経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

9/10の日経

2013年09月10日 | 今日の日経
 GDPが上方修正されたが、消費は、在庫が修正された分、やや下方修正された。しかし、それでも出来過ぎで、7-9月期には大きく伸びが落ちるだろう。民間調査機関の今年度の成長率予測の2.8%は、前回の消費増税前の1996年度と同じくらいであり、消費税に耐えられるほど強いとは言えない。

 今日の日経の「景気指標」にあるように、今回の景気回復はいつもと違い、1-3月期に消費が急増したことから始まった。4-6月期の消費は、そのゲタを履いて上げ底になっている。したがって、それを使い果たす7-9月期には伸び悩む可能性が高い。

 ニッセイ研の斎藤さんも、第一生命の新家さんも、7-9月期の消費の前期比を、それぞれ0.2、0.1と低めに設定している。7-9月期のGDPを占う7月の消費総合指数は13日に出る。総合指数は、家計調査と食い違って4-6月期に高く伸びたが、さすがに横バイではないか。家計調査の趨勢を後方12か月移動平均で見ても、そうなっている。

 7月の家計調査はさえなかったし、消費者態度も弱っている。消費増税は10/1に決めるようだが、この日は、8月の家計調査の発表日でもある。過去の幸運の勢いで増税を決めた途端に、足元の指標が影を差すなんてことにはしたくないものだ。

(今日の日経)
 羽田・成田発着を拡大、五輪決定で。GDP譲歩修正3.8%増、消費増税に追い風。金の食パン刷新、人気商品ほど飽きが早い。景気指標・回復局面いつもと違い風景。経済教室・政策先送り・腰折れしても将来は回復・奥野正寛。

※奥野先生は率直ですな。問題は増税の是非より、一気の3%か、穏健に1%かですよ。

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