2013年7月17日(水) 7:00pm ドイツ文化会館ホール
第1部
講演「ヘンツェのイントロダクション」長木誠司
対談「ヘンツェ回想」高島勲、長木誠司
座談会「10月定期演奏会の愉しみ」
長木誠司、高島勲、沼尻竜典、小菅優
第2部
「ヘンツェを奏でる」
・無伴奏ヴァイオリンソナタより第1,3楽章
ヴァイオリン、荒井英治
・セレナーデ
ヴァイオリン、荒井英治
・ケルビーノより第2番
ピアノ、小菅優
・ヴァイオリンとピアノのためのソナタより第2,4楽章
ヴァイオリン、荒井英治、ピアノ、小菅優
レセプション
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レセプションでヘンツェの好んだケーキが出たようでしたが食べそこねました。グラスワインをいただき、小雨の中を帰りました。
充実した企画でよかったと思います。
ありがとうございました。
この日の登場人物は有名な方ばかりで名前も顔もみんな知っていると思います。個人的に知っている方はもちろんおりませんが、長木さんについては著書のブゾーニ本を随分前に読んだことがあり、今でも折に触れて引っ張り出したりしている。新橋の居酒屋が合いそうな方です。(雰囲気)
あのブゾーニ本を読んで以来、大変に尊敬するようになりました。
マエストロ沼尻は、棒以外の場では初めて見ましたが、動きも声も完全にイメージどおりでした。日本の指揮者としては大野さんとともに好きなタイプです。
高島さんは他のオーケストラの話しからはいって、読響のパルジファルの演出、アルブレヒトの棒のものかな、あれは面白かった。高島さんが一番経験豊富なせいかよくお話をされていました。
小菅さんは、なにか、自由で独創的な雰囲気。
結局、第1部、長木さんの回転のよさもありあっという間の一時間でした。面白くて内容のある話でした。
ヘンツェのオペラ作品の話しが割と多かった。個人的には、ヘンツェを知ったのは、1978年5月14日(日)に買ったイエローレベルの自作自演のトリスタンのレコード、突然出てくるブラ1冒頭、最後の奇妙な声と心臓のバクバク音。あれは強烈で忘れられない。その後、この曲は自作自演も含め何度か実演に接している。
797-Horizon’s 1984 Festival二日目 ヘンツェ ペンデレツキ 両方自作自演1984.5.31 HF-2
他の曲はよくしらないが、このトリスタンへの興味一点でヘンツェとはつながっている。
第2部、ピアノの小菅さんとコンマスの荒井さんの組み合わせによる室内楽演奏。
個人的には理解不可能な音楽でした。なぜ音楽をあすこまでギリギリ追い込まないといけないのか、響きは斬新なのか、形式はどうして昔のまま存在し続けなければならないのか、ヘンツェの思いのようなものはある程度伝わってくるような気がするが、苦渋が充満している。最後のヴァイオリンとピアノのソナタは少し聴きやすくなりました。ヘンツェの曲は出来れば人数の多いオーケストラ作品を聴きたいというのが本音です。
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好企画で盛況な一夜。このようにクローズアップしてスポットライトをあてられた作曲家は幸せ。そしてなによりもこの日の登場人物たちがその価値を大いに高めている。勉強になりました。
ありがとうござました。
おわり