大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・25『真田山学院高校演劇部 本になる!』

2014-07-28 07:49:41 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・25
『真田山学院高校演劇部 本になる!』 
           

☆『はるか ワケあり転校生の7カ月』発売

 以前無料ネット書籍で『はるか 真田山学院高校演劇部物語』が連載(今でも読めますが)されていましたが、今回、それを改訂して挿絵もたっぷりなラノベの形で、なんと今日7月28日が発売日です!

 タイトルの通り我が先輩坂東はるかさんの時代。つまりうちらが、まだ中学やったころの伝説の話です。

 あのころも、今とあんまり違いがなくて、山田先輩と、玉城(たまぐすく)先輩の二人だけやったんですけど、4年前の福田乙女先生が強引……いや、熱心な顧問で、いろんな生徒に声かけては演劇部に引っ張り込んでました。
 その中の一人が坂東はるか先輩でした。
 先輩は、ご両親の離婚で東京の乃木坂学院高校から転校してきはったばっかりです。まだ制服もできてない登校初日に目ぇつけて強引に演劇部員にしてしまいました。他にも放送部の子らが兼業部員で入ってきますけど、本格的な専業部員で残ったのは坂東先輩一人だけでした。

 放送部の子らが居てたころに『ノラ バーチャルからの旅立ち』いう7人出てくる芝居に決まります。せやけど、稽古が進むにしたがって、部活に対する気持ちの違い、家庭事情なんかで難しなってきて、テキストレジーやって5人にまで登場人物を減らしました。それが、もう6月の終わりころ。うちらの真田山はOHPには参加せんと(なんせ、お金がかかりすぎます)A市が盆ごろに開いてるピノキオ演劇祭に参加してます。その公演一か月前に、また一人辞めて『ノラ』は上演でいんようになってしまいました。
 うちらはヘタな創作劇はしません。コーチの先生の勧めで『すみれの花さくころ』に急きょ台本を替えました。登場人物は3人でいけます。道具はほとんどなし。その代り歌が6曲も入る音楽劇です。

 それを奇跡的に、3週間ちょっとで仕上げてピノキオの板に乗せました。

 そんで、その『すみれ』をコンクールの予選で最優秀をとって本選の舞台に……そこで、すごい不本意な審査されて「作品に血が通っていない。思考回路、行動原理が高校生のそれではない」いうわけ分からん評でした。それからやったと思います。大阪府全体で審査の在り様を考えるようになりました。はるか先輩は審査員からはケチョンケチョンでしたけどNOZOMIプロのプロデューサーの目に留まって、プロの女優さんになるきっかけになりました。
 同じ業界のプロが観ても、小劇場の人らやと、売れて、かつ芸術的にも優れたものに目を付けてる人とでは見え方が天と地ほどに違ういう見本になった話です。

 はるか先輩は、単に演劇部員として励みはっただけやないんです。

 はるか先輩は、別れたご両親を元の鞘に収めて家族の復活を果たそうと時間かけて努力しはりました。せやけど、やっとお金貯めて東京に行ってみたら、お父さんには事実上の新しい奥さんが居てました。
 パニくって、荒川の河川敷で泣くしかなかった先輩でしたけど、このことが元で、お父さんと、その奥さんとも新しい人間関係が開けていきます。

 お別れだけどサヨナラじゃない。そういう新境地を発見したはるか先輩でした。この人間的な成長が先輩の演技を、ほんで『すみれの花さくころ』いう芝居そのものを変えていきます。

 うちらにとっては建国神話みたいな話です。一応今日発売ですけど、店頭やらアマゾンなんかのネット通販にかかるのには、ちょっと時間がかかるいうことでした。版元の星雲書房に直接申し込むのが一番早いようです。むろん一般の書店からでも取り寄せ注文はできます。

 以下に概要を書いときます。

『はるか ワケあり転校生の7カ月』 税込み799円 著者:大橋むつお

 星雲書房  ☎ 03-6677-4351 東京都練馬区春日町4-36-17

 送料無料 商品に同封の郵便振替で決済

 文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ)
     
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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『ゴジラ』

2014-07-27 17:33:43 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『ゴジラ』



 これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に身内に流している映画評ですが、おったいないので転載したものです。



楽しめる映像ではあります。ただし、色んな物を諦めるか無視すれば……と、条件付き。

 画像の作りは良く出来ているのですが、残念ながら説得力に欠ける、そのままリアリズムと書いても良い。要するに“全く怖く無い”のです。困ったもんでおます。
 まず、音がいかん。ここは効果音やろ~と思う所に“音楽”が入ってます。マァジですかいのう。音楽にした所が、作曲家は伊福部さんのオリジナルを聞き込んで、オマージュを捧げたと言うておりましたが……どこが? 私、音楽素養全く0で、もっぱら聴くのみです。私には判らん何かがあるんかもしれませんが、聴いてる限りにおいて「どこがオマージュ?」です。オマージュなどと考えなければ、スリルを盛り上げる作品だと思えますが、いかんせん、使う場所を間違えています。
 54年のオリジナルにインスパイアされ、リスペクトしているのは、そこいら中に認められます。ゴジラの背鰭が青白く光り(チェレンコフ光っちゅうんですわ)口から放射能炎を吐くのか? これは予告を見る限りでは判らない、ここ大注目ポイント! 監督のエドワード・ギャレは“モンスターズ:地球外生命体”っちゅう映画をたった50万$で作ったお兄ちゃんで、メジャー作品は初めて。そのせいか、怪獣のCG以外はなんか貧乏臭い、まるで日本映画のチープさにオマージュを捧げたように見える。
 それと、これは本の問題であるが、人間のエピソードが設定ミス。そんな作戦は有り得ない、????な設定。
 言ってみりゃ怪獣を人間としたら、まるで蟻の抵抗。ある一家を中心に据えて、描き込んではあるが、感情移入する所まで行かない。所詮 蟻の抗いだから人の痛みや恐怖が浮かび上がってこない。だから少しも怖くない。オリジナル第一作は怖かったっすもんね。 人間の地球に対する傲慢、対するゴジラは自然の代理であり、戦争の記憶が生々しさを持っていた54年に東京に上陸したゴジラの破壊は東京無差別爆撃の再現でした。オリジナル・ゴジラは日本人に刷り込まれた恐怖をそのまま映像にしてありました。
 本作で東京大空襲に当たるのは、福島の原発事故ですが、なにやら及び腰。 全てがこの調子なので、バランスが悪過ぎる。 映像は良し、ゴジラが「おっ!!」と思うような身体能力を見せるし、見所は満載……なのに、設定にご都合主義の小嘘がチョコチョコ顔を出すので入り込めない。大嘘はええんですが、中途半端な小嘘はあきまへん。渡辺謙も、これじゃどないもなりません。

 ホンマに惜しい映画であります。それなりに楽しんで見ましたが、もって恐がらしてもらいたかった。救いは、変な“環境主義的説教臭”がなかった事(在るにはあるんですが、あんまり声高ではない)ですかね、これで“環境原理主義”が顔を見せたら全否定でありますわい。ホンマに惜しい(涙)



『はるか ワケあり転校生の7ヵ月』  
 本日7月28日発売!(税込み799円=本体740円+税)
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』    
    

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説! 

