大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

大人ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『真夏の方程式』

2013-06-29 16:20:22 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『真夏の方程式』
       

 これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです


名作です。やるじゃねぇですかい、フジテレビ系邦画製作。原作に細かく気を使いながら、原作に縛られていない。お見事な映画です。

 原作も、ガリレオシリーズの一本としては異質なストーリー……『容疑者X』のテイストを今一歩、加賀恭一郎の人情ストーリーに近づけてあります。
 映画は、それをさらに鮮明に浮かび上がらせています。お約束の数式や決めゼリフは登場しませんが、湯川の頭の中で「はぁん、ここで浮かんだな」とテレビシリーズファンなら分かります。
 原作を読んでいる方には「あれっ?あのシーンが無い!」と思われる、結構大事な伏線がすっ飛ばしてありますが、それは後半の一シーンで解決します。
 唯一、「塚原元刑事」の行動の理由が分かりにくいのですが、よほど注意深く見ていると理解できる仕掛け、但し すべて見終わってから思い直してみれば……という形ではありますが。 小説では読者に「読み取ってくれ」という構造になっている部分が、映画では ハッキリ表現され、逆に原作にはきっちり書かれている部分が隠されていて……全て、ラストの駅舎のシーンと海辺のシーンの感動を高めるためで、極めて良く計算されています。最後に下す 湯川の選択は、これまでのガリレオには無かったものです。どこまでも真理を追求する彼にしてみれば苦渋の選択、『容疑者X』でもそうなりかけたが、真犯人が名乗り出る事で全てが明るみに出た。今回は自らの選択で……。
 本作は まぎれもなく東野圭吾の「真夏の方程式」であり、かつ、全く別な「真夏の方程式」でもあります。互いに補完しあっているのではなく、それぞれが独立してたっています。
 これほど見事な作品になっているとは想像していませんでした。東野圭吾ファン、福山ファンでなくとも納得出来る映画です。 華丸!大オススメ!!


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大人ライトノベル・タキさんの押しつけ読書感想『白洲正子「かくれ里」』

2013-06-28 16:53:49 | 読書感想
タキさんの押しつけ読書感想
『白洲正子「かくれ里」』
       

 これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している読書感想ですが、もったいないので転載したものです


  正子さんシリーズ、とりあえず最終回です。本書も芸術新潮に2年に渡って連載された随筆です。
「かくれ里」とは、字面通り「世を避けて隠れ忍ぶ村里」の事、民族学的には「祭りに現れた神人が 祭りが終わり、いずこともなく去って行く山間の僻地」の事であるとされる。
 歴史上の人物が一身上の理由から隠れ住んだ場所が、民族学的「かくれ里」と共通する場合が多く、ここから伝承・伝説が生まれ、神話に成っていく可能性が数多く語られる……歴史伝奇の元ネタが明かされているようにも読めて、なかなかスリリングな読書体験でした。

 本書内に書かれている「かくれ里」は、ほぼ全て近畿周辺、現実 近畿に住む私にとっては馴染みの地名が次々現れる。 あるいは昔、町内の運動会(町内会で弁当を持ってあちこち行くのを「運動会」と言った)で訪れた寺、登山やキャンプでテントを張った山中。あるいは、サラリーマン時代 営業に回っていた会社のすぐそば……油日や吉野、京田辺など帰り道にぶらっとお参りした場所もある。
 文中にある写真に見覚えがあったりしたら大感動。それなりに当時 感じる物はあったものの、こんなに深い歴史があったとは……殊に近畿在住者には是非とも手にしていただきたい一冊です。
 タウンマップ片手に出かける奈良・京都の町から ほんの少し外れてみると、まさに神話に繋がる場所がある。そういう体験は「歴史を生きて感じる」事に繋がって行くと思います。文中、様々な人物の名前が出てきます。あまり覚えがない名前もあるでしょうが、小学校~高校の間に必ず何度か聞いた名前です。ちょっと調べれば「ふ~ん」くらいには思い出しますから……調べる気になったら、その人物に関わる前後にも目を向けて下さい。必ず一人か一つ、知っている事柄に出くわします。
 普段、なにげに見上げる山や ドライブしている道筋に思わぬ歴史が埋もれているかもしれませんぞ。

 明日は「真夏の方程式」に行ってきます。混雑が予想されるので今日チケットゲットしておきまた。  本は筒井巨匠の「聖痕」 なにやら巨匠は実験作だとおっしゃっています。どんなゲヘヘな話なのか、もしくはイッヒッヒなストーリーなのか……今から震えておりまする。


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高校ライトノベル・ライトノベルセレクト№68『ちょっとした躓き(つまずき)・4』

2013-06-28 13:38:01 | ライトノベルセレクト
ライトノベルセレクト№68
『ちょっとした躓き(つまずき)・4』
      


 トキワレジデンスというアパートを曲がって三件目が家……家が無かった!

 能勢さん、片山さん、吉田さん……能勢さん、片山さん、吉田さん。
 やっぱ、おかしい。わが清水家は、片山さんと吉田さんの間にある。あるはず……なんだけど、無い。

 ここに来るまで、街に違和感はなかった。むろん全部の家を覚えている訳じゃないけど、生まれたころから慣れ親しんだ街。変化があればピンとくる。

『実感するところから始めようか。いったん家まで帰ってみて、少しは分かるから』

 天海祐希婦人警官は、そう言っていた……このことだったんだろうか。だったらシュ-ルすぎるよ!

 ふと、あたしの後ろに気配を感じた。

「え……!」

 あたしの後ろに、飛行服のニイチャンが立って、あたしごしに片山さんと吉田さんの間を見つめていた。
「え、君は自分のことが見えるのか?」
 飛行服が言った。
「は、はい。あなたも警察関係の人?」
「ちがうよ。僕は鹿屋の第五航空艦隊だ」
「か、カノヤ……?」
「九州の……ま、いいや。やっと話の通じる相手に出会えて。自分は清水太郎上飛曹だ。君は?」
「あ、偶然ですけど、あたしも清水、清水美恵っていいます」
「清水美恵……!?」
「ええ、美しいに恵むって……」
「いっしょだ、自分の妹も、清水美恵なんだ!」

 そのとき、宅配便のトラックが、あたしたちをすり抜けていった。二人の意見が一致して、近所の公園に行くことにした。

「じゃ、君は二郎の孫か!?」
 あたしが、名前の由来を言ったら、清水さんが大感激した。
 あたしの祖父ちゃんは清水二郎で、名付け親は、この祖父ちゃん。なんでも若くして死んだ自分の姉さんの名前を、そのまま付けたらしい。で、祖父ちゃんは三人姉弟の末っ子で、今は介護付き老人ホームに入っている。子どものころに祖父ちゃんは、いろいろ話してくれたけど、覚えてるのは、あたしの名前は、その大伯母さんからもらったってことだけ。
 子どものあたしは、祖父ちゃんには懐いていろいろ聞きたがったらしいけど。
「そんなムツカシイ話は、学校へ行ったらさんざん聞かされるから」
 お母さんの度重なるリアクションで、祖父ちゃんも話さなくなり、あたしも聞かなくなった。
 むろん、お母さんの言うとおり、学校では『平和学習』とかいって、その種の話は何度も聞かされた。社会の授業よりつまんないので、その時は、聞くフリ見るフリをして、昔はスマップ。中学ぐらいからは、エグザイルとかAKBとか、頭の中でコンサート開いて目を輝かせていた。高校じゃ、ワイヤレスのアイポッドで、みんなでリアルに聞いてイキイキしていた。
 語り部とかいうお年寄りは、あたしたちが熱心に聴いてくれたと勘違いして感動してくれた。
「あなたたちは、一昔前の高校生よりも熱心に聴いてくれました!」
 
 一昔前は、ワイヤレスのアイポッドなんて無かっただけの話なんだけどね。

「で、美恵ちゃんには、あの家が見えないのかい?」
「うん、正直あせってんの、両隣はちゃんと見えてんのに、うちだけ見えないんだもん!」
「自分にはよく見える。変わり果てた家が……」
「そりゃあ、何十年もたってるんだから、家だって変わるでしょ」
「建物じゃないよ。家の在り方さ。なんで四十坪そこそこの敷地に三十坪の家を建てて、玄関が二つもあるんだ」
「ああ、二世帯住宅だから」
「見せたい……見せ物なのか、あの家は?」
「いや、二世帯・住宅。お母さんが結婚するときに、あのカタチに建て替えたんだって」
「どうして……二郎は何か悪い病気でも患っていたのか?」
「いや、そーじゃなくって、普通は、結婚したら別居するんだけどね。お父さん一人っ子だから、その辺で手うったみたい」
「ううん……良く分からん話だが、なんだか淋しい話だな。それに家が見えないというのは困るだろう」
「まあ……でも、その時はその時、また交番に戻る」

