風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

会いたくて、会いたくて

2010-04-06 | 生活の風景
夜の駅。
会いたくて、会いたくて、
ドアが開くと同時に飛び出して、
階段を駆け上がり、改札を走り抜けて
駅前に停めた車で待つ君の元へと
一目散に向う彼のことを知っているか?

50を少し越えたように見える歳格好に似合わず、
階段をひとつ飛ばしで軽やかに、
降りた乗客達の先頭をきって行く。
周りのことには見向きもせず
まっしぐらに君の元へと向う彼の姿を君は知っているか?
車のサイドシートに飛び込み、
運転席の君にニッコリ微笑みかける彼の顔なら
毎晩見ていると思うけれども。

会いたくて、会いたくて、
夜の駅の白々とした灯りの下を
風のように駆け抜けて行く彼の姿も
君に知って欲しいのだ。



仕事からの帰り道、
花巻駅で見掛ける光景。
彼は毎晩走っていく。
車で待つ、たぶん奥様の元へ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 一斉に | トップ | 核のない世界 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

生活の風景」カテゴリの最新記事