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大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
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大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・24『御手毬高校演劇部訪問・他』

2014-07-25 11:39:21 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・24
『御手毬高校演劇部訪問・他』 
 
     


☆御手毬高校演劇部訪問記

 御手毬高校は、うちらβ地区の隣のθ地区の代表校です。この四半世紀、コンクール本選に必ず出てる実力校です。HPFの公演直前やのに、快くうちらゴマメの見学を許可してもらいました。
 
 御手毬高校は旧府立都島高女の同窓会「御手毬会」が戦前に作った高女が、戦後私立の女子高になったもんで、看護系などの進学に実績のある学校です。
 演劇部は7月30日、31日、シアター仰天院で 大作ミュージカル「美麗 神様を待たせた女」を上演しはります。仰天院はキャパ100余りの小ホールですけど、三回の公演で観客動員300以上が見込まれてます。さすがは実力校です。

 早めに行ったんですが、部員の人が「真田山学院様」と書いたホワイトボードを持って玄関前で待っててくれはりました。ちなみに御手毬さんはクラブで揃いのジャージとTシャツを持ってはります。
「すみません。お待たせして」
「いいえ、今ここに立ったばっかりですから」
 うちらに気兼ねさせへんためいうのは額の汗を見ても分かりました。ああ、恐縮!

 稽古場のホールに行くと、もう10人ばかりの部員の人らが発声やら、ストレッチをやってはりました。あんまりの集中と熱心さで声かけることもはばかられ、首振り人形みたいに頭下げることしかできません。5分前には部員全員(数えたら24人も居てた!)が集合「お願いします!!」と全員で挨拶するとこなんかは圧巻でした。
 改めて全員が声出しとストレッチ。それから相互交流のレッスン。これをなんと部員だけでやらはります。

 すぐにスタッフとキャストに分かれてスタンバイしたとこで先生が来はります。うちらは、ただただ首振り人形。

 80分の芝居でした。本番さながらの舞台稽古。先生の横にはスクリプターが居てて、時々先生が呟かはることをメモ。タイムキーパーまで居てて、場面ごとにタイムを駅伝並にチェック。
 本番前なんで、中身に関することは書けませんけど。幕開き前の衝撃的な効果音だけでも、持ってはる傾向が分かりました。前世期の黒テントあたりに祖型が感じられる小劇場、アングラ劇の傾向です。芝居慣れしてない観客でも分かりやすいようにアングラ劇独特の饒舌、長台詞は抑制されてました。台詞も大阪弁に置き換えてはって、いかに現代性を持たせるかいうとこに苦労してはるのが、よう分かりました。

 道具は一杯飾り。多分在りものに手を加えたもんやろと拝察しましたけど、芝居の世界観とはピッタリでした。照明はサスとフロントの使い方が芸術的で、適度なSSが舞台に立体感を出してました。ここまでやれる学校は、大阪でも5校はありません。まいった、プロ級です。

 ここからは、趣味の問題ですけど、演技に型があります。エロキューションも統一されてて、言わば歌舞伎や狂言、フランスのファルスのような独特の御手毬型。強烈でした。

「観て、どないやった?」

 舞台稽古が終わると、いきなりふられました。一言で言うたら「凄い」なんですけど、それやったら幼稚園並。そんなおためごかしでは済ませへん迫力が、先生の「どないやった?」にはありました。
「好き嫌いに分かれるでしょうね。こういう傾向が好きな人にはたまらんぐらいの完成度です。嫌いな人いうか、こういう表現を受信するアンテナ持ってない人には……分かりにくいと思いました」
 はっきり言いすぎたかなと思たけど。先生は大きく頷きはりました。
「うん。僕とこは独特やからね。せやろと思う。他には?」
「お上手なこともあるんでしょうけど……情念の表現が凄いですね。キャストもスタッフも、その情念をよう理解してて、統一したエモーションが圧として感じられました。並の高校演劇ではでけへん力です」
「遠慮気味に言うてくれてるけど、あんたのアンテナには、ちょっと夾雑音やったんちゃうか?」
「いいえ、新鮮でした。初めて歌舞伎の荒事見た時の感覚に似てます」
「ハハハ、荒事か!」
「技術的に聞きたいことは?」
「頭の掴みが見事ですね。音響と照明が演出の意図をよう理解してやってはります。SSの使い方がお上手ですね。サスもバックサスにならんように、そんで頭が切れんようにベストなポジションでした。ここから見てても分かりましたけど、一応バミってはいてはるんでしょうけど、役者は、自然と分かってるみたいですね。うちらは人がおらんいうこともありますけど、基本は狂言みたいに生のツケッパですから、羨ましいかぎりです」

 そんなこんなで2時間、お世話になりました。

☆『クララ ハイジを待ちながら』での発見

 本編の『すみれの花さくころ』が一頓挫してるんで、『クララ』をやってるて、前に書きましたよね。
 その『クララ』で発見がありました。『クララ』はものごっつい明るい饒舌な引きこもりの女の子の芝居です。台詞の90%がクララの台詞。で、気が付いたんです。クララは、吸い込む息の量がすみれの倍はある。クララが元来持ってる好奇心の表れなんでしょうけど、この呼吸の違いは大発見でした。
 芝居の表現は氷山の一角です。その一角を表現するために、役者は舞台ではせえへん表現の努力が90%せなあきません。芝居の稽古に季節が一つ変わるぐらいのスパンがいることが分かってもらえたでしょうか。

文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ) 
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大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・23『スランプな今日この頃』

2014-07-21 09:13:06 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・23
『スランプな今日この頃』 
 
       


☆来るとは思てたんですけど

 台詞はとっくに入りました。ミザンセーヌ(立ち位置、動きのきっかけ) エロキューション(発声とアーチキレーション=滑舌)も文句なしです。音響やってる長曾我部さんが少林寺が休みの日に5人ほど連れてきて試演会みたいなこともやりました。
「すごい!」
「さすがに演劇部!」
 と誉めてくれるんですが、なんか物足りません。勇気を奮って聞いてみました。
「『アナ雪』と比べてどう?」
 五人とも『アナ雪』は観てます。うちらも出たばっかりのDVDで観ました。
「あれはアカデミー賞とったやつやもん。なんちゅうか次元がちゃうよって……」