 立ち上がった拍子にカバンがおっこって、締まりのないカバンから追試準備のプリントがこぼれ落ちた。

「おお、数学か。懐かしいなあ!」
 大伯父さんは、感動して、それを拾い上げた。
「あ、それは……」
「まてまて……アハハ。美恵は数学の追試受けるのか!?」
「う、うん。数学って苦手で……」
「数学だけか?」
「あ、他のも適当に苦手……かな?」
 そういうと、大伯父さんは、見たこともないような笑顔で、あたしの頭を撫でてくれた。こんなに優しく乱暴に頭を撫でられるのは初めてだった。なんだか涙がこぼれてきた。
「あ、少し乱暴にしすぎたかな……」
「ううん。とっても優しくって、気持ちよかった……」
「俺も、妹の美恵を思い出した……そうだ、せっかくだから、この数学教えてやろう」
「ほんと!?」

 大伯父さんは、公式の成り立ちから、噛んで含めるように教えてくれた。
 あたしは実感した。教えるってのは、ただ力みかえって、説明することじゃないんだ。いっしょに感動することなんだと思った。

「ありがとう、助かりました……で、嬉しかった。教えてもらってこんなに嬉しかったのは初めて!」
「そうか、じゃ、俺は……自分はそろそろ行くよ」
「え、どこへ?」
「自分は、出撃前に、ちょっと虚無にやられてしまってな。生きているんだか死んでいるんだか、分からなくなっちまってな。すると、営庭の、ちょっとした窪みに躓いて、この世界に来てしまったんだ。もうマルロクフタマル。集合時間だ……よかったよ。二郎の孫に、こんな良い子ができるなんて。それだけで、それだけで、自分の命に意味があることが分かった。ありがとう美恵!」

 大伯父さんは、いきなり、あたしをハグした。とても暖かくて、力強いハグを。

「じゃ、行ってくる。美恵も、良い子になって、いいお嫁さんになれ。な……」
 そう言うと、大伯父さんはきれいに敬礼し、回れ右をして行ってしまい、数秒でその姿は消えて見えなくなってしまった。

 あたしは、生まれて初めて、止めどなく流れる涙を持て余した……。


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大人ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『攻殻機動隊ARISE /アフターアース』

2013-06-23 08:08:53 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『攻殻機動隊ARISE /アフターアース』


 これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流しているものですが、もったいないので転載しました

攻殻機動隊ARISE

O.K.見に行きましょう。内容保証します。

 攻殻に新たな地平線を開く、だの、チラシの素子のデザインだの……実際見るまで大不安でしたが 一切 杞憂でした。 ウブカタトウの脚本も士郎ワールドを最大リスペクトしている。作画タッチも違和感ない……歩く姿が多少ギコチナイっちゃ う~ん そうなんだけど、まぁ 我慢して下さい。一時間少々で11月には続編がある。最近良くあるアニメ販売戦略で、こんなもんに乗せられるのもシャクにさわるが、なんせ攻殻機動隊なら乗らざる得ない。映画を見た人間だけブルーレイディスク購入可(一般には7/26から販売) あざとい商売ですけど、飛ぶように売れてました。劇場は全国限定公開、しかも2週間だけとあって ほぼ満席。見た所皆さん満足げにお見受けいたしました。
 素子がまだ9課に所属する前のストーリー、鋼鉄のハードボイルド女が、まだ多少は人間的な弱さ(これまでのシリーズを見ていても、素子が決して冷血じゃない事は解ってますが)を持っていた頃。面白いのは、これまで組織の国家内の位置付けやら力関係が類推の中だったのをハッキリさせそうな点、本作だけで新たに解った点もあります。 本来なら、全ストーリー明らかに成った所で一気に見たいけど……さて、何年かかりますやら、毎回付き合わんとしゃあないですね。

アフターアース
 アフターアースはちょっと意外でした。
 なんせナイト・シャマランですからねぇ……タイトルロールが終わって劇場が明るくなるまで『全部コンピューターシュミレーションでした〓チャンチャン』とか『はい!夢落ち~』とかにならんやろかと ハラハラドキドキ……そうは成らんかったのでびっくりしてます。これは一重に 息子ジェイデンをカッコ良く見せたいウィル・スミスの根性勝ちですね。
 細かい所では、宇宙船、スーツ、武器のプロダクションデザインがコンセプト統一されておらず中途半端、大体がなんで銃じゃなくって刃物なの とか 人間がいなくなった地球上 ほぼジャングル状態なのになんで酸
素補助剤がいるんやとか。なんらかの障気が出ているなら成人男子をすっと持ち上げて飛べる鳥は何を呼吸しているの……とか、引っかかりだしたらキリがない。だから「やっぱりシュミレーション落ち」を疑ってしまう。ジェイデンも「レンジャー」を目指す候補生なのに 始めは気の弱い子供の表情。はぁ~?ってなもんです、これがラストには「死生眼」を持つに至るんだから…こらやっぱり「夢じゃ、夢じゃ~!各々がたぁ、夢にござりまするぞぉ~ くわぁ」(柳生一族の陰謀…より、中村錦ちゃん絶唱 ナンノコッチャ)と思っても可笑しくはない。W・スミスもメインプロデューサー兼脚本なら、監督はもっと信頼できる人にして、原案出して本はライターに任せる、プロダクションデザイナーには金使ってコンセプトを統一する位の事はやってほしい。私、仕事としての原稿の主旨からして、あんまり予備知識いれずにみにいきます。だから、監督がナイト・シャマランだなんぞと最近わかったのですが、その段階で「行けへん!」とごねるも時すでに遅し
……いつもの通り「インドに帰って マハラジヤが踊る映画でも撮っとれ」と書くつもりが、まだしも若干は見れる作品だったので機先をそがれとります。
 まぁ、オススメはいたしませんが、最近作品の中では随分マシであります。


『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』        

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第37回大阪春の演劇まつり・劇団往来『わがババわがママ奮斗記』

2013-06-23 07:44:33 | 評論
劇団往来
『わがババわがママ奮斗記』



「なんや、大橋、変なオッサンみたいやで」

 と、演出の鈴木君が、僕を上から下までねめ回すように見たところから始まった。

 あんまり外出しない僕は、服装には無頓着で、ついツンツルテンのズボンにサンダル、ビジネスバッグという妙な出で立ちであった。ただ、本人は機能的で涼しいという合理性を感じてはいたが……。
 なるほど、ホール入り口のガラスに映る我が姿は「変なオジサン」であった。

 で、今回の往来も「変なオジサン」のような芝居であった。

 キャパ400程のABCホ-ルは、ほぼ満席。まだ客席が明るいうちに、MCの乃木さんが、程よく力の抜けた姿で現れ、観客に拍手を「強要」し、観客と舞台の距離を、程よく縮めてくれた。
「いやあ、歳ですな。わたしは88歳……」
 と観客に意外な興味を持たせる。乃木さんは年輩に見えるが、まさか88歳であったとは!
「……の母親がおりまして」
 と、笑わせて、お母さんがまだ日赤の病院で、まだ現役の看護婦をやっておられるとご説明。しだいに老人介護の話にもっていかれる。

 余談であるが、僕は、この「看護婦」に感動した。

 最近は、看護師という元気な呼称を使う。「カンゴシ」のカンがまず元気で、響きとしては硬質である。その下にゴシが続いてますます、床を力一杯モップがけするようなタクマシサがある。乃木さんのお母さんは婦長まで、おやりになっていたそうだが、いまは「師長」といい「市長」自衛隊の「士長」と区別がつかない。
「看護婦」と言った場合、一発で女性と分かる。文章にするときなどは、「女性看護師」と、やや無機質で、長い言葉になって、いささか使いにくい言葉である。
「看護婦」は、カンという硬質な言葉を「フ」という優しい音で受け止め、たいてい、その下には「さん」が付き、明治このかた、看護を職業とする女性の、自然で、当たり前な呼称であった。

「婦」は女偏に帚(ほうき)で、女性蔑視な文字だそうで(実は間違いで、帚は神の祭祀に使った聖なる道具、いわゆる箒とは別物)前世紀の終わり頃から駆逐されはじめた。
しかし、肝心の「主婦」に変わる言葉は生まれてはいない。「主婦と生活社」も「主婦の友社」も社名は変更していない。
「ご婦人」といえば優しく、女性への尊敬の念さえ感じるが「ご女性」では音として意味が通らないので、誰も使わない。
「婦」は、言葉としては半殺しの状態と言っていいだろう。
 乃木さんぐらいの人が「看護婦さん」と言うと、とてもしっくりとくる。

