風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

こころを支える「東北」のことば

2011-10-20 | 読書
野口英世、石川啄木、林芙美子から
気仙沼ちゃん、たこ八郎さん、大島優子さんなどまで。
たくさんの方々の心を支える一言集。
いろんな意味で勇気をもらえ、優しい気持ちにもなる。
先日食事をともにさせていただいた
作家宝泉薫さんの近著。


菅原憲(盛岡市・臨床心理士)
「より良く生きようとするエネルギーが強いからこそ
 『苦しみ』も強く感じられます。
 『心の傷つき』を経験することは、弱いからではなく
 生きようとする強い意志があるからこそです。」

高橋竹山(津軽三味線奏者)
「わたしが困っているときに、はげまし助けてくれたのは、
 わたし同様に貧しい人、いやしめられている人、
 しかし心の優しい人たちだった。
 そうした人たちこそホントの人間といえないだろうか。
 世間という学校からわたしは、人間を見る目をもらった
 と思っている。」

ビートたけし(芸人)
「この震災を『2万人の人が死んだ1つの事件』と考えると、
 被害者のことをまったく理解できないんだよ。
 (略)
 そうじゃなくて、
 そこには『1人が死んだ事件が2万件あった』ってことなんだよ。
 (略)
 そう考えれば、震災被害の本当の『重み』がわかると思う。
 2万通りの死に、
 それぞれ身を引き裂かれる思いを感じている人達がいて、
 その哀しみに今も耐えてるんだから。」

小泉武夫(醸造学者)
「私は母親からいつも言われました。
 『口に入る食べ物をつくっている人が一番偉いんだよ』ってね。」

太宰治(作家)
「ながいことである。大マラソンである。
 いますぐいちどに、すべて問題を解決しようと思うな。
 ゆっくりかまえて、一日一日を、せめて悔いなく送りたまえ。
 幸福は、三年遅れてくる、とか。」

伊集院静(作家)
「人から受けた恩は、その人には返せないのが世の中の常らしい。
 親孝行ひとつを取ってみてもそれはわかる。
 親の最後の、最大の教えは
 親が亡くなることで子どもが人生を学ぶことでもあるという。」



「こころを支える『東北』のことば~がんばろうを超えるよりどころ~」
                       宝泉薫 著 言視舎
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 惑いつつ、今を生きる | トップ | 上野公園にて »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

読書」カテゴリの最新記事