 うちらも、あれとは勝負にならんと思います。せやけど、あえて聞いてみたんです。
 やっぱりなあ……いうのんが、うちら役者の感想です。

「そら、本も、かけてるお金もグレードちゃうねんさかい、あんまり考えんでもええんちゃう?」
 長曾我部さんは、少林寺の元部長らしくフォーローしてくれます。
「先輩の気持ちは嬉しいんですけど。この『すみれの花さくころ』は完全やと思てるんです。初版が15年前、上演回数は20回ほど。その都度改訂されて、これで五訂版です。やってみて分かるんです。無駄なもんはありません。足らんもんもありません。試しに初版でもやってみましたけど、無駄と無理のある本でした。でけへんとしたら、うちらの力の足らんせいです」
「そう……で、なにが足らんか分かってるのん?」
「……それが分かりません。坂東先輩にも通しのDVD送ったんですけど『自分らで考えなさい』でした」

 しばらく四人、稽古場のプレゼンテーション教室で落ち込み。

「あたし、芝居のことは分からへんけど、少林寺で技に行き詰ったら、しばらく他の技の稽古に切り替えてみたりするよ。ほんなら、躓いてたとこが霧が晴れたみたいに見えてくる」
「……それや!」
 直観でした。同じ作者の違う本をやったら、その本では書ききってなかったものが見えてくるような気がしました。
 例えて言うなら、AKB48のことを知ろうと思たら『フォーチュンクッキー』だけやってても分かりません。『ビギナー』『桜の栞』『前しか向かねえ』『上からマリコ』『下からさしこ』いろいろやって、AKBの、それでも半分ぐらいしか分からへんと思うんです。
 そこでうちらは、作者の他の作品も稽古してみることにしました。

 スランプ克服大作戦です!

☆『クララ ハイジを待ちながら』

 この作品を選んでみました。作者の直近の戯曲です。
 ほとんどクララの一人芝居なんですけど、舞台には登場せえへん「アナタ」とのチャットの会話で話が進んでいきます。女の子二人の葛藤いう点では同じ構造してます。
『すみれ』の場合は、対立軸が、すみれとかおるの中にしかありません。対立は対立だけとちゃいます。互いに全体を通して関係を持ち、影響しあい、相手も自分も変わっていく存在のことです。『すみれ』の中では、それはコミカルに、そして遠慮気味に表現してあります。
『クララ』は、クララがアナタに話しかけることで、自分の隠れた心の中が出てきます。その表現は多弁で、スラプスチックでさえあります。この二つの作品はネガとポジやと言うてもええと思うんです。ネガとしての『クララ』を演ることで、ポジとしての『すみれ』の理解と表現が深まると思たんです。

 で、ほとんどクララの一人芝居なんで、あやめちゃんといっしょにやって、演出しあうことにしました。

☆余計なことかも

 芝居作りは建築物に例えられます。うちらは建物の基礎が弱いんで、地盤の改良からやってます。何回も言うてますけど、役の肉体化いうのは、これほどまでに難しいんです。9月10月になってコンクールの準備に入るクラブは分かりません。
 せやけど批判することは簡単やけど、現実は見てみなら分かりません。夏休みの間に、よその演劇部の訪問もしたいと思います。

文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ) 
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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『思い出のマーニー』

2014-07-20 11:30:25 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『思い出のマーニー』



 これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に身内に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです。


久し振りのジブリアニメは、いつも通りの美しい自然を背景に、ちょっと不思議な、そして、切ないまでに優しいお話でした。

 原作は、1967年のイギリスの児童文学ですが、舞台を北海道に変えて作られています。 幼い時に、両親を同時に亡くし、引き取ってくれた一番近しい親戚とも死に別れ、多少 遠縁に育てられている杏奈。愛情一杯に育てられているが、ある行き違いから、愛情を信じられなくなる。そんな自分の事も大嫌い、周囲にも溶け込めない。 いつも殻の中に閉じこもり、無理にドアを開けようとする者には牙を剥く。  彼女は喘息で、中学校の夏休みに田舎の親戚の家に療養にやってくる。その海辺の町で、杏奈は不思議な少女マーニーと出合う……。

 人は誰しも子供ながらに深く傷ついて、遣り場の無い怒りと悲しみに身動きがとれなくなる経験をするものだと思います。
 大概は新しい経験や、他者との関わりの中で癒やされ忘れ去って行くのだと思いますが、中には生涯忘れ得ない傷として残る経験もあるかもしれません。
 主人公 杏奈もそうなってしまったかも知れない、彼女はまさに崖っぷちに立っている。湾の奥に建っている洋館の少女マーニーも、金持ちのお嬢様ではあるが、愛情に飢えた存在だった。 孤独な魂が呼び合うようにして、二人は出会う。ひと夏の出会いが、この傷ついた二つの魂を癒やして行くさまを情感たっぷりに描いてあります。

 これを見て、古い映画を思い出しました。

“わが青春のマリアンヌ”1955年 仏/西独合作 監督:ジュリアン・デュビビエ <マリアンヌ>にマリアンヌ・ホルト…そらもう、人に在らざると思う程 美しい女性(に見えました……ガキの目にはね)でありました。一目で彼女に恋する少年ヴィンセントにホルスト・ブーフホルツ(“荒野の七人”で一番若いガンマン役) 殆どディテールしか覚えていませんが……ヨーロッパの山中、三つの国が国境を接する所(これはウ゛ィンセントがマリアンヌを追いかけて行く先だったかな?)に寄宿学校がある。そこに、親に見捨てられたらウ゛ィンセントが転校して来る。彼はアルゼンチンからやってきたので、ウ゛ィンセントとは呼ばれず「アルゼンチーナ」と呼ばれる。湖の対岸に「幽霊城」と呼ばれる無人の古城が有った。ある日、ウ゛ィンセントは肝試しに連れ出されて古城に向かう。
 無人の筈の城には、見るからに恐ろしげな大男の管理者がおり、ウ゛ィンセント以外の生徒は逃げ出す。一人城に入ったウ゛ィンセントは美しい女性の肖像画を見つける。すると、その肖像画から抜け出すようにして美少女が現れる……この女性、現実なのか幻なのか最後まで解らない。現実の存在だとしても、その正体も事情も全く解らない。マリアンヌは幻のように消え(連れ去られた?)湖畔をさまようウ゛ィンセントが発見される。
 ウ゛ィンセントはマリアンヌの実在を信じ、彼女を求めて学校から旅立つ。もう、ロマンと幻想に彩られた青春映画であります。今見たら突っ込み所満載?……いや、デュビビエの耽美映像は決して古びませんから、50年前(観たのは8~9歳頃)と同じように引き込まれるかもしれません。“マリアンヌ”は、少年から大人へと旅立つ男の子の話で、本作は、少女の傷ついた魂の救済の話。設定は全く違いますが、どこか同じ匂いがします。 いずれも自分の子供時代・青春時代を思い出して(“マリアンヌ”初見はジャリの時でしたから単に物語世界に憧れてました。)切ない胸苦しい想いに捕らわれます。 少々ホラーテイストを含んではいますが「怖い」とか「ゾッとする」とかは全くありませんのでご安心下さい。本作の重要なテーマは“許し”です。“許す”というセリフに注目して見て下さい。