 さて、お芝居であるが、介護コメディーと言うか、介護ファンタジーというか、介護問題を三つの家族同士と、家族内の争い、誤解のドタバタと、その中で、意地悪バアサンよろしく元気に介護されている要冷蔵さんのタツと親族のテンポのいいドタバタコメディーであります。
 忘れないうちに書いておくが、作者が意図したかしないかを超えて「婦」として(念のため、僕は「婦」をけっして蔑称などとは捉えていない)の女の在り方を、愛情のある目で見ているのが、この作品の最大の良さであり、救いである。もう少し手が届けば、手を加えれば、世にも珍しい介護ファンタジーになり、尺の長さや、すべったエピソードも、立派なドラマの柱になり、一皮剥ける可能性がある。

 陰鬱になりがちな介護問題を、ここまで明るく演じて観せてくれた芝居は、初めて観た。

 脇坂家の長男が、母の面倒を見きれずに、母タツを妹の家に預けるところから、この芝居は始まる。
 引き受ける妹の洋子は、かつて舅姑の介護がもとで離婚経験のある作家で、兄の申し入れを聞き入れ仕事、家事、介護を鼎立させていこうとする。
 しかし、仕事のたてこみや、北欧の取材旅行、近所づきあい、タツの弟が大阪から家出してきたことのゴタゴタで、仕事も介護もうまくいかなくなる。途中洋子の北欧行きを知ったタツがベッドの脇で転倒し入院し、その間、僅かに羽を伸ばす洋子と娘の智美。リハビリを嫌がって入院が長引くと聞いて喜ぶが、なんと、その喜んでいる最中に、タツは病院を抜け出し、家に戻ってくる。大阪から孫二人を連れて家出してきた保は、洋子の北欧行き、智美のアメリカ留学を応援するために、洋子の家で家事一切をやろうと決意するが、生まれついての不器用さで、ボヤ騒ぎまでおこしてしまうが、なんとか、こなしていく。そして、洋子、智美の親子は宿願の北欧行きと留学を果たすという大団円。

 そこに行き着くまでに、家族、親族の争いがあり、タツの陽気な意地悪ババアぶり。そして、なにより、みんな、それぞれ抱えている問題が明らかになっていき、この芝居に悪人はだれも登場していないことが分かる。洋子、智美の親子としての理解。保と息子のいきちがい、保は大阪では上げ膳据え膳であるが、生き甲斐がが無く、家出に及び、姉の家でのボヤ騒ぎ、それを恐縮に思い、大阪から迎えにくる保の息子英二との、行き違っていた互いの心の理解。長男夫婦が追い込まれている、家まで手放さなければならない仕事の状況。
 そういうエピソードが上手く絡んで、くすぐりや、和解などが何カ所もあり、タツが実は元気なバアサンであるという、コメディーならではの設定ではあるが、介護ファンタジーとして、見せるべきものはきちんと、用意されていた。役者の個人的なファンの方々も多く、観客席は暖かかった。

 しかし、タツを「実は元気な意地悪ババア」でしたという設定にしたため、介護問題を取り上げ、その中で人間を感じさせようとする芝居としては、一種の夢落ちのようなことになり、それまでの相克が全て暖かさの中に包み込まれ、ドラマとしては完全には立ち上がってこなかった。
 僕自身、両親の介護をして、自身鬱病になる経験をしたが、現実はシビアである。そのシビアさの中で、このカタルシスにもっていくだけの力が、この本には無い。

 また、役者は、みなさんおしなべてお上手で、そこそこに笑わせても、共感しそうにもしてくれるのだが、
大事なところで、役者の心が動いていない。
 洋子と、智美の和解で洋子の心が開いていない。保や母への怒りが、もう一つ怒り切れていない。長男の幸一もそうであるが、役の外面だけをなぞり、演技がカタチだけになっていたところが惜しまれる。
 わたしは、習い性で、台詞を喋っていない役者を見てしまう。相手の言動で心が動いていない。洋子が爆発するところが何カ所かあるが、耐える演技がカタチだけなので、爆発しきれていない。詳述しきれないが、それぞれの役者の中に、大なり小なりそこが目に付き気になった。

 ただ、コメディーは、この劇団のお手の物であり、テンポは最後まで快調であった。

 子役の使い方も、往来は安定している。英二の息子がスケボーでスロープを10メートルほど、颯爽と滑っていったところなどは、拍手ものであった。

 MCの乃木さんが、芝居の中では、岡山か広島出身のタクシーの運転手を好演されていて、MCの上手さとあいまって、芝居を楽しいものにしてくれていた。

 郵便屋さんが、途中からインタホンを押すのを、口でやっていたが、音響のトラブルか演出家分からないところも楽しかった。ただ、あの自転車は『コクリコ坂』並の古いものであることがご愛敬であった。
 道具は言うには及ばない。狭い舞台を張り出し、舞台上の洋子の家も8寸高、尺高でメリハリをつけ、適度に売れている作家としての洋子の家も適度にオシャレで、素敵でした。



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高校ライトノベル・ライトノベルセレクト№62『夏の思い出……たぶん』

2013-06-20 15:53:25 | ライトノベルセレクト
ライトノベルセレクト№62
『夏の思い出……たぶん』
       


 あれは、夏の思い出……たぶん。

 もう、五十年以上前のことなので、たぶん……というぐらいにおぼろな記憶しかない。

 あれは参観と懇談を兼ねて母が学校に来た日なので、後の自分の教師の経験からみても五月頃のことである。
 え、いま、夏の思い出と言ったばかり?
 そう、この、ささやかな記憶の発端は、この五月あたりにある。

 休み時間に、クラスの友だちと滑り台で遊んでいた。
 僕は人交わりが下手なせいか、滑り台を逆上がりしていた。K君が滑り台の上にいた。
「逆上がりしたら、あかんねんで」
「かめへん、滑ってこいや」
 そんな、子どもらしいやりとりのあと、衝撃がきた。
 左手が折れたように痛かった……で、実際骨折していたのだが。

 滑り台での衝撃の記憶の次は、保健室のベッドの上で、泣いていたこと。

 おそらく、その間、友だちが「センセ、大橋クン滑り台から落ちた!」「ええ!?」というようなやりとりがあり、先生(たぶん担任のN先生)が地べたで虫のように丸くなって泣いている僕を見つけて保健室へ連れて行った。そして骨折しているので病院に連絡し、技能員さんが手を空くのを待って病院へ連れて行く算段になっていたのだろう。それまでは放っておかれたような気がする。

「いたい、いたい、カアチャン、カアチャン、いたい……」
「泣いててもカアチャンは来えへん」
 保健室の女先生との、その部分の会話だけ覚えている。

 今なら、こんな状態で子どもを放置しておくことは許されない。すぐに救急車を呼び、関係した生徒の事情聴取をやらなければならない。

 そうこうしているうちに、授業参観が始まってしまった。
 息子の姿が教室に見えない母は、トイレまで、わたしを探しに行ったそうである。その姿を見かねたのであろう、N先生は「実は……」と授業を中断して説明。その足で、母は病院に行ったようだ。

 そのあとの記憶は技能員さんにおんぶしてもらって、家まで帰った玄関先。

 大阪弁で「うろがきた」という。今風に言うと「テンパッタ」母は家の鍵が見つからず、技能員さんが母にことわって、ガラスを破り、手を中に入れて鍵を開けてくれた記憶がある。小柄で良く日に焼けた技能員さんであったような気がする。
 学校から家まで、小走りで技能員さんは行ってくれたような気がする。今の大人とはちがう、一途な懸命さを感じた。年格好から言って兵役経験のお有りになる方だと思う。足腰の確かさ、歩調の力強さは兵士のそれであった。

 話が横道に入るが、「ひめゆりの塔」などの戦争映画を見ると、確実に昔の方がいい。兵隊が本当に兵隊らしく、個人としても集団としてもたたずまいがいい。無駄に力まず、適度な緊張感で敵と対峙している。今の戦争映画の兵隊さんは、ただヒステリックで、騒々しく、それでいて目標としての敵を感じさせない。やはり、元現役の兵隊である人がほとんどであったせいだろう。

 技能員さんは、鍵を開ける途中で手の甲を切られたように覚えている。流れる血を手ぬぐいで拭っておられた。
「玄関先に血い落としてすんまへん」
 そのようなことを言われたような気がする。わたしの親らしく人交わりの苦手な母も、この技能員さんとは、ほとんど口をきかなかったような気がする。
 この技能員さんの、最後の印象は、学校に戻られるときのお辞儀である。
 両脚をピタリとくっつけ、足の間は六十度ほどに開かれ、両手をズボンの縫い目に合わせ、腰のところで三十度ほどにクキっと折り曲げ「ほんなら、お大事に」であった。

 しばらく市民病院に通った。戦災をまぬがれたようなボロな病院だったが、治療は丁寧であった。少し触診したあと、ギブスのチェックと包帯のまき直し……それだけ。
「じゃ、また来週」
 それで、一カ月あまりが過ぎて、母は、病院を見限った。
「ラチあかへんわ」

