みなさん、大型連休はどのようにお過ごしでしょうか。私は家内のキャットシッターが稼ぎ時なので、主夫をして過ごします(笑)。そのかわり5月20日前後から旅行やゴルフをまとめてするつもりにしています。
金正恩と文在寅の両氏の会談が無事終わりましたね。大方の論評は金正恩がまるでホストのように文在寅をリードしていた。そして非核化の合意はできても具体案がないので、今後に大きな課題を残した。今後の米朝会談を見守ろう、というものです。
「Little Rocket Man, Sick Puppy」と金正恩をののしったトランプを、「おいぼれ狂人」とののしり返したお二人さんの初会談、見ものですね。もっともトランプはきのう言ったののしりなどすっかり忘れ、「あいつはいいやつだ、頭もいい」などと平気で言える人間です。ウソやウィットを含めどちらが上を行くか、今からとても楽しみにしています。
その前に行われた日米首脳会談は、アメリカでは囲み記事扱の出来事だったようで、さしたる評判にもなっていません。それに引き換え、フランスのマクロンとトランプの会談は欧米ともに大きな扱いでした。なかでもマクロンが上下両院に向けて行った演説は実に秀逸でした。第三者であるイギリスのBBCニュースから一端を引用します。
見出し;「フランスのエマニュエル・マクロン大統領は25日、米議会の上下両院合同会議で演説し、国家主義と米国単独主義を非難した。」
本文;「マクロン氏は、国家主義的、米国単独主義的政策は世界的な繁栄に対する脅威だと述べた。同氏の言葉は明示的ではないものの、ドナルド・トランプ米大統領の掲げる米国第一主義的政策に対する事実上の攻撃だと広く解釈されている。
マクロン氏は演説で「自由と寛容さ、平等な権利」を掲げる米国とフランスの「壊すことのできない絆」を称賛しつつ、国際貿易やイラン問題、環境問題などでも立場の違いを鮮明にした。今回の訪米で見せてきたこれまでの温かい愛想のよさとは対照的だった。
同氏はこの議会演説で、3分間のスタンディングオベーションを受けた。
ただ、マクロン氏の言葉は、両大統領が全ての課題で合意しているわけではないことを示した。
「我々は、より素晴らしい繁栄への希望に満ちた世界を揺るがすような、急進的国家主義の始末に負えない働きを許さない」とマクロン氏は付け加えた。
マクロン氏はさらに、「米国が多国間協調主義を発明したのであり、今それが21世紀の世界秩序を作り出すために再発明される必要がある」と述べた。
同氏は、西洋諸国が世界で生じている新たな危機を無視するなら、国連と北大西洋条約機構(NATO)は負託に応えたり安定性を保証したりできないだろうとした。
貿易については、マクロン大統領は「商業戦争は適切な答えでない」と述べた。同氏は商業戦争が「雇用を破壊し、物価を上昇」させるだろうとし、「世界貿易機関(WTO)を通じて交渉するべきだ。我々が規則を書いたのだから、それを順守すべきだ」と付け加えた。
同氏は米国単独主義や孤立主義、国家主義は「恐怖に対する一時的な救済策として魅力的に思えるかもしれない。しかし、世界への扉を閉ざしても世界の進歩は止まらない。それは市民の恐怖をなくすのではなく、あおるのだ」と述べた。」
こうしたマクロン演説はアメリカや欧州のマスコミでもかなり絶賛されています。さらにジョン・ソープル BBC北米編集長の言葉を引用します。
マクロン氏はトランプ氏を操縦する方法についての特別授業を世界の他の指導者たちに提供した。近くに寄り添い、必要な場面ではお世辞を言う。しかしそれは、大きな一撃を浴びせることを可能にすることにも使える。
トランプにシッポを振ることしかできない、わが安倍首相にこの言葉を捧げます。彼がトランプに言った唯一のNOは、「TPP離脱への反対」でしたが、その場でトランプには「TPPへの復帰はありえない」と一蹴されました。あとはすべてにおいて「完全に意見の一致を見た」という相変わらずのお世辞交じりの決まり文句のみでした。やっぱりゴルフでお互い傷を舐め合いたかったのでしょうか(笑)。
グローバル主義こそ世界を救うと言う哲学を持ち、トランプに「ダメなものはダメ」とはっきり言い、議会演説でもその姿勢は一貫していました。マクロン氏はトランプ氏の「アメリカを再び偉大に」というスローガンを借用し、「今こそ地球を再び偉大にするときだ」と最後に述べています。
座布団3枚!
マクロン兄さん、お願いです。爪の垢をアベチャンにあげてください(笑)