 さて、長編アニメからは引退した宮崎駿さんでありますが、御大も原作のファンであるらしく、実にたびたびスタジオに現れ、ある時はさりげなく絵コンテを持ち込んだり、自分の設定を喋ったりしたそうであります。たまりかねたスタッフは「宮崎駿の話を聞く会」アハハハハ〓 なんてのを開いて、存分に語ってもらったそうです。結局、殆ど無視(宮崎駿設定では舞台は「瀬戸内」とか言うてはったらしい)されたようで……。
こうなったら無視した若手に一撃を加えるべく、宮崎駿は現場復帰する以外にありません!!
 復帰するなら、原作物のアレンジではなく、堂々たるオリジナルストーリーのSF/ファンタジーで勝負! 待っとります〓



『はるか ワケあり転校生の7ヵ月』  
 8月28日発売!(税込み799円=本体740円+税)
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』    
    

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説! 

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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画論『キリスト教映画のバックグラウンド』

2014-07-17 10:19:40 | 映画評
タキさんの押しつけ映画論
『キリスト教映画のバックグラウンド』



 これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に身内に流している映画論ですが、もったいないので転載したものです。

昨年末から、やたらとハリウッドでキリスト教の映画が作られてるってのは、たびたび指摘してきましたが、どんな社会的要請があってそうなっているのか? 各作品の後ろには、どんな意図を持った製作者がいるのか? よくわかりませんでした。

 先月のスクリーンに面白いコラム(西森マリー/アメリカ文化 常識&非常識)が載っとりましたので、それにそって考えてみたいと思います。
 メリカは、建国の基盤を担ったのが、カトリックの迫害を逃れた改革派のクリスチャン(新教徒)であったから……と言うより、そもそも新大陸はキリスト教のための新発見であると認識されており、ヨーロッパの白人にとってはメイフラワー号(1620年)の到着のずっと前から「キリスト教の大地」と考えられていました。いまだに、「進化論」を教えただけで逮捕される州があるのですが、1930年代までアメリカ全土で、聖書は公立学校の副読本であり、科学の授業で「天地創造」を教えていました。
 映画の黎明期には数多のキリスト教映画が作られ、黄金時代を迎えたハリウッドでは50年~60年代前半にキリスト教大作映画が次々に製作(「ソロモンとシバの女王」~「偉大な生涯の物語」)されました。その後、ベトナムの泥沼化と共に広がったカウンターカルチャーに呑み込まれ、アメリカ(特に「都会」)から宗教色が薄れて行き始め、映画からもキリスト教色は消えて行きました。
 果ては88年「最後の誘惑」のように、キリストを全くの俗人として描いた作品まで現れます。

 この潮流にストップをかけたのが、92年のクリントン政権でした。 あまりにリベラルなクリントンへの反動で、それまでサイレントマジョリティとされてきた「非都会」に住むクリスチャンが勢力を持ち始めました。
 01年の同時多発テロ後、アメリカは一気に保守化、ブッシュ大統領の影響(彼自身 再生派クリスチャンで、保守的キリスト教勢力がバックグラウンド)もあって、「福音主義者」の発言力が極端に強くなった。[福音主義者(エウ゛ァンジェリスト/キリスト教原理主義者の母体)]
 こうした背景の元、03年 メル・ギブソンが「パッション」を発表。88年の「最後の誘惑」と同じく、キリストの最期を描いた作品ながら、全編、アラム語・ラテン語・ヘブライ語の映画で、英語字幕が付けられた。
 アメリカでは、外国語映画はほぼヒットしないのに、これは4億$に迫るヒットで「神の奇蹟」とまで言われた。
 とは言え、極端に宗教色の強い作品は、好いところ年間1~2本に過ぎず、昨年末からの宗教作品ラッシュには説明がつかない。これにも政治のベクトルが深く絡んでいます。現職オバマが就任後、「都会派アメリカ人」は、宗教色が薄まったどころか、異常なほどの「アンチ・キリスト」となり、未だに勢力を保持する「非都会派アメリカ人」との間に溝を深めてしまう事となった。

 最近作品「ノア~約束の舟」は、非常に物議をかもしたが、これは、「都会派」の作った映画に「非都会派」が“NO”を突きつけているのです。
 主な批判は、ノア達が菜食主義者で、カインの末裔である王が「人間が動植物の支配者だ」(聖書では神の言葉)と言い放つ台詞にあるようです。 聖書の物語を借りた「環境保護推奨映画」じゃねえか!……って訳です。 この点は、私も同じようにかんじました。
「トランセンデンス」にも同じ臭いがしていました。 環境保護原理は、あらがいがたい真理を含むため、ほんまに始末が悪い。まだ、日本公開になっていないキリスト教映画は多数あります。その全てが、いわゆる「都会派」の作った物なのか否かはわかりませんが……どないなんですかねぇ。
 年末に「十戒」のリメイクが公開されますが、これがここで言う「都会派」の作品だとしたら……どんな風にいがめるんでしょうか。  よく、日本人は節操なく右左に振れると言われますが、こんな風に見てくるとヤンキーにだきゃ言われたないわい! と、思うのでありますよ、ホンマ、腹の底からであります。
「環境保護」は、アメリカにおける新しい宗教になっています。その意味「神の言葉(福音)を勝手に解釈するな」と、一言一句 聖書の文面の通りに従おうとする原理主義者と変わるものではありません。宗教哲理に重きを置かない大多数の日本人の目からすれば、理解しがたい人々なのであります。



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高校ライトノベル・ライトノベルセレクト・214『リアクション・4』

2014-07-16 15:43:52 | ライトノベルセレクト
ライトノベルセレクト・214
『リアクション・4』
 『201 リアクション・3の続き』

 麗子は、自分の職業に自信を持っていた……はずであった。

 SNSの職業欄には『劇団回天』としてそれでよかったと思っていた。
 府立高校の常勤講師であることは……それも楽しいことであった。なんせ担任をしなくてもいい。演劇部の指導も好きなだけできた。

「それは、もう許されへんのですよ」

 校長は、いつもの笑顔で言った。ただ、さすがに、さっきの笑顔は目が笑っていなかった。
 府教委と毎朝新聞から学校に電話があったのである。事務的と居丈高の違いはあったが、中身はいっしょだった。
「市民の方から通報がありました。Z高校の吉川麗子先生は、プロ劇団との兼職をなさっておられるとか。通報でSNSと劇団のプロフを調べました。学校長がご確認の上、お知らせいただけませんか?」

