菜から自家採種するのが一連の流れだからです。
現在は、タネは種苗会社さんで生産し、。種苗を刈って、野菜を育てると分業体制が主流です。
壬生菜の自家採種です。他のアブラナ科と交雑しないように、防虫ネットで囲っておいたものを、
雨が降る前にタイミングよく、こぼれないように、他の草の種が入らないように、抜き取り、鳥よけをして、追熟乾燥させます。
壬生菜の母本(種採り用の株)が植わっていた場所に、準備しておいたトウモロコシの苗を植えていきます。
イチゴの苗取りも行いました。
ミニマム踏む込み温床も育苗が終わり、育苗土に再生します。
踏み込み温床は、その特徴である踏み込むことで、酸素不足で、ゆっくり発酵しますが、完全発酵できずに終わりがちです。
そこで、再度空気と水とチッソなどを加え、切り返すことで、再発酵させて、育苗土の基本培養土に熟成後します。
ハウス内の踏み込み温床は、育苗が終わったら、秋にタマネギ、翌年冷床、そして冬ネギ栽培を経て、育苗土に再生されます。
時間をかけて、水と野菜の根と、土の生き物たちによって高品質の育苗土へと再生させます。
最後に、余った苗や余った育苗土などにモミガラと米ぬかを足して、発酵させて土ボカシを作ります。
土ボカシとは、微生物などの力によって、養分に富み、しかも発芽発根障害が出にくい、状態の特殊堆肥です。
この土ボカシと基本の培養土を足すことで、腐植に富み高養分を持ちながら、長期間に育苗に耐えられる自然育苗土を自作することが簡単になりました。
育苗が終わって温かくなった頃から、育苗土づくりを行えば、来春には、早ければ育苗土が自給できるようになります。
踏み込み温床も苗もいずれも時間と手間をかけて作り育ててきたものなので、それを一手間加え、再発酵、熟成することで、見事によみがえり、次の育苗を支えてくれます。
自然界では当たり前の循環も、産業という分業化し、ゴミを出し、効率化をすることで、分断されてきております。
自分の食べ物が育つ畑位、循環を取り戻し、無理無駄なく、自然に野菜が育つような環境になれればと思っております。
※写真のトラブルがあり、いつもと違うサイズでの投稿なので、写真が小さくてもしわけございません。
2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。
今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答
新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」
7/5(水)― 梅雨の草対策、夏野菜の種まき、ニンジンの種まき
8/2(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ
非常に基本的な質問で申し訳ないのですが、いつも秋に作る堆肥と、今回行った土ぼかしの違いは結局のところ、『土の分量の差』、という理解でよろしいでしょうか?土ぼかしの方は、土の量が多いために重量が重かったり、完熟してからの用途が違う、ということでよろしかったでしょうか?
そうですね、難しいご質問です。
私もすべてわかっているわけではないのですが、個人的な感じだと
1)堆肥造りの際に、土由来の粘土鉱物(古い壁土など)を5~10%位加えて発酵させたかどうかで、出来上がった堆肥の効き方や、水に溶かした際の水の澄みかたが違ってきます。
やってみるとわかるのですが、なぜか粘土鉱物を加えた堆肥の方が、効き方が穏やかで、長期間効いているのがプランタ―で実験するとわかりました。
また、加えた方は、土が団粒化しているのか、マイナスイオンを保持する力(CEC)が格段に良くなっている感じです。
また、堆肥が直接効いているというより、土になってから効いているときのような、風味もよくなっているような気がします。
イメージとしては、動物性堆肥を直接施してすぐに育てるよりも、同じ堆肥を施して、緑肥を育てて、それを鋤き込んで育てた方が、味が良くなる時に似ていました。
2)また、「土ボカシ」とほぼ同義語に、「土こうじ」という技術もあります、山土に10%以内の米ぬかなどを加えて発酵させたもので、これは、細菌や放線菌、酵母が繁殖して、施用すると病原菌の活動を抑制し、農作物が健康に育つ土壌づくりに役立ってくれるというものです。
3)1)2)から類推するに、土ボカシ(粘土鉱物を主体に、草、米ぬか、モミガラ)を加えて発酵させたものは、堆肥というより、団粒構造を発達させる菌態の状態といった感じの特殊堆肥だと思います。
完熟堆肥を畑に浅く鋤き込んで、1カ月後の畑の表土がちょうど土ボカシのような状態かもしれません。
堆肥を一歩進めたほぼ土(極限まで腐植を高めた土)といった感じです。
堆肥と異なり、1週間に1度切り返しつづけ、40℃以下になってから熟成させること。
完成まで条件が良ければ、短期間(3~4カ月)でできるのも特徴です。
菌が生きているので、紫外線、乾燥、加湿に弱く、土に混ぜて使うと土の団粒構造の発達が加速しますよ。
前回教えていただいた土ぼかしについて質問です。
6月19日に一輪車に1杯程度の量を仕込んでみました。
鶏フンはないので、教えていただいた量の米ぬかで代用しました。
以下質問です。
①温度はどの部分で測ればいいのでしょうか。
今は表面から20cm位のところで測っていますが、中心部分より低いような気がします。
