地場・旬・自給

ホームページ https://sasamura.sakura.ne.jp/

紅麹菌、薬と毒は紙一重

2024-04-11 04:16:03 | Peace Cafe


 紅麹菌のサプリメント「紅麹コレステヘルプ」 サプリで5人の死亡が疑われている。70代が3人、90代が1人、年齢不明が1人だったと公表した。また、日本腎臓学会の調査で、患者の初診日は2023年12月以降に集中していることも明らかになった。

   紅麹菌の問題では無く、混入していた何かしらの物質が原因しているらしい。しかし、このサプリ問題が、サプリという製品に伴う危険という、問題の本質に一行進まない点が気がかりだ。サプリは危険なものだ、使っていればすべて止めた方が良い。

 サプリを止めて、紅麹菌のように、薬成分を多く含んでいるものは、薬として扱い、薬としての扱いにして、国の検査体制内に置くべきである。薬であれば、他の薬と同時に服用して良いかも、医師や薬剤師の管轄になり、安全性が一段上がることになる。

 紅麹菌をあえて薬とせず、サプリとして販売するのは、商業主義に基ずく発想である。サプリとして自由販売をして、売れ行きが良かったのだ。コレストロールが下がるサプリとして、むしろ薬では無いから安全だという間違ったシグナルになってしまった。

 薬は仕方がないので飲まざる得ない。病気を治すためだから、少々薬害の問題があっても、はっきりと病気を治す物質と確認されているのだから、がまんして飲むほか無い。それでも薬には必ず、問題点が含まれている。物質で身体の問題点を直すと言うことは、身体に影響があると言うことになる。良い影響だけではないことも確かである。

 薬と毒薬は似ている。今回、紅麹菌の健康被害は最初シトリニンが精製されたのではないかと疑われたが、そうとも限らないとも言われている。まだ疑うべき物質は他にもあるらしい。小林製薬の使っている紅麹菌はシトリニンを精製しないと言う、優秀な選抜個体を選抜した他社が見付けた、紅麹菌を買収して使っている、と書かれていた。

 それでは何が原因かと調べを進めたところ、怪しいのは「プベルル酸」という青カビから発生することがある物質が健康被害の訴えがあった製品のロットで確認されたという。昔家で付いたお餅には青カビが生えた。青カビは良くないから削っていた。削って食べていたが、無くなるわけではないそうだ。その程度食べたからと言って問題は無い。

 青カビはペニシリンを作るから悪いものではないとも言われていた。「プベルル酸」はマラリアの薬として使われているという。つまり、薬でもあるし、毒でもある物質。「プベルル酸」が腎臓を痛めるものだと言うことも分っているわけでは無い。

 まだ本当の原因の特定までは行かないが、「プベルル酸」が検出されたロット以前のものから、健康被害は出ていなかったのだから、やはり「プベルル酸」が原因したと考えることが、一番可能性が高いことになる。しかし、その他のものが動じに精製されていた可能性はまだ残っている。マラリアの薬として使われる量なら、健康被害は無かったと言うことではないだろうか。

 フレミング1928年に青カビからのペニシリンの発見をした。シャーレの中で、青カビ周囲のブドウ球菌が死滅していたのに気付いた。フレミングは「鼻汁に含まれている物質(リゾチーム)で細菌が死滅すること」 をシャーレで確認する。

 パンやお餅に出てくる、毒である青カビが、実は薬にもなるものだったのだ。プベルル酸もやはり、毒でもあり薬でもある。適量であれば薬として利用できる。しかし、量を間違えば死に至る。すべての薬がそ言うものだろう。薬ほどではないと思われる危険が実はサプリにはある。

 普通食事からは取り入れることなど絶対に無いほどの量を、一気に身体に入れてしまうのが、薬やサプリである。身体の問題で必要であるなら、利用するのも止むえない場合も無いとは言えないが、それは医師の指示で判断しなければならない。

 素人療法で、おかしなサプリを使うなどやってはいけないことだ。今回の麹菌サプリ問題は、巧みにサプリから批判がそらされている。想像されるのは、報道機関のお客さんであるサプリ業界へ気を遣っている商業主義である。批判をサプリ全体に向ければ、コマーシャルが取りやめられるからだ。

 薬の場合はお医者さんや薬剤師さんがコントロールしているからまだ良いのだ。コマーシャルだって制限をされている。製薬会社も薬剤への異物の混入に対しても、極めて慎重である。しかし、サプリの場合はこの点が怪しい。国の試験や監視が無いのだ。しかし、外国では薬として扱われるような物質が、栄養食品やら、機能性食品として、売り出されている。

 サプリに対する、監視や検査態勢が甘いと言うことも、よりサプリの危険度を増している。サプリを常用していて、元気が出ると言っていた人が、ガンになった事例を友人で2人いる。薬で元気を出すなど良くないよといつも言っていたのだが、聞く耳が無かった。

 もちろんがんの原因がどこにあったのかは分らないが、私にはどうしても疑われるほど、2人ともサプリを何種類も常用していた。サプリに含まれる物質が、肝臓や腎臓に負担をかけている可能性はある。極端な偏食をしているような状態だ。

 今回は高血圧気味とか、あるいはコレステロール値が高いから、紅麹菌サプリを使っていた人達だ。何故、医師に相談して正式な薬を使わなかったのかと思う。高血圧の薬を常用すると、他に問題があるからいやだったというのかも知れない。それで、サプリならと考えたとしたら大間違いだ。

 サプリの方が危険度が高い。薬ならば、医師がその薬の影響を見てくれている。これはまずいと気付いて、薬を変えるような処置が執られる。医師のチェックがあれば、ひどくなる前に気付けるのだ。サプリに関しては医師は変なサプリを飲んでいるなど気付かず、普通医師に遠慮して、サプリのことなど話さないだろう。

 先ずは食事療法である。多様なものをすこしづつ食べる暮らし。高血圧ならよく言われるように塩分控えめである。そして適度な運動である。そして十分な睡眠をとり、たばこは止める。酒は控えめ。緊張の無いゆっくりとした暮らしをする。生活を改善して高血圧が改善されることは、少なくないはずだ。

 サプリの無料攻撃を避けなければならない。ただより高いものはないのだ。無料サンプル期間ぐらいならば、身体を損なうほどのことは無いだろうが、それでついつい洗脳されかねない。それで血圧が下がれば、サプリの御陰だと思い込まされるだろう。

 サプリを飲むくらいだから、他の対策も合せてやっている。食事を注意していたので、直ってきたのかも知れない。それでもついつい、サプリを飲んで改善したと思い込まされる。それで定期購入は割引があるなどと、追い込んでくるので、常用してみようかと言うことになる。

 サプリは薬と同じような危険がある。サプリを飲むくらいなら医師に相談して薬を飲むことだ。もちろん、薬も飲まないで生活改善がまず第一だ。私はそうしてきた。敷かし、緑内障では眼圧の低下の薬を使っている。この薬も目のまわりを腫らす薬害が伴う。

 あまりにかゆくて腫れるので、医師の指示で、今ひとつの目薬を止めている。そして、副腎皮質ホルモンの塗り薬を使っている。こういうのも常用しない方が良いに決まっている。かゆみがたちどころに直るだけに怖い。敷かし、眼圧を下げなければ、視野がさらに狭くなる。痛し痒しだ。

 
 

 
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 朝のテレビ小説「虎と翼」の... | トップ | 川勝平太静岡県知事の辞任 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Peace Cafe」カテゴリの最新記事