河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1499- ドヴォルザーク、チェロ協奏曲、アルトシュテット、グラズノフ、四季、小泉和裕、都響2013.7.22

2013-07-24 20:40:00 | インポート

2012-2013シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2012-2013シーズン
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2013年7月22日(月)7:00pm サントリー
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ドヴォルザーク チェロ協奏曲
  チェロ、ニコラ・アルトシュテット
(アンコール)
バッハ 無伴奏チェロ組曲第1番より「サラバンド」
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グラズノフ 四季
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小泉和裕 指揮 東京都交響楽団
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前半の伴奏においてもこのオーケストラが一段上をいっているのがよくわかる。具体的にうまく表せないのだが、昔聴いたLPはトップレベルのオーケストラのものが多く、解像度が高く、マスの鳴りよりもアンサンブルや同一セクション単位の響きの良さ、それからボテボテしていなくてきっちり引き締まっている、そのような具合のLPをたくさん聴いてきてそれが当たり前みたいになってしまっている部分もあるわけだが、実際に生演奏を聴くとそうでもなかったりする。ところがこのオーケストラは昔聴きまくったLPと同じようなハイレベルのサウンドを醸し出している。
一言で言うと、粒立ちの良さ。
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国内のオーケストラは昔とは本当に比べ物にならないぐらいうまくなったのだが、その中でもこのオーケストラはいつ頃からこんな感じになったのだろう。きっかけみたいなものもあるのだろうか。
アンサンブルの粒立ちの良さは、むろん個々人のレベルの高さからくるものであろうが、どうもそれだけとは思えぬ。
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というわけで前半のコンチェルト。アルトシュテットの素直で自由な語り口、伴奏する解像度の高いオケ。滑らかに流れるチェロとガラスのように透明なオーケストラサウンドの響きが、双方溶け込むことはないが、それであればなおさら協奏曲の味。分離されたものどうしの美しさ。明晰です。
ですので、ドヴォルザークの、この覚えやすい節だらけの、そしてお国の節まわしだらけの曲であっても、情感とかそういった部分での思い込みのある演奏では、全く無い。第1楽章第2主題における無機的とさえいえるホルン・ソロ等を聴いているとその思いが強い。(先週の金曜のウルフ&読響のトップでしたけれど)
全体にこのような鳴りが多いのは、気持ちがはいっているいないとか、無機質とかそういったものではなく、一流オーケストラになる途中ステップであり、そのプロセスの真っただ中にあるように思える。うまくなる途中ではこのように一聴、機械油が必要最小限で一番効率のいい動き、そのようなプロセスの時が必ずあるものだ。これを越えると本当の自分たちの音が出来るに違いない。自分たちで作った音であれば、かのクリーヴランドのようにセル後何十年経っても独特の響きで一流であり続けているようなことが視野に入ってくるのではないか。
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粒立ちのいい響きは気持ちがいいもので、後半の四季は、混ざりけのない水滴同士がぶつかっているような美しさで何も言うことはない。光に照らされた宇宙の内側を見ているような響きの美しさで、これがオーケストラサウンドの醍醐味。
指揮者もこんなに気持ちのいいことはないだろう。
グラズノフ、満喫しました。
ありがとうございます。


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1498- ショスタコーヴィッチ、ヴァイオリン協奏曲第2番、ジュリアン・ラクリン、交響曲第5番、ヒュ

2013-07-24 20:00:00 | インポート

130719_200601
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2012-2013シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2012-2013シーズン
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2013年7月19日(金)7:00pm サントリー
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ムソルグスキー ホヴァンシチーナ、前奏曲
ショスタコーヴィッチ ヴァイオリン協奏曲第2番
 ヴァイオリン、ジュリアン・ラクリン
(アンコール)バッハ
 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番より、サラバンド
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ショスタコーヴィッチ 交響曲第5番
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ヒュー・ウルフ 指揮 読売日本交響楽団
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このヴァイオリン協奏曲はなにがなんだかさっぱりわからないのです。ただこうゆうふうに作曲年で並べると少し風通しがよくなりそう。
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SQ11-1966
VCcon2-1966
Vcon2-1967 ●
SQ12-1968
SYM14-1969
SQ13-1970
SYM15-1971
SQ14-1973
SQ15-1974
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なるほどここらあたりの年代の怪物か。ふだん聴くことはまるで、無い。ラクリンが弾くことだし予習するべきだった。なんだかもったいないものが通過してしまった気分。
手遅れなので、復習をするつもり。音源あるかな。
どうも、弾く人の前に投げ出されたような曲で、プロコフィエフの2番のピアノ協奏曲みたいな雰囲気。
演奏家の前にほっぽりなげておいて、あとは頼む、みたいな感じですね。復習あるのみ。
ラクリンがまだ青年期の頃、彼の演奏を聴いた記憶がある。曲は覚えていない。今は立派な大人だが、体躯的にはスキニーというより鍛えて締まっている感じに見える。
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【復習用音源】(内緒の音源含む)
・ジュルジ・パウク、コンドラシン指揮南西ドイツRSO. 
1981.1.18ライブ
・オイストラフ、スヴェトラーノフ指揮旧ソヴィエト国立SO. 
1968.8.22ライブ
・クレメル、ハイティンク指揮ウィーン・フィル 
1994.7.31ライブ
・ヴェンゲロフ、ロストロポーヴィッチ指揮ロンドンSO. 
1996.9TELDEC
以上.

後半の交響曲、ほどよい速度で進む。過激ないじくりまわしはない。音楽が一番生きていたのが、第4楽章中間部ホルン・ソロが終わったあたりから、音楽が沈み込みはじめ、ぐっと溜めて、今度は逆方向に少しずつ高まりエンディングをむかえる。ここらへんの音楽の造りがよかったと思います。作曲家の影の部分が少しでも出たような雰囲気がありました。
おしなべて、第3楽章など静かな音楽が流れるあたりで音楽を聴かせてくれる。このようなスタイルもいいと思います。ウルフは、はったりのない棒でスコアに素直。
好きな指揮者の一人だが、前の晩の若者バスケスなどを聴いた後だと、多少色褪せるところも感じる。全くこちら側の感性によるものですが。
本当にたくさんの来日指揮者が行きかい印象をとどめる暇もない。
おわり


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