「どちらかにしてください」

 校長に、そう言われた。すぐに劇作家の飯塚の顔が浮かんだ。
 飯塚は、元府立高校の教師で、早期退職をして食えない作家をやっている。以前から飯塚は教職員のプロ劇団との兼職について、ブログなどで注意喚起していた。
 麗子は、飯塚が高校演劇連盟のことについてもブログで書いていることも含め、3年前に飯塚の作品が本選で落とされたことの意趣返しであると、他の連名の先生と同じ認識でいた。ナントカには付ける薬はないということで、近頃では飯塚のブログにコメントしないことが、先生たちの暗黙の了解になっていた。

「吉川先生。時代が違うんですよ。昔は教師が、参考書の原稿を書いたり、競技の審判をやったり、坊主や神主と兼職することには大目に見てくれた。アマチュアと看板が付けばたいがいのことは許された。今は、そうはいかんのですよ」
「SNSの職業欄を書き換えます」
「もう、それだけじゃ遅い。教職を取るか、演劇の道を選ぶか、どちらかにしてください。詰め寄るようで悪いけど、いま返事をもらわんと、もうわたしの手にも負えなくなる」
 意味はわかったが、つい言い返してしまった。
「手に負えないいうことは、どういうことですか?」
「分かりません。府教委直轄で指導又は処分通告が入ります。指導・処分の中身は戒告から免職まで、出てみないと分かりません。ただ、毎朝が絡んでるんで、新聞に載ることは確実でしょ」
 足許から凍り付くような悪寒を感じた、頭は、それに反してカッカと熱くなった。

「分かりました。辞めます」
「どちらを?」
「……劇団を」
「分かりました。そう伝えておきます」
「……二つだけ聞いていいですか?」
「はい……?」
 立ちかけた校長が、もう一度ソファーに座った。
「今から演劇部の道具の搬出に行かなければ……行っていいですか」
「それは構いません。部活指導の公務で、ちゃんと出張届もでている」
「もう一つ……通報した市民の方のお名前聞いていいですか?」
「いいですよ、本人も名乗っておられる。早期退職された府立高校の先生で飯塚勉さんとおっしゃいます」

――くそ、あの飯塚か!――

 そう思った。一瞬顔がこわばったような気がした。

 トラックは、約束の10分前には来ていた。いそいで道具を積み込むと、自分は助手席に乗り、生徒たちは電車で会場に回らせた。
「なんや、先生元気おまへんなあ」
「いや、そんなことないですよ」
「そうでっか、しんどなったら言うてくださいね」
「運転手さん元気ですね」
「ハハ、ちょっとスカッとすることあってね」
 万馬券が当たったように元気がいい。
「馬券でも当たったんですか?」
「ハハ、ま、そんなとこですわ……それに、久しぶりにM高校来られて懐かしいんですわ」
「え……」

 話が合わない。麗子の学校はZ高校だ。M高校というのは聞いたことが無い。

「え、先生とこの学校Z高校いいまんのかいな?」
「ええ」
「そうか……統廃合して名前変わったんやな。いや、ホンマは他のもんが来る予定でしたんでっけどね、ローテが悪うて急に回ってきたんですわ。前の仕事でも、ピンチヒッターいううのは、ようやりましたよってにね」
「前の仕事て何してはったんですか?」
「ハハ、もう十年もなりまっけどね。もとはあんたさんと同職ですわ」
「へえ、そうなんだ後藤先生」
 後藤という運ちゃんは、何かいいことがあったのか、ひたすらハイである。
「後藤……あ、急に人の車に乗ったんで、名札……替えますね」
 運ちゃんは器用に片手で、名札を入れ替えた。
「あ、Z高校!?」
 運ちゃんのハンドルがぶれるのと、名札の名前を隠すのが同時だった。でも、麗子には見えてしまった。

 名札には『飯塚勉』とあった……。



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大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・22『夏の自由研究・1』

2014-07-13 09:58:10 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・22
『夏の自由研究・1』 
 
        

 クラブが終わった後、よう、いろんなことを喋ります。それをまとめて自由研究。ちょっとセコイかな?


今の大阪をよく見よう
 大阪には261あまりの高校があり、演劇部の確実な存在が確認されるのは90校未満です。加盟校は111校ありますが、中には部員ゼロのまま、顧問の心意気で加盟されている学校や、専業部員が居てないまま、実質的に演劇部の部活の実態が無い。又は、希薄なまま加盟している学校ががあります。コンクールで毎年二十数校の棄権校が出ることからの推測と、学校訪問の感触。コンクール会場で「なんとか本番に人数揃えました、四月はゼロやったんですけど」などと世間話をされていたりする先生がおられることなどから推測したもので、大きくは外していないと思います。

 部員は、一校平均贔屓目に見ても5人ほどでしょうか。これに90を掛けると450人。111で計算しても555人にしかなりません。

 大阪の高校生は、261×720=187920人。少なく見ても18万人近くはいてるでしょう(起算根拠は、府立高校の平均的な定員です。私学はもっと多いと思います)
 その中で演劇部員は600に満ちません。大阪の高校生で演劇部員は1000人中4人もいてません。絶滅危惧といっていいでしょう。つまり非常事態です。非常事態には非常な方法で立て直さなければ道は開けないと思います。
 例に挙げて申し訳ないんですが、中学演劇が実質壊滅状態です。大阪の中学は533校です。こないだの第131回 大阪府中学生演劇祭に参加したのは僅か35校に過ぎません。この中学生諸君がすぐに高校生になります。連盟は中学演劇との連携を謳われていますが、ほとんど存在しない中学演劇との連携にどれほどの意味があるのでしょう。心細く感じませんか?
 念のため書いておきますが、この状況の中で粛々と活動を続けておられる中学演劇に、うちらは敬意の念は持っます。

高校演劇のヘタクソさ
 後述していますが、高校生の芝居の多くが観ているものに感銘はおろか、意味さえ分からないものがあります。サイトの映像を見てください。ミザンセーヌ(舞台上での役者の立ち位置の構成)ができていなくて、舞台がスカスカだったり、人物配置が偏っていたり、物理的距離と心理的距離が一致しないもの、人物が被ってしまっているものが多くあります。
 また、明らかに舞台で意味や動機を持って存在していない役者が多いことに気づきます。分からない人はウェブやYou Tubeなどで商業演劇、プロ演劇で検索して画像や映像を見てください。違いは歴然です。
 プロ野球と高校野球の差を5:1ぐらいやとしたら、プロ演劇と高校演劇の差は50:1以上の開きがあります。全国大会レベルでも20:1ぐらいの開きが一般的にあります。むろんプロ演劇でも度し難いものはありますが、たいてい「どこが駄目か」が言えます。高校演劇は「どこが悪いか言えない」もしくは「有りすぎて言えない」ものがあまりにも多くあり過ぎます。
 その端的な現れが、演劇部の存在率と演劇部員の少なさです。また、HPSやコンクールなどでの一般の観客の少なさに現れています。高校野球や軽音の平均的なレベルが高校生のそれを維持しているとすれば、高校演劇のそれは小学生か幼稚園のレベルです。特に劇作・演技の幼さは言葉がないほどです。これを読んで腹立たしく思う人がいるでしょう、何人かの人は。

