無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

晴耕雨読の自然菜園「雨の日に、堆肥の切り返し」

2019-10-19 08:29:44 | 日々の自然菜園
自然菜園スクール2019 単発体験参加者は随時募集中~ 


最近注目の無料動画ユーチューブ『自然菜園LifeStyle』に、見学会でもみていただいたナスのコンパニオンが紹介されています。
竹内さんが語る「3分でわかる自然菜園」


本日、時々

明日は晴れそうなので、まだ台風の爪痕で来れない方もおられると思いますが、自然菜園スクール【安曇野校】「自然菜園ベーシックコース」を開催予定です。

野良仕事は、天気次第で融通無碍なので、基本「晴耕雨読」で行っております。
最近では、雨の日は、もっぱらPC業務(執筆、雑誌校正、スクール案内)などで、晴れの日にも早朝行っておりますが、、、。

雨の日は、無暗に菜園に入ると、土は硬くなるし、作業は倍以上大変ですし、野菜たちの食事を邪魔し、茎葉が折れやすく、病気を広げたりいいことがあまりないので、雨の日には、菜園の周りを傘を差しながら、見回る程度にしております。

雨の日は、野良仕事はあまりないのですが、昨日は、雨の降り始める前に終えたい野良仕事、ダイズの収穫をしました。




納豆用の黒千石大豆の収穫を終わらせ、




だだちゃ豆の自家採種母本の刈り取り、島立てをしていたら、
本格的な雨になってきました。




通常だと、雨が降ってきたら、ハウス内の育苗の仕事や見回りだけなのですが、今回は、堆肥の切り返しを行いました。

先週末に、田んぼの苗代用の堆肥を造り始めて3日目で、表面が40℃以上に無事発酵し、今週末に切り返し予定だったので、雨水を当てながらの切り返しは最高なので、このチャンスを逃さす、カッパを着て堆肥の切り返しを行いました

堆肥の量にもよりますが、材料が軽トラに平でいっぱいくらいの場合、堆肥には、300~500ℓ位の水が必要です。
特に高温発酵している初期は、水が蒸発し、水不足で発酵が停滞してしまいがちなので、水不足と酸素不足が起きる前に、切り返したいと事です。

自然堆肥の切り返しは、4回以上行うのですが、最初の1回目が一番大切だと思っております。
積み上げて、3~4日で40℃以上に発酵して、さらに3日位で60℃を超えてきます。その後60℃以下になってから切り返すと、大量の水を必要とするので、
温度が下がる前に、切り返しを行い、最低限の水分補給と酸素補給で、2回目の切り返しに備えたいものです。

カンタンに言うと、積み上げて、発酵してきたら、6~7日目に1回目の切り替えをし行うと、水も少なく、失敗も少なくなります。








雨水は、特別な水で、新鮮な雨水で堆肥を切り返すと発酵がスムーズになるので、
切り返しだけでなく、発酵の途中にいいお湿り(雨)が降ってきたら、シートを一時的に取り、雨水を当てることをします。

そんな1回目の切り返しのタイミングでの雨だったので、雨水を当てるために、養生シートを外したのですが、本格的な雨になってきたので、そのまま切り返しを行いました。




1回目の切り返しでは、水分・空気の補給だけでなく、発酵ムラをなくすために、米ぬかや青草を補うことも有効です。

混ぜたはずの材料が偏っていると発酵ムラが大きく、過発酵の場所は乾燥し、発酵していない場所は、材料が混ざっていないことがあるからです。

そこで、今回は、材料の10%の米ぬかとマコモの葉を切断した生葉を調整に使いました。


プロの農家さんは、堆肥小屋を設けるのですが、家庭菜園では、堆肥小屋は無理なので、(もしくは失敗しやすいので)
水が確保できる場所で、堆肥の切り返しの必要なスペース(山2つ分)に、完全に移動させながら、水と材料を混ぜながら、切り返しを行います。


手前にあった堆肥の山を奥のスペースに発酵ムラを是正できるように積み直しながら、乾いた場所には水をかけながら、富士山型に積んでいきます。

雨の中の作業だったので、途中の写真ありませんが、乾いたところに、ジョウロやバケツでしっかり吸水させて、合計100ℓ位(10ℓバケツで10杯位)雨水とは別に必要でした。
この大きさの山で100ℓ以内であれば、半分位で済んだので、切り返すタイミングと雨に救われた感じです。




一晩中雨の予報だったので、朝になって晴れる前に養生シートをかけて重しのタイヤを乗せて1回目の切り返しは終了です。

次回は、これから発酵が促進され、60~70℃を2週間くらい発酵させて60℃を切るころが目安です。
次回の切り返しは、自然稲作・発酵コースの大豆の収穫の時期がそのタイミングなので、11/2~3頃に、スクールで行いたいと思います。

化学肥料を投入すると、田んぼの財産である腐植を消耗し、微生物を減らし、地力を下げてしまうので、無農薬・無化学肥料栽培に切り替えるタイミングで、田んぼ、稲由来の材料(ワラ、モミ、米ぬか、畦草)で自然堆肥を造ることができると重宝します。

苗代や今まで化学肥料農薬だった田んぼや、休耕田なのでは、次作の自然堆肥を投入して田んぼの微生物を殖やし、稲の根張りを良くしたいものです。

私は、化学肥料だった田んぼは2~3年間は、堆肥を造って投入し、微生物を殖やし養っていくと、
4年目以降は、切ったワラを秋に鋤き込むんでも分解が早く、堆肥を造る必要がなく、春までにワラがしっかり分解できるほどに体力(地力)がついてきているので、最初だけ堆肥づくりを行います。