②上記の場所で測って、どうしても45度以上にならないので、これまでに3回切り返しました。2回目のときに水を加えすぎたのか、少し腐敗臭がしているようです(ハエがブルーシートの上にいました)。温度は40℃ほどあり、シートをはずしたときには白いカビのようなものが一部分にある状態ですが、これはもう使えませんか。
③もしまだ復活の余地があるのなら、どういう方法がありますでしょうか。
よろしくご指導をお願いいたします。
そうですか、早速みたんですね。
実際に、造ってみると、いろいろ気づくことや疑問が出てきて身につきますね(楽しいですね)。
さて、ご質問内容ですが、
1)通常は、7合目の掘って15㎝位のところが、基準の温度になります。
一輪車1台分だと、小さいので、中心に近いところでもいいですよ。
2)寒い時期なら温度を失ってしまうのですが、この時期だと、水が多すぎるか、少なすぎるので、今回は、多すぎて腐敗に傾いたようですね。
傷みやすい時期なので、3回切り返して正解だと思います。
低温で、水分が多い場合、晴天の日を選び、乾燥するように日中ブルーシートを取って広げておき、夕方山にし直すと、乾いてくれます。
高温で、水分が多い場合は、切り返しをするだけで、発酵すると蒸発していき乾いてくれます。
梅雨時期は、雨対策が大切です。
3)白いカビは、コウジカビや放線菌などなので、米ぬか由来の善玉発酵なのでOKです。
50℃以上になるといいのですが、基本は、発酵条件になるように、配合するに限りますが、この時期は、黒い通気性のある(防草シートのような)シートを被せると、日中の太陽熱で、40℃以上になり、それが予備熱となって、つられて50℃以上になってくれたらと思います。
あとは、市販の腐葉土(菌)と赤玉土(乾燥)を加え、水分調整になると思いますよ。
写真(経過記録)を取っておいて、後で教室で見せていただけると、もっと的確にアドバイスできます。
教室で造ったものは、3日で45℃以上、現在50~60℃で発酵中です。明日は見学会なので、月曜日以降に切り返ししようと思います。(現在、ミニマム温床も同時再発酵中)
ご説明いただきありがとうございます。
深い世界ですね。やってみるのが一番ですね。
朝に嫌気ぼかしを少々と籾殻を加えておきましたら、夜には50度になっていました。この方法でもいいのでしょうか。
腐葉土や赤玉土を使う方法があるのですね。黒い通気性のあるシートもなるほど!と思いました。いろいろと工夫の余地があるのですね。
雨対策が大切とのことですが、大雨のとき(最近は降り方が激しいです)にも薄手のブルーシートでよいでしょうか。
どういたしまして。
土ボカシは、堆肥の中でも最も気に入っています。
小冊子『自然菜園ハンドブック』のミミズコンポストの土も同様です。
一番は、堆肥に頼らず、自然に育つのが理想ですが、それまでの間完熟堆肥や土ボカシは地力を育てるきっかけとして、野菜が育つことで、草も土の生き物も喜び、共に育っていきます。
そうですね。
1)嫌気発酵させた米ぬかボカシがあれば、それはフォローには最適です。
なぜなら、乳酸発酵しているので、悪玉菌を抑えてくれますし、他の善玉菌が腐葉土同様たくさんいるので、発酵を促してくれます。
モミガラも増えた窒素分を抑える高炭素素材ですし、何より乾燥していて、しかも空気の層が加わるので、発酵してくれたのが何よりも証拠で、発酵条件を満たしたことになります。
これで、50℃以下になったら、切り返す、7~10日おきが目安です。
1カ月程度で、高温発酵も落ち着き、40℃以下になったら、熟成させて完成です。
2)梅雨の時期は、薄地のブルーシート(♯1100)の上から一回り大きい厚地のブルーシート(♯3000)で覆い、雨水が入るのを防ぎます。
堆肥が乾燥気味の場合は、むしろブルーシートを半日取って雨に当て、晴れたら切り返しを行います。
特に土ボカシは、高温発酵期に雨に当たり過ぎると、養分が流れたり、腐敗したり、発酵しなくなったりしやすいので、屋根がない場合は、ブルーシートで覆ったり、水が溜まる場所の場合、畝のような少し高くしたところに積んだり、加湿(腐敗)しないようにしてあげるといいでしょう。
さっそく厚手のブルーシートで覆いました。下からの雨の侵入も気になるので、高くする工夫をしてみます。
朝には40度ちょっとに下がってしまっていたので、雨がやんだら切り返しをするつもりです。
なかなか温度が安定しませんが、何とか完成にもっていきたいと思います。
ありがとうございました。
そうですね。
土ボカシもお世話してもらって喜んでいると思いますよ。
量が少ないので、温度が上下しやすいと思いますが、
最初水が多かった分、時期も時期ですから、ちょっと水分少なめだなーと思うくらいでも、底や中心はまだまだ水分が多い場所があると思いますので、その場所と乾いた場所が良く混ざるようにしてあげると発酵が安定しやすいと思います。
是非、切り返しの前後の写真での記録もしておき、菜園教室で、経過写真を見せてくださいね。
そうすれば具体で気に、今後のコツがアドバイスできると思います。
一輪車4杯以内は、ガーデンバック(ミニマム温床で使用したグリーンの容器)の中で山にして発酵させると、雨よけもその上からブルーシートで覆いやすく管理(お世話)しやすくなると思いますよ。切り返しも2杯くらいまでなら、ひっくり返して、また詰め直す(山にする)だけですのでお奨めですよ。