 そう思ってもらうように書いています。書いてる自分がむかつきます。

 腹立たしいと思うのはプライドがあるからです。それやったら、そのプライドに見合うだけの力を付けてましょう。そのための提言です。

指導的高校演劇人養成の必要
 わたしらが思てる通年の講習は多くても20人程度です。講師は2人ほどでええでしょう。講師やお金のことを心配されているクラブもあるようですが、やる気になれば意外に簡単です。20人が入る施設を月に3度ほど確保すればいいのです。学校を回り持ちで借りたらタダです。
 演技、演出、劇作の勉強は、基本的に個人のストイックな努力が基本です。大阪で著名な演劇人や、高校演劇の指導者の方々もそうしてこられました。月に三度ほど集まり、チェックしてもらい、指導してもらうことで十分やと思います。
 大阪に文学の学校があります。卒業生の中には著名な作家や劇作家がおられますが、そこのコマ数の2/3ぐらいで考えています。時間的には、ほぼ同様にしています。

 講師は、やってみれば、ほとんどロハでやってくれる人もいると思います。ご定年になられた演劇部の先生で劇作、演技指導に長けた方が何人かおられるんとちゃいます? 卒業生(60代から20代まで)まで広げれば様々な人がいてます。

 コーチ制の見直しもあってええと思います。大阪は学校ごとにコーチが居て、やっていますが、関東では、自治体全体でコーチを委任し、必要に応じて、大阪よりは多い講習会を開いています。こういうことを自治体と掛け合うのが連盟の仕事やないでしょうか。

 対象は生徒顧問を問いません。真剣に演劇(特に劇作)を勉強してみたい人物に力を付けてもらうことです。一年では結果は出えへんしょう。その人たちが力を付けて現場で指導でき、成果が表れるのは、早くても、あくる年からでしょう。その20人の半分の人がそれぞれ3~4人の人の養成に成功すれば、数年で高校演劇の水準は目に見えてよくなるでしょう(指標としては、一般の観客やサポーターを増やすことです)

夏に講習会が行われることのリスク
 みなさんは、どう考えているか分かりませんが、あたしらは準備期間を入れて一本の本に3か月かけます。詳しくは他のブログを見てください。
 8月の頭にやると、コンクールまで物理的に3か月。実質は2か月しかありません。芝居の稽古は密度にもよりますが、少なくとも2か月はかかります。講習に意味があるとしても手遅れちゃいますやろか?

 実際、コンクールで観る芝居はドラマの基本構造さえなしていないものが多くあります。

 ある年、審査員が、こう言わはったそうです「どうしても、選ばなあきませんか?」
 ある年の本選で、今も現役の運営委員で審査員の先生が、同じ審査員に言いました「今の芝居分からはります? ぼく全然分からへん」
 
 この現実を見たら、あえて今の講習会、コンクール審査の在り方には反対します。

大人数であることの問題
 連盟の加盟校の生徒・顧問の大半が集まるので、それだけで圧倒されます。講師の先生は人柄もお優しく、芝居作りに関しても良い感性を持っておられます。きっといいものが経験できたと錯覚するでしょう。見て、ちょこっとやってナルホドと思うことと、身を削り、個別指導で得たものには雲泥の差があります。分科会は流行りの「学校の体験入学の模擬授業」に似ています。音響・照明の分科会は本物に接することで、評価はしますが、演技や劇作は通年の講習(毎週でもありませんし、少人数が条件です)でなければ力がつきません。
他のクラブさんがおっしゃるように、こんな1日の講習会で力がつくのなら、とっくに効果が表れていなければなりません。ちがいますか?

連盟が、いつも正しいという勘違い
 別の問題でも言いましたが、連盟がいつも正しいとは限りません。昨年のコンクールのパンフには全国大会30人の観劇が成功と書かれていましたが、現実は失敗でした。例年バス2台100人近い参加者がありましたが、多くの人たちが、その危険性に気づいて参加を見合わされ、廃止になりました。実際、修学旅行なんかでもいろいろ事件ありますもんね。
本選会場が、たった一年で門間に変更になりました。やはり遠すぎるという声が大きかったのでしょう。

 北中部にくらべ、大阪南部への手当が遅れていることもありますね。代表的な問題は本選出場の切符の少なさでした。北部の某地区では1/3の確率で本選に出られ、南部の某地区は1/13でした。地区の増設で、やや緩和されましたが、まだ、その開きは大きいといえるでしょう。
 
 連盟への信頼は維持されんとあきませんけど、発足60年の団体です。錆びついたところもあります。勘違いもあります。疑問に思ったことや、おかしいことはぶつけましょう。そのことが、大阪の連盟、高校演劇の向上発展に繋がると思います。

文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ)  
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大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・21『坂東先輩からのダメ』 

2014-07-10 13:09:14 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・21
『坂東先輩からのダメ』 
 
         


☆音響係が決まりました
 放送部3年生の長曾我部さんが兼業部員で、やってくれはることになりました。
 実は、先月の半ばからやってもろてたんですけど、放送部の実務を2年生に引き継げたいうので、稽古にべた付きできるいうのんで入ってもらいました。
 原曲は、N音大さんがやらはったのをお借りしました。著作権についてはエーベックスに確認しました。
 高校生が既成の曲をコンクールで使う場合、著作権には触れません。ただし原曲に改編(編曲したり、歌詞をかえる)せえへんことが条件です。以前近畿大会でアニソンを替え歌にして、著作権に抵触するということで審査対象はら外された学校がありました。その審査員の先生は「ここまで来るのに二回コンクール通ってるんでしょ。地区と県大会。そこの審査員は何をしてたんだろうね?」と、言わはったそうです。
 うちらは編曲も、替え歌もしませんけど、一応ご挨拶の手紙は書いておきました。
 音響が決まったんで、我が真田山は万全の体制になりました。ちなみに照明は淀先生がやらはります。近畿大会まで行ったら、これも生徒がやらならあきません。ああ、どないしょ(^0^) 今から考えて、まあオメデタイうちらです。

☆道は遠いです

 昨日テストが終わったんで、さっそく一本通して前1/3を動画でとって先輩の坂東はるかさんに送りました。

 すみれの花さくころ(宝塚に入りたい物語)
          
 大橋むつお

 時  ある年のすみれの花のさくころ
 所  春川町のあたり
  
 人物 
 すみれ  高校生                        
 かおる  すみれと同年輩の幽霊
 ユカ   高校生、すみれの友人
 看護師  ユカと二役でもよい
 赤ちゃん かおると二役


