大橋むつおのブログ

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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ読書感想『岳飛伝・7』

2017-01-12 07:10:43 | 映画評
タキさんの押しつけ読書感想
『岳飛伝・7』北方健三



昨年の春(2016年4月)に逝ってしまった滝川浩一君を偲びつつ

これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している読書感想ですが、もったいないので転載したものです。


 読み終えてビックリ! このシリーズで初めて戦闘の無い一冊でした。

 生きるための戦いはそこら中で繰り広げられていますが「戦争」が無いと言う事です。南宋を逃れた岳飛は、大理から南下、アンコール朝カンボジア北方(現ラオスかベトナム)に拠点を構え、少しずつ旧岳家軍の部下達が集まり始める。秦容がいるのはさらに西で、バガン朝(現ミャンマー……ちゅかあたしゃビルマと言いたい) 岳飛は大理から南下したのでええんですが、陰ながらにサポートしている梁山泊はメコン川をさかのぼる、現プノンペン辺りに町は無かったんですかねぇ。アンコールワット建設開始が1125年から、歴史上岳飛暗殺が1141年ですから……まぁ、インドシナの歴史は解らん事だらけですから ええとしますか。
 北に目を向けると、西遼に通商路線が完全に通り、ゴールやホラムズシャー(現アフガニスタン/イラン/イラク辺り)からの隊商もやって来る。そこより北の話はまだなく、モンゴル隆盛までまだ60年位の時間はある。金国境で小競り合いはあるようだがまだまだ金軍の方が圧倒的に強い。次巻辺りから海上の通商路を巡って南宋対梁山泊の戦いに入りそうです。
 南宋では韓世忠が精強な海軍を作っていますが、梁山泊の方が二歩も三歩も先にいます。南宋/秦檜は煮え湯を飲まされるんだと思います。そこで次に打つ手は金との同盟、梁山泊との陸戦か、南下して大越(ベトナム)との戦争か…そうなると岳飛の登場!となるが、あまりに史実から離れたストーリーにも出来ないだろうから、はてさて。

 大文豪のお手並み拝見。日本では東北の秀衡が本格的に船員の養成に乗り出しているが、頼朝の挙兵にはまだ40年程の時間がある、この先日本はどう絡んでくるのか(毎回おんなじ事を書いとりますなぁ)

コメント
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