のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

とうとう

2011年01月18日 | 日記・エッセイ・コラム

 1月8日に交通事故を起こした従姉妹の息子(23歳)が、昨夜息を引き取りました。10日に見舞いに行ったとき、半分脳死状態でもう長くないことはわかっていましたが、とうとうこの日が来たかとむなしい思いがしています。

 今日、高校受験があった娘がいたので、昨夜病院で兄が亡くなったことを隠し、普通に受験に送り出したそうです。悲しむことより、厳しさが求められたこの何日かだったのでしょう。悔やみ後と一つ言わずどうやって毅然と装うか自問自答している姿を見る思いでした。

 夕方、遺体が運ばれた斎場に行ってきました。従姉妹夫妻は気丈に振舞っていましたが、それより不憫だったのは亡くなった息子の恋人で、弔問に訪れる人たちに「息子の嫁です」と紹介してもらう姿に、胸をかきむしられるような思いがしました。

 夏のお祭りのときにこの息子が「彼女です!」と連れてきたとき、「いよいよ孫の顔が見られるね!」「早く孫連れて来い!」と従姉妹夫妻と乾杯しましたことなどを思い出すと、こんな結末がなおさらつらく思えてしまいます。

 

 それにしても、若い人の訃報は生き残った人たちに残す傷が大きすぎる。「大往生でした!」と、赤飯炊くような葬式が望ましいです。

コメント
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