 人との出会いを思わせるようなテーマ曲が、うららかに聞こえる。すみれが一冊の本をかかえて、光の中にうかびあがる。

すみれ: こんちは。あたし畑中すみれです。これから始まるお話は、去年の春、あたしが体験した不思議な……ちょっとせつなく、ちょっとおかしな物語です。少しうつむいて歩くくせのあるあたしは、目の高さより上で咲く梅とか桜より。地面にちょこんと小さく咲いている、すみれとかれんげの花に目がいってしまいます。その日、あたしは春休みの宿題をやるぞ! というあっぱれな意気込みで図書館に行き、結局宿題なんかちっともやらないで、こんな本を一冊借りて帰っていくところでした。あーあ、机の前に座ってすぐに宿題はじめりゃよかったのに。つい、なにげに本たちの背中を見てしまったのが運のつき。だから、この日、うつむいて歩いていたのは、いつものくせというよりは、自己嫌悪。だから、いつもの大通りを避けて、久しぶりで図書館裏。春川の土手道をトボトボうつむいて歩いていたのです……ところが、そこは春! 泣く子も黙って笑っちゃう春! そのうららかな春の日ざしを浴び、土手のあちこちに咲きはじめた自分と同じ名前の花をながめていると、ふいに母親譲りの鼻歌などが口をついて出てくるのです。春川橋の手前三百メートルくらいに差しかかった時、保育所脇の道から土手道に上がってくる、あたしと同い年くらいの女の子が目に入りました。セーラー服に、だぶっとしたズボン……モンペとかいうのかな。胸には、なんだか大きな名札が縫い付けて、肩から斜めのズタブクロ。平和学習で見た映画の人物みたい、一見して変! 近づいてくると、もっと変!……あたしと同じ鼻歌を口ずさんでいる! まるで学校の廊下でスケバンのキシモトに出くわした時みたいな気になり。目線をあわさぬよう、また、不自然にそらせすぎぬよう、なにげに通りすぎようとした、その時……。

舞台全体が明るくなり、ちょうど通りすぎようとしている少女、かおるも現れる。すれ違った瞬間かおるが知り合いのように声をかける。

かおる: こんにちは……。
すみれ: え……。
かおる: こんにちは……!
すみれ: こ、こんちは……
かおる: 通じた!……あたしのことが分かるんだ!
すみれ: あ、あの……
かおる: ア、アハハ、ごめんなさいね。多分通じないだろうと思ったから。いつもそうなの……だから、いつもの調子でひょいと声をかけちゃって。ごめんなさい、驚かしちゃったわね。
すみれ: あ、あの……。
かおる: あたし、咲花かおると申します。よろしく。あたし、ずっとあなたみたいな人が現れるのを待っていたの。急にこんなこと言われたって信じられないかもしれないけど。あたし幽霊なんです。
すみれ: ゆ、ゆうれい!?


 で、冒頭の、この五分にもならんとこで大きな指摘をされました。
 台詞と動きに動機が無い……です。すみれの最初の長台詞は、いわば導入でナレーターでもあります。せやから半分はすみれやないんです。この長台詞でお客さんを引付ならあきません。
 そのためには、お気楽さ、自己嫌悪、かおるがやってきたときの興味半分の不気味さが出てんとあかんいうことです。
 うちらは、これを演るについては、You TubeでN音大やら、真田山、天王寺商業(なんでか見られます)の芝居を何べんも観ました。で、いっちゃんええ出来になったと自負してました。
 そやけど、プロの目から見たらまだまだなんですね……。

 あたしの「かおる」ものっけから言われました。「通じた!……あたしのことが分かるんだ!」が偽物やと言わはります。
「三好さん、通じることを分かってて言ってるでしょ?」

 う~ん、そんなつもりはないんですけどね。
 坂東先輩の指摘は鋭いです。
「いつものように通じないと思って声をかけたのなら、言い終わった後は、もう別な何かを見て聞いてるはずです。そこで手を抜いてはいけません」でした。
 何気ない演技と言うのが一番むつかしいです。蒼井優という女優さんが言うてます。
「一番難しいのは、人に呼ばれて振り返るシーン。だって、役者としては声を掛けられるの分かってるんですから」
 ムムム……まあ、蒼井優さんと同じことで悩んでるんやと、自分を慰めるあたしでした。

☆信じられません
 審査基準を持ってほしいという要望が、地区総会で生徒から要望があって、運営委員長の先生が「持ち帰って検討します」と3月の終わりに言わはったのに、総会でも、地区総会でも一言も触れはりません。演劇部がどうこう言う前に、教育者としてどないなんでしょ。
 しつこくこだわって、すみません。

文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ)  
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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『マレフィセント』

2014-07-06 15:40:35 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『マレフィセント』



 これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に身内に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです。


ディズニーの1959年のクラシックアニメ“眠れる森の美女”の真実を明かす……と来れば、またまた相対化ですかいな〓〓 物事には裏も表もありまっせ、右から見るのと左からでは全く違う話が見えて来るって訳ですが、本作はそうではありません。

 これが真実なら、59年のアニメは、いわば「古事記」か「日本書紀」つまり、オーロラ姫の子孫が歴史を記す時、人間にとって都合の悪い事実を全面的に書き換えたって形です。
 以下、今回はネタを割りますから、見に行く予定の人は読まないで下さいませ。 さて、本作の原型はシャルル・ペローの「眠れる森の美女(1697)」と、グリムの「いばら姫(1812)」です。いずれもイタリアの説話集「ペンタローネ(1636)」に端を発していますが、今や、これしかないマレフィセントのイメージは全くディズニーのオリジナルです。 そして、ストーリーは、チャイコフスキーの書いたバレーにインスパイアされている。


