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アメリカにオベッカする岸田総理大臣

2024-04-15 04:14:34 | Peace Cafe


 岸田総理大臣が米議会上下両院合同会議で演説をする機会を得た。アベ氏に次いで2回目のことだそうだ。いずれの場合も、アメリカが希望している言葉を表明させられる場である。日本を「米国のグローバル・パートナー」と定義した。日本が米国と一緒に自由と民主主義を基調とする国際秩序を守る決意だと、表明した。となっている。 

  その前段で、自分が子供時代アメリカで育って、アメリカの学校に通い、温かくして貰った話をした。この話はアメリカ人には、気に入られた事だろう。本来なら、原爆投下の広島で生まれ、アメリカを恨みに思い育った。アメリカに行って差別を受けた日本人の少年のはずだ。何か私の気分は晴れない話だ。

 日本の代表として話すのだから、日本の譲れないことは明確に伝える必要がある。これではアメリカは日本はすべて言いなりだと思っただけだ。アメリカに大いに日本を前線基地として利用させて貰おうじゃないかと、安心して貰ったと言うだけだ。

 沖縄の米軍基地負担の軽減は、自民党政権の公約である。せめて沖縄の基地は自衛隊基地に置き換えてゆく覚悟がある。今現在その整備を続けている。将来は自国で自国は守る方針である。そのことぐらいはアメリカに言うべきだろう。

 私の場合、フランスへの留学生として、金沢とナンシーの姉妹都市として関係で暖かく迎えて貰った。ナンシーの日仏協会、得にドクターピエルソン氏には感謝をしている。パリの美術学校にも、特にアルベルト・ザバロ先生には感謝しか無い。

 しかし、フランスでは様々な差別を受けた。そのことも忘れたことは無い。そして、今フランスを余り好きな国とは、考えていない。人間にとって差別ほど不愉快なことはない。フランスでは白黒黄色の順位だと言われた事がある。思い出すのも嫌だ。

「国際秩序は今、新たな挑戦に直面している」と懸念を表明。中国の軍事動向を「これまでにない最大の戦略的挑戦」、北朝鮮の核ミサイル開発を「直接的脅威」、ロシアによるウクライナ侵略に関し「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」と指摘した。

 アメリカには国賓として、インド、オオストラリア、韓国、次いで日本と中国を取り巻く国々が招かれている。韓国と日本は特に米国両院議会での演説をする場を得ている。まさに同盟国としての扱いである。前線基地として、防人の誓いの言葉を聞こうと言うのかも知れない。

 アメリカは中国に対して、対抗意識がきわめて強いと言うことなのだろう。韓国も日本も等しく中国との対立を強めさせられている。対立を強めてゆくだけでは待ち受けているのは、戦争になってしまう。強固な同盟国の連帯も良いが、同時に中国と、国際紛争を交渉する札を捜さなければならない。

 日本の役割は、アメリカと中国の間に入り、平和への道を探ることだ。これが日本の使命だ。アメリカには出来ない日本の役割は、中国の良さをアメリカに伝えることだ。アメリカ人はそのことに気づけないが、日本人は親しい人種として、長い歴史の中で、すべてと言えるほど恩恵を受けたのだ。

 そんなきれい事をよく言うよ。と言うことなのだろうが、もう世界は日本国憲法前文冒頭に、「諸国民と協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し 」と宣言されている精神に、向かう以外に道はないのだ。

 確かに不可能に見える道だろう。困難を極める道だろう。経済的にも様々な苦難が待っているだろう。それでも、戦争へ突き進むよりはよほど良い。アメリカの戦争に巻き込まれることだけは、何としても避けて貰いたい。このまま行く道は、地獄への道だ。

 憲法で示した戦争を再び招かない、決意は全く日本国総理大臣にはない。広島で生まれたことは述べた。広島の原爆被害の悲惨な状況を一言だけでも織り込んで欲しかった。アメリカの議員の皆さんに、是非共一度、広島平和記念資料館に招待したいと申し出て欲しかった。

 そして、日本は同盟国ではあるが、属国では無いという日本独自の方角も示す必要があった。アメリカに追随して、中国に対抗するばかりではないと言うことを示す必要があった。日本人は東アジアの独立国で、中国と友好関係を持つべき国だと言うことを示す必要があった。

 岸田氏の米議会での演説は、どこからどこまでも、アメリカの希望する、対中国の前線基地日本国の姿であった。アメリカはかつて戦争に勝利し占領した日本の姿をそのままに描いている。この現実の認識が日本国総理大臣には無い。

 沖縄に駐留する米軍の治外法権的現状を踏まえて、対等な関係に変えて行く覚悟を示す必要があった。日米地位協定が極めて差別的なものであること。な当職との地位協定と同レベルのものに、変得なければならないことを表明しなければならなかっただろう。

 日本はアメリカと同盟国である。しかし、それは対等な意味での同盟である事を、アメリカの国会議員に認識させる必要があった。この大切な機会を、ただただオベッカで終わらせたのは、以下に日本国が独立していく気概がないと言うことを表明したことになる。

 何故これほどに日本の総理大臣が卑屈で、奴隷根性であるかは、長年の隷属状態で飼い慣らされてしまったのだ。もう、防人の位置づけである事すら抵抗がなくなってしまったのだ。しかし、アメリカはもう世界を始動するような国ではないのだ。

 アメリカはトランプのような異常な人物が、民主的な選挙で選ばれようとしている国なのだ。アメリカは一国主義に成ろうとしている。そのアメリカに従うと言うことは、アメリカに利用される国になるという事だ。日本の保守党には、隷属以外にないようだ。

 中国との関係を日本は大切にすべきだ。アメリカとの距離をすこしづつ広げてゆく事が必要だ。日本が独立国家として、独自に外交が出来る国である事を示さなくてはならない。中国人を敵視していることは、日本の方角を誤ることになる。報道が偏向していて、中国人への誤解がひどいのだ。

 
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