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珠玉のゴルフ場、パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ

2023年09月10日 | ゴルフ

 今週末日本女子プロ選手権が開催されているパサージュ琴海(きんかい)アイランドゴルフクラブは、私が日本でも有数の素晴らしいリゾート・ゴルフ場と思うコースです。

 リゾート・ゴルフ・コースの一般的定義があるわけではないのですが、少なくとも宿泊できるホテルが併設されていて、食事を含めたリゾートライフが楽しめるゴルフ場ということにしましょう。

 何故ここが日本有数の素晴らしいリゾート・ゴルフ場かともうしますと、まずはアクセスが船だということからはじまります。私は友人ご夫婦と一緒にまず長崎空港まで飛行機で行き、そこからホテルまでなんと小さなクルーザーでいくという経験をしました。長崎空港自体もともと大村湾に人工島を作った海上空港なのですが、対岸にあるこのゴルフ場までも小さなクルーザーで行くというおしゃれな嗜好が待っていました。ホテルのピアにはドアマンが待っていてゴルフバッグも一緒に運んでくれます。

 そして海辺のリゾートにふさわしい真っ白な建物が雰囲気を盛り上げてくれます。着いた日はゆっくりとテラスでお茶をして、あとはホテルご自慢のディナーを楽しみました。

 私の趣味はゴルフをプレーするだけでなく、日本各地のここぞというコースでプレーを経験することです。これまでに日本では約340コースをプレーしています。海外では比較的多いリゾート・ゴルフ場ですが、日本ではここぞというリゾートゴルフ場はとても少なく、数えるほどです。筆頭は川奈ホテルとそのゴルフ場でしょう。1936年、昭和11年に大倉財閥の総帥大蔵喜七郎が作り、ホテル・オークラが運営していました。しかし母体企業の経営不振により売却。2006年にプリンスホテルが引き継いでいます。コースは昔のままですが、ちょっと残念なのは食事です。オークラホテル時代とは異なる内容になったため、私を含め昔を懐かしむ人が多いようです。

 パサージュ琴海の売りは懐石料理のフルコース。海に面したレストランのテーブルには、新鮮でおいしい海の幸が次から次へと出てきて、これほどの和食を提供してくれるゴルフ場を私は知りません。この食事をするだけでも価値があると思います。

 ゴルフコースはどうかと申しますと、日本でも世界でも並ぶもののないユニークな地形を利用した素晴らしいコースです。設計したのは特に九州では有名だった「玄海の荒法師」と呼ばれたプロゴルファー、藤井義将氏です。

 大村湾付近はいわゆるリアス式海岸が続いていて、陸と海がとても入り組んだ地形です。そのためなんと海越えのホールが3つもあるという大変ユニークなコースに仕上がっています。コース・レイアウトを簡単に表現するなら、手のひらを拡げた地形で、ひらの部分に多くのホールがあるのですが、指の部分も利用していて、例えば親指から人差し指に海を越えたり、人差し指から中指に海を越えて、そのあとも海沿いの際どいホールがつながっているところをプレーするのです。

 アメリカ西海岸の世界的リゾートコースであるペブルビーチ・ゴルフ・リンクスも海沿いの際どいホールが多いのですが、海越えと言えるのは8番ホールくらいで、そこも迂回可能です。

 日本にも谷越え、川越え、池越えのホールがあるコースはいくらでもありますが、海越えは極めてユニーク。しかも迂回はできません。リアス式ということは陸上も小山が続いていて、ゴルフ場もその地形をなるべくそのままに設計したため、フェアウェイも起伏だらけの難しいコースです。

 

 玄海の荒法師と呼ばれた藤井氏は福岡県の出身で、私が福岡に赴任していた時によくプレーした玄海ゴルフ倶楽部に所属していて、ニックネームはそこからきたものです。彼は小柄ながらプレーぶりは小気味よく、日本オープンにも優勝しています。ゴルフは赤星四郎というアマながら日本のゴルフ界草分けのゴルファーに師事していたとのこと。赤星四郎は弟の六郎とともにゴルフ場の設計も手掛けていましたので、藤井氏はゴルフ場設計に関しても彼の薫陶を得たのかもしれません。私の勝手な推測です。

 

 この珠玉のゴルフ場で開催されている、今年の日本女子プロ選手権の覇者は誰になるのでしょうか。もうすぐ決まります。

コメント (3)
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