 それで、病院とは逆方向の電車道沿いの、柔道の道場を兼ねた「骨接ぎ屋」さんに行くようになった。
 
 ほとんど母といっしょに行ったはずなのだが、記憶がない。
 三つ違いの姉が連れて行ってくれた記憶がある。
 治療室は道場の一角で、いかつい丸刈りのオッサンが、なにか怪しげなガラス管の中にピカピカと、まるで小さなカミナリさんが稲光するようなもので患部をさすり、固まりかけた間接を、かなり強引に曲げられた記憶である。
 患者さんは多く、いつも二三十分は待たされた。待合いには怪しげな雑誌やマンガが置かれていて、そのどれもがおどろおどろしかった。
 墓場の死人の目玉だけが這い出てくるマンガがあって、怖くて最後まで読めた試しがなかったが、姉に読んでもらったタイトルは覚えている『墓場の鬼太郎』 そう、『ゲゲゲの鬼太郎』の原本である。思えば鬼太郎も目玉オヤジも穏やかになったものである。

 ある日、骨接ぎ屋さんへの通院の途中。姉がこう言った。
「むつお、ジュース飲むか?」
「うん」
 わたしは遠慮無く、そう答えた。

 十円を入れてボタンを押すと、上から十円分のジュースが落ちてくる。そんな仕掛けであったが、幼い姉弟は、そこに紙コップを置かなければならないことを知らなかった。
「あ、ああ……」
 言ってるうちに、ジュースは無慈悲にも排水溝へ吸い込まれていった。
「もっかい、やってみよか」
 今度は、ちゃんと紙コップをセットして、ボタンを押した。
 暑かった記憶はないのだけれど、いかにも粉末ジュースを溶かしましたというジュースは美味かった。

 姉は、僕が美味しそうに飲んでいるのをニコニコと笑って見ていた。そして、姉が飲んだ様子がない。
 その時は不思議にも思わなかったが、母から預かったのは、治療費の他は、ジュース二杯分の二十円だけだったのだろう。

 爽やかだったけど、あれは夏の思い出……たぶん。

 その姉も、この秋には六十四歳になる。
 姉の手には、不思議なことに生命線が無い。そして、いまのところ良性ではあるが、膵臓にガンがある。人の倍働き、人の倍結婚して、人の倍離婚して、心ならず独り身になりながら大橋には戻れない。

 この夏、父の三回目の盆になる。秋には三回忌。親に似て小柄な姉は、あいかわらずニコニコやってくるだろう。

 そして、いつかまた思い出すんだろう

 爽やかだったけど、あれは夏の思い出……たぶん。


『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』        

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説! 

お申込は、最寄書店などでお取り寄せいただくか、下記の出版社に直接ご連絡いただくのが、一番早いようです。ネット通販ではアマゾンや楽天があります。青雲に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。

青雲書房直接お申し込みは、定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。

大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
 高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
 60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。

お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。

青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351

大橋むつお戯曲集『自由の翼』戯曲5本入り 1050円(税込み) 
門土社 横浜市南区宮元町3-44 
℡045-714-1471   
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大人ライトノベル・タキさんの押しつけ読書感想『白洲正子「西行」』

2013-06-18 17:07:37 | 読書感想
タキさんの押しつけ読書感想
『白洲正子「西行」』
       

これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している読書感想ですが、もったいないので転載しました。


ねがはくは 花の下にて 春死なん そのきさらぎの 望月のころ

 まだ暫く正子ちゃん(白州正子)が続きそうです。正子ちゃんにしてみれば軽い読み物のおつもりでございましょうが、こちらにしてみれば毎回 我が古典教養の無さかげんを思い知らされるばかりです。

 よく大学の学部を「文学部」かと聞かれるのですが、「経営学部」です!

 何でかっちゅうと、当時は この古典ってのが限りなく「うっとおしかった」からです。バチ当たりでございました。ゴメンナサイ。
 さて、「西行」って人は数多くの伝説に包まれた謎の人であります。それだけに断片的にはその業績(?)を知ってはいても西行本人の人生は知られていないんだと思います。

 源平盛衰の時期の生き証人でもあり、後半生 旅の中にあった人ですから伝奇ミステリー作家にしてみれば格好の登場人物です。
「孔雀王伝奇」では、高野山修行中に死体をつなぎ合わせて反魂法を使って子供を作り、その子供が鬼のように育ち 義経と出会って弁慶に成る……なんてな扱い。雨月物語(だったよな)で崇徳院の大怨霊(日本一の大怨霊)と会ったりしていますから“反魂法”なんかお手のもの?
 数多の歌が残っており、中には作法無視して吐き出したようなものが有るため 西行研究者の間でも解釈が分かれる歌が有ります。この激動の時代、旅に明け暮れた人ですから、その行動に政治的意図を読み取ろうとする研究者もいらっしゃいます。確かに坊主というのは、ある種身分が保証されるため行動の自由が担保され、古今 縦横家として生きたり、間者的役割をはたした人が大勢います。
 しかし、西行に関して こういう見方は間違っていると正子さんはおっしゃっています。彼女は西行の足跡を時代を追って自ら歩き、彼の歌を 詠まれたその場所で味わってみる事を通して西行の人生に迫っていく。
 元北面の武士が出家したわけですが、一途な修行者ではなく“数奇”の心を生涯無くす事は無かった。  待賢門院(たいけんもんいん)への恋情、崇徳院への憐情、桜へのこだわり、すべて個人的な“あはれ”“いとをし”の情に突き動かされての旅であった事が その歌を通して明らかにされて行く。
 事あるごとに「仏門帰依」を勧めてはいますが仏教にとらわれるのではなく、その精神は自由です。

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 何事の おはしますをば しらねども かたじけなさの 涙こぼるる

 伊勢で詠まれたと伝わっているが、実は西行作かどうか疑わしい。いかにも西行らしい素直さが現れているからだろうと正子ちゃんは言っている。
 確かに、生涯の中に足跡不明な時期もあるが、大部分の旅は個人的な内情に突き動かされての旅(芭蕉が憧れたのも この心情) この視点からみると、西行のどの歌の意味も明らかである。私も西行について断片的には知っていても、その人生を貫いて見た事は無かった。今、初めて西行を血肉をもった存在として意識しています。
 最初、歌や詞書の部分の読み下しに苦労しましたが 読み進むに従って早く読めるようになりました。そうなると不思議なもので、正子さんの手引きに助けられながらではありますが、歌を味わう事も出来るようになってきます。 たまには四苦八苦しながら古典に触れるのも楽しいものだと思いました。

 心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮
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大人ライトノベル・ムッチャンイレギュラーマガジン・8

2013-06-16 13:34:51 | イレギュラーマガジン
ムッチャンイレギュラーマガジン・8     


 アクセス300000件を突破!

大橋むつおのブログ ブログの開設から 826 日
6月15日のアクセス数 閲覧数:493PV 訪問者数:183IP
順位: 4,730位 / 1,886,994ブログ中 (前日比 )

 と、今朝(6月16日)の編集のページに出てきました。


トータル閲覧数(PV)  300340 PV
トータル訪問者数(IP) 105372 IP


 ブログを始めたのは一昨年の4月16日 初日は96PV 44IPでした。最初は大阪の高校演劇への
不満から始まりました。昔なら、ただ不満を持って悶々としていなければならないことが、自由に意見が述べられ、るようになって、隔世の感に驚いたものです。

 当時は、ブログの操作もろくに分からず、ただ基本のグレー一色の文字の羅列でした。そのうち、少し飾ることを覚え、少しだけキレイになりましたが、無料版なので、大して変化はありません。

 そのうち、出版社の編集長の薦めもあり、ネットマガジンを含む原稿のテスト配信をするようになりました。紙面は、エッセー、戯曲、小説と賑やかになってきました。
 2か月後にPVが10000を超えて思いました。出版社を通じて紙の本を出すのに、最低3か月はかかります。さらに、それが完売するのには、最低でも5年はかかります。これでは再版してもらえません。

 簡単に言えば食えない作家でした。
 どうせ、稼ぎにならないなら、編集から注文が付くこともなく、思ったときに書きたい作品が発表できる、ブログが一番だろうと思い、今に至っています。
 今は隔日刊の小説2本、ほぼ日刊の短編小説が基本で、高校演劇に関するものは、記事数では1/10以下、閲覧数(PV)では、1/5ぐらいの割です。むろん無料版なので記事毎のアクセス数は分かりませんが、ブログの最後に出てくる『このブログの人気記事ベストテン』からの推測ではあります。

