ON THE ROAD

適当に音楽や映画などの趣味についてだらだら

『タワーリング・インフェルノ』

2020-05-16 23:44:09 | 洋画
最後に劇場で映画を観たのは約2か月前だが、もう映画に飢えきっている。劇場が再開したとはいえ、まだ自粛すべきなのだろうが、我慢できずに行ってしまった。

DVDも持っている作品だが、やっぱりこういうのは大画面で観てなんぼ。大好きなマックイーンやポール・ニューマンが出ているというのも熱るが、70年代3大パニック映画(多分残り2つは『大空港』と『ポセイドン・アドベンチャー』)の中でも私は断トツでこれが好き。

もう、とにかく迫力が違う。実際に自分が火事場にいるようにも思えてしまうし、今自分がいる劇場が火事になったらどうしようなんて思いもよぎってしまう。

そんでもって人間ドラマの掘り下げも秀逸。どうしてもこの手の作品にドラマ要素が加わると流れも悪くなり安っぽくもなるようで好きになれない。実際私は『大空港』はドラマ要素が強すぎてそんなに好きではない。
が、今作はそれぞれの人物を丁寧にかつ、決して物語の妨げになることなく描いている。特に秀逸だと思ったのは詐欺師の老人。詐欺師ながら心の優しい人物で、パーティー会場に火だるまの人物がやってきたときも、真っ先に駆けつけている。そして貸衣装を迷うことなく死体にかぶせている。その辺もちゃんとそこに至るまでを描いているかどうかで観る印象がまるで違う。
不倫している二人のエピソードだって別になくったっていいが、あの二人が死ぬシーンは映画をより深くしているようにも思える。不純な愛にもかかわらず、非常に美しい愛に思えてしまう。

また、パニックに陥る人々の描写もリアル。そんな中で毅然とした態度で事態に向かう姿はかっこよく思える。主役はマックイーンとポール・ニューマンだが、他にも魅力的なキャラが多いのがこの作品の魅力だ。

久々に観た作品ではあるが、いや~面白い。これからは定期的に観なあかんな。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