テスタメントも難儀だなぁ。
感動の上塗りをさせてくれる。
上の写真が2006年に出た1955年7月28日のバイロイト・ライブ。
下の写真は2009年一カ月ぐらい前に出たもので、1955年8月14日の同じバイロイト・ライブで、こちらは2サイクル目のもの。
現代の小ぶりの歌い手たちからみればそれこそ神々のオールスターキャスト。このあとはやはりたそがれるしかなかったのかもしれない。
棒はいずれもカイルベルト。
.
●
1955年7月28日
ブリュンヒルデ/ヴァルナイ
ジークフリート/ヴィントガッセン
グンター/ウーデ
ヴァルトラウテ/イロスヴァイ
アルベリヒ/ナイトリンガー
ハーゲン/グラインドル
●
1955年8月14日
ブリュンヒルデ/メードル
ジークフリート/ヴィントガッセン
グンター/ホッター
ヴァルトラウテ/イロスヴァイ
アルベリヒ/ナイトリンガー
ハーゲン/グラインドル
第3のノルン/ヴァルナイ
●
第1サイクルと2サイクル目の違いは、ブリュンヒルデのヴァルナイがメードルになっているところ。グンターはホッターに。それと、第3のノルンを第2サイクルではヴァルナイが歌っている。(!)
●
自分は絶対にワグネリアンではないと公言していながらバイロイト詣でやメトまでリング・サイクルを観に行ったりしていたワグネリアンの友がいるが、彼に言わせると、ジークフリートの第3幕が終わったところでやっと半分まできたのだと言う。そういう風に言いたくなる気持ちはなんとなくわかる。
では、半分かというとやっぱり終盤、大詰めだ。幕で言うと全10幕のうち残す3幕ということになる。
カイルベルトの1955年ものは、歌、棒ともにすさまじいもので、特にジークフリート第3幕の結尾の高揚は音楽の高揚、そして精神の高揚を感じさせてくれる。音楽が精神に作用する圧倒的なもの。それに続くこの神々の黄昏ははたしてどうなのか。やっぱり聴いてのお楽しみ。
第1サイクルのほうは全4部揃っているわけだが、この前でた第2サイクルはいきなり神々の黄昏から発売。残り3部でるのだろうか。