 最初に10万のアクセスを超えるのにほぼ1年かかりました。で、30万を超えるのには3年かかると思いました。それが2年2か月で30万を超えました。
 特に目標を定めているわけではありませんが、とりあえず100万までは今のペースでやっていこうと思います。できたら60代の半ばには達成したいと思います。それぐらいで人生を振り返って、残り時間が15年。おそらく人生最後の軌道修正になるでしょう。自分としては、新しく事を始め、実らせるのには10年はかかると思っているからです。

アイデアだけは一杯あります
 無理をすれば日に3本の記事をあげることは、できます。しかし、小説や戯曲はアイデアだけでは書けません。チキンラーメンは、その気になれば丸かじりできますが、やっぱり3分間待つのがいいようです。例えれば、そういうことです。
 ちょっと下卑た話になりますが、筒井康隆が『名作ウンコ論』を言っています。良い作品というのは、我慢に我慢をして、やっとひり出すウンコのようなもので、食ったら(インプットしたら)すぐにトイレに駆け込む(アウトプットする)ようなことではいけない。学生のころに読んで大笑いしましたが、筒井氏の言われる通りでした。文学的には、便秘を勧めます。

岸田戯曲賞に驚く
 先日観た芝居の評論を書こうとして、ネット検索したら、岸田戯曲集の受賞作品でした。
 全然気づきませんでした。好みの問題もあるのでしょうが、一本の戯曲がリアリズムと不条理の両方のドラマツルギーで書かれていて、観劇中、ずっと違和感がありました。これが、今の劇作の流行りだとしたら、わたしは、まだ昭和にいます。
 自分の芝居の好みは、そんなには無いと思っていました。ただ、芝居を観ている間夢の世界に連れて行ってくれるような本が好きだ……ぐらいなものです。

 経験的に、これは言えます。わたしも僅かではありますが、戯曲賞に入選した作品が数本あります。しかし、審査員以外、誰も見向きもしません。よく上演していただけるのは「こんな芝居が観たいな」と思って書いた本です。篠田麻里子がAKBの最初のオーディションを落ちたとき言われたように「キミ、狙いすぎなんだよ」はダメなようです。

オスプレイがやってくる!
 わたしは、八尾市に住んでいます。自転車で10分も行けば八尾飛行場です。オスプレイが危険だというのはどうなんでしょう。新開発の航空機が事故を起こしやすいのは、民間機、軍用機に大きな開きはないように思うんですが、検証したわけではありませんので軽々には言えません。
 初飛行が1989年 運用開始2005年 つまり実用化され8年目の機体で、それから事故を58回起こしています。反対派の人たちは、このへんを理由に反対していると思うのですが、この故障事故の中で、Aクラス、つまり機体が全損し、乗員に犠牲者が出たのは4件。あとは点検作業中に整備士が、脚立から落ちて怪我をしたものまで含まれています。まあ、他の軍用機としては、並のレベルまで熟成されてきた機体ではないかと思うのですが、いかがでしょう。
 まあ、反対するしないに関わらず、軍用や救難用のヘリコプターが、オスプレイのような可変翼になるのは、もう時代の流れのような気がします。航続距離、積載重量、速度では、ヘリコプターではかないません。

 八尾飛行場は、府の緊急避難場所にも近く、防災の点でも意義があると、個人的には思っています。むかし日航のジャンボが航空史上最大の事故を起こしたとき、現場近くを飛んでいた米軍のヘリが救助活動を申し入れてきましたが、事故に責任のある組織は、これを断りました。
 阪神淡路大震災の時も米軍は、ヘリの中継基地として空母の使用を申し出ましたが、時の内閣は即答で断っています。
 たらればの論議は「卑怯だ」という人もいますが、八尾の田中市長が「打診があれば検討する」と答えたのは、順当であるように思います。
 むろん一時的な訓練に限ります。八尾空港の滑走路の可積載は単機で6トンもありません。その倍以上の重さのオスプレイが常時、あの空港を使うのは無理だそうです。また、市街地なので、低空飛行などはもってのほかです。ただ離着陸の訓練ぐらいはしてもいいのではないかと思います。

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大人ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『二流小説家』

2013-06-16 06:16:46 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『二流小説家』
       

 これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している映画評ですが、もったいないので転載しました


 いやいや〓 結構面白かったですゾ。
 
 海外ミステリーを邦画にするのは、一頃良くありました。有名な所だと、黒澤の「天国と地獄」がエド・マクベインの「キングの身代金」だったりします。アメリカのミステリーを使うと“銃器事情”が違うので結構苦労するようです。本作にもその点でご苦労されたようです。

 そらまぁ、ちょと置いといて。武田真治ってば、異常者やらせるとリアルでんなぁ、案外ほんまに……やったりして、ええ~~!
 上川隆也もさすがに良か雰囲気醸しています。微妙なのが片瀬那奈の役柄、立場が目まぐるしく変化するので難しかったと思います。メインのストーリーは、作家/赤羽と死刑囚/呉井の交流。対立から次第に相手の内面を理解しあうに及ぶまでの経緯。原作未読なのでどちらの手柄なのか解らなかったのだが、パンフレットには「映画ながらの解釈」だと書いてある。
 巻き込まれスリラーの典型だが、これもパンフによると「原作にはメタフィクション/文学論/犯罪論が散りばめられているが、映画ではほぼカットされている」と出ている。となると、やはり原作のほうが相当に複雑な構造をしているようだ。宣伝コピーに「必ず貴方もダマされる」とあるが、注意深く見ているとダマされる事は無い。
 大きな秘密と謎が五つ、すべて想像が付く。ただ、ネタバレと言うよりは赤羽に閃きが訪れるタイミングで観客にも閃きが降りてくる。この同時性が計算されたものだとすると、これはなかなか侮れない作品であります。 観客自身が探偵になってスクリーンに入り込む展開ってのはスリリングです。 さて、前述の銃器ですが、本作に瑕疵があるならここですね。日本が舞台なのに銃の出現が唐突過ぎる。推理の過程が綿密かつリアルですから余計に目立ってしまいます。しかも、違うタイプの物が2丁出てきますが これでは説明の付かないシーンがあります。少なくとも もう一丁、小口径のライフルが出てこないといけないのですが、拳銃だけです。赤羽が3回銃火にさらされるのですが、これが脅しのつもりなら犯人は“ゴルゴ13”ばりのスナイパーだとなり、殺すつもりがハズれたのだとしたら、この段階での赤羽の死は必ずしも犯人の有利には成りません。いやほんまに武器の扱いってのは微妙な物であります。
 内容からして2時間映画よりも短期間オンエアドラマ向きの作品ですが、平均点よりかなり上の仕上がり、まず 見て損無しです。


『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』        

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大阪放送劇団小劇場Vol,38『幸せ最高ありがとうマジで!』

2013-06-15 20:55:58 | 評論
大阪放送劇団小劇場Vol,38
『幸せ最高ありがとうマジで!』


   作:本谷 有希子     演出:端田 宏三 

 90%ラッキーでした。だって、ほとんど雨に遭うことがありませんでしたから!

 帰り、駅から家まで6分ほど傘をさしました。残念、明日乾かさなきゃ。

 このお芝居も、そんな感じでした。
 役者さんが、舞台で成長している姿を見るのはいいもんですね。平口さん、白樫さん、舞台に存在するだけで見せてくれる役者になりかけておられました。泉さんは、わたしが知る限りの初の水かぶり、性格異常の役に体当たりされて好感でした。
 他の役者さんも良かったのですが、物覚えの悪いわたしは、以前の記憶がありませんので、ごめんなさい。

 さて、お芝居ですが、舞台は、とある新聞配達店。そこへ明里(泉)が店の主人の愛人であるとインネンをふっかけてきます。もう7年続いた関係で「どうしてくれるんだ!」オーラをまき散らせ、家族や店員を脅します。
 その中でいろんなことが分かってきます。店主の29歳の息子が19歳の妹を「チャン付け」で呼んだり、ふとした時に妹のスカートの中のパンツガ見えて、兄とは思えないうろたえ方をします。
 これは、明里と妻の会話で分かります。
「あなたは、7年だけど、わたしは1年なの」
「え……?」
 という下りで、妻に出て行かれた店主のところに娘といっしょに再婚してきた後添えということが分かり、兄妹の微妙な(主に兄の)気持ちが分かる入り口になっていたりします。
 また、店員のえいみが、ここに就職したときテゴメにされ、えいみのトラウマになっていることが分かったり、そういうことを明里は次々に暴露していきます。
 ドラマは、いたるところでどんでん返しがあり、笑いの要素があります。主人が集金から帰ってきて「こんな女知らないよ」から始まり、店員のえいみはテゴメではなく、同意のうえであったようなことも臭わせます。取りようによっては、かなり陰惨なドラマになりそうなところを、明るく観客をクスグリながら持っていったところは、本と演出の腕でしょう。