 バレー版に登場する妖精は7人で、マレフィセント(バレー版ではカラボス)も含まれる姉妹です(ちなみに民話には12人)。カラボスが呪いをかけると、リラの精が「愛する人のくちづけで目を覚ます」と魔法をかける。本作のマレフィセントは、このカラボスとリラが合体している。彼女自身が呪いをかけた後、「真実の愛のくちづけだけが、この呪いを解く」と続ける。 この世に“真実の愛”など存在しないと確信しているからであるが、彼女は元々は心優しい妖精で、妖精の国の守護者であった。 それが何故、悪魔のような妖女に成ってしまったのかというのが本作の肝。
 洗礼式の祝宴に招待されなかったのを怒ったというのがこれまでの設定だが、もっと以前に因縁があったことになっています。オーロラの父・ステファン王とマレフィセントの間にロマンスがあって、ステファンの心変わりで手ひどい裏切りに会った。そこから彼女は歪んで
行ったとしてある。
 本作品、アメリカでは5週目、2億$を超えるヒットに成っています。設定も面白く、映像デザインも美しい……のですが、私には入り込みにくい映画でした。
 なんかストーリー運びが中途半端で感情移入出来ない。森に隠れたオーロラを陰ながらマレフィセントが見守っているのだが、その愛憎半ばの視線が表現できていない、ここが最重要ポイントなのに……なんで? オーロラを預かった3人の妖精が全く役立たずで、放っておいたら16歳の誕生日までに死んでいる。 オーロラを育てたのは、マレフィセントだということなのだが、これに3人が全く気づかない。というより3人の妖精が殆ど描かれていない。この中途半端、原因が脚本なのか編集なのか、はたまたアンジェリーナ・ジョリーの演技力不足なのか? 見た感じでは全部に等分の罪がありそうです。姿形は、リック・ベイカーの見事なメイクもあって、アンジー以外に考えられない位、まさしくマレフィセントなのですが、なんせ複雑な性格、ちょっと難しかったのかな?
 アンジーに難が在ったとしたら、そこはサイドが埋めなくてはならないが、どうもアンジーの存在感に任せ過ぎている。マレフィセントの手先のカラスが、魔力で様々に姿を変え、彼女に語りかける。この役をもう少しうまく使えば相当変わった筈。 ストーリーにリアルが欠けるから、見事なセットも衣装も楽しめない。逆に盛り込み過ぎでゴタゴタ感じる。上映97分(実質90分位)、時間的にはまだ余裕がある筈、最終編集がどんな考えで行われたのやら。監督のロバート・ストロンバーグは長年 美術監督として名を馳せた人で、本作が監督デビュー。さすがに美術に対する目配りは行き届いているが、ストーリーテリングに難有りです。オーロラは森でフィリップ王子に出会いますが、果たしてこの程度で“真実の愛”が生まれるのか? というのは、極当たり前な現代的視点、ならオーロラは誰のキスで目覚めるのか…これはもう、書くまでもありませんが、この見え見えの結論を感動的に見せるためには、そこに至るまでの積み上げが肝心なのですが……う~~ん、残念!
 エンディングにしても、ハッピーエンドではありますが、ホンマにこれでええんかい?と思います。登場人物は、現代的な事象をカリカライズされた存在ですが、これを欲張り過ぎているのも混乱の一因であります。さて、これをお薦めするか否か……う~~ん、難しいなぁ。アンジーのマレフィセントぶり(姿)だけでも見る価値はありますが、ちょっと演技がねぇ~。ゴージャスな画面ですが、盛り込み過ぎ?
 総体、デラックスな作品ですから、見て損とか馬鹿にしとんかい!ってな事もありませんし、まぁ……お薦めとしときます。



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 7月中旬発売予定。出版社の都合で、また発売が延びました。もうしわけありません。(税込み799円=本体740円+税)
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』    
    

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大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・20『本年度加盟校の発表』

2014-07-01 13:50:12 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ
Vol・20『本年度加盟校の発表』 
 
       


☆今年は111校
 ゴロのええ数字ですね。HS・ドラマティックアソシエーション111
 去年は発表時には112校、コンクールのパンフでは111校になってました。ほんで、コンクール参加校が89校。加盟校数との間に22のギャップがありました。多分幽霊加盟校(部活の実態がないのに加盟してる)が入ってるんでしょうね。わたしらが訪問した誠学園なんかが、その典型です。
 半分はええことやと思います。たとえ加盟時点では部員がおらんでも、コンクールにはどないかしたろ! という顧問の先生の情熱が感じられます。

 残り半分は「どないやねんやろ?」いう懐疑心です。

 連盟の先生らは「生徒こそ主人公」と言わはります。その主人公がおらへんのに連盟加盟……ちょっと首を捻ります。

 確かに誠学園みたいに、顧問の先生が連盟の役員やってはって、生徒ゼロでも加盟せざるをえんいうとこもあります。言葉を飾らんと言うたら、ほんまは先生がやりたいから……うがちすぎでしょうか?
 極論を言います。連盟は、大阪の高校演劇の存在と発展のためにあります……たてまえは。
 現実は、連盟の存続が目的化してませんか? 

 もっと具体的に言うと、運営委員の先生らの仲良しグループの存続が目的(たとえ無意識にせよ)になってませんでしょうか。

 運営委員の先生らの楽しみは、運営委員会のあとの一杯飲みと研修会いう名前の懇親会……ちゃいます?
 うちの学校にも先生らの組合が二つあります。それぞれ夏に組合の教育研修を看板にして、信貴山なんかに籠って宿泊研修やってはります。職員室にいくと組合専用の掲示板があって「目指せ30人学級!」とかいろいろ貼ってる中に研修参加者募集の張り紙があります。
「あれは、仲良しグループのお泊り会や」
 そない言わはる先生も居てはります(誰とは言えませんけど)
 うちらも、その通りやと思います。真田山は府立高校の中では落ち着いてる方やと思いますけど、たまに、生活指導上の問題がおこります。学校のことなんで具体的には言えませんけど、補導委員会いうのがあって、そこで事実確認と指導方針が決まります。モノによっては職員会議の議決がいるものもあって、そのときは原案になります。

 この補導委員会が5時15分の勤務時間が終わると「勤務時間がきましたけど続けますか?」と聞くそうです。で「もう次にしよ」いうことになったら、で、それが、もし金曜日やったら、結論は月曜まで延ばされます。むろん問題起こした生徒が悪いんやけど、土日は保護者も含めて生殺しです。こんな学校て案外多いようです。で、我が顧問の淀貴美先生は、その日のうちに家庭訪問して「やむなく持越しになりました。それだけ重大に、かつ慎重に考えてます」と、カマしに行かはります。先生の本心としては「徹夜してでも結論出るまでやれよ」やと拝察してます。

 何が言いたいかというと、絶滅危惧の幽霊学校ほっといて、仲良し会やってる場合やろかいうことです。111という数字は現実的には90もない数字やと思います。90/261は、およそ34%です。大阪の高校は2/3の学校で演劇部が事実上存在してません。ここに危機感持ったら、することは、おのずと決まってくる思うんです。

 前も書きましたけど、連盟の講習会……どないなんでしょ? たった一日で演技やら劇作の力はつきません。それも8月に劇作の講習。コンクールまで三か月、現実には二か月でしょ(試験やら検定やら、ほんで休みなしで稽古はできません)ごっついイージーに本書けると言うてるようなもんです。せやから、コンクールでは「この本、何を伝えたいんやろ?」いう本がぎょうさん出てきます。
 で、義理で観に来た観客は「高校演劇はおもんない」で、一般の観客はつきません。ほんまに高校演劇考えるんやったら、腰据えて一年がかりぐらいで、本の読み方(書き方ちゃいます)演技、演出教えならあかんのとちゃうでしょうか。

☆今日この頃のあたしら
 試験前なんで部活はしてません。せやけど、今度の『すみれ』は歌が入ります。30分だけ、歌の練習やってます。それから、日に二回は歩きながら台詞通して、台本は必ず一回は目ぇ通します。それと、個人的な理由でバイト始めました。正直きついです。いや、ほんま。

 せやから、うちらは創作劇には手ぇ出しません。

 文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ) 
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