また、苗代だけは、田植えよりも早く水を張り苗を育てることもあり、切りワラを鋤き込むとガスが湧き根腐れしやすいので、堆肥を投入しております。

現在、堆肥を入れなくてもよい苗代づくりに着手するようになってきて、近い将来的には、毎年の堆肥づくりは必要なくなりそうです。

堆肥づくりは、ひと手間なので、大変といえば大変ですが、あるものでできますし、何よりお米が美味しく、病虫害に強いお米に育ちますんで、無農薬・無化学肥料栽培に切り替える初期にはつくって投入したいものです。

昔の人は、ワラは貴重だったので、カヤやススキ、山の草や落ち葉、家畜の糞など工夫して堆肥を造り、田んぼの腐植づくりを代々行ってきたと思います。
化学肥料栽培で疲弊した田んぼ、微生物が少なくなった田んぼでは、是非作ってみてください。




◆◇◆お知らせ◆◇◆

2019年土内容充実で、今年は、完全リニューアルで、
城山公民館「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。
毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
長野市城山公民館 18:30~21:25(当日、記録用動画撮影いたしております)
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度は、4月よりコンパニオンプランツの混植野菜をテーマに、季節の野良仕事と一緒にご紹介していこうと思っております。

今年のテーマ「コンパニオンプランツで混植」

毎月2種類(年間24種類)のメイン野菜とコンパニオンプランツを紹介。
各野菜とコンパニオンプランツをどのように栽培するとより効果的かなど体系的にポイント解説。

10/ 2(水)-「ニンニクのコンパニオンプランツ」「タマネギのコンパニオンプランツ」



次回自然菜園スクール自然菜園見学コースでは、2か月後田畑の生長具合を是非目の当たりにしてみてください。
8月18日(日) AM:自然菜園講座③(自家採種)
PM:真夏の自然菜園見学会(田んぼの出穂、野菜の夏休み、秋野菜の植え付け)




次回 8/ 8(木)稲刈りのタイミングと稲の診断です。

『無農薬無化学肥料でできる!自給稲作入門講座』

1年の反省と来年に向けて
田んぼの土づくりは、3年。稲を育てて、草が生えにくい環境づくり。3年後に楽できるように、毎年の積み重ねが大切です。
悪い連鎖を断ち切り、よい連鎖が続くように、3年かけて少しずつ抜本的に改善するためには、この講座では、現状の問題の真の原因を見つけ、
どうすれば、悪い連鎖を断ち切り、よい連鎖が続くように、自分の田んぼで改善していけばいいのかを知り、
自分の生活や仕事のペースと稲のお世話のタイミングを合わせていく方法を見つけていきます。


場所:戸倉創造館3階会議室
日時:第2木曜日 18:00~20:45まで(全12回座学のみ)
受講料:1回1,500円
対象:米の自給をしたい方。米作りが初めての方大歓迎!
参考テキスト:『自給自足の自然菜園12ヶ月』(宝島社)153~174ページ

●問合せ・申し込み先●
千曲市役所経済部農林課農業振興係服部
電話026-273-1111(内線7244)
Email:nousin@city.chikuma.nagano.jp(件名を「自給稲作入門講座」として送信下さい)




自然菜園スクール2019 募集中~ 



『無農薬無化学肥料でできる!自給稲作入門講座』

1年の反省と来年に向けて
田んぼの土づくりは、3年。稲を育てて、草が生えにくい環境づくり。3年後に楽できるように、毎年の積み重ねが大切です。
悪い連鎖を断ち切り、よい連鎖が続くように、3年かけて少しずつ抜本的に改善するためには、この講座では、現状の問題の真の原因を見つけ、
どうすれば、悪い連鎖を断ち切り、よい連鎖が続くように、自分の田んぼで改善していけばいいのかを知り、
自分の生活や仕事のペースと稲のお世話のタイミングを合わせていく方法を見つけていきます。
次回7/11(木)「中干しと出穂」です。


場所:戸倉創造館3階会議室
日時:第2木曜日 18:00~20:45まで(全12回座学のみ)
受講料:1回1,500円
対象:米の自給をしたい方。米作りが初めての方大歓迎!
参考テキスト:『自給自足の自然菜園12ヶ月』(宝島社)153~174ページ

●問合せ・申し込み先●
千曲市役所経済部農林課農業振興係服部
電話026-273-1111(内線7244)
Email:nousin@city.chikuma.nagano.jp(件名を「自給稲作入門講座」として送信下さい)




新刊発売中!!さっそくの重刷決定!ありがとうございます。第一弾!『とことん解説!タネから始める 無農薬「自然菜園」で育てる人気野菜』(洋泉社)
今までの自然菜園でわかりにくかった点を見事に解説!最新技術を加え、決定版になっております。


第二弾!4/19新発売『プランターで寄せ植え野菜』
プランターは、失敗しやすいものですが、基本を守れば、とっても簡単です!今回は、寄せ植えで2~3種類の相性の良い野菜を混植し、1枚のメニューになるようにイラストと写真でまとまっております。プランタ―だけでなく、庭や菜園でも使える組み合わせなので、参考にしてみてください。




現在、『竹内孝功さんの自然菜園講座オンライン動画サイト試験発信中~
※有料サイトの都合、登録などの際に一部英語表記になっております。

※最新動画、「畑での野良仕事(実技編)」前編・後編もアップグレードできました。
コメント (2)
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