 大事な台詞があります。明里がこう言います。

「どこの家でも良かったのよ。家庭崩壊させてやりたかった」
 非常に不条理な台詞です。これが昔の不条理劇ならば、理由は明示しません。わたしは、オールビーの『動物園物語』を思いだしました。
 公園で静かに新聞を読んでいる男に、見覚えのない男が執拗に、いろんな話題を投げかけ、新聞男を困らせます。全編コントのように観客を笑わせてくれます。最後に男はナイフを出して新聞男に体当たりします。
 そして、ナイフが深々と刺さりくずおれていくのは……観客の予想を裏切って、ナイフ男の方です。
「ありがとう……」
 そう言って、ナイフ男は、安らかに死んでいきます。
 ナイフ男が、新聞男に絡みまくる動機は書かれてはいません。ナイフ男は、本当に心が通じ合える相手が欲しかったのです。現代人の孤独の権化のような役割で、ハメられたとは言え、新聞男は、初めてナイフ男に「どうして?」という人間的な言葉を残し、観客は、一見不条理に見えていた二人の男に共感します。ショックとカタルシスが同時にくる見事な作品です。

 ところが、この『幸せ最高』は、リアリズム演劇のような描写が多く、明里の不条理さが浮いてしまいます。ドラマの中でも、明里の「どこでも、だれでも良かった」気持ちは、ただ本人の口から「性格異常」と言われるだけで、具体的な背景がありません。ただ、飼っていた猫が死んだという言葉はでてきますが、明里の異常な行動の説明にはなっていません。ひたすら明里はムチャクチャなのですが、誰とも親しくなれず、誰の人生も変えません。ポリタンで石油をブチ撒き、自分も石油まみれになりながら、なにも変わらず、ただ屋根の上で狂ったように笑っておしまいです。
 作者は、若者の絶望感にこだわって本を書いたようですが、明里には、感情移入できません。泉さんの演技が真面目であるために、観客はどこかで、明里にシンパシーを持とうとしますが、できません。
 わたしは、劇団往来がよくやるような、スラプスチックに徹すれば、違う道を通って、観客をカタルシスに導けたかもしれないなあと思いました。

 う~ん、まとまりませんね。

 コムツカシイ表現になりますが、リアリズム演劇と、不条理演劇のドラマツルギーの両方を持ってしまった結果だと思います。

 放送劇団は、関西では珍しく、きちんとしたリアリズム演劇ができる劇団です。もう前世紀の遺物なのかもしれませんが、インジの『ピクニック』や、ルナールの『にんじん』なんかを大真面目にやってもらいたいという、個人的な希望はあります。泉さんは、この両方に適役があるように思います。『欲望という名の電車』のステラの役も。そうなると、ブランチを誰が演るかという楽しい悩みも出てきます。

 まあ、放送劇団ファンの勝手な妄想ではあります。   


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大人ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『華麗なるギャッツビー』

2013-06-15 07:58:55 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『華麗なるギャッツビー』
       

これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです


まずお断り、私 バズ・ラーマンを全く信用していません…ちゅか 嫌いです。

ラーマンが一番評価された「ムーラン・ルージュ」は見ていませんが、これ以外は全部見ています。その結果、一切信用出来なく成りました。でも、ラーマンファンがいる事も確か。
 本作はアメリカで大ヒット、これまでギャッツビーが映画になったのが2回、いずれも興行収入はボロボロで「ギャッツビーに当たり無し」と言われていたので、当たりを取っただけで評価してもええんですかねぇ。
 兎に角派手な映画です。ギャッツビーのハチャメチャパーティーはようできてます……とは言え、音楽に難有り。原作はフィッツジェラルドが23~4年にパリで書き上げた。1920年台のパリは“黄金時代”と呼ばれ、アメリカは“ジャズエイジ”と呼ばれた。
 ジャズとは言え、トリオ、カルテットのフリージャズなどまだ影も形も無い。ビッグバンドスウィングか、まだ“ジャス”と呼ばれた時代。ところが映画で流れたのは明らかにフリージャズ、チャールストンを踊り狂うシーンに流れたのがテクノ風な演奏、すれ違う黒人ドライバーの車から聞こえてくるのは明らかにラップ……こりゃ無いよなぁ。
 この映画にはデッカイ取りこぼしがいくつかある。フィッツジェラルドの原作は“嵐が丘”の1920年バージョンです。当時、パリ在住のアメリカ人芸術家の中でアメリカを胡散臭く感じていたのかフィッツジェラルド、一切関係無く、自らのロマンに走ったのがヘミングウェイ。そんな事、考えもしなかったのがピカソです。
 作中、語り部となるニックはフィッツジェラルドその人、デイジーとトムは20年台のアメリカのカリカチュア、ギャッツビーは時代の告発者という位置付け。ならばこそ、ニック一人がギャッツビーを理解し、デイジーはギャッツビーに全て押し付けてトムと逃げてしまう。“嵐が丘”とは逆転して、この20世紀のヒースクリフは自分を捨てた恋人に復讐するために戻るのではなく、純愛を全うするために戻ってくる。結果、1920年のヒースクリフは命を失い、永遠の恋人はあっさり逃げてしまう。……この構造が本作では判りにくい。
 ニックがただ一人ギャッツビーを理解できた、その過程が見えてこない。デイジーの内実がマルッキリ“実の無い女”でしかない。アメリカという国の“危うさ”“いい加減さ”が曖昧になっている。
 レオもトビーもキャリー・マリガンも三者三様に巧いのだが、微妙に噛み合わない…このままだとミスキャストと言われる、これは監督の責任以外の何物でもない。私の年代はギャッツビーと言えばR・レッドフォード、ディカプリオは巧いのだが、やっぱり「トッチャン坊や」にしか見えない。ある意味、レッドフォードより難しい芝居をこなしてはいるが…どれだけこなしても「見た目」に支配されている。同一の伝でトビーもキャリーもイメージじゃない。ピストルを脇に下げたロミオに感じた違和感と同じ違和感を抱く。
 ギャッツビーのパーティーの絵(音は全くダメ)以外は例によって一人よがり、勘違い。私としては、見る前から心配していたラーマンの失敗がそのまま画像になっている…と思える。
 これじゃ、何の為にギャッツビーが死なねばならなかったのか、中途半端に投げ出されるだけで、映画の意味が浮かばない。
 時代を切り取れていないわ、感情移入できないわ。2時間22分…正直キツかった。あんまり オススメいたしません。……とは言え、結構 圧倒的な画作り(私には虚仮威しにしか見えないが) これのファンがいらっしゃるのも確か。その意味からしたら裏切ってはいません…念のため〓


『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』        

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高校ライトノベル・ショ-トファンタジーⅦ『ギンガムチェック』

2013-06-09 14:30:22 | 小説
ショートファンタジーⅦ
ギンガムチェック


 碧(みどり)が病室に入ってきたのは、中尾たち重役三人組と入れ違いだった。

「なにか、忘れもんか……!?」
「ん?」
 その声で碧と分かって、丈二は新聞を読むフリをして、不機嫌な語尾を飲み込んだ。
「ジイチャン、まだ、中尾さんたち叱ったの?」
「叱りゃせんよ。ただ、機嫌が悪いだけだ」
「中尾さん、汗拭いてたわよ。こんなに冷房効いてんのに」
「あいつら、見舞いというよりも、オレが死にそうかどうか見に来ただけだ」
「言い過ぎよ。会社の運命はジイチャンにかかってるんだから……お花、新しいのに替えてくるわね」
「お。碧……」
 そう言いかけたときには、碧はポニーテールをひらめかせ、花瓶を持って病室を出て行ってしまった。
 丈二は器用に左手の小指で右耳を掻きながら、孫娘の碧が、赤いギンガムチェックの半袖を着ていることに初めて気が付いた。

 唐突に半世紀前のミリーの姿が浮かんで、丈二はうろたえた。
 カンサスの麦畑の向こうで、ミリーは手を振っていた。千切れんばかりに……。

「どうして、そんなオールドファッションなナリしてんだ」
「あら、流行ってんのよギンガムチェック」
 花を生け直した碧は、バッグからタブレットを出した。
「ほら、これ」
 タブレットで、ギンガムチェックのお揃いで、十人ほどの女の子のユニットが唄って踊っていた。
「歌は分からんが、この子たちのナリは、オールディーズだな」
「うん。わたし、その辺からやり直そうって思ってんだ」
「よせよ、いくら行き詰まったからって、こんなチャラチャラしたポップスはないだろう。碧の答ってのは、こんなに軽いもんだったのか」
「違うよ、オールディーズからやり直してみようって思ってるんだ。ヒントはジイチャンなんだよ。ジイチャン、よくアメリカのオールディーズとかジャズとか聞いてんじゃん」

 碧は、中学のころから、バンドを組んで、ポップスにはまってきた。高校に入って百人ほどもいる軽音部の中でもピカイチで、軽音の全国大会で優勝したこともある。この春には大学生になったが、そのころから仲間たちとポップスの方向性でぶつかるようになり、自然に独りぼっちになってしまった。
 で、この夏は、心機一転出直そうと……並の人間なら北海道か、海外に出かけるところだが、碧は違っていた。
「そんな身軽な格好で、十日間もどこに行くの?」
 母の小馬鹿にしたような言葉に、つい口から出てしまったのが、「奈良」であった。

 祖父ゆずり、がんこな碧は、その足で本当に奈良へ行ってしまった。汗を垂らしながら平城旧跡で一日ボサっとしたり、若草山のてっぺんでアイスクリームを舐めたり。
 三日目で着るものが無くなった。ホテルのランドリーに出すこともせずに、その都度捨てた。下着はともかく、上に着るものも現地調達することにした。そこで、偶然出会い、気に入ったものが自分のものだと、思いこむことにした。
 奈良町を歩いていると、細い路地に迷い込み、町屋作りの構えは昔のままにした古着屋に出会い、そこでギンガムチェックの古着に出くわした。丈の短いサブリナパンツと合わせて買った。
オールドファッションであることは分かったが、それを超えた懐かしさがあった。気に入ったので、もう二三着買おうと思って、その店を探したのだが、半日歩いても見つからなかった。
 そして、その新しいお気に入りのギンガムチェックで薬師寺に行った。国宝の東塔は改修中だったが、西塔を見てビビっときた。
――塔全体がリズムを持っている。一見不規則そうな塔の屋根が、とても小気味良いバランスとリズムをもっている。
――フロ-ズン・ムズィーク……高校で習ったブルーノ・タウトの言葉が蘇ってきた。
 碧は、奈良に来て、ポップスをやるなら、いっそ原点である、アメリカン・オールディーズからやり直してみようと思い定めた。

 丈二は、重役達が見舞いにもってきたメロンにかぶりつきながら、向日葵のように喋る碧を可愛く思った。
「ジイチャン。そいで、勝手にジイチャンのコレクション、コピ-させてもらったよ」
 碧は、タブレットを開いた。
「おお、こんなに……で、オレに見えやすいようにスマホじゃなく、タブレットにしたのか」
「ううん。スマホのチマチマした画面ウザイから、これにしてんの」
「お。コニー・フランシスじゃないか。『VACATION』だな……ん、なんでこの写真が!?」
「ふふ、やっぱ、ワケありなんだ。レコードのジャケットの中に入ってたよ」

 その写真は、色も褪せていたが、それでも赤と知れるギンガムチェックのシャツをラフに着たミリーが写っていた。


 ミリーは泣いていた。
「どうして、どうして、ここに居てくれないの。こんなに、こんなにジョージのことが好きなのに、愛しているのに!?」
 ミリーを後ろからハグして、ミリーのママが言った。
「ジョ-ジ、お願い。ミリーの願いを聞いてやってちょうだい」
「そうだよ。オレは日本人は好きにはなれないが、ジョージは別だ。街のクソガキどものチキンレースにものらなかったし、そのことで悪態をつかれても、ジョ-ジは平気な顔でいた。ミリーが虐められたときも……」
 パパが、目頭を押さえて、カウチに座り込んだ。
「そうよ、あれで不良たちをみんなノシてしまったけど、ジョージは誰も傷つけなかった」
「オレなら、二三人はぶち殺していただろう」
「で、あなたも死んでいたわ」
「はは、そうだな。あの忍耐力と誇りの持ち方は、並の男じゃできないよ」
「でも、ジョ-ジは、右の小指を無くしてしまったのよ」
「無くしちゃいないよ、ほら、ちゃんと付いている。ただ一時的にマヒしているだけさ」
 丈二は、明るく笑って、包帯で巻いた小指を見せた。
「わたし、知ってる。ジェンキンス先生が言ってた、いずれ、その小指は切らなくちゃならないって……」
「ほんと、ミリー!?」
 一瞬気まずい空気が流れた。
「……はは、どうってことないですよ。少し耳くそがほじりにくくなるぐらいのことです」
「オレは……わたしは、ジョージ、君をミリーの婿にして、わたしの農場を任せたいんだ」
「それは、オーウェンズさん……」
 ミリーが、埋めたママの胸から顔を起こしてさえぎった。
「問題は、ジョ-ジが、わたしを愛してくれているかどうか、それだけよ……」

 カンサスの麦畑の向こうで、ミリーは手を振っていた。千切れんばかりに……。
丈二の閉じた目から、涙がこぼれた。

「ジイチャン、また悪い夢でも見た?」
 孫娘の顔が覗き込んできた。
「……あ、ミドリ」
 名前こそいっしょであったが、MIDORIと書く。髪もブルネットではあるが、目はブルーである。
「バアチャンが、やっと話してくれたわ。バアチャン、無免許で車に乗って次の駅まで、ジイチャンのこと追いかけたのよね。『ジョ-ジ、カムバック!』て、叫びながら。
 病室の隅っこで、すっかり老け込んだミリーが笑っている。
「どう、ジョージ。クローゼットの奥から出してきたの、思い出のギンガムチェック」
「ミドリ、すまない、しばらくバアサンと二人にしてくれないか」
「うん、いいわよ。だけど三十分ね。バアチャンもドクターストップかかりそうだから」

 丈二は、老いたミリーの顔を両手で挟んで慈しんだ。
「ミリー、今まで、苦労かけたな……」
「いいえ、楽しかった。わたしたちの人生、わたしたちが選んだ人生なんだもの」
「あの時は驚いたよ、次の駅に着いたら、ホームにミリーがいるんだもんな」
「神さまが助けてくださったのよ、ポイントの故障で、列車の出発が遅れたから」
「……そうだったのか……そうだったんだよな」
 そして、丈二は眠りに落ちた。ほんの少し、まばたきするぐらいの間……。


 そして、霞が晴れるようにして目が覚めると、目の前には碧の顔があった。
「こんな近くに顔寄せるの、幼稚園以来ね」
「オレ、何か言ったか……?」
「ミリーって……この、写真の女の子?」
「あ、いや……」
「はは、ジイチャン、顔が赤い。これなら、退院も近いわね」
「年寄りをからかうもんじゃない……ん、この仏さんの写真はなんだい?」
「あ、それ、法隆寺の夢違観音さま」
「夢違……?」
「うん、夢を取り替えっこしてくれるの。病院じゃ退屈だろうから、楽しい夢でも観られるようにね」

――そうだ……あの時、ポイントの故障なんか、起こらなかった。オレは未練にも前の駅の方を見ていた…… 砂埃をあげて、車が走ってくるのが見えた……。

[George com bac……!]

 そんな声が聞こえたような気がした。

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大人ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『エンド・オブ・ホワイトハウス/GIジョー』

2013-06-09 05:45:10 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『エンド・オブ・ホワイトハウス/GIジョー』


 これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです

『エンド・オブ~』

 一切……一切、小理屈こねなきゃ、まぁアクション映画として鑑賞可能……見に行く予定の方は、以下 読む必要ありません。ネタ割りますから気を付けて下さい。

 ゝゞ〃仝々〆〇ー―‐/ トータル ダイ・ハードと沈黙の戦艦を足して2で割ったら本作です。アクション派手ですけど、あんまりハラハラしません。
 いつものパターンでまず兵器に付いて言わせてもらう。C-130輸送機の胴体から左右両方にバルカン砲が2門出ているのでまずホワイトハウスを銃撃してくる。口径は明らかにされないが機体とのバランスからすると相当大口径のはず……ところがこいつの威力がしょぼい。あれじゃ14.5㎜機銃にも劣る。総じてピストルと携帯機銃以外の兵器の威力がバラバラ、ウエポンフリークの鑑賞には耐えられない。
 大体が正体不明のプロペラ機がチェサピーク湾を渡りきってDC に侵入する事が有り得ない。DC 上空で制止にはいる戦闘機にしても至近距離で左右を挟むのも有り得ない。反撃されたからと言って、あの近さからミサイル攻撃は馬鹿げているし、ミサイルが有効なら熱ダミーで逃げられる訳がない。
 軍基地から支援部隊の到着に15分かかるのは、実際もっと早く来ると思うが、まぁ リアルな線かもしれないが それは重武装地上部隊に限られる。まず戦闘機とヘリ部隊はもっと早いし、コマンドもそうは遅れない。ホワイトハウス警備の火力も弱すぎるし、ある程度の重武装を想定できる相手に外に出ての迎撃など有り得ない。
 まだあるけど多すぎて面倒臭い。ケルベロスシステムと言う核弾頭無力化装置が想定されているが大統領以下3人のコード入力が必要、副大統領と国防長官がコードを教えるシーンはあるが、肝心の大統領が口を割るシーンが抜けている。子供を捕らえて脅すつもりが、あっさり主人公が助けてしまう。ましてや、こういうシステムが有ったとして、発射されていないミサイルがサイロ内で自爆するなど有り得ない。せめてホワイトハウス襲撃と同時に2機のエアフォース1を爆破するくらいしてほしい。最大のミスは、大統領がホワイトハウスの地下シェルターに拉致される(救出不能)なんてな非常事態で下院議長が無事ならば、大統領は即座に見捨てられる。すでに死んだものと考えられる。
「リアルにこだわった」なんぞとほざくから こちらとしてもウダウダ言わざる得ない。ドラマも弱く、とうとう誰にも感情移入できなかった。テロリストの正体が北鮮ってのも……まだ、日本未公開だが「勇者たち」のリメイク作があって、前作はなぜかアメリカの田舎町にソ連邦空挺部隊が降下するが、今作は北鮮軍……。
 有り得ない……これなら、福井の「ナンタラのイージス」のほうがよっぽどリアルで、敵ならなんでもええっちゅうもんじゃおまへん。しかも、ここまで作っておいて ギリギリの所て北鮮に配慮してある……嗚呼 まぁ、ワシントンタワーの尖塔が破壊されて落ちてくるシーンは初めて見たかな。ほんで、今年 もう一発『ホワイトハウス・ダウン』ってぇ映画が有るらしい……ホワイトハウス受難の年ですなぁ。しかも監督、ローランド・エメリッヒですってよ。オッチャン、ホワイトハウスになんか恨みでもあるんですかねぇ〓 宇宙人に破壊され、津波に呑まれ、地震で崩れ、氷に閉ざされ…ほかにも有ったっけ? このへんにしときまっさ。


『GIジョー』

一切、理屈抜きで……どころやおまへんな〓〓 一切、なぁんも考えたらあきまへん、大体 この映画に理屈もドラマも有馬線わい。ただただ戦闘シーンの繰り返し、ついでに言うたら悪役一人逃げてますから 近々“3”が出来ますわ……いやあ、めでたいこって『最強(凶)のアメリカ』大復活です。お喜び申し上げます。好きにしておくれ〓〓


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第37回大阪春の演劇まつり・演劇集団邂逅『紅の記憶』

2013-06-08 18:50:10 | 評論
演劇集団邂逅『紅の記憶』

 作・演出:和泉めぐみ


 6月8日のマチネーを観てきました。

 小屋はピッコロシアターの中ホールです。開館したのが、わたしの学生時代ですから、もう40年以上たつ老舗のホールです。初期の館長さんが「道具は不燃加工(難燃だったかな)でなければ、まかりならん」と言われ、みんな往生し、署名活動したことなどを懐かしく思い出しました。

 ええ……横道に入りそうなので本題に。

 作者には、ちゃんと世界観があるのでしょうが、観客には伝わったのかなあ……というのが総評になります。
 紅(あか)の災いだったか災厄だったかが、ファンタジーの世界で起こり、最初に、これが群舞で表現されます。中央で身もだえしているのが主人公ルブトです。
 気づくとルブトは記憶を失っていますが、三人の魔法使いに「あなたは王子さまです」といわれ、三人の姫を助けて欲しいと言われます。

「え、おれ王子さま!?」

 ルブトは、そう言いながら、魔法使いたちから、治療のためだと言われ薬を度々飲まされ、その間に、難なく、白雪姫、シンデレラ、眠れる森の美女たちを助けていきます。
 このファンタジーの世界は、姫たちが救われてリセットされないと先に進まないという大義名分を、ルブドは、魔法使いたちによって、刷り込まれていきます。

 王子にしては、がに股で、なんだかゲスっぽくて、なにか仕掛けがあるなあ……と、思ったらやっぱりありました。王子は、実は赤の災いだったか災厄だったかの張本人で、その自己矛盾にルブドは苦悩します。この苦悩がドラマの構造の中で本としても消化されておらず、俳優たちの役としての共感、反感、シンパシーなどがないために、魔法使いの説明とルブドの説明的な苦悩で「ああ、そうかいな」で終わってしまいます。ゲームのRPGかラノベにありそうな設定ですが、丁寧に本を書き、演じてくだされば、もう少し観客に通じたと思います。

 何年もやってらっしゃるみなさんには、少し失礼なものいいになるかもしれませんが。

 俳優の自己解放……つまり、舞台での喜怒哀楽は、役者自身のそれでなくてはならず、それらしくでは観客には通じません。相手の台詞や行動、状況の変化で出てくる感情に「らしく=身振り語」が多く、観客が好意的であったわりには通じませんでした。

 役の肉体化、自己解放の次ぎに役者が要求される課題です。自分の喜怒哀楽を、役に合ったそれに加工できていなければなりません。例えば白雪姫らしい動きや物言い、喜怒哀楽があるはずです。ルブトは、わりと、この線までいっていたように感じましたが、次の課題が残りました。

 相手役や状況とのコミニケーションが、いわゆる身振り語(ジェスチャー)あるいは紋切り型で、大ステージのガヤとして通じても、あの距離の近さでは苦しいものがありました。

 世界観がドラマとして見えてこないので、ルブトの苦悩が軽く浮いてしまいました。

 大いに共感できたことがあります。

 変な人間批判や社会批判が無かったことです。芝居をファンタジーの中で、思い切り楽しんでみようという気持ちは心地よかったです。歌や踊りも水準のものにはなっていたと思いました。劇団往来さんもスローガン(古いなあ。キャッチコピー)にされていますが、演劇はカーニバルです。それを指向しようとする姿勢は、よく分かり、共感できました。次作も期待します。

 オヤジ的感想ですが、若い女の方がお姫さまをやっているのはいいですね。個人的には女性はきれいに、かわいく表現される方が好きです(お叱りをうけるかもしれませんが)
 こういうファンタジーの劇団は貴重です。ますますのご発展を祈ります。
 

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大人ライトノベル・タキさんの押しつけ読書感想『おかしなジパング図版帖』

2013-06-07 13:17:15 | 読書感想
タキさんの押しつけ読書感想
『おかしなジパング図版帖』


 これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している読書感想ですが、もったいないので転載したものです


 好きなんですよねぇ……この類の本。

 本書は1669年、オランダ人モンタヌスが著した『日本誌』の挿し絵を中心に『ファンタジー アイランド ジパング』がどう描かれたのか……というビジュアル本です。
 とはいえ、モンタヌス自身は訪日した事が無く、フリシウスの『江戸参府日記』を基に、当時ヨーロッパで流行していた未知の地への旅行記を出版した。
 ヨーロッパ人の日本発見が1500年台 フロイスの『日本史』やリンスホーテン、カロンなど先行する出版は割と多いが モンタヌスの画期的な点は90以上の新しい挿し絵で紹介した事にある。
 ただ、前述のように彼自身は来日経験無し、報告書からの書き起こしで 文章そのものにも勘違い、誤り、中には「妄想」もある。 挿し絵職人はそれの又聞きで描く訳だから……こりゃあ一体どこの国? いや、そもそも地球上のどこかかい? ってな挿し絵のオンパレード。
 それでも、当時の知りうる限りの情報・資料を基に、最もリアルな日本を描こうとしたのであって まさに海の彼方にワンダーランド・ニッポンがあったのである。

 今の私たちからすれば極めてユーモラスな図版の連続、当時の日本人が目にしてもぶっ飛んだであろう事は間違いない。
 どのような絵なのか、とても口では説明出来ない。今なら平積みしている本屋もあるので立ち見をオススメいたします。
 マルコポーロ以来、東方に黄金の国・ジパングが有ると考えられたが、17世紀当時 ニッポンとジパングは分けて考えられたらしい。日本はすでに金輸出国では無くなっていて、ジパングを信じる人々は さらに東方に存在すると考えられたらしい。
 マルコポーロの『黄金の国・ジパング』は中国人からの聞き取りで、例えば奥州藤原と宋との貿易話が伝わったとも考えられる。中尊寺・金色堂やまだあたらしい金銅仏を見れば いかにも黄金の国に違いない。これが伝言ゲームに乗っかって、最後にマルコポーロが聞いたなら、さてもいかなる話になっていたやら……タイムマシンができたなら、是非とも一緒に聞いてみたい会話の一つです。
 時代はモンタヌスから200年以上、外国人には門戸を閉じたため、図版に現れる日本はシーボルトまで封印される。シーボルトの図版はリアルではあるが どこか陰鬱であり、ここに『幻のワンダーランド・ニッポン』は姿を消す。
 著者はこれを指して「日本は二度発見された」と書いています。これは政治、軍事、文化等 対ヨーロッパの歴史の中で必ず言われる表現で、何を取っても日本はワンダーランドだったのでしょうね。  まぁ、未だに理解されない部分もありますから… さて、次はどこを発見してくれるんでしょうね。

 明日は、アクション映画二本、押し付けます。お